歯愛メディカルの設備投資、長期・積立・分散投資、米株価指数は永久不滅の金の生る木ではない、
コスモス薬品のビジネスモデル、株でゼロから30億円稼いだ私の投資法、金融の常識、
11月のバリュー投資塾、9月の日銀短観、大英産業の業績修正
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ショートコラム(2021年10月)
■大英産業の業績修正(2021年10月28日) |
昨日に発表された大英産業(2974)の業績修正には、正直なところ驚かされました。マンデベからこのような発表がされるのは、来年以降になるのはないかと想定していたからです。 文面を読んだ限り、少なくとも九州山口エリアでは不動産市況が悪化しているように受け取れます。ひょっとすると他の地域についても、注意が必要な時期に差し掛かっているのかもしれません。 |
■9月の日銀短観(2021年10月25日) |
10月1日に発表された9月の日銀短観は、あまり話題になりませんでした。しかし改めてチェックしてみると、業容判断の推移に変化の兆しが表れています。 景気の先行指標となる製造業の大企業(≒上場企業)でグラフが下向きに転じており、景気がピークアウトした可能性を否定できません。 今の段階で決め付けるのは早計かもしれませんけど、半年前の3月の日銀短観とは風向きの変わっている点に注意が必要でしょうか。
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■11月のバリュー投資塾(2021年10月22日) NEW! |
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11月のバリュー投資塾は「2021年上期のIPO銘柄」です。 IPO銘柄に関しては、毎年3月に前年分をまとめて取り上げているのですが、今年は上期(1月〜6月)だけで既に52社が上場しているため、2回に分けることにしました。下期(7月〜12月)分は来年3月に開催予定です。 ご参加を希望される方はメールにて、氏名と電話番号(列車が遅れた際など、非常時の連絡に使用します)を記入してお申込みくださいませ。折り返し、振込口座などのご案内をいたします。 ご注意:ケーススタディを盛り込んでいますが、銘柄推奨を行うセミナーではありません。
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■金融の常識(2021年10月18日) |
ヤフーニュースに「さわかみ投信」がバブル崩壊を新聞広告で30回も警告 「今の株価上昇は異常」というデイリー新潮の記事が掲載されていました。 この記事で、注目すべきは金融ジャーナリスト浪川攻氏の指摘です。 金融の常識から考えれば、澤上さんの警鐘はその通りです。ただ、安倍政権以降、経済における唯一の成果が株高なのです。 これほど政権が金融に深く関与してきたことはなく、株価が暴落したら、政権は慌ててもう一段の金融緩和に踏み切り、必死に支えるかもしれない。 残念ながら、もはや常識の通じないメカニズムとなっている気がします。 常識の通じないメカニズムの中で、どう相場に対峙するか、投資家の姿勢が問われています。目をつぶって一緒に神輿を担ぐのか、それともマーケットが正気を取り戻すまで待つのか、どちらかでしょう。中途半端では生き残れない気がします。 |
■株でゼロから30億円稼いだ私の投資法(2021年10月17日) |
今まで、様々な株本を読んできました。その中で、強烈な印象を受けた本として『株でゼロから30億円稼いだ私の投資法』があげられます。 時代背景が異なるため、著者である遠藤四郎氏の投資法をそのまま見習うことは難しいです。しかしながら、根底にある考え方は未だ十分に通用します。 ●皆が買っている時流株で成功はあり得ない インターネットの情報ばかりを追っていると、つい、同じ方向に流されそうになります。折りに触れて、本書を読み返すことで「それではいけない」と我に返るようにしています。 ここ数年、書店の店頭に溢れかえっている、安易なタイトルの株本にうんざりしている方におすすめしたいです。 |
■コスモス薬品のビジネスモデル(2021年10月12日) |
昨日、発表されたコスモス薬品(3349) の第1四半期決算短信で、同社のビジネスモデルに触れてある箇所がありました。 このような状況だからこそ、当社グループはローコストオペレーションの更なる推進によって価格競争力を高め、 消費者にとって「安くて、近くて、便利なドラッグストア」となれるよう力を注いでまいりました。 出店戦略につきましては、自社競合による一時的な収益性の低下も厭わず、次々と新規出店を行いました。同時 に、新商勢圏への店舗網拡大を図ってまいりました。 シンプルな表現ながら、これだけでコスモス薬品のビジネスモデルをほぼ説明できます。個人投資家は、この手の分かりやすい会社に注目すべきでしょうか。 |
■米株価指数は永久不滅の金の生る木ではない(2021年10月10日) |
『サラリーマン大家さんが本音で語る中古マンション投資の極意』の著者、芦沢晃さんの不動産投資コラム、FIRE生活はインフレ率5%で破綻する?コロナ禍の3点ユニット物件の入居状況を読みました。 全般的に読み応えのある内容で、とりわけ参考になったのは「米株価指数は永久不滅の金の生る木ではない」という箇所です。ポイントとなるべき記述を引用します。 ここ数年は世界的な米株ブームでしたが、過去何度も大きな●●ショックと呼ばれる暴落がありました。 そして、更に超長期スパンで見ると(中略)12〜20年間の停滞期が17年間程度の周期で繰り返されているのが分かります。 米国株に関しては、リーマンショック後の2009年以降、大幅に上昇しており、株価のバリュエーションも歴史的な高値圏にあります。 今から2030年にかけて、良くても横ばい(配当収入のみ)、暴落で投げればマイナスもあり得ると考えておいたほうが無難かもしれません。 |
■長期・積立・分散投資(2021年10月6日) |
日経ビジネスの記事、株価暴落は突然やってくる。「その日」のために心得るべきことを読みました。 著者の主張の中で、最も同意できたの次の文言です。 長期・積立・分散投資が常に正しいとは限らない 投資である以上、投資対象のバリューを常に意識する必要があります。足元の株価水準はどうかと言えば、米国のS&P500指数などが歴史的に割高な水準です。なぜなら、GAFAMをはじめとする一部の優良企業が買い上げられ、インデックス自体に歪みが生じてしまったからです。 機関投資家にように、常に買わざるを得ないケースを除き、長期・積立・分散投資であっても休んだ方が望ましいでしょう。どうしても投資を行いたいのであれば、二極化相場で中で、割安に放置されている個別銘柄を選んだ方が勝算は高いです。 自分で銘柄を選べないのであれば、とにかくファンダメンタルズ分析の勉強するしかありません。個別銘柄の投資判断ができるようになれば、株式市場全体の水準に関しても自ずと分かってくるものです。 |
■歯愛メディカルの設備投資(2021年10月3日) |
会社四季報秋号を通読していて、歯愛メディカル(3540)が目に留まりました。四季報の予想PERは21.4倍。成長性などを考慮すれば、フェアバリューとも受け取れます。 調査を進めているうちに、コロナ特需の恩恵を受けただけでなく、諸々の施策が功を奏し、収益が伸びていることも確認できました。 ただひとつだけ、引っ掛かった点があります。それは210億円を投じる新物流センターの建設計画です。 四季報秋号によれば、同社の総資産は187億円、自己資本は147億円、現金同等物は56億円です(有利子負債はなし)。2021年12月期の当期純利益は30億円を見込んでいます。 国からの補助金が出るとは言え、企業規模に対して、過大な投資に感じられました。投資資金をどのように調達するのかも気になります。銀行から借り入れれば財務が相当に悪化します。時価総額597億円(10月2日終値)の同社が、公募増資を行えば、一気に希薄化します。 しかも清水社長によれば、ヘリポートを備えるとのこと。歯科製品の出荷にヘリポートが必要なのでしょうか? 株主から預かった資金の使い方としては、やや疑問符が付きます。実は少し乗り気になっていたのですが、しばらく事の推移を見守ったほうが無難かもしれません。 【歯愛メディカル 決算説明会資料】 【歯愛メディカル 日足チャート】 |
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by 角山智