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日本語の聖書の版

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日本語の聖書の版

日本語の聖書の版


このページでは代表的な日本語の聖書の版について説明します。現在広く一般的に入手できる日本語訳の聖書は「新解訳」「新共同訳」「口語訳」の三つです。


新改訳(しんかいやく)聖書

出版社日本聖書刊行会
出版歴:1970年初版、2003年第三版
底本: 旧約聖書:キッテルの三版に基づく42名の翻訳者による翻訳 、新約聖書:ネストレの校訂本二十四版 [CT]

「新改訳」は日本で広く読まれている代表的な聖書の一つです。私は「聖書は英語の方がわかりやすい」という信念に基づいてずっと英語の聖書([NLT])を読んで来ましたが、聖書の勉強をして聖書がどういう本なのかがだいたい理解できたことと、またひとりでも多くの日本人に聖書を読んでもらうためには日本語の聖書は不可欠で、そうであれば自分も日本語の代表的な聖書の版を読んでみなければということで、最初に手に取ったのがこの「新改訳」です(2005年12月)。最初にこの版を選んだ理由は友人のアメリカ人の宣教師に勧められたからです。

読み始めての第一印象は日本語の聖書は相変わらず難解だということ。でもたとえ難解でも英語に比べると読んでいくスピードは極めて速い(やはり母国語なので)。次の印象は第一印象では「難解」と感じたにも関わらず「イザヤ書」などの詩的な部分は日本語で読むとなぜか感動するし(泣きそうなくらい)、もう一度読みたいと思わせるということ。これは大切ですね。

英語の聖書の対訳として比べながら読むと新改訳はKJVやNKJVなどの版と非常によくマッチしますから、編者が原書に忠実な訳を心がけていることがうかがわれます。これなら新改訳を信頼しても良さそうだと思わせる部分です。よって私の新解訳に対する印象は「難解な日本語で書かれているが、原書に忠実な翻訳をしている面でかなり信頼できそうな聖書」です。

なお新改訳第三版の売りのひとつは差別語等を見直した(例えば「らい病」を原音に近い「ツァラアト」に変更した等)とのことですが、個人的にはこれで逆にさらにわかりにくくなったと思います。私は「ツァラアト」という言葉をこれまで聞いたことがありませんから「ツァラアト」と言われても何のことかわかりません。

他にも新改訳では新約聖書の原書が「地獄」と呼ばれる部分に対して二つの言葉を使い分けているからという理由で、翻訳においては「ハデス」「ゲヘナ」の言葉をそれぞれにあてはめることにしたようですが、これもシンプルに「冥界」とか「地獄」と書いた方がわかりやすいと思います。もちろん苦悩はわかります。「ゲヘナ」はともかくとして「ハデス」には実は我々が「地獄」と聞いて連想する場所とはまったく逆の領域も含まれているし、「冥界」という言葉が日本人に連想させるものともまったく異なるから読み手に解釈を誤らせたくないのだと思います。でもわかりやすさが損なわれて難解化するのは痛いです。聖書によればサタンは人間を地獄への道連れにしようと嘘をついたり騙して誘い出そうと暗躍していて、一方の神さまは愛と恵みの心で人間に救済の手を差し伸べてくださいます。これほど大切な生死に関わるメッセージを伝えるはずの聖書なのに、こうして「地獄」の印象を弱めてしまってはサタン側の思うつぼなのではないかと思います。

他には新改訳第三版の特徴として神さまのことを「」と太字で表していて、私などは聖書に「太字」などの字体の技法を持ち込むのはルール違反だとは思いつつも、なぜかこればかりはしっくり来る感じがして読んでいて心地良いです。太字の「」には一票を投じる私なのですが、それは「主」が誰よりも大好きなクリスチャンとしての私の「気持ち」だからなのであって、聖書を知らない人に聖書のことを説明するときに「主が」「主が」と言っても何のことだかサッパリ通じません・・・。こういうときには「主である神さま」とか「創造主としての神さま」と言わざるを得ないです。難しいですね。



新共同訳(しんきょうどうやく)聖書

出版社日本聖書協会
出版歴:1987年初版
底本: 旧約聖書:ドイツ聖書協会発行の校訂本文ビブリア・ヘブライカ・シュトゥットガルテンシア 、新約聖書:聖書協会世界連盟のギリシア語新約聖書修正第三版(事実上、通称ネストレ・アーラント第26版) [CT]

「新共同訳」は日本で広く読まれている代表的な聖書の一つです。私にとっては「新解訳」に続いて二番目に読んだ日本語の聖書です。

新共同訳はカトリック教会とプロテスタント諸派の共同による翻訳委員会が作成した聖書です。プロテスタントの教会に通う私が「カトリック教会が参加した聖書」という情報について感じたのは「カトリック大歓迎!」でした。カトリックと言うと聖書に「第二正典(アポクリファ)」を加えるか否かという議論が出てきますが、新共同訳では第二正典の本は区別してきちんと別の本として刊行されています。私がカトリック教会の参加を歓迎するのはカトリック教会のように大きくて保守的な母体は聖書の言葉を守り保持するのに大変適しているからです。たとえば聖書の正典の成立過程ではイエスを迫害したファリサイ派や他の保守派がはやり聖書の一字一句を厳格に守る保守派閥として重要な役割を果たしました。

実際に新共同訳を読んでみての印象は「とても自然」「とても読みやすい」「すいすい読める」感じがします。新解訳が文学的で難解な印象を与えるのに対して新共同訳の表現は現代語に近く馴染みやすいです。一点ひっかかるのはところどこに出てくる専門用語です。これはたぶんカトリック教会やプロテスタント諸派が翻訳に参画したことで教会で普通に使われている言葉から選ばれたのでしょうが、キリスト教に馴染みのない人には意味が通じません。私はずっと英語で聖書を読んできたので日本のキリスト教用語はちんぷんかんぷんです。せっかく全体が読みやすく仕上がっているのにところどころの用語の意味が通じないのでアンバランスな感じがしました。でも気になって仕方がないというほどではありません。

もうひとつこれは聖書の中身とはぜんぜん関係ないのですが私が個人的に大変気にすることのひとつなので書いておきます。新解訳の聖書に比べて新共同訳の聖書は(と言うか日本聖書協会の聖書はと言うべきか)装丁が良くて活字も読みやすいのです。私は毎日のように聖書を読むので、手に馴染み、ページを繰りやすく、活字が目に優しくて読みやすい聖書が欲しいのです。その点で新共同訳は大変良い感じです。



口語訳(こうごやく)聖書

出版社日本聖書協会
出版歴:1954年初版、1955年改訳版
底本:不明

「口語訳」は日本で広く読まれている代表的な聖書の一つです。

「口語訳」は文語訳に対して、現代語(=口語)を用いて翻訳した聖書の意味だそうで、日本語の聖書としては文語訳しかなかった当時、最初の口語体聖書として普及した聖書として知られています。新解訳や新共同訳に比較すると成立年が古く、口語訳を読んでいた人で新共同訳へ移っている人も多いそうですが、まだ根強い支持者もいるように聞いています。

私はまだ口語訳聖書は読んでいません。印象は読む機会があったらその後で書きます。


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