かいもん4号のホームページ TRAVEL 廃止路線・鹿児島交通
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「南薩」こと鹿児島交通です。
すでに廃止後20年以上が経過しました。 鹿児島に行くたびにもう一度訪れたいと思っていたのですが、ようやく達成できました。 と言っても、出張合間のわずかな時間の駆け足での訪問です。

特急にちりん。

まずは鹿児島までの道程を。
昨年は「九州横断特急」やら「いさぶろう」やら少々迂回ルートの出張で周囲に疑惑?を持たれた鹿児島出張ですが、今回はノーマルに(?)本線の特急で訪れました。 といってもあまりに当たり前では面白くないので、日豊本線回りです。
始発駅・別府で発車を待つ特急「にちりん」です。 これから宮崎で特急「ひゅうが」に乗り継ぎ、鹿児島中央まで、約5時間半の485系の旅です。
もちろん今年も「仕事の出張」であることに変わりはありません。

特急券。

ほぼ九州を一周する、特急券です。
特急券は列車毎が原則なのですが、以前は直通運転だったにちりん」が現在では一部を除き別府で「ソニック」と分割されてしまったため、便宜上この2本の列車の特急券は、通しで発売され、小倉から宮崎までは一枚の特急券です。
しかし、それ以前は宮崎経由西鹿児島まで直通の「にちりん」も走っていたのですが、さすがに「ひゅうが」との乗り継ぎは考慮されていません。

枕崎駅。

鹿児島中央駅を、朝5時過ぎの始発列車で出発し到着した指宿・枕崎線の終点、枕崎駅です。
現在は島式ホームの片面にJRの列車が発着するだけですが、かつては同じホームの反対側には、南薩こと鹿児島交通の気動車が発着していました。
昔の印象では、枕崎からは国鉄ルートよりも南薩ルートで加世田や伊集院方面の方が賑わっていたような印象があります。
意外にも、枕崎駅の古い駅舎は今も昔のままでした。 駅員はいませんが、構内の一角にある狭い売店は、今でも朝から営業していました。
ところで、この駅は国鉄の所有ではなく、以前から鹿児島交通の駅で、当時窓口で入場券を求めると、鹿児島交通の入場券が出てきました。 今でも駅舎が取り壊されていないのはこのためでしょうか。


鹿児島交通路線バス。

枕崎発、加世田・薩摩湖経由伊集院行きの、鹿児島交通路線バスです。 と言えば、かつての南薩線の鉄道ルートそのままで、いわば廃止路線の代行バスです。
朝のバスの乗客は通学の高校生が殆どで結構賑わっており、、これもローカル線の朝の風景そのままです。 とは言え、中型のバス1台で間に合っているあたりは、地方の過疎化と少子化の波をかぶっているのは間違いないようです。

加世田駅跡。

枕崎からバスで40分ばかり。 意外と短時間で到着した加世田バスターミナルは、かつての南薩加世田駅の跡地でした。
広かった加世田駅の構内と車庫は整地され、バスターミナルと電器量販店とホームセンターに生まれ変わっていました。
しかし同じバス会社がターミナルを構えているため、一角にかつての鉄道線の遺構がきちんと保存されていたのは嬉しい限りです。
広場の真正面に保存されている蒸気機関車と信号機、それにディーゼル機関車です。 かつて廃止される前は、この蒸機を復元して運転する計画もあったのですが。


保存車両。

機関車ばかりではなく、一角には展示庫が新設され、かつて主役だった機械式の気動車等が保存されていました。 記念館のようなのですが、早朝のためか曜日限定なのか、残念ながら中には入れませんでした。
しかし、車両はきれいに塗装され、保存状態は良好です。 この気動車は喫茶室に利用されているようでした。

保存車両。

展示庫の反対側です。 結構力が入った展示館です。
カトーのモーターカーは、当時の鹿児島交通の車両としては全く印象がありませんでした。 どこに使われていたのでしょうか。


伊作駅跡。

加世田駅構内を一通り散策した後は、再び鹿児島交通の路線バスで鹿児島市内まで。 鉄道が現役だった当時でも、加世田市内から鹿児島市内まで直通するのは、同社の路線バスのほうが便利でした。
加世田からは途中の伊作までは、旧鉄道線に近いところを走ります。 途中、主要道路から外れて立ち寄った伊作停留所は、かつての南薩伊作駅の駅前でした。 バス停用の待合室は新設されていますが、雰囲気は鉄道の駅前バス停そのものです。 待合室の後ろには建築構造物は残っていませんが、空き地の雰囲気は鉄道駅の跡地そのものでした。

鹿児島市電。

未明からの駆け足のショートトリップから戻ってきた、鹿児島中央駅前です。 路線は縮小されてしまいましたが、鹿児島市電は元気で、新旧取り混ぜた電車がひっきりなしに行き来していました。
すでに充実感と心地よい疲労感はあるのですが、本日はこれから本来の業務が待っています。 なにしろ、あくまで「仕事の出張」なのですから。

尚、ちょうど一年前の同じ「仕事で鹿児島出張」の様子は、 TRAVELの「鹿児島行き」 をご参照ください。

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