隣の芝生は青い、「アセット・アロケーション入門セミナー」について、月月火水木金金、
公的年金の重い腰、首尾一貫しない投資手法、リレーエッセー「お金と教育」、
続「投資に役立つ決算書」セミナー、ついに登場、米国高配当株ETF(DVY)、
ざっくり分かるファイナンス、割安成長株投資のチャンス、会員制レポートについて、
バリュー投資 夏期セミナー、マネー誌と読者層、リスクとリターン、DNPとFJB、
スランプかも・・・
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ショートコラム(2007年5月)
■スランプかも・・・(2007年5月31日) |
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本来であれば、今日は5冊目の脱稿日です。 今までの4冊は実質的に2か月半で書き上げてきたのですが、5冊目は調子に乗ることができず、まだ7〜8割のできぐあいです。ここに来て、はじめて壁らしきものに打ち当たっている気がします。 気分を変えようにも、近場の図書館は読書以外禁止ですし、最近できたスターバックスもやたら騒がしく、書きものをする気になれませんでした。 書籍の執筆も、終盤になれば、ものすごい集中力が出るのですが・・・。 自分の中で、4冊目が「集大成」という意識をまだ持っているのかもしれません。 かといっても、ダラダラ書くのは意味がないので、6月のどこかで区切りをつけたいと思います。5冊目が書けたら、今度こそ、しばらく充電期間をおきたいですね。 |
■DNPとFJB(2007年5月28日) |
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DNPとFJBは、サラリーマン時代の主な取引先でした。DNPは大日本印刷、FJBは富士通ビジネスシステムです。 DNPはカタログのDTP化やウェブサイト構築で関係するようになり、FJBは富士通のホストコンピュータを使っていた関係で古くから付き合いがありました。私はモノの値段(相場)をよく知っているので、双方の営業マンに恐れられたものです。 今回、わざわざ取り上げたのは、両社ともバリュー株になっているからです。外資系ファンドで買っているところもありますね。仕事を通じ、それぞれの「強み」を知っているだけに、興味深く感じています。 やはり、サラリーマンは仕事を頑張るのが一番です。本業を通じて、投資先が見つかることもけっこうあります。私が個人事業主になって困っているのは、一人で仕事をしていると、なかなかそういう機会に恵まれないことです。今から思えば、職場は投資情報の宝庫でした。 |
■リスクとリターン(2007年5月25日) |
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下の表は「内藤忍の資産設計塾 実践編」に掲載されている主なアセット・クラスのリスクとリターンです(1970年〜2004年)。
ここでのリスクとリターンなのですが、ボウリングにたとえてみると分かりやすいです。ボウリングでは、一投毎に倒れるピンの数にはバラツキがありますね。人並みの腕前では、ストライクの後がガーターだったりします(私のことです、笑)。しかしながら、1ゲームも投げ終わると、よいときと悪いときが相殺されて、それなり(?)のスコアに落ち着くものです。 投資でも同じです。株式は、平均すればリターンは高いのですが、年によりリターンのバラツキも大きくなります。リスクとは「リターンのバラツキ」のことなので、それゆえ、株式は「ハイリスク・ハイリターン」といわれます。上の表でも、そうなっています。 リスク(標準偏差)とリターン(算術平均)は、過去のデータから計算することができます。日本株式では、リターンが9.9%、リスクが24.2%です。 そして、リターンにリスクをプラスマイナスしたものが、リターンのバラつく1番目の範囲(±1標準偏差)になります。 さらに、リターンにリスクの2倍をプラスマイナスしたものが、リターンのバラつく2番目の範囲(±2標準偏差)になります。 統計学的には、この1番目、2番目に収まる確率がわかっています(正規分布)。1番目(-14.3%〜34.1%)に収まる確率は約68%で、2番目(-38.5%〜58.3%)に収まる確率は約95%です。 いいかえれば、日本株に投資を行っている場合、6年中4年(約68%)はリターンが-14.3%〜34.1%の間に収まり、6年中1年はリターンが34.1%を超えてウハウハであり、6年中1年はリターンが-14.3%を下回って夜も眠れないということになります。 また、このことから、2005年の上昇(TOPIXで43.5%)は6年に1度の出来事であり、年35%以上のリターンを目指すのは非現実的なことも分かります。 ところが、2005年の株ブームで投資をはじめた方は、そんなことは考えもしなかったでしょう。「来年も同じようにあがるに違いない」と思い込み、痛い目にあったのです。 ここまでが「モダン・ポートフォリオ・セオリー(現在ポートフォリオ理論)」のエッセンスの一部分です。「アセット・アロケーション入門セミナー」でもお話しているのですが、とても重要なことなので、ショートコラムにも掲載してみました。6/2東京分はまだ空きがありますので、よろしければいらしてください。 |
■マネー誌と読者層(2007年5月24日) |
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私は、基本的にマネー誌を読みません(何度も出してもらっているのに、申し訳ないのですが・・・)。 これは、どこかに書いたかもしれませんが、ある投資家が「なぜ、バロンズ(米国の投資雑誌)のような高尚な記事が書けないのか」とマネー誌の記者にかみついたところ「うちは、読者のレベルに合わせています」と即答された、笑うに笑えぬ話があります。 しかしながら、cpainvestorさんも書かれているように、今月号の日経マネー誌は興味をそそられる内容です。とりあえず、軽く立ち読みしてきましたが、そのうち買ってしまいそうです。 このような、まじめな企画が通った遠因の一つとして、新興市場の低迷があげられます。株ブームが去り、浮ついた投資家が退場してしまったので、しっかりした内容のものが好まれるのでしょう。 株ブームの頃は、セミナー講師をしていても「理屈はどうでもいいから、あがりそうな銘柄を教えてほしい」と顔に書いてある受講者も多く、やりにくかった印象があります。今は(ビジネス面での集客には苦労しますが)まじめな方ばかりで、話がしやすいです。 逆説的な言い方をすれば、こういう時期が投資の勉強に一番向いています。状況が厳しくても、投資も勉強も続けている方は、半分勝ったようなものです。 先ほどのcpainvestorさんですが、7月にDCF法のセミナーをされるようです。平日ですけど、会社を休んででも聞く価値がありそうですね。私のところにも「DCF法セミナー」のご要望をいただいているのですが、当分は実施予定がありません。このセミナーに出席されるかキャッシュフローバリュエーション編DVD をご覧になることをおすすめします。 なお、バリュー投資 夏期セミナーでは、シンプルながら奥が深い、PER、PBRについて解説します。いちカイにヤリ 投資立国に興味深いエントリーがありますが、これに近い話になると思います。 株価評価の仕方をマスターする1 結局、セミナーの話題になってしまいました(笑)。お口直しに、北海道の写真を載せておきます。この写真は社会人になってから撮影したものです。短い旅程の最終日に、やっと晴れてくれました。 |
■バリュー投資 夏期セミナー(2007年5月21日) |
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夏期セミナーのご案内です。新春セミナーに続く銘柄分析編です。
皆さんは「低PER低PBR銘柄中心に投資を行っているのに成果が上がらない(あるいは損をした)」という悩みや不満をお持ちではないでしょうか? 投資の本には、PERやPBRは低い方がよいと書かれています。 私も ただし、全ての業種・企業を同一に比較することは、あまり意味がありません。景気循環株については、PERの判断が逆になります。高いときに買い、低いときに売るのがセオリーです。PBRに関しても、設備投資の多い企業(資産としてバランスシートに計上される)と広告宣伝費・研究開発費の多い企業(費用として処理される)を同一に論じることはできないのです。 そういうこともあり、雑誌の取材での決まり文句である「PER何倍以下の銘柄を買うべきですか」「PBR何倍以下が割安ですか」という質問にはうんざりしてきました。 夏期セミナーでは、業種・企業によるPER、PBRの使い分けについてお話しします。また、バリュー株と万年割安株の違い、本物の成長株と見せかけだけの成長株をどう見分けるのか、についてもふれたいです。 なお、今回は、セミナーの付加価値に合わせた料金設定とさせていただきました。 参加ご希望の方は、 折り返し、振込口座などのご案内をお送りします。 レポート会員さんは、会場名とご本人の氏名のみでけっこうです。
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■会員制レポートについて(2007年5月19日) |
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会員制レポートについて、問合せをいただきますので、書いておきます。
5月分のレポート内容は次のとおりでした。 ■銘柄分析レポート・・・「外資系投資ファンドの保有銘柄(16ページ)」 銘柄分析レポートは、外資系投資ファンド6社の保有している日本株を調べました(通常月は個別銘柄の分析となっています)。列記しておきますが、ハリス・アソシエイツからマッケンジー・グループまでの4社は日興コーディアルグループを買い進んでいたファンドです。 ■ハリス・アソシエイツ レポートはEDINETの大量保有報告書と海外サイトの検索からまとめています。自分で調べることもできますけど、大変時間がかかるため(私は連休が丸々つぶれました)このレポートを活用していただければと思います。 私はスクリーニングをほとんど行わないので、こういったものをスクリーニングリストのかわりに使用しています。プロの定量分析・定性分析をクリアした「お墨付き」銘柄ばかりですから、利用価値は高いでしょう。 外国株レポートは、外国株に詳しい個人投資家さんにお願いしています。今回のレポートはネスレのセグメント別・地域別のデータが含まれており、他ではなかなか見ることができないものです。 資産運用レポート(奇数月発行)は、アセット・アロケーションやポートフォリオの組み方について書いています。今回はおおもとの理論である「モダン・ポートフォリオ・セオリー」について取り上げました。 J-REITレポート(偶数月)の4月号では、J-REIT全銘柄(41銘柄)から手動スクリーニングを行っています。 まあ、こんな感じです。長らく、殿様商売をしてきましたが、今では体験コースもありますので、試されてみてはいかがでしょうか。特に、今月号はお得(バリュー)です。 なお、サンプルレポート(通常月の銘柄分析レポート)はバリュー株投資で勝つための<図解>「決算書&企業価値」分析ドリル サポートページに掲載しています。 |
■割安成長株投資のチャンス(2007年5月17日) |
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ここのところ、小型株の下げが止まらないです。
決算もほぼ出揃ってきましたが、業績がよくても悪くても、売られているように思えます。地合がよければ、株価が飛び跳ねるような好決算にも反応しません。 業績のよい企業まで売られておれば、割安成長株(収益バリュー)投資のチャンスです。なお、私が考える割安成長株投資のポイントは次の3つです。 1.定量分析:事業素質に優れており、FCFが潤沢である 詳しくは「角山智の割安成長株の見極め方徹底マスター(実習講座) 」DVDで説明していますので、もしよろしければ参考にしてください。音声とテキストのみでもOKの方には、ほぼ同内容の角山オフィス直販CDがあります。 この基準で選んだものは、JASDAQ銘柄であっても逆行高しました。なお、成長株で億万長者のAKIさんが、私のポートフォリオについてコメントされています(AKIさん、ありがとうございます)。 最近、自分のDVDが売れていないようなので、ちょっと宣伝してみました。シェアーズ の教材やKENさんの収益バリュー投資術セミナーDVDであれば、取り上げる度に売れるのですけどね(苦笑)。 |
■ざっくり分かるファイナンス(2007年5月14日) |
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遅ればせながら、石野雄一さんの「ざっくり分かるファイナンス」を読みました。 通読後の印象は「久しぶりに感動できる本に出会った」です。この本は「石野さんだから書けた」「石野さんでないと書けない」そう思いました。石野さんは、ファイナンスの専門家にもかかわらず、人間が柔らかいから、わかりやすい本を書けるのでしょう。 まず、最初に出てくる決算書の説明がシンプルで分かりやすいですし、皆さんがつまずきがちな運転資本の解説も明快です。ファイナンスの基本説明では、私のセミナーで必ずといっていいほど質問者が出る「資本コスト」についてもきっちり書かれています。 タイトルのとおり、ファイナンスの本としては「ざっくり」かもしれませんが、投資家には「丁度よい」レベルです。投資家必読の内容ですが、特に「バリュー株で勝つための<図解>「決算書&企業価値」分析ドリル」の後半部分が難しいと思われている方には最適です。 参考コラム:道具としてのファイナンス(2006年3月17日) |
■ついに登場、米国高配当株ETF(DVY)(2007年5月10日) |
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ついに、楽天証券 でiShares Dow Jones Select Dividend Index Fund(DVY)の取扱いがはじまります(5月14日より)。待望の米国高配当株ETFであり、信託報酬0.40%、平均配当利回り3.09%です。「株式投資の未来」にも書かれているとおり、高配当株は実質的なバリュー株であり、高いリターンが期待できそうです。過去3年間のパフォーマンスでも、SPX(S&P500)に差をつけていますね。 DVYの登場により、外国株ETFにて国際分散投資を行う場合、SPY(またはIVV)20%:DVY20%:EFA50%、EEM10%でほどよいポートフォリオになります。なお、NightWalkerさんの記事によると、IVVよりSPYの方が税コスト・実質コストとも安くなっています。 楽天証券 も、ここまで種類を増やしてくれるのなら、個人的にはiShares Russell 3000 Value Index Fund(IWW)を出してもらいたいです。なぜなら、IWWは小型株を含んだトータルマーケットのバリューインデックスなので、バリュー株効果と小型株効果により、S&P500よりリターンが高くなるからです。実際に、過去3年間のリターンは、DVYよりさらに高くなっています。 外国株ETFの充実は喜ばしいことですが、こうなると日本株ETFの貧弱さが目立ちますね。せめて、RUSSELL/NOMURA日本株インデックスのバリュー指数とグロース指数、JASDAQ指数と東証REIT指数ぐらいは必要だと思います。 なお、この話題はNightWalkerさん、梅屋敷商店街のランダム・ウォーカーさんのブログでも早速取り上げられています。 |
■続「投資に役立つ決算書」セミナー(2007年5月8日) NEW! |
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6月3日(日)の一歩進んだ投資家のための「投資に役立つ決算書」セミナーテキストがほぼ完成しましたので目次を掲載します。 当初からの変更点ですが、第1部〜第4部の解説はSHOEIの決算書を行うことにしました。その関係で実習を2社から1社に減らしました。 進め方はテキストを虫食い式にして、参加された方に書き込みながら完成してさせる形を考えています。第1部であれば、私が「棚卸資産は何ですか?」と質問して、指名された方に答えてもらいます(もちろん、完璧な答えは要求しませんので、想像力を働かしてもらえばOKです)。 第2部からは、SHOEIの決算書を見ながら計算していきます。実習では、営業CFがマイナスの企業を分析して、運転資本の重要性を認識してもらいたいと思っています。 「利益(損益計算書)はわかるけど、バランスシート(損益計算書)とキャッシュフローはチンプンカンプンで・・・」という方には丁度いいですよ。 なお、レベル的には初心者が対象ですので、基本的なことを理解されている方には新発売の「角山智の割安成長株の見極め方徹底マスター(実習講座) 」DVDをおすすめします。高いレベルをお望みの方は「有報の戦略的読解法セミナー 」DVDで勉強されるといいでしょう。 序.決算書のマスターが必要な理由 第1部:決算書の基本 第2部:経営分析 第3部:経営指標 第4部:バリュエーション 第5部:実習 |
■リレーエッセー「お金と教育」(2007年5月7日) |
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少し前にマネックス・ユニバーシティからメルマガの原稿を頼まれました。「メルマガの1本ぐらい、すぐ書けるだろう」と思い、お引き受けしたのですが、バックナンバーを見るとそうそうたるメンバーでした(汗。 といっても、マイペース型で、周囲を気にしないのが私のよいところ(むしろ、欠点かもしれませんが。笑)。書き上げた原稿が本日配信されました。もし、よろしければ、ご覧下さい。 リレーエッセー「お金と教育」第12回 角山オフィス代表 角山智 |
■首尾一貫しない投資手法(2007年5月6日) |
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「投資の科学」を読み返していると興味深い記述がありました。それは、属性(例えば、低PBR銘柄を買うという戦略)のみでなく、状況に応じたアプローチを使うよう指摘していることです。 好例として、レッグ・メイソン・バリュー・トラストのビル・ミラー(過去40年間においてS&P500指数を15年連続で上回った唯一のファンドマネジャー。残念ながら2006年はS&P500指数に負けてしまいました)をあげています。下のチャートはレッグ・メイソン・バリュー・トラスト(LMVTX)とS&P500指数(^GSPC)の推移です。 ビル・ミラーのポートフォリオは、通常のバリューファンドと異なり、PERやPBRの低い銘柄を含んでいないことで有名です。2007年3月末時点でもAmazonとかYahoo!を保有しています。 そのため、投資手法が首尾一貫していないとの批判も多いそうです。「バフェットのポートフォリオ」には、ジム・クレイマー(「ジム・クレイマーの株式投資大作戦」の著者)に「あなたはバリュー投資家でない」と非難された話が載っています(この件は、ビル・ミラーからの手紙(彼の投資手法について説明してあった)を見たジム・クレイマーが「お詫び」を掲載する形で落ち着きました)。 わざわざ、名ファンドマネジャーを引き合いに出したのは「私も状況に応じた投資手法の使い分けをしていますよ」といいたいからです。仮に、資産バリュー(低PBR)一本だとすると、その投資手法に有利な時期まで待つ必要があります。2005年末のように低PBR銘柄まで買い上げられた場合は、もうお手上げです。 「投資の科学」では「現実には、あまりに多くの投資家が属性のみに基づいたアプローチに固辞しており、彼らはマーケットの動きが自分の思い通りにならないからといっては悔しがっている」と結んでいます。耳の痛い方も多いのではないでしょうか。 |
■公的年金の重い腰(2007年5月5日) |
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NIKKEI NETに「公的年金資金、株や債券以外でも運用検討」という興味深いニュースがありました。 公的年金資金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(年金運用法人)は、国内外の株式と債券に限っている運用先を多様化するため、不動産の証券化商品などへの投資を検討する。分散投資によって株式や為替相場に大きく左右される運用利回りを安定させるのが狙い。株・債券運用では先物市場を活用し、株価の急変動などによる損失を回避することも検討する。 年金運用法人は運用資産を抜本的に見直す2010年度に、株と債券以外の「代替投資」を導入したい考え。今後、有識者で構成する運用委員会で議論し、厚生労働省とも調整する。オフィスビルなどを保有して賃料を稼ぐ不動産私募ファンドへの出資のほか、住宅ローンを担保にした証券化商品の購入を検討する見通し。未公開株などに投資する私募ファンドの活用も検討課題になる。 今から3年後に、オルタナティブ(代替)投資を検討するという気の長い話で、我が国の公的年金は相変わらず腰が重そうです。 ちなみに、年金運用法人のポートフォリオはこうなっています。
「平成20年末の実現に向けて、毎年度なだらかに移行します」とのことですが、国内債券の割合が高すぎないでしょうか。インフレに対応できないだけでなく、金利が上昇したときは大幅な含み損を抱えてしまいそうです。 この状況を見るかぎり、個人ポートフォリオにおいては「国内債券なし」という選択肢もありえます。自分の払っている公的年金も「資産」なのですから、トータルで考えるのも一案です。 |
■月月火水木金金(2007年5月4日) |
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連休は、のんびりされている方も多いかもしれませんね。 私は、仕事が立て込んでおり、原稿や資料作りの毎日です。この仕事は、はかどるときとそうでないときの差が激しく、意外と時間で計算できない面があります。 調子がでないときは「あ〜ぁ、何で引き受けたのかな〜」とすぐ休憩してしまいます(笑)。そんな状態が続くうちに「このままではまずい」と、いつの間にかエンジンがかかります。 でも、調子が良すぎるのも考えもので、内藤さんが書かれているように無理をしてしまうのです。そのうち、体が悲鳴をあげ、接骨院のお世話になるのがいつものパターンです。 今日は、6月3日(日)開催「一歩進んだ投資家のための「投資に役立つ決算書」セミナー」テキストの前半部分ができました。5月21日(月)が早期割引期限ですので、なるべく早めに内容(テキストの目次)を公開したいです。 どうやら、5月の角山オフィスは「月月火水木金金」となりそうです。無理して稼ぐ必要もないのですが、仕事を頼まれるうちが花なので、つい頑張ってしまいです。 そういう意味では、このビジネスを副業としていたサラリーマン時代の方が気楽でした。本業の収入が計算でき、副業を頑張った分だけプラスアルファでしたから。ただ、休みが日曜日の午前中(テニスの時間)だけという条件は変わっていません。 収入は、現段階ではサラリーマン時代(副業をしていないとき)の2倍になりましたが、トータル(安定していないこと、社会保険料の負担、退職金など)で考えると、それぐらい稼がなければ割りに合わないといえそうです。 |
■「アセット・アロケーション入門セミナー」について(2007年5月2日) |
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5/20大阪、6/2東京の「アセット・アロケーション入門セミナー」について、ときどき「まだ席はありますか?」と問合せをいただきますので、書いておきます。 今回のセミナーは、出足が鈍いです。まだまだ残席があります。やはり、皆さんは銘柄分析に興味があるのでしょうか。テーマを決めるときにも、そこは迷いました。「集客に多くは望めないかなと・・・」 でも、この話はどうしてもしておきたかったのです。 「自分は資産額が少ないので、日本の小型株で大きく増やしてから、アセット・アロケーションに移行しよう」と思われている方もいらっしゃるでしょう。 この考え方は、話が逆です。資産運用の順序は「資産設計→アセット・アロケーション→アセット・クラス別の銘柄選択」です。日本の小型株の中で何を選ぶかは、枝葉末節の話なのです。 ところが、個人投資家(私も含めて)は、銘柄選択にこだわってしまいます。その結果、小型株市場が低迷すると身動きが取れなくなります。最悪のケースでは「退場」させられます。 実際に、個人投資家の退場率は低くないはずです。最初から「ギャンブル」と割り切っているならともかく、まじめに投資を考えていたなら悲しいですね。 では、退場させられた投資家は、運が悪かったのでしょうか? たまたま、小型株市場が低迷する時期に当たってしまったしょうか? 私は違うと思います。原因は、投資のやり方を間違えていたからです。だから、投資をはじめて間もないうちに、アセット・アロケーションの知識が必要なのです。 私自身、初心者時代にその知恵があったなら(また、今のように国際分散投資ができれば)1990年代という世界の株式市場が大躍進した時代に、例外的に低迷した日本市場でのたうちまわることもなかったのです。 もし、皆さんが辛い状況であれば、持株を見直し、損切りすべきものは売り払い、徐々にでもアセット・アロケーションを意識した投資に移行すべきです。今回のセミナーが、参考になるかもしれません。 テキストの方も、ほぼできあがりました。さらにチューニングを行い、完成度を高めていきます。申込み方法はこちらのページにありますので、よろしければご参加ください。 第1部:アセット・アロケーションの重要性 第2部:モダン・ポートフォリオ・セオリー 第3部:アセット・クラス別 銘柄選択 第4部:運用について |
■隣の芝生は青い(2007年5月1日) |
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梅屋敷商店街のランダム・ウォーカーの水瀬ケンイチさんが「「思考停止」から抜け出したい!」と書かれているエントリーに興味を持ちました。 私は、セミナーの最後に「株式投資は豊かな人生を過ごすための手段である」という話をすることが多いです。株式投資が唯一の趣味みたいになっては悲しいですし、投資に使う時間も少ない方がいいに決まっています。 個別銘柄投資では、失敗がつきものです。運良く成功して、利食いを行えば、今度は税金が待っています。今は、軽減税率の10%に助けられていますが、20%に戻ればインデックスに勝つのは相当難しくなると懸念しています。 インデックスファンドは、プロが徹底的な調査を行い、売買した結果を、低コストで頂戴できる素晴らしいシステムです。しかも、損切りも利食いも必要ありません。 「いや、マーケットは完全に効率的でない」という方もいらっしゃるでしょう。 そのとおり、株式市場に「ゆがみ」は存在します。でも、一般的な個人投資家であれば、目を凝らして、そんなものを見つけようとするより、人生を楽しむのに時間を使った方が有意義だと思います。 バリュー投資家はインデックス派が気になり、インデックス投資家は、バリュー投資が気になる・・・。お互い「隣の芝生は青い」ようです(笑)。 |
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