その他樹脂(FRP防水用、弾力のある樹脂、難燃性樹脂ほか)

FRP(積層用・型用・注型・透明・難燃・防水用)樹脂
樹脂は用途によって様々なタイプがありますが、FRP成形用以外のものを一例として下記にあげてみます。

ポリホープ WP260N(FRP防水用)

<特徴>

  1. FRP防水における中塗り用に適しています。
  2. 軟質タイプで高い伸び率を示します。
  3. 耐アルカリ性が良好です。
  4. ガラスマットへの含浸性が良好です。
  5. 揺変性が付与されており、積層作業が良好です。
  6. 2液性樹脂です。(促進剤が添加されています。)

<使用方法>
2液性j樹脂ですので、硬化剤(55%MEKPO 0.7-2.0%)を添加、混合することにより硬化します。
*WP260Nを中塗りに使用した後、表面硬化(人が上に乗って作業できる程度)の後、上塗またはトップコートの塗布などの次工程の作業を行ってください。
(表面硬化の目安;夏場:45-90分、冬場:2-4時間)
また、作業条件によっても異なりますが、塗り置き時間が極端に長くなると、上塗りまたはトップコートとの接着力が低下することがありますのでご注意ください。その場合、サンディング(目荒らし)、プライマー処理を行ってください。
(塗り置き時間の目安;6-8時間以内)

銘柄名 サイズ 税抜価格 税込価格
WP206N

オレスター M33-37J(一液性防水用プライマー)

1液性ポリウレタン樹脂 - 湿気硬化タイプ
末端にNCO基を残したウレタンプレポリマーで、空気中の水分との反応を利用して硬化させる樹脂です。防水工事の際、プライマーとして木材・床材・コンクリートなどに使用してください。

品名 MTオレスター
M33-37J
性状(代表値) NCO(%) 4.3
NV(%) 33
粘度G/(25℃, mPa・s) A3
色数(G) <3
比重(D25/4)   -
溶剤 トルエン、キシレン、酢酸エチル、
酢酸ブチル、メトアセ
性能 指触乾燥
(分)
30
硬化乾燥
(時間)
2
鉛筆硬度 F
タイプ TDI
特徴 M83-42CXより速乾・高硬度、
木材への浸透性良好
用途 シーラー、床材
銘柄名 サイズ 税抜価格 税込価格
M33-37J

ユピカ難燃性樹脂(積層用樹脂、ゲルコート)

ユピカ製
ユピカ難燃性樹脂はハンドレイアップ、スプレーアップ成形用に適した反応型難燃性樹脂です。難燃性樹脂は高度の難燃性と良好な積層作業性・成型品物性が得られる為、難燃性としてJIS K-6911「不燃性」が必要な部品、あるいはUL94V-0を要求される電気部品等に適しています。
<特長>
添加型難燃性樹脂に比べて、次のような特長を有しています。

  1. 液状樹脂の安定性に優れる。(添加剤の沈降がない。)
  2. 難燃性のバラツキや、経時変化がない。
  3. 作業環境が良好。
  4. 成形性が優れている。
    • 作業時間の短縮が可能
    • 透明性に優れる為、気泡の確認が容易
    • 含浸性が良い(スプレー作業性がよい)
    • 大型厚物成形が可能
  5. 成型品物性が優れる
銘柄名 用途 特長 外観 粘度(25℃)
(ポイズ)
硬化性(25℃)
(分)
FLT-225 ハンドレイアップ用 高難燃性  淡赤紫色
不透明
2-3.5 10 - 26
FLT-625 2.5 - 4

難燃性
FLT-225、FLT-625を用いた積層板は、下記の難燃性を有しています。

FLT-225 FLT-625
JISK6911 耐燃性試験A法
(ASTM D-635)
「不燃性」
JISK6911 耐燃性試験B法
(UL-94V法)
(三酸化アンチモン 3phr添加)
V-0
JISK7201 酸素指数 26 28.3
JIS A 1322 防炎2級(2分加熱)
鉄道車両用材料難燃試験(鉄運81号) 「難燃性」

無機難燃助剤併用の効果
必要に応じ、三酸化アンチモン、水酸化アルミなどをユピカFRに添加して使用することもできます。
三酸化アンチモン 水酸化アルミ ホウ酸亜鉛水和物
難燃化効果
その他
単独では効果なし。
ハロゲンと併用すれば少量で効果を高める。(ユピカFRには反応型のハロゲンがすでに含まれています)
残炎時間を減少させる。発煙量をやや増加させる。
脱水吸熱効果。
多量に用いる必要があり樹脂粘度を上昇させる。
発煙量を減少させる。
脱水吸熱効果およびハロゲンとの併用効果。
三酸化アンチモンの一部をこれに置き換えることができる。
性状 白色粉末 白色粉末 白色粉末
脱水開始温度 - 約200℃ 約250℃
比重 5.2 2.4 2.7
屈折率 2.08 1.57 1.58
樹脂への添加時の透明性 ×
銘柄名 サイズ 税抜価格 税込価格
FLT-225 20kg 21,500 23,220
FLT-625 20kg 26,600 28,728

ユピカ難燃性ゲルコート FGT-312

ユピカFGT-312は、臭素系反応型難燃性樹脂をベースとした、難燃性ゲルコートです。

<特徴>

  1. 優れた難燃性を有しています。
  2. スプレー特性が良好です。
  3. 表面乾燥性が良好です。

1. ユピカFGT-312の液状特性
項目 単位 特性値 備考
粘度 dPa・s 16 - 24 JIS K6901 5.5.1
揺変性 - 4.8 - 6.2 JIS K6901 5.6
ゲル化時間
(パーメックN: 1.0phr/25℃)
10 - 32 JIS K6901 5.9

2. 難燃性
FGT-312を用いた積層板は、下記の難燃性を有しています。
項目 特性値
JIS K6911
耐燃性試験A法(ASTM D-635)
不燃性
JIS K7201
酸素指数
26
鉄道車輌用材料難燃試験
(鉄運81号)
難燃性
FRP構成
ゲルコート:FGT-312
バック層:FLT-125、#450ガラスマット3プライ
銘柄名 サイズ 税抜価格 税込価格
FGT-312 20kg お問い合わせください

リゴラック70F(弾力性のある樹脂)

昭和電工製
<特長>
この樹脂は単独で硬化させると、軟らかい弾力性のある注型品になりますが、リゴラック2004のような注型用樹脂に約20%以上加えて共重合させますと、これらの弾性を改良し大型注型品の製造や電気部品封入の際に製品の内部に残存しやすい熱応力を低減させ、亀裂発生を防止することが出来ます。
<樹脂液の性状>
外観 淡い黄褐色を帯びた透明な粘性液体
比重
(25℃)
1.142
粘度
(ポイズ)
2.2 - 3.8
色相
ハーゼン色数
200以下
室温安定性 暗所で約6ヶ月以上
ゲル化時間
硬化剤2.0%
促進剤2.0%
30-40分(20℃)
硬化時の収縮率 約6.4%
銘柄名 サイズ 税抜価格 税込価格
70F 20kg お問い合わせください

取扱いメーカー一覧

ジャパンコンポジット(株)、ディーエイチ・マテリアル、昭和電工(昭和高分子(株))、ユピカ、サンユーペイント、九州塗料(株)ほか