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浪費型オリンピックのウラオモテ(ページNO.9)
レポートNO.36(07・10・6)〜NO.39(07・11・27)

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【レポートNO.39  07・11・27 】
学校の教育内容までオリンピック招致に利用しようというたくらみ
都教委はどこまで石原知事におもねるのか!


●先日、町田市で、「みんなのオリンピック」と言うイベントを足率小学校の体育館で、授業時間を潰して行い、先生や父母から抗議を受けたことが報道されました。当日は、司会者が「みんな、オリンピック、見たいよね」と声をかけたら、シーンとしてしらけてしまったと言うことです。

●ところが、これに懲りることなく、都教委は下のようなパンフレットを区市町村の教育委員会に送りつけ、文書で、「東京オリンピックの思い出を父母に聞いてくる」宿題と作文などを子どもに押し付けようとしているのですから、呆れて物も言えません。

●商店街活性化の予算を、強引にオリンピックの旗やポスターを買わせる費用に使わせたり、都営地下鉄の駅に、オリンピックの記念品を展示して通路をふさぎながら、ごていねいに警備員をつけたり、大盤振る舞いのキャンペーンに、子どもと学校まで巻き込むのはやめさせましょう。




























【レポートNO.38  07・11・6 】
都民にごまかし続けてきた計画のずさんさが露呈
都が競技施設やアクセスの変更を発表


●11月6日のオリンピック招致委員会理事会と総会で決定したとして、都がオリンピック招致計画の大幅変更を発表しました。その特徴は「よりコンパクトな大会をめざすため」としながら、私たちが指摘・批判してきた競技施設計画のずさんさを事実上認め、施設の場所や整備費をかなり変更したものです。

●水泳会場は、仮設プールの重量に耐え切れないビッグサイトから辰巳に、トライアスロンは水質の悪すぎる浜離宮からお台場に変更となり、クレー射撃やセーリングなども競技団体の当初からの批判をようやく取り入れて変更しました。
 しかし施設整備費などの増額は今後も続く可能性があり、その内の都の財政負担も不明のままです。競技施設ごとの費用も明らかにしていません。

●とりわけメインスタジアムへのアクセスは、大量輸送が必要なのにバス便で対応する計画で、とてもまかないきれそうにありません。大半の観客に炎天下を30分も歩かせるのでしょうか。
  なおオリンピックの基本計画全体は、11月19日にセレモニーを開いて発表し、「なぜ東京がもっともふさわしいかも鮮明にしたい」とのことです。
 都は全体像を明らかにしないまま、宣伝したい部分だけを強調して11月末の世論調査を行なおうとしていますが、こういう都民を欺くやり方には、わが党はもちろん、都民やマスコミから大きな批判が出ているのは当然です。

●以下に、今回発表された文書を紹介します。






【レポートNO.37  07・10・31 】
オリンピック・メディアセンターに不可欠の築地移転に黄信号
市場予定地豊洲の地下水に基準1000倍のベンゼン汚染

●10月6日の専門家会議で、「会議」が提案し実施された追加調査の中で、思わぬ地点に1000倍のベンゼンによる地下水汚染が発見されたことが発表されました。このままでは簡単に築地市場移転にゴーサインは出せなくなり、会議の責任者の平田教授は、少なくとも現在の土壌汚染対策法の基準で10メートルのメッシュで4000箇所の調査を提案せざるを得なくなりました。築地の豊洲移転は約1年遅れ、さらに汚染が発見されれば移転中止もありえるだけに、まさにメディアセンターには黄色信号と言えるでしょう。

●右の画像は、臨海都民連のニュース「臨海かわら版」です。

 豊洲の土壌調査の詳しい結果は、下記の市場のホームページに掲載されています。
http://www.shijou.metro.tokyo.jp/senmonkakaigi/image4/1006mokuji.pdf


【レポートNO.36  07・10・6 】
●都民や都議会に秘密にしながら莫大な浪費に走る石原流オリンピック構想
2007年9月20日オリンピック特別委員会質疑
から

 9月20日にオリンピック特別委員会の質疑が行なわれましたが、推進派の会派から全く質問がなく、質疑を行なったのは、共産党のたぞえ議員と松村議員だけという異常な委員会でした。
 このためマスコミは殆どこの委員会の報道をしませんでしたが、二議員の質疑によって、国の閣議了解がいかに逃げ腰であるのかの実態と、都が昨年作成した概要計画書が、福岡に勝つためかなり無理なプランや実現困難な施設計画などが含まれていることを、松村議員の質疑で明らかにしました。
 全体が都民に事実を隠したまま、知事の意向を受けた安藤氏らひとにぎりの専門家やオリンピック本部のトップによって強引に進められていく危険性を、大阪との対比で鋭く追及しました。
 以下に、二人の質問を紹介します。

(1)たぞえ議員の質疑

○たぞえ委員 私は、閣議了解に関連して伺います。
 十一日の閣議は、夏季五輪を東京都に招請することを了解しました。石原知事は、国を挙げての一大プロジェクトになったとコメントを出しています。東京都は閣議了解をどう見ているのか、まず伺っておきます。

○梶原東京オリンピック招致本部参事 今回の閣議了解によりまして、オリンピックの東京招致は正式に国のプロジェクトとして位置づけられたというふうに考えてございます。
 このことにより、国からさまざまな協力や支援を得ることが可能となり、国を挙げて招致活動に取り組んでいく体制が整ったと認識しております。

○たぞえ委員 ナショナルイベントと位置づけられたといいましたが、それでは担当大臣は置かれたんでしょうか。

○梶原東京オリンピック招致本部参事 オリンピックの主管庁は文部科学大臣でございます。特別な担当大臣というのは置かれてございません。

○たぞえ委員 閣議了解のいわゆる別紙の全部を読んでみますと、○八年オリンピックに立候補した大阪市への了解と同様に、国の全面的支援は見当たりません。それどころか、簡素を旨とし、国の所要経費は特別の措置は講じないと厳しい縛りをかけています。所管の文科省は、来年、○八年度予算に向けての概算要求事項に招請に関する経費は一切盛り込んでおりません。知事がいっているようなナショナルイベントに位置づけられたという文字もない。これではとてもナショナルイベントとはいえないのではないでしょうか。
 さきの答弁で、国からさまざまな協力、支援を得ることが可能だといわれましたが、具体的にはどういうことなのか、説明をお願いしたいと思います。

○梶原東京オリンピック招致本部参事 国からの協力、支援といたしましては、競技施設の整備に対する財政支援、競技大会の開催に関連いたします公共事業に対する財政支援あるいは申請フアイル、立候補フアイルに必要な国からの各種保証書の発行、在外公館における情報収集、国際プロモーションなど日本の外交的手腕を発揮した国際的な招致活動などが挙げられます。
 なお、閣議了解は支援に当たっての国の基本原則を示したものでございます。今後引き続き国と協議を行い、財政支援については、国家行事にふさわしい国の負担を確保していく考えでございます。

○たぞえ委員 その財政支援ですが、二分の一です。その範囲なんですね。東京都は、施設は国立でやる、新規施設はない、一般の公共事業でやるからコンパクトだ、こういうふうにいい続けてきました。しかし、この閣議了解ではっきりしたことは、メーンスタジアムは国費ではつくらないということです。主要施設の国の負担割合は二分の一以内で、しかも、後利用の管理運営費は地元が負担するという条件がついていますし、公共事業としての特別枠は全くありません。IOCが求めている国の全面支援とはほど遠いといわざるを得ないのです。
 六四年開催のオリンピック競技大会への東京招致の際、政府、閣議が了解した文面を紹介してください。

○梶原東京オリンピック招致本部参事 一九六四年東京大会の閣議了解文は、第十八回オリンピック競技大会の東京招致について、政府としてもできるだけの努力をすることを了承するというものでございます。ただ、当時と社会経済状況は全く違っているというふうに認識しております。

○たぞえ委員 今いわれた閣議文書は、できるだけ努力する、これは可能な限り国がやるということです。敗戦から立ち直った日本が国際社会に復帰したことの象徴として、競技施設や道路、上下水道、地下鉄など、総額一兆円の事業を国を挙げて取り組むという姿勢でした。今回の了解と比べると大きな格差です。今回の了解は、都がやりたければどうぞということではないでしょうか。
 過去の大会で、オリンピックに公共事業費など特別枠が設けられたのは、六四年の東京オリンピックと七二年の冬季札幌大会だけです。その後開催された冬季長野大会では特別の枠はありませんでした。長野は、冬季というオリンピックであっても、招致決定時は一兆円といわれていたのに、終わってみたら二・三兆円もの大プロジェクト決算に膨らんでいた。莫大な建設投資のために、今でも借金と後利用の問題で苦しむ結果です。
 ○八年のオリンピックに立侯補した大阪市は、オリンピックのためといって、実際に千百九十三億円もの財政を投入して、メーンスタジアム、会場のための人工島をつくったり、この人工島を結ぶ海底トンネルや可動橋、地下鉄までつくられ、結果的に招致できずに負の遺産を残しました。今でも莫大な借金を背負って、その負担は市民生活に大きくのしかかっています。都財政に深刻な影響を及ぼし、大阪市と同じ道を歩むことは絶対に許されません。
東京オリンピック招致委員会が都庁内にありますが、事務総長のもとに計画専門委員会があります。この中に専門家プロデューサーチームが置かれています。そのメンバーは、東大生産技術研、京都造形大学、科学技術ジャーナリスト、そういう方々です。チーフは安藤忠雄氏です。このチームは何を検討しているんでしょうか。

○中嶋東京オリンピック招致本部参事 東京オリンピック招敦委員会の専門家プロデューサーチームにつきましては、世界にアピールできるオリンピックの計画とするために、環境や景観など、おのおのの分野に高い識見をお持ちの方々にメンバーとなっていただきまして、行政とは異なる視点から検討を行っていただいております。具体的には、昨年都が策定いたしました「十年後の東京」が描く都市像を踏まえました開催意義ですとか会場コンセプトの強化などについて検討を進めているところでございます。

○たぞえ委員 そのチーフの安藤氏は、チームの中でどのような肩書で仕事をしているんですか。

○中嶋東京オリンピック招致本部参事 安藤忠雄氏は東京オリンピック招致委員会の理事でございまして、また、委員会に設置した計画専門委員会の委員でございます。したがいまして、計画策定に携わる立場にございます。また、国内選考の際にも、開催概要計画書の策定におきまして、グランドデザイナーとしてアドバイスをいただいております。
 今回、招致委員会は、この計画専門委員会のもとに、オリンピックのグランドデザインを検討する場といたしまして、専門家やプロデューサーによるチームを結成したところでございますが、安藤氏はそこのチーフということで活動していただいているということでございます。

○たぞえ委員 いろいろ仕事をされているという方であるそうですが、しかし、都市計画の専門家ではありません。この方も知事の側近ということで席に座っているようでありますが、この問題について、七月二十四日のマスコミ紙で記事が報道されました。「都市づくりで体制強化」という見出しです。谷川副知事が安藤氏と話し合った際に、東京の未来像と臨海地域に主要な施設を置くことなど、計画との関係について説得力のある説明が必要だという安藤氏からのアドバイスがあったと報道されています。特定非営利活動法人である招致委員会のチームが、東京の都市の未来像について検討しているわけです。
 招致本部から先ほど伺った都市づくり部会、この設置した目的でありますが、オリンピックが「十年後の東京」で掲げた臨海部全体のまちづくりやインフラ整備の方向性と合致している、だから、招致委員会のプロデューサーチームと共同、連帯して東京の未来像と開催計画の整合性をとっていく、このように文書でも書かれているわけです。そうなると結局、オリンピックの本来の競技とは別に、これを機会に大いに東京の十年、五十年の未来を絵をかいていこう、こういう開発を行おう、これではとても、コンパクトなオリンピック、三千億円で済むという話ではないのではないでしょうか。
 国は周辺インフラ負担についての方針は示していません。新たな費用はどこからも出てこないのです。したがって、都立メーンスタジアムを初め、各競技会場などの新規の建設、メーンスタジアムに運ぶ交通や三環状道路など巨額の投資が必要です。これはオリンピックを契機にした都の直接の投資そのものです。インフラというのは大変お金がかかります。
 しかも手法は、新たな地下鉄やLRTを通すために国の運政審を通さなければなりませんし、そうすると既存の交通計画を後回しにしなきゃいけない。そうなれば、結局都の負担がふえ、都民に直結する交通インフラがおくれていく、こういう問題も出てくるわけです。

 招致を合い言葉に、アクセルを踏んで臨海部のおくれているまちづくりを加速させる、立ち行かなくなっている臨海副都心開発を、オリンピックをもって起爆剤として、一石二鳥で都市づくりを行おうという、こういうことがありありです。このような都市再生の新たな検討にオリンピックを利用するのは間達っています。巨大開発の大号令は再検討するべきということを主張して、終わります。

〔「答弁した方がいいよ、それは違うって」と呼ぶ者あり〕

○野村委員長 見解ございますか。

○中嶋東京オリンピック招致本部参事繰り返しになりますけれども、現在の安藤忠雄氏をチーフといたしますプロデューサーチームにつきましては、昨年都が策定いたしました「十年後の東京」、これが描く都市像を踏まえたオリンピック競技大会の開催意義、会場コンセプトの強化などにつきまして検討を進めているところでございますので、ご指摘の点は当たらないというふうに考えてございます。


(2)松村議員の質疑

●概要計画書の変更点をなぜ明確にしないのか


○松村委員 前回の委貞会で立候補スケジュールの報告もありましたが、立候補申請に引き続き、来年一月にIOCに申請フアイルを提出すると伺います。我が党はこれまで、各競技団体からの意見を聞き、開催概要計画書、この間題点を取り上げてきましたが、いまだにその検討結果についての報告は聞いていません。きょうの委員会にも資料も出されていません。
 そこで伺いますが、この開催概要計画書で、二十九競技ありますけれども、どの競技種目の見直しを行い、IOCに提出するんですか。

○中嶋東京オリンピック招致本部参事 二○一六年の東京オリンピックにおきましては、既存の競技施設や都有地、また、交通網などが集中、集積しているという東京しか持ち得ないメリットを最大限に生かしまして、世界一コンパクトで高密度な大会の実現を目指してございます。その施設の配置等につきましては、今後世界に向けて東京が勝ち抜くため、申請フアイルに向けて質の高い計画になるよう、現在検討を進めているところでございます。

○松村委員 なぜこの時点で明らかにできないんですか。

○中嶋東京オリンピック招致本部参事 開催概要計画書の内容につきましては、先ほども申し上げましたように、世界の競争に勝つまで質の高い計画となりますよう、IOCが求めるレベルですとかあるいは国際競技団体が求める内容、また、他の立候補都市の状況というものを詳しく調査しながら、なおかつ複数のパターンを考えながら戦略的に検討してございます。
 また、各競技会場とそこへの競技種目の配置につきましては、競技日程などの大会運営の面など相互に密接に関連し合っておりますので、現在の検討過程におきまして、個々の競技会場、競技種目の検討状況について、現在確かなお答えをすることはできません。

○松村委員 それでは、この概要計画書どおりでいけるものと、また見直しが必要となるもの、今検討しているもの、それを数でお示しいただきたいと思います。

○中嶋東京オリンピック招致本部参事 先ほど申し上げましたが、競技会場と競技種目の配置につきましては、相互に密接な関係をしているということもございますので、現在、どの競技種目がどうだというところの個々のお話を、個別にここで確かなお答えをすることはできません。

○松村委員 我々が各競技団体などとヒアリングしたところでは、半数は見直しとなります。
 それでは、見直しによる競技施設整備費はどのぐらいに膨れ上がるのか、その見通しについてお示しください。

○中嶋東京オリンピック招致本部参事 現在、IOCからより高い評価を得られる施設計画とするために鋭意検討を進めているところでございます。現在のオリンピックスタジアムを初めとしまして、施設整備費についてもその中でより精査をしてございます。

○松村委員 おかしいですよ。都民の税金がかかった大きな問題です。だから、当然都民の立場に立って、私ども、このことをたださなければならないというふうに思うんですけれども。
 それでは、陸上競技が行われるメーンスタジアムについては都立施設で建設する見直しを行いましたよね。報告されました。また、閣議了解によって国の財政負担の枠も決まりました。石原知事はこれまで、オリンピック競技にかかわる庵設整備費の都の負担分はわずか四百五十三億円だ、このようにいってきましたけれども、では、現時点で幾らふえることになるのか、お示しください。

○中嶋東京オリンピック招致本部参事 繰り返しになりますけれども、現在の計画全体の精査の中で、オリンピックスタジアムの施設整備につきましても現在精査しているところでございます。

○松村委員 精査しているのは結構ですけれども、例えば、今このメーンスタジアムを変えましたよね。今までは国立だと。だから、これまで私ども都議会に出されていた資料、オリンピックにかかわる施設整備費、この四百五十三億円というのは都負担分ですけれども、メーンスタジアムはこの当時は一千百七億円としておりました。これについても、いわゆる国立の施設だから都の負担はゼロというふうにしているんですよね。それは都立施設のない、このメーンスタジアムは国の負担が二分の一というふうにはっきり示されたわけです。
 また、そのほかの競技施設一千億余、この施設整備費については国からの補助金二分の一を見込んでいると。しかし、国のこの閣議了解では、これは何も東京だけではありません。大阪もそうです。それから長野もそうです。主要施設に限って、それ以外の施設整備は、二分の一というか、国庫の補助はないということをはっきり閣議了解でも示しているんです。
 そうなれば、今私が尋ねたメーンスタジアムは少なくとも五百億、それから今まで都のそのほかの施設競技四百五十三億円、これは二分の一の国の負担を見込んでいたわけですから、それが倍になると。それだけでも一千億円ふえるということはほぼ確定というか、いえることではないんですか。もう一度お答えください。

○中嶋東京オリンピック招致本部参事 確かに国立から都立の整備に変わったということに伴いまして、施設整備全体にも影響があろうかと思いますが、また、スタジアムの建設につきましては、民間資金の導入などを検討してまいりますので、今後そういった全体の精査の中で、都費について、施設整騰について、どういうようになるかということにつきましては明らかにしてもらいたいというふうに考えております。

○松村委員 これ、おかしいと思うんです。例えば民間資金、確かにそれを当てにするということは結構でしょう。しかし、今までだって、新銀行の場合だって、東京都がそうしたいといったってなかなかならない。そういうさまざまな状況があって、少なくともそのリスクをきちっと見込む。ですから、やはり五百億は少なくともこの閣議了解とか、またみずから都立施設にするといったわけですから、きちっと見込み、さらに国に、今まで例えば大阪の場合もそうなんですよ。閣議了解が起きたときの委員会の報告では、いろいろ努力してこの施設もこの施設もということをやったけれども、結局大阪もメーンスタジアムというか主要施設、残念ながらここに限るということになりましたということを、きちっと閣議了解の後のそういう議会の委員会にも発表しているんですよ。
 今まで石原知事は都の財政負担は四百五十三億円だといっていた。それが少なくともそういう閣議了解を得たり、またみずからもうメーンスタジアムは国立じやなくて都立施設にするということがはっきりしたんですから、そのことぐらいは、こうなりましたとご了解をというか、いうべきではありませんか。
 それから今いった一千億円ふえて、既に一千五百億円は東京都の施設競技費に限ってもですよ、インフラじやなくて、ふえる見通しになった上、ここには今見直しを恐らく検討しているだろうと思われる中身は全く入っておりません。私どもは、少なくとも水泳会場の新設、トライアスロンの水質改善費用、テニス屋内競技場の新設、中央防波堤沖の防風林対策、ボートコースの新設、ヨット競技場の増設などなどが加われば、さらにオリンピック事業費は膨らみ、これに伴い都の財政負担もはね上がっていくというふうに考えます。
 都民負担となるこうした問題を都民に明らかにせず、一月十三日にIOCに申請ファイルを提出する。提出されたら、今度は国際公約などといって、都民に勝つためだということでそれをごり押しするようなことは、絶対にあってはならないというふうに思います。
 一刻も早く全容を明らかにすることを強く求めます。

●主要3施設でも膨らむ都負担

 次に、主要三施設について伺います。
 まず、陸上競技を行うメーンスタジアムについてです。晴海に都立施設で建設するとしますが、都内に二つの大規模な陸上競技施設が本当に必要なのでしょうか。どのような検討がなされて、その結論となったのでしょうか。
 また、晴海のオリンピックスタジアムの後利用についてはどのように考えているのか伺います。

○中嶋東京オリンピック招敦本部参事 晴海にスタジアムを建設した経緯でございますけれども、都は、これまでオリンピックスタジアムにつきましては、国立で晴海に整備をすることとして国に要望してまいりました。
 しかし、国は東京に二つの大規模な競技場を建設することはできないという立場をとっているため、都は開催都市としての責任を果たすべく、晴海に都立でオリンピックスタジアムを整備することとしたものでございます。
 また、晴海のオリンピックスタジアムの後利用についてでございますけれども、これは男子陸上競技場として大規模競技大会の開催を行うほか、コンサートですとか展示会など多目的に活用していく考えでございます。

○松村委員 霞ケ丘とは別に、臨海部の晴海にメーンスタジアムをつくることによって、後利用も重大問題となります。閣議了解で後利用もくぎを刺されました。都立で申請するメーンスタジアムの陸上競技場は、将来にわたる管理運営も、つまり後利用もすべて都の責任と負担でやりなさいということです。
 過去三回のオリンピック開催都市のメーンスタジアムの後利用の資料を出していただきましたが、これを見ても、アテネは今大変な事態だということはいろんな報道でされておりましたから私も想像ついておりましたけれども、シドニー、アトランタもうまくいっておりません。
 私自身、昨年このアトランタのさらに四年前の、スペインのバルセロナのメーンスタジアムなどの競技施設の後利用を、私個人としてたまたま行って、見る機会がありました。
 この目で見て、本当に惨たんたる状況だったんですね。本当に私は唖然とする思いでした。
 日本においても、長野県は長野オリンピックの後利用に苦しんでいます。東京の場合、二つの国立競技場が成り立つわけがないと私は思います。都が勝手に霞ヶ丘をサッカー専用にするといい出したことについて、日本陸連がそれはだめだとはっきりいっています。国立霞ヶ丘競技場こそ、陸上の選手として今後も使っていく方針であると言明しておりました。

 メーンスタジアムへの交通アクセス問題も重大です。だれしも認める晴海の弱点は、交通アクセスにあります。短時間に十万人もの観客を安全に誘導するためには新たな大量輸送手段を講じなければ、お話にもならないと思います。
 晴海を会場とすることしの大江戸花火大会では、帰りは身動きもできない大混雑状況が起きております。これからも、明らかです。一体どういう新たな交通インフラ整備が必要となるのか。晴海とするからには、その検討状況を示してください。
 また政府は、閣議了解で、道路、鉄道などをオリンピック競技大会の開催に関連する公共事業は通常の公共事業費の中でやりくりしなさいと。国による特別の財政措置は詩じないと、くぎを刺しています。メーンスタジアムにかかわる交通インフラ整備の事業費とその財源手当についても明確にしてください。伺います。

○藤井東京オリンピック招敦本部参事 晴海のオリンピックスタジアムへの交通アクセスについては、本年七月に東京オリンピック招致推進会議のもとに設置した都市づくり部会において、現在さまざまな角度から検討しているところでございます。
 お尋ねの財源等につきましては、まさに交通について検討しているという段階で明確に申し上げられませんが、先ほどの閣議了解との関係で申し上げれば、都市インフラの整備につきましては、オリンピックの開催の有無にかかわらず東京の機能をさらに向上させるために必要な将来への投資ということで、閣議了解につきましては、支援に当たっての国の基本原則を示したものでございます。具体的な補助内容までは決まっておりません。具体的な補助施設及び補助額については、引き続き国と協議を行っていくということでございます。

○松村委員 それは甘いですよ。この文章を閣僚が見れば、はっきり国の財政措置はとりませんと。それは交通インフラ整備も同じなんです。
 では大阪や長野を調べてくださいよ。現に、閣議了解は全く同じこの文章、文言です。これから努力するといっても、出てないではありませんか。

それから、指摘されれば、検討しています、検討していますと、いつまでもそんな答弁で済むはずがないというふうに思います。このことも指摘しておきます。

 もう一つの問題は、地震対策です。晴海は三方海に囲まれ、液状化など災害発生時のリスクマネジメントが高いと指摘されています。震災対策の検討状況はどうなっていますか。

○中嶋東京オリンピック招致本部参事 オリンピックスタジアムの建設に当たりましては、災害発生時のリスクマネジメントの観点から適切な安全対策を講じていくことは、これは当然なことであるというふうに考えております。
 現在、液状化対策ですとか、災害時の非難誘導等を含めまして検討しているところでございます。

○松村委員 当然のことだといいながら、やはりメーンスタジアムを晴海と。そこが、やはり非常に液状化や側方流動だとか私たちも指摘しました。だからこそ、やはりその震災、地震対策のそういう検討を行ってきた結果、大丈夫だったんですね。こういう課題があるけれども、これはこうこうこういうふうに解決するから、メーンスタジアムもやはり晴海にしたということでなければ、おかしいんじゃないですかということなんですよ。検討結果を明らかにすべきです。
 そうでないというならば、やはりメーンスタジアム晴海にありきといわざるをないというふうに私は思います。これじゃ本当に世界に評価されるのでしょうか。

 主要施設の二つ目の施設としてメディアセンター、メディアセンターは築地市場の豊洲移転を前提としていますが、豊洲は土壌汚染で再調査をする事態となっています。市場関係者の多くも築地の現在地再整備を求めています。このことからも築地のメデイアセンターは、私どもはやめるべきだと考えます。しかも、このまま進めてもオリンピックに間に合わないということが懸念されます。これは指摘だけにとどめます。

 三つ目の施設、有明北の選手村は、JOCからの指摘で高層棟の見直しが必至です。しかし、高層棟にしなければオリンピック後の民間売却は、私は現在の需給関係を見ても不可能といわざるを得ません。しかも、それまでこの有北の土地は凍結のままになります。
 莫大な埋め立て経費の利息を払い続けなければなりません。こういう問題を抱えています。これまた根本から計画の見直しが求められているんではないでしょうか。

●未だに場所さえ不明の水泳場

 次に、水泳競技場について伺います。
 前回、二月八日の委員会で、開催概要計画書で、水泳競技はビッグサイトの特設会場で仮設で行うとなっておりますけれども、現ビッグサイトは構造上、いわゆるプールというか水泳会場には、構造上、物理上できないということが、かつて国際水泳大会の申し入れが二年前ですか、あったときに検討して、そういう結論が出ているということも指摘しながら、この水泳競技はどこでどうするのかということに対して、当時の梶原東京オリンピック招致本部参事は、概要計画書に記載があるとおりと、ビッグサイトにおいて特設会場として水泳会場を整備するとの答弁を繰り返しました。
 私は改めてお聞きするんですが、ちょっと皆さんに資料を配るか、大きなパネルにしてくればよかったんですけれども、ここに局が出しているビッグサイトの国際展示場の地図があります。ビッグサイトです。私はその周辺の空き地、駐車場もつぶさに見て、こちらに都有地が活用できるのかということからも、どうしても前回の参事の答弁は納得できません。
 改めて、この水泳競技場、ビッグサイトに特設会場でつくると。どこにつくるんですか。示してください。

○中嶋東京オリンピック招致本部参事 ビッグサイトのご質間に答える前に、先ほどの選手村とメディアセンターについて、ご意見がございましたけれども、それにつきまして一言。
 選手村につきましては、先ほども申し上げましたようにIOCから高い評価を得られる施設計画とするために、現在、検討を行っているところでございます。
 また、メディアセンターにつきましても、築地の市場跡地といいますのは、晴海のビックスタジアムに近く、各競技会場にもアクセスしやすいというだけではございませんで、ファッションや食などの目本の文化、商業を代表する繁華街という銀座へ至近での最高のロケーションという観点からも、私どもとしてはメディアセンターとして最適な候補地というふうに考えてございます。
 お尋ねのビッグサイトの間題でございますけれども、開催概要計画書におきましては、水泳会場は日本最大規模を誇ります東京ビッグサイトに特設会場を整備する示されてございます。
 具体的にどこをどうという先ほどのご質間でございますが、既設施設を活用いたしました競技会場につきましては、その施設ごとに構造などの諸条件が異なりますので、施設のハード面だけでなく、選手や観客の使用するスペースですとかあるいは運営のための施設の配置などにつきまして、こういったソフトの面からも複合的に検討する必要がございます。現在、水泳会場につきましては、そういった観点から検討しているところでございます。

○松村委員 メディアセンター、選手村はさまざまな課題を抱えて、やっぱり今行き詰まっているというか、これは実行フアイルにもはっきりさせなきゃいけないんですよね。今の状況で申請フアイルですか、出しておいて、これが今いったようにさまざまなメディアセンターとか選手村、また変更したら、そんなこと世界に通用するんですか。
 だからこそやっぱりはっきりと、一年間以上ですから、出されているような問題点が指摘され、また今進行中なんですから。やっぱりはっきりさせなければ、幾ら勝つためといっても、これは大いに問題があるということを指摘しておきます。
 それから今の水泳の間題ですけれども、ソフトじゃないんですよ。物理的にこれだけの開催概要計画書の面積を占めるためには、やはり新たな土地を求めなければなりません。
 または、このビッグサイト、現在これできないんですよ。できるようにするためには私ども……莫大なというか、やっぱり根本からの改修計画が必要なんです。そんなことになればビッグサイト、一年も二年もあそこを閉じなければならない。その間、お客さんはどうするんですかと。こういう問題について、私はビッグサイトの管理者に聞きましたけれども、全くその後、何の話し合いもないということを率直にいっていました。やっぱりこれは驚くべき事ですよ。こういうことも指摘し、これもきちっと早く都民に明らかにしなければならないというふうに思います。

●都民・都議会に秘密裏にトップダウンと側近で進めている

 以上、幾つかの間題点に絞ってただしましたけれども、もう一つの間題は、やり方の間題です。ほとんど何一つ都民や都議会に明らかにしようとしない東京都と比べ、二〇〇八年開催を目指した、招致を目指した大阪市との達いです。大阪市の場合、閣議了解を得て、その後開催都市決定に向けた実行ファイルの作成の過程では、国内立候補時の開催概要計画書を基礎に、大阪オリンピック基本理念検討委員会、また大阪オリンピックスタジアムプール施設構想検討委員会、三つには大阪オリンピック環境委員会、この三つの委員会を設置し、文字どおり議会や市民に広く公開し、英知を集めて開催概要計画書から、さらに申請フアイルや実行フアイルを練り上げているんですよ。私は、東京都みたいに全く何を聞いても検討します、検討しますということの、本当にその一点張りでいいのでしょうか。
 全く東京の場合は密室でのやり方といわざるを得ません。その根底にあるのが、石原知事のトップダウンによるやり方によって都政がゆがめられているところから来るものだということを、やはりこれまた指摘しなければなりません。
 事前の検討や調査もなく、見通しのないまま走り出し、とどのつまりは破綻を来す。その事例は既に三宅島のオートバイレース、または築地の豊洲移転、新銀行などなどがあります。そして今、オリンピックもその方向に走り出しているといわざるを得ません。
 しかもオリンピックは、その規模や財源からしても巨大な影響を都政にもたらします。我が党は、この間違ったトップダウン政治ですね、やはり敢然と立ち向かって、そのてこに使われるオリンピック東京招致は、改めて白紙に戻すべきだということを述べて、きょうは時間が区切られましたので、この程度で終わらせていただきます。

○梶原東京オリンピック招致本部参事 今、手続論、それから委員会の内容、さまざまなご指摘をいただきました。大阪の場合については、閣議了解を得てから招致委員会を開催し、その後策定委員会をやる。東京の場合には、既に福岡と開催概要計画書をやって国内の選考を闘い、その上でさらに計画をつくっていく。それから私どもの中の基本政策、基本理念というところの部分についても、既に昨年、基本構想懇談会で検討をいただいたところでございます。
 大阪は、結果として数票しか取れずに国際都市、国際競争には負けた都市であります。
 私どもは、その負けた大阪の例をも見て、さまざまな情報を踏まえ、これからIOCに評価される、そして海外の専門的なコンサルタントや皆様方のご意見も聞きながら、適宜適切に計画の進捗状況についてはご報告申し上げていきたいというふうに考えてございます。

○松村委員 今の答弁でいうと、大阪は負けたと。だから今のような東京のやり方がそれでよしなどということでしたら、私はとんでもないと思います。やはりこれは都民の税金を使い、最終的には都民の世論の支持がなければ、絶対これは開催などできないということは、あなた方も承知していると思うんです。大体、IOCは覆面世論調査をやるんですよね。恐らく七割以上の支持がなければできないと。
 きょうは時間がないので私は指摘しませんけれども今マスコミは、世論調査ではどうでしょうか。半々とか、いや、やる必要がないとか、この前、申請フアイルを提出したNHKテレビでも東京都民の男女を放映しておりましたけれども、皆さん、シカゴの場合は、オリンピック関係者は胸を張ってシカゴでは九二%の世論が支持していると。ところが東京都民の男女二人は全然関心がないとか、東京都はやるべきではないという声をNHKはいろいろインタビューしたと思いますよ、その代表的な二人がそういう意見を述べている。
 これはやはり都民に、きちっと今いった東京のオリンピックの進め方を明らかにしていないということもよくよく踏まえて、早く都議会や都民に明らかにすべきだということを重ねて指摘して終わります。

○野村委員長 今、松村委員からオリンピック運営の基本に関するご見解が述べられたので、この際、荒川本部長に都庁のご見解を求めたいと思います。また、都政の基本にかかわる、また、石原知事の去就にかかわるご発言もございましたので、この際、せっかくお越しの大原知事本局長にもご見解を求めますので、ひとつ荒川本部長からご発言をお願いしたいと存じます。

○荒川東京オリンピック招致本部長 発言の機会をいただきましてありがとうございます。
 私ども現在進めておりますのは、大きくいいまして三点ございまして、一つは、やはり招致競争に勝つための計画をつくっていくということが一点でございます。
 二番目は、今お話がございましたけれども、まさに都民、世論の周知というよりも賛同票を高めるということが二番目の取り組みでございます。
 三番目は、先ほどの資料説明でもございましたけれども、最終的には百十五人のIOC委員の過半数を取るということが目標でございまして、まさにIOC委員に対する売り込み作戦を展開していかなくてはならない。それを今、作成を練り、実際に行動を取っているところでございます。
 最初の開催計画につきましては、まさにアスリート自身が最高の成績を出すという会場計画をつくるだけではなくて、まさにオリンピックのときに東京が目指す姿を世界に示すことによって、そのオリンピックの開催の意義というものを東京都民だけではなくて社会の人、あるいはIOC委員にも理解してもらうと。そういったことが理解できるような開催計画をつくることによって勝ち取りたいというふうに思っております。
 また、都民、世論の賛同票獲得のためには、東京が不利だから負けるかもしれないということで、今はなかなか賛同票が得られないというところがございます。そのためには、やはり東京が呼応すれば、力を尽くせば勝てるというような話、あるいは東京オリンピックの開催の意義を、さらにより強化、明確にして、都民に理解を得て賛同票を得るという作戦を現在立てて、まさに十一月までに予定しております世論調査に向けて展開していきたいということでございます。
 それからIOC委員につきましては、確かにIOC委員の制約によりますと、来年の立候補都市、五都市程度に選ばれるまでは、正式な国際招致活動はしてはならないということでございますが、しかし実億は世界はそうではなくて、それぞれ制約に反しない範囲でいろいろ行動をとっておるわけでございまして、私どもも東京、国内におけるスポーツ大会あるいは国際会議の場を活用しながら、いろいろな形でIOC委員の理解を得るべく現在行動をとっていることでございます。
 こういった三点につきまして重点的に行動をとっておるところでございますけれども、それを招致委員会、招致本部だけで行動をとるというのは、なかなか人的にもあるいは財政面でも制約がございます。ここで国の閣議了解を得たところでございますので、全国並びにまさに国を挙げての行動をとるべきだというふうに思いますので、ぜひとも都議会の先生方のご支援もいただきたいというふうに思っております。
 また、都庁の中でも全局を挙げて取り組みたいというふうに思っておりまして、これから答弁をするであろう大原局長ともいろいろと今考えておるところでございます。
 さらに、今共産党の先生からお話がありましたけれども、危ないということも先生がお感じであれば、一緒になってぜひ共産党の先生も都民の世論の獲得のために行動していただけたら大変ありがたいというふうに思います。
 大変長くなりました。

○大原知事本局長 私からは二点申し上げたいと思います。
 まず、オリンピックの意義でございますけれども、知事が昨目の本会議で施政方針でも申し上げましたように、世界のトップアスリートが目本に来る、そしてそれを肌で感じる子どもたちが、ほかでは絶対に得られないかけがえのない経験を、あるいは体験をして、それをばねにして新しい世紀を生きていく。こういう、子どもたちに夢を与えるという大きな目標がございます。そういう意味で、オリンピックをこの日本に招致するという意義について、まず私どもはしっかり認識をして知事を支えていきたいというふうに考えております。

 もう一点は、先ほどその新設あるいはまちづくりの点についてもご指摘がございましたけれども、単に競技場が充実している、あるいは交通が便利だというような、そういう機能的なことだけで二十一世紀のオリンピックを東京に招致できるか。それは必ずしもそうではないと思います。やはり東京の持っている安全だとかあるいは環境の面でも、非常に世界に範を示すだけのシンクしたもの、そういう都市の魅力、そういったことが根底にあってこそ東京にオリンピックを招致することができるんだろうと思います。
 決してオリンピックのためだけにまちづくりをする、あるいは開発をするというような開発優先の考え方で施設整備等を考えているわけではございません。そういったオリンピックが与えてくれる夢というもの、そしてオリンピックを契機にして、この東京のすばらしい都市像というものを世界に発信をしていく。そのためにオリンピック招敦に名乗りを上げたわけでございます。
 都民、国民の皆様が理解をしてくださるように、私どもも一生懸命やってまいります。
 都議会の先生方にもぜひ応援をよろしくお願いいたします。

○野村委員長 お諮りいたします。
本件に対する質疑は、これをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○野村委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。

これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
午後二時四分散会

 
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