個人投資家のロールモデル7月のバリュー投資塾金権政治
CAPEレシオと10年間の実質リターン苦瓜式バランスシート
グロース投資かバリュー投資か
シクリカルバリュー投資、FIRE

パーシャル・オーナー


ホーム投資入門ショートコラムポートフォリオ株の本バリュー投資塾レポート


ショートコラム(2025年7月)

■FIRE(2025年7月27日)NEW!

株の配当で暮らせるようになり、この7月でFIREしました。

という吉報を昨日のバリュー投資塾でいただきました。遠くから足しげく通ってくださり、真摯な姿勢で株式投資に取り組まれてきた方からです。

最近はFIRE組が出席者の大半を占めるようになり、投資の腕前もプロ・セミプロ級の強者ばかりです。また皆さんから、お褒めの言葉をいただくことも多くなりました。

こんないいセミナーがあるのに、どうしてもっと来ないのか?

セミナー講師として嬉しい限りですけど、真実は逆のような気もします。バリュー投資塾を継続的に受講する価値のあるセミナーと判断できるスキルをお持ちかだからこそ、FIREできたのではないでしょうか。

今回はセールストーク満載の内容ですいません。セミナーの常連さんから「宣伝にも力を入れたほうがいいですよ」との助言をちょうだいすることもあり、ちょっと書いてみました。


■シクリカルバリュー投資(2025年7月25日)NEW!

何だこれ? 今まで聞いたことがなかったぞ!

お招きいただいた、たーちゃん主催の研究会で受けた衝撃を、まるで昨日の出来事のように覚えています。リーマンショック以前の、個人投資家がバリュー投資で盛り上がっていた古き良き時代の話にもかかわらずです。

たーちゃんが発表したのは、赤字のシクリカル株(景気敏感株)への投資で大儲けを狙うシクリカルバリュー投資でした。

一見、ギャンブルまがいの投資に思われがちですけど、徹底的な調査に基づいている点が、いちかばちかの売買との根本的な違いです。

たまたまだったケースを除き、個人投資家がシクリカル株で儲けた話はほとんど聞きません。さらに、この手の銘柄を専門的に分析している投資家も皆無で、それだけに新鮮でした。

今から思えば『50万円を50億円に増やした 投資家の父から娘への教え』に書かれているシクリカルバリュー株投資の基本的な枠組みは、このとき既に完成していたのかもしれません。

その後、リーマンショックをトリガーとして世界的大不況に突入しました。本人としては、何を買っていいのか困るほど投資先に事欠かなかったはずです。

資本主義社会では、好況と不況の波を避けて通ることはできません。次の不況に備えて、シクリカルバリュー株を勉強しておくのもひとつの選択肢です。

ちなみに本書は『50万円を50億円に増やした 投資家の父から娘への教え』というタイトルが付けられているもの、実際にはガチのバリュー投資家向けであることを付け加えておきます。


■グロース投資かバリュー投資か(2025年7月24日)

苦瓜達郎氏の著書『ずば抜けた結果の投資のプロだけが気づいていること 「すごい会社」の見つけ方』に興味深い記述がありました。著者によれば、グロース投資とバリュー投資では前提条件が異なるそうです(62ページ)。

●グロース投資:自分は他人より賢い
●バリュー投資:他人は自分より馬鹿だ

これを私なりに解釈すれば「自分より賢い人と、自分より愚かな人の、どちらと戦うべきか」となります。投資は難しい課題に挑戦することや、格上の相手に善戦することを追及する競技ではありません。

満足感を求めるのであればともかく、実利を得たいのなら、勝ち目のあるほうを選ぶべきでしょう。

「グロース株の成長を高く見積もりすぎ大損してしまったけど、そのプロセスがたいへん楽しく充実した時間を過ごせた」と受け取る投資家はいないでしょうから。


■苦瓜式バランスシート(2025年7月22日)

苦瓜達郎氏の著書『ずば抜けた結果の投資のプロだけが気づいていること 「すごい会社」の見つけ方』に、5つの数字だけにまとめるシンプルな「苦瓜式バランスシート」が紹介されていました。それ以外の項目は、数字が大きくない限り無視します。

(1)現金
(2)運転資金=売上債権+在庫+支払い債権
(3)設備=有形固定資産+敷金
(4)有利子負債
(5)自己資本

ROIC(投下資本利益率)の計算にも使えて便利です。

●ROIC(%)=営業利益÷(運転資金+設備)

私の使用している銘柄分析シートでは、もう少し細かくグルーピングしていますけど、基本的な考え方は同じと言ってもいいでしょう。

株式投資を始めた方が、決算書の分析でつまづくのはバランスシートです。その理由として「何のために分析するのか」を明確にしていないことがあげられます。

もし皆さんが銀行員であれば「お金を貸してもいいのか」がポイントとなります。このケースでは、担保になりそうな有形固定資産を多く持っている会社が好ましいかもしれません。

しかし投資家、とりわけビジネスオーナーに近い視点を持つ長期投資家にとっては、少ない運転資金と設備で多くの利益を稼げる会社のほうがいいに決まっています。

そう考えればバランスシートを分析する目的は、ROICを計算するためと言っても過言ではありません。「何のために分析するのか」を明確化することで、苦痛だったバランスシートの分析も楽しくなるはずです。


■CAPEレシオと10年間の実質リターン(2025年7月14日)

ネット上で興味深いデータを見つけました。米国株におけるCAPEレシオと10年間の実質リターンの相関を表したグラフです。

足元のようなCAPEレシオが40倍に迫っている状況下で、その後10年間の実質リターンがプラスだったことは今まで一度もありません。

これを見て「割に合わない」と思うか、それとも「今度こそ違う」と思うか、皆さんはどちらでしょうか

CAPEレシオと10年間の実質リターン

Shiller CAPE starting ratio and subsequent 10yr real returns

【CAPEレシオの推移】

Shiller PE Ratio


■金権政治(2025年7月13日)

外国で出版された書籍には、国内メディアのような忖度がないため、日本の真実を指摘しているケースも散見されます。今読んでいる『バブルの歴史』の第9章:神風資本主義に、ちょっとだけ気になる記述がありました。

日本の政界では、資金こそが力の源泉だ。(中略)選挙になると、証券会社がいわゆる政治銘柄の相場を作る。

株を安く仕入れていた政治家は、株価が上がったところで売り、利益を選挙資金にあてる。その後、株価は下がるにまかされる。

今となっては、もう昔話なのかもしれませんけど・・・。ただ個人的に「妙に強いな」と感じた6月の上昇が、政治銘柄の相場であれば納得できます。

参院選後の7月22日以降は要注意でしょうか。万が一、与党が大敗するようなことがあればなおさらです。


■7月のバリュー投資塾(2025年7月12日)

7月26日(土)に開催するバリュー投資塾のテーマは「光通信の投資銘柄(2025年版)」です。

米国にはモニッシュ・パブライを筆頭に、ウォーレン・バフェットの手法を模倣する、クローニングにより億万長者になったバリュー投資家が少なくありません。

我が国においても、バフェット流を日本市場にローカライズした光通信が直近7年のIRR(税引前)17%を達成しており、光通信をクローニングするのもグッドアイデアです。

現実的には、これが日本株でバリュー投資を実践する近道のような気がします。

ご参加を希望される方はメールにて、氏名と電話番号(交通機関が遅れた場合など、非常時の連絡にのみ使用します)を記入してお申込みくださいませ。折り返し、振込口座などのご案内をいたします。

ご注意:ケーススタディを盛り込んでいますが、銘柄推奨を行うセミナーではありません。

7月のテーマは「光通信の投資銘柄(2025年版)」です

日時・場所

2025年7月26日(土) 10:30〜16:50 大阪・天満橋

人数

10名様程度

受講料

銀行振込 29,700円 当日現金 33,000円

3日前までのキャンセルは返金いたします。以後のキャンセルは音声データでの受講に振替させていただきます。

テーマ

ウォーレン・バフェットの手法を日本市場にローカライズしたバリュー投資で成果をあげている光通信の投資銘柄を分析します。

テキスト
目次

第1部 光通信の投資手法
1−1 純投資額の推移
1−2 投資損益の累計
1−3 投資チーム
1−4 投資方針
1−5 ファンドに対する強み
1−6 投資銘柄
1−7 和田社長の見解

第2部 投資銘柄:プライム上場
2−1 グリムス(3150)
2−2 スターティアHD(3393)
2−3 エラン(6099)
2−4 Fast Fitness Japan(7092)

第3部 投資銘柄:スタンダード上場
3−1 イフジ産業(2924)
3−2 エイトレッド(3969)
3−3 アソインターナショナル(9340)

第4部 投資銘柄:グロース上場
4−1 ハンモック(173A)
4−2 S&J(5599)


■個人投資家のロールモデル(2025年7月4日)

個人投資家のロールモデル(お手本)として、遠藤四郎氏、清原達郎氏、重田康光氏があげられます。この3名の共通点は、バリュー投資に徹しており、株価の割高な銘柄に手を出さないことです。

遠藤四郎の投資手法は『株でゼロから30億円稼いだ私の投資法』にまとめられています。もっとも時代背景が今とは異なるため、相応のアレンジが必要です。根本的な考え方は現在でも十分に通用します。

清原達郎氏の投資手法は『わが投資術 市場は誰に微笑むか』にまとめられています。ただ本書の行間から相場師的な感覚やある種の老獪さを求められているようにも感じました。生真面目な方には敷居が高いかもしれません。

重田康光氏の投資手法は、自らが会長を務めている光通信(9435)に受け継がれています。同社の決算説明会資料で簡単な説明がされており、会社四季報の株主欄や大量保有報告書をチェックすることにより主な投資先も分かります。

若き日のウォーレン・バフェット氏にヒントを得た投資手法もオーソドックスであり、日本株でバリュー投資を実践したければ最も参考になるように思われます。かくいう私も光通信ウォッチャーのひとりです。



メール | プロフィール | アクセス統計 | 特商法表記 | このサイトについて | リンク集

最終的な投資判断は、みなさまご自身でなさるようお願いいたします。リンクの一部にアフィリエイト広告を含みます。
Copyright (C) 2003-2025 パーシャル・オーナー by 角山智