2つの東京セミナー「黄金の3ステップでもうかる はじめてのバリュー株」目次
本というビジネス個人投資家と投資ビジネスゼロ金利解除後の投資行動裏目に出る典型的パターン
本が届きました絶対的な自信集中力とモチベーション思考の過程バリュー投資入門セミナー
「やられた分だけ取り返せ」症候群職業としての株式投資3冊の本の位置づけ

パーシャル・オーナー


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ショートコラム(2006年7月)

■3冊の本の位置づけ(2006年7月31日)

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編集者さんから「黄金の3ステップでもうかる はじめてのバリュー株」の出だしは順調と聞いています。このまま、失速しないことを祈るのみです。著書が3冊になりましたので、位置づけを整理しておきたいと思います。

黄金の3ステップでもうかる はじめてのバリュー株」は初心者向けです。前提知識がなくても読めるように書きました。投資方法としては、王道というべき優良株投資を取り上げています。「日本を代表する30社から3銘柄選ぶにはどうしたらいいか」という具体例もつけました。ただし、銘柄分析は四季報レベルなので、ある程度の知識がある方には物足りないかもしれません。

超特価バリュー株「福袋銘柄」で儲ける週末投資術」は初級者向けです。バリュー投資の入門に最適な「資産バリュー株」について取り上げています。このような「資産バリュー株」は少なくなりましたが、考え方はまだまだ通用すると思っています。

株価4倍「割安成長株」で儲ける収益バリュー投資術」中級者向けです。私の投資方法をなるべくそのまま書きました。こちらは「資産バリュー株」より難易度の高い「収益バリュー株」投資です。

初心者の方が読まれるなら「黄金の3ステップでもうかる はじめてのバリュー株」「超特価バリュー株「福袋銘柄」で儲ける週末投資術」「株価4倍「割安成長株」で儲ける収益バリュー投資術」の順がいいと思います。


■職業としての株式投資(2006年7月27日)

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「角山は専業投資家になった」と思っている方もいらっしゃるようです。私はビジネスとして、投資関係の書籍・レポート執筆や講演などを選びました。

投資については、サラリーマン時代と同じ考え方で、あくまで余資運用というスタンスです。運用成果についても、年何%という目標を設定していません。「昨年より1円でも多くの配当金を受け取ること」がベンチマークらしきものです。自分の投資に使っている時間もサラリーマン時代から少し増えた程度です。

私は株式投資だけで生活するのは難しいと考えています。株式投資では、毎月、毎年のようにプラスになるものではありません。持株が大きく下落したときは、精神的にも厳しいのではないでしょうか。

デイ・トレードも流行りのようですが、パソコンの前に相当の緊張感を持って拘束されるのは、労働に近いものだと認識しています。企業価値は数時間では変化しないので、デイトレはゼロサムゲームになります。売買コストやスプレッドを考慮すれば、トータルではマイナスです。

もう一つ、専業投資家の問題点は、成果物が何も残らないことです。世の中に、どういう形で貢献できたのか、何を残せたのか、はっきりしないのです。

何でもそうですが、その人の器の分しかお金は残らないものです。昨年のような上げ相場で大儲けした投資家の多くは、今年のような下げ相場で姿を消します。人間、失敗を他人のせいにしがちですが、器でできていなければお金はなくなります。

その器も、最初から大きさがきまっているわけではなく、仕事を通じて鍛えられる部分が大きいです。仕事に真剣に取り組んでいる方であれば「自分さえ良ければ」から「上司や部下の立場を思いやる」人間になったとき、また職場で認められたとき、まわりからの信頼が格段に上がり、驚きと喜びを感じた経験をお持ちでしょう。

若い内は自信たっぷりですが、まわりをかえりみず、突っ走ることがあります。相手の気持ちを軽視して、人間関係で失敗することもあります。30代半ばで人間ができてきて、40代で重みが出てくるのが一般的なパターンだと思っています。

最近は30歳程度で会社をやめてしまい、専業投資家になるケースが多いようですが、私には安易に思えます。そういう考えが自重されるなら、この下げ相場も悪くないです。

KENさんの専業投資家という職業について思うことを読んで、私も書いてみたくなりました。


■「やられた分だけ取り返せ」症候群(2006年7月26日)

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株式投資 長期投資で成功するための完全ガイド」を読んでいます。分厚い本なので、興味を引くところから順番に見ています。この本は第3版にあたり(「シーゲル博士の株式長期投資のすすめ」として発売されているのが旧版です)、「行動ファイナンスと投資の心理」が追加されています。行動ファイナンスは、現在の株式投資解説書に欠かせない分野といっていいでしょう。

そこで、興味深かったのが「「やられた分だけ取り返せ」症候群」です。多くの投資家が損失を取り戻そうとしてナンピン買いを行い、ポジションを増やし、結果的にリスクを増やしてしまう行動をとります。それはなぜかを行動ファイナンスで説明しています。

株式投資で利益をあげるためには、人間の深層心理に逆らった行動を取らないといけないときがあります。「私たちの深層心理はこうなっている」と知っておいて損はないです。

またまた宣伝になってしまいますが、投資家の心理と行動については、8月26日(土)「バリュー投資セミナー「黄金の3ステップ」で鍛える銘柄選択力」でもお話したいと思っています。


■バリュー投資 入門セミナー(2006年7月24日)

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昨日は、大阪での「バリュー投資 入門セミナー」でした。

はじめての自主開催セミナーで、告知もこのサイトのみでしたが、多くの方に参加していただき、ありがとうございました。午前中はキンコーズでテキストをコピーして、昼から会場に向かい、受付も書籍販売も1人で行ったので、けっこうクタクタになりました(笑)。セミナー会社スタッフのありがたさがわかります。

内容的には
第1部:「黄金の3ステップ」による銘柄選択
第2部:決算書を理解しよう
第3部:株式市場の変動と投資家の行動
の3部構成にしたのですが、欲張りすぎて、時間的に押してしまったのは反省材料です。

東京では、7月27日(木)「角山智の「はじめてのバリュー株」」で第1部を、8月26日(土)「バリュー投資セミナー「黄金の3ステップ」で鍛える銘柄選択力」では第2部、第3部を中心に行います。「バリュー投資セミナー「黄金の3ステップ」で鍛える銘柄選択力」は7月中の申込みが早期割引でお得になります。

大阪については、次回は8月20日(日)の「バリュー投資 実践セミナー」になります。こちらは実践的な内容です。まだ、お席には余裕がありますので、よろしければご参加ください。案内は大阪セミナーのお知らせにあります。


■思考の過程(2006年7月19日)

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株価4倍「割安成長株」で儲ける収益バリュー投資術」を読まれた方から「どのような思考の過程をたどっているのでしょうか?」と質問がありました。

私は「自分がビジネスを行うなら、どのような会社がいいか」を基準に考えています。

まずは、初期投資額が早く回収できて、追加投資がなるべく不要なことです。初期投資の最たるものは有形固定資産なので、有形固定資産の少ない企業、有形固定資産に対する利益額の大きな企業が望ましいです。

運転資金にも注目します。商品の現金化に時間が掛かる(売上債権が多く、在庫回転率が低い)会社は資金繰りが大変です。

以上のことが優れているかどうかは、バフェットの利益率やROIC(投下資本利益率)といった指標を用いればわかります。

ただし、そのようなビジネスは参入障壁が低いため、過当競争になり「利益なき繁忙」に陥りがちです。そこで、何からの「強み」を持っている企業(競争優位性のことです)や競争相手のいない企業に注目します。私が斜陽産業を好むのはそのためです。

といったところですが、いずれもバフェットやグリーンブラット、ビーター・リンチの本に書いてあることばかりです。シンプルに考えればこうなるといったところでしょうか。


■集中力とモチベーション(2006年7月18日)

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私の仕事には、集中力とモチベーションが要求されるものが多いです。執筆は机に3時間座って3時間分の仕事ができるわけではなく、いかに集中できるかで進み具合がまったく違ってきます。

最近思うのは、自宅にて1人で仕事をしていると、集中力とモチベーションの維持が難しいということです。環境が変わったり、何からの刺激を受けることが大切なのでしょう。意外と電車の中などの方が、文章が次から次へと浮かんだりします。

サラリーマン時代は、生活のリズムができていた分、執筆に集中できました。時間が限られていたので、なおさらだったと思います。

■朝5時に起きて、執筆活動開始
■7時に出勤
■8時半に着いて、電車の中で思いついたことをメモにまとめる
■9時から仕事
■19時までに仕事を終わらせ、書店で雑誌・株本チェック
■21時までに帰宅、夕食
■ネットをチェックして、23時までに就寝
が日課でした

システム部門の仕事は嫌いではありませんでしたが、自宅に居る時間はとても嬉しかったです。「やっと解放された。自分の時間だ。好きなことができる」そう感じたので、自然とモチベーションもあがりました。

今はずっと家に居るので、そういう気持ちが湧いてきません。生活に変化をつけるため、何らかの工夫が必要です。

前から思っているのは、短時間のアルバイトをすることです。低賃金でこき使われることで「ビジネスがうまくいかなくなれば、フルタイムでこの仕事をすることになる」と自分に言い聞かせるとともに、自宅に帰った開放感を味わうことができます。「角山は、もうやっていけなくなったのか」とも思われそうですが(苦笑)。

もう一つは、事務所を構え、仕事はそちらで行うことです。でも、私の仕事先はほとんど東京ですから、関西に事務所を構えるのは効率が悪くなります。このビジネスを本格的に行うのであれば、再び東京に出向くことも検討課題になります。

個人的には、山崎元氏の現在の私の働き方が理想に近いです。私に当てはめると
■ウェブ関係の会社で週3日ほど働き、インターネットやウェブマーケティングの最新知識を吸収しつつ(もう1年以上離れているので)
■個人としてのビジネスのやり方を模索しながら
■フリーとして執筆・講演活動を行う
といったところでしょうか。

特に感じているのは、株式投資の銘柄選択法だけをビジネスにするのは限界がありそうだということです。システム部門で身に付けたスキルを捨ててしまうのはもったいないですし、何かいい方法はないか思っています。


■絶対的な自信(2006年7月17日)

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株価が下がったとき「定性面、定量面で絶対的な自信を持って保有している銘柄でも手放してしまうのでしょうか?それとも様子をみて買増しされるのでしょうか?」という質問をいただきました。

人間はミスする生き物です。間違いがつきものの株式投資では「間違ったと気付いた時点で、いかに対応するか」が肝要です。

また、今までの下げ相場での経験から、銘柄選択には「絶対的な自信」を持つべきでないと思っています。株式投資では、自信過剰は裏目に出ることが多いです。ルールとしては、1銘柄の上限を10%、1業種の上限を30%にしています。

現状では、塩漬け株を作らない運用で書きましたとおり、下がった銘柄は損切りしています。

損切りは、バリュー投資の観点からは、正しくないかもしれません。ただ、メンタル面を考慮すると、持株が買い値より大きく下げたものばかりでは、冷静さを失う可能性があります。個人投資家はパフォーマンスより「ストレスなく運用できること」を心掛けるべきではないでしょうか。株価が気になり、本業が手につかないようでは本末転倒です。

尚、私の投資方法は、バリュー投資の考え方をベースに、良いと思ったことは取り入れ、何よりも自分の経験則を重視しています。教科書どおりに物事が進めば、誰も苦労しないですからね。

経験則を身に付けるためには、何回も書いていますが「下落相場から逃げないこと」です。昨年後半のような上げ相場では、投資家はほとんど学ぶことがありません。むしろ、有害ですらあります。下落相場は、初心者にとって最高の先生です。「授業料」とはうまくいったものですが、経験の浅い方はこのレッスンを受けておくべきでしょう。


■本が届きました(2006年7月14日)

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出版社より「黄金の3ステップでもうかる はじめてのバリュー株」の著者分が届きました。自分の書いたものが形となって現れるのは、著者にとって至福のひとときです。これだから、本を書くのはやめられません(笑)。

自分としては「バリュー投資について、これ以上やさしくは書けない」内容のつもりです。編集者さんは常々「両親や友人にも、すすめられる本にしたい」と言われていましたが、目的はほぼ達成できたと自負しています。

書店の株本コーナーには、あいかわらず、眉をひそめるような株本が並んでいます。そんな中で、1人でも多くのビギナーに、この本を手にとってもらいたいと思っています。なぜなら、今から通る道は、私が10年前に通ったのと同じ道ですから。


■裏目に出る典型的パターン(2006年7月13日)

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こんな経験はないでしょうか。

彼女でも女友達でもいいですが、最寄り駅の改札前で待ち合わせをしていたとします。当日は早めに仕事を切り上げ、片づけをしていると、上司も帰りそうな雰囲気です。トイレに行ったり、引き出しの整理をしたりと、時間をずらしたつもりが、エレベーター前で見事にはちあわせしてしまいました。「今日は、デートかね」とか言われながら、駅まで一緒に帰るはめになります。

株式投資でも同じようなことが起こります。

「この銘柄、ちょっと失敗だったかな」下がり続ける持株を横目に、そう思っているとします。売りたいのはやまやまですが、安値では売りたくありません。「ここで反騰したらアホらしい」と戻りを待っていても、下がる一方です。「もういいや、売ってしまえ」と注文を出したときが、見事に底値でした。底値を避けようとしたために、底値を叩いてしまったわけです。

株式投資では、失敗だと認識した時点で売ってしまった方が、損失も少なくてすみます。下方修正の後では、底値のケースもありえますが、それは結果論です。1日も早くすっきりして、気持ちを切り替え、資金の有効活用を図るのがいいように思えます。

一言付け加えておきますと、例はリアルですが、断じて私のことではありません(笑)。


■投資家の取るべき姿勢(2006年7月12日)

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下げ相場も長引きそうな雰囲気になってきました。こういうときは、割安だと思い、買い付けても、さらに下がったりします。投資家としては辛い局面です。経験の浅い方はなおさらでしょう。

実は、株式投資では銘柄分析だけができてもダメで、マーケットに参加する上での心がけや、どう行動するかの方が、より重要です。下げ相場だからこそ、投資家の取るべき姿勢が問われるのです。

昨年のような上げ相場では、セミナーは盛況なのですが、なかなかそういう話ができませんでした。試みたこともあるのですが、皆さんの反応はイマイチでした。「こんな上げているときに、何をいってるのか」そんな感じでした。

今回は、せっかくの機会ですから、この話を盛り込みたいと思います。7月23日(日)の大阪セミナーと8月26日(土)のバリュー投資セミナー(告知ページにはまだ反映されていません)に入れるつもりです。

私が投資をはじめた1995年から2002年までの7年間で、上げたのは1999年だけでした。残りの6年間はずっと下げ相場だったわけです。私は、地獄のような相場環境で育ちました。生き残れたのは、何回も痛い目にあっているうちに、投資家の取るべき姿勢がわかってきたからだと思います。

聞いていて、あまり楽しい話ではありませんし、お説教のように聞こえるかもしれません。しかし、とても大切なことなのです。

今、テキストを作成中です。一部は、ショートコラムでも、取り上げるつもりです。


■ゼロ金利解除後の投資行動(2006年7月9日)

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山崎元氏(近著は「投資バカ」につける薬」)が、ゼロ金利解除後の、個人のマネー行動についてまとめられています。興味深く拝見しました。詳細は山崎氏のブログを見ていただくとして、結論は下記の通りです。

■おすすめは個人向け国債(変動10年)
■株式投資は「特に、積極的」には、なりにくい
■外貨預金は内外金利差が縮む(円高になる)可能性があり、止めておく方がいい
■J-REIT(山崎氏は毛嫌いしている)も、止めておく方がいい

株式評論家でありながら「今は、投資を控える時期」と言っているのが、山崎氏らしいです。「積極的に動くべき時期ではない」という点では、私も同意見です。

そうはいっても、動きすぎるとマーケットタイミングを取ることになりますし、せっかく組んだアセット・アロケーションを崩してしまうのも考えものです。「ボーナスなどの新規資金では、個人向け国債(変動10年)を買っておく」程度の認識でいいと思います。

私は、ポジションをあまり動かさないつもりです。ただ、株式投資用のキャッシュポジションがかなり高めです。個人投資家であり、TOPIXに差をつけられてもかまわないので、当分はそのままになりそうです。

追記ながら、山崎氏は株式評論家では、数少ない「まとも」な方ですが、一般的に株式評論家の意見は当たらないとされています。マネー雑誌などの、評論家の意見に右往左往することのないように、自分自身の考えをしっかり持ちましょう。


■個人投資家と投資ビジネス(2006年7月7日)

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皆さん、考えることは同じのようで、個人投資家による投資ビジネスが花盛りです。投資自体を商売にしてしまうことから、不快感をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。私は、概ね、良いことだと思います。どんな形にしろ、ビジネスを自分で行ってみると、何か得るものがあるからです。

難しいのは、投資が得意だからといって、投資ビジネスで成功するとは限らないことです。売上が思うように伸びず、首をひねっている投資家もいるのではないでしょうか。

残念なことに、焦りなのか意気込みが空回りしているのか、人が変わったような例が散見されます。自分が個人投資家として知名度を得たのは、多くの方のお陰だということを、忘れているようです。

今までのブログを止めてしまったり(ビジネスと競合するのであれば、差別化を図ればすむことです)、発言内容が変わってしまったりすると、寂しいものを感じます。

いずれにせよ、資本主義の競争原理により、本物でないところは長続きしないと思います。

私は、マーケットでは11年間生き残ってきましたが、ビジネスの世界でも生き残れるよう、初心を忘れないようにしたいものです。


■本というビジネス(2006年7月5日)

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新刊「黄金の3ステップでもうかる はじめてのバリュー株」の予約がはじまり、アマゾンの順位が気になる今日この頃です(笑)。

今回は、本というビジネスについて書きます。世の中には、本を出したいという人も多いようです。出版にいたる経緯は、おおまかに4つだと思います。

■何らかの理由で、出版社から声がかかる
■出版社の人を紹介してもらう
■自分で出版社に企画を売り込む
■自費出版を行う

私の場合は、ある個人投資家さんに出版社の人を紹介してもらいました。自分で企画を売り込むのは、なかなか相手にしてもらえず、大変みたいです。自費出版は自分の好きに出来ますが、たいてい赤字で、販売に苦労します。一番スムーズに話が進むのは、出版社から声がかかるケースです。

はじめて書くときは、編集者さんから指導を受けます。この段階で、とにかく口うるさいのがいい編集者さんです。本というものは、自分の考えを伝えることはもちろんですが、ある程度の部数を売る必要があります。売れなければ、自分の言いたいことが伝わらないからです。また、編集者さんをはじめ、DTPを組んでくれた人、イラストを書いてくれた人、そして営業サイドの努力が無駄になります。

内容は、読者の立場に配慮したわかりやすいものが好まれます。編集サイドでは、店頭で手に取ってもらい、購入に結びつくように、タイトル、章立て、まえがきや出だしに工夫をこらします。上品すぎても売れないみたいです。

要するに、自分の言いたいこと、読者への配慮、売るための工夫を、いかにバランスさせるかがポイントです。出版社はビジネスとして、本に取り組んでいます。執筆中は、編集者さんとの真剣勝負です。

努力が実り、本が売れて(重版がかかれば成功です)2冊目になれば、多少は著者の意見が通るようになります。1冊目が売れると、2冊目を出す著者も多いのですが、気持ちはよくわかります。

このように、本には様々な側面があります。ところが、採算面では、あまりいいとは言えません。企画から、執筆・校正を経て出版までは半年かかりますし、200ページあまりの原稿を書くのは、けっこう大変です。ベストセラー作家でなければ、本だけで生活できないでしょう。サラリーマンの場合は、副業程度にはなりますが、あくまで名刺代わりとして、自分のビジネスにつなげる位置づけです。


■「黄金の3ステップでもうかる はじめてのバリュー株」目次(2006年7月2日)

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やっと、校正が終わりました (^o^) 。とりあえず、新刊「黄金の3ステップでもうかる はじめてのバリュー株」の目次をアップしておきます。

まえがき

序章:最初の一歩を踏みだすために
1.銘柄選びとバリュー投資との関係
2.「ババ抜きゲーム」か「バリュー投資」か
3.「黄金の3ステップ」で銘柄が選べる

第1章:銘柄を見つけだす2つの視点
1.投資に対するアンテナを張ろう
2.街を歩けば、投資のヒントがあふれている
3.職場には「お宝」情報が埋もれている
4.意外と難しい新聞・雑誌の活用法
5.インターネット情報は「両刃の剣」

第2章:よい会社、ダメな会社を見抜くための基礎知識
1.これだけは知っておきたい3つのしくみ
2.儲かっている会社を見つけるための利益のしくみ
3.お金持ち企業を探すだすための資産のしくみ
4.お金の流れをあらわすキャッシュフローのしくみ

第3章:よい会社を選びだす会社四季報の使い方
1.会社四季報は投資家のバイブル
2.いちばん重要な業績欄はこう読む
3.財務欄で企業の安全性をチェック
4.あとはここを見ておけばOK
5.会社四季報と決算書はこうつながっている
コラム:ROEはなぜ10%以上が望ましいか

第4章:会社の定価を計算できる「魔法の公式」
1.「利回り」という考え方を身につける
2.会社の定価と「魔法の公式」
コラム:PER、PBRについて
3.アッと驚く「魔法の公式」の成果

第5章:実演します、銘柄の選び方
1.日本を代表する大企業30社から選ぶ
2.使ってみよう「魔法の公式」
3.私が選ぶなら、この3社
4.銘柄の見直しと売りどき
5.銘柄チェックシートを作ろう

第6章:できる投資家になるために知っておくべきこと
1.安心できる組み合わせを考えよう
2.投資先の会社に「強み」があるかを考える
3.業界全体の成長性より個別企業の成長性を見よう
4.会社のこんな動きに要注意!
5.感情に流されない投資家になるために

あとがき


■2つの東京セミナー(2006年7月1日)

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2つの東京セミナーが確定しましたので、補足説明をしておきます。

7月27日(木)夜開催の「角山智の「はじめてのバリュー株」」は初心者向けの内容です。新刊「黄金の3ステップでもうかる はじめてのバリュー株」に書いてあることをベースに説明します。もちろん、追加している項目もありますが、基本的には「本を読むのもいいけど、著者の説明も聞いてみたい」方向けです。このセミナーはマネックス証券に口座をお持ちの方のみ受講できます。今すぐに資料請求を行えば、何とか間に合うかもしれません。

8月26日(土)開催の「バリュー投資セミナー「黄金の3ステップ」で鍛える銘柄選択力」は、さらに一歩突っ込んだセミナーです。7月27日のセミナーより、高いレベルの銘柄選択方法について説明します。ステップアップを図りたい方向けです。多少、株式投資の経験をお持ちであれば、こちらのセミナーに参加されるのがいいと思います。

いずれのセミナーもDVDを発売予定です。

尚、10月1日(日)開催の中級セミナーは詳細が決まり次第、ご案内します。



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