「大間線」の遺構は こちら から。 <五稜郭〜戸井> 2016年10月訪問 五稜郭から戸井方面。 函館市街・五稜郭タワーから眺めた東側・恵山方面です。 かつて、国鉄五稜郭駅から分岐して五稜郭の北側をかすめ、はるか前方に突き出した岬の突端を目指す鉄道が建設さていました。 開業していれば、国鉄「戸井線」になるはずでした。 五稜郭駅方面。 五稜郭駅付近の眺めです。 戸井線の路線。 写真やや左手の五稜郭駅から北向きに分岐して、家電量販店の向こう側を廻るように向きを変え、五稜郭北側を東南東の向きに函館市内北部を真直ぐ進む経路でした。 五稜郭駅から五稜郭北側の用地はそのまま道路に転用されていますから、現在の地図でも線路跡がはっきりとうかがえます。 五稜郭。 タワー展望台から、五稜郭の形がはっきりと眼下に見下ろせます。 函館山と並び、函館に来たからにはやはり訪れたいスポットです。 この写真で、五稜郭の少し向こう側。 廃線跡は直線の道路で伸びているのですが、残念ながら横に走る道路は、高い所からでも意外と識別出来ませんでした。 未成線跡が見える? 右のマンション近くに見えるガソリンスタンド付近が、廃線跡道路のはず、です。 写真はアップしますが、これ以上詳しいコメントが出来そうにありません・・・。 空港方面。 函館市内から函館空港南西端付近まで伸びていた線路は、そこから東に若干向きを変えます。 砂嘴から続く平地が途切れると、海岸線の地形に沿って汐首岬を目指していたようです。 平地が途切れた先は、遠目にも結構険しい地形のようです。 恵山方面に向けて(観光旅行中)。 五稜郭観光の後は、恵山岬観光です。 ということは、途中戸井までは戸井線の廃線(未成線)跡に沿って走る訳で、別に廃線跡に沿った観光地を選んでスケジューリングしている訳ではありません。。。 しかし折角線路跡がある訳ですから、ちょっと「休憩」がてら車を止めても罰は当たらないでしょう。 国道278号線は海岸線に近い狭い平地を走りますが、少しだけ国道を外れて、後背の丘に登ってみました。 下から見ると、この白い柵が続いているのが気になって仕方ありませんでした。 廃線跡の有効活用。 気になっていた柵の正体。 この道路の歩道の柵でした。 ちょうどここが廃線跡になるわけで、北海道や北東北の海岸線の線路は、こんな地形の所に敷かれているケースが多かったです。 その多くはすでに廃止されてしまいましたが。 向こうにちらりと函館山・立待岬方面が見られます。 廃線跡。 上の写真の反対側です。 道路はここで途切れており、この先は草が生い茂る、本当の「廃線跡」です。 というか、その敷地自体もこの先で途切れているように見えます。 橋脚跡。 上から見て「敷地が途切れている」と思ったのもそのはず。 この先は鉄橋跡でした。 実際に鉄橋まで敷設されていたのかは定かではありませんが、頑丈そうな石造りの土台はそのまま残っていました。 橋脚跡。 先ほどの(3枚上の)写真の道路からは、こんな感じで海岸線に降りる道がありました。 正確には、「海岸から登って来る道」がそもそもだったのかもしれません。 橋梁跡。 再び国道に戻り、恵山方面を目指します。 と言いたいのですが、さほど走らないうちに、こんな鉄橋橋脚跡に出くわしました。 戸井線の中では、川を渡る鉄橋としては一番長い?「汐泊川」を渡る橋梁跡です。 橋梁跡。 先ほどやや高台を走っていた線路。 この部分では海岸近くの平地まで降りてきており、国道から横目に橋脚跡が目に入ります。 嫌でも?車を停めずにはいられないロケーションではあります。 アーチ橋。 戸井の手前、汐首岬付近までやって来ました。 ここには一層立派なアーチ橋跡が残っています。 川を渡る訳ではなく、平地がないための解決策ですが、当時はトンネルを掘るのが極力避けられていた様子がわかります。 対岸の未成線・大間線と言い、この時期に建設された橋梁は、こんな立派なアーチ橋が多く見られます。 汐首岬灯台。 橋梁のすぐ横、廃線跡の更に上には、汐首岬の灯台が見られます。 本州と北海道間最短の地。 間を守る、重要な役割を果たしているようです。 アーチ橋。 非常に頑丈で立派なアーチ橋。 随分と高く、見上げるとこんな感じです。 しかし造られてから長い年月を重ね、なにより「遺跡」的建造物ですから、何か危なっかしい感じがして仕方ありません。 すぐ下には、こんな感じで「家」もあるのですが。 アーチ橋。 後から改めて見ると、カメラの構えがどんでもなく傾いている気もしますが・・・。 何せこんなアングルですから、雰囲気だけでも伝えることが出来れば。 無理かな? 汐首岬案内。 この写真、明りの条件が非常に悪い時に撮ったせいか、手ぶれとピンボケ両方です。 (最初に言い訳!) 汐首岬は、北海道〜本州最短地点とのことです。 更に、このアーチ橋。 近代土木遺産とのこと。 ということは、このまま取り壊されることなく、少なくとも保全や補修はされて残される事でしょう。 登り道。 ところで、アーチ橋のすぐ横に、上に上がれそうな「道」があります。 こんなものがあると、ちょっと登って見たくなります。 灯台登り道。 「登り道」は廃線跡用ではなく、更に上の灯台保全用のもののようです。 何か、「??禁止」と書かれているようですが、たるんでいるためによく読めません??? 灯台と橋脚。 線路跡の橋脚もそこそこ高い位置にありますが、灯台はさらに高い位置になります。 岬の灯台がある場所ですから、海岸線に道路以外にはほぼ平地がない、険しい地形です。 廃線跡。 線路の高さまで登ってみました。 終点の戸井方面(東側)を眺めたところです。 活用出来そうな用地ではありませんから、草が生い茂っているのみです。 橋梁。 橋梁側はこんな感じです。 線路が横切るような川は、途中汐泊川程度ですが、このような感じの少し高台の平地のない場所を走っていますので、橋梁跡は多く見られました。 本州方面。 汐首岬から眺めた、青森県は下北半島方面です。 西に位置する渡島半島と津軽・竜飛岬側よりは北海道・本州間の距離が近く、見通しが利けば互いに海の向こうの陸地をはっきりと見る事が出来ます。 大間からは北海道へのフェリーも出ているのですが、ここ汐首岬や戸井の集落は、本州へのアクセスポイントとはなっていません。 次のアーチ橋。 更に進むと、また別のアーチ橋がありました。 ということで今一度「小休憩」です。 モルタルの白い色が妙に目立つ橋でした。 2017年1月9日追加 アーチ橋登り道から。 こちらもちょうど良い場所に、車を止めるスペースと登り道がありましたので、ちょっと観察です。 急カーブを設けられない鉄道の線路を通すために、トンネルとアーチ橋で無理やり結んだ。 そんな感じの遺構でした。 アーチ橋部分。 線路の高さまで登ってアーチ橋を眺めましたが。 この高さまで登ってしまうと、逆にあまり面白い長めではないですね。 もっとも、実際に列車の車窓から眺めたらどうだったのか、確かめるためにはあと2メートルほど高い方が良さそうですが。 戸井方面廃線跡。 アーチ橋の反対側、戸井側の線路跡です。 ま、こんな具合で、時々通る集落を除くと、途中何もないところを走っていた(走るはずだった)わけです。 戸井バス停。 汐首岬から少し先。 終点戸井の集落です。 函館側から来ると、集落のすぐ入口部分に「戸井」のバス停がありました。 実際の戸井駅跡は、もう少し奥だったようです。 戸井町入り口。 戸井バス停付近。 確かに鉄道駅があった(造りかけていた)のかな、という地形と集落の雰囲気ではあります。 集落を行きすぎた外れに感じのよい漁港があり、そこから先はまた何もなくなる。 そんな感じの戸井でした。 尚、相対する本州側の未成線についても、同じく TRIAL20000のコーナーに {大間線」 としてアップします。 合わせてご参照ください。
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