山下雅司さんが作っておられる小学校高学年向けの俳句入門のプリントです。
今年(24年)も年間計画に基づいて楽しく学んでいきましょう。

第1回〜第12回  第13回〜第24回  第25回〜第30回 
平成19年度(第31回〜第42回)平成20年度(第43回〜第54回)平成21年度(第55回〜第66回)平成22年度(第67回〜第78回)
平成23年度(第79回〜第90回)もどうぞ読んでみてくださいね。




あすなろ俳句教室 (第91回) 2012.4月

4月:俳句はあいさつ
 俳句は出会いに感謝して親しみをこめて、日常的に完成するものです。人は毎日、お仕事をしています。朝、起きてから夜、寝床につくまでには、さまざまなできごとがあります。
 日記は人それぞれにちがいます。同じ勉強をいっしょにした日も書いている内容はちがうと思います。自然をみて描いた絵画も何か、どこかがちがうでしょう。
  俳句は作ろうと思わないと1つも残りませんが、毎日作ると365句が完成します。自然に対するあいさつです。五七五にして一年間、俳句を作ってみましょう。

さて、次の俳句はだれの作品でしょうか。@ABCから選んでみてください。
俳句:「ぶきようにいきてことしもさくらまつ」
作者:@たかはしゅぎょうAかねことうたBいなはたていこCこむらとよいちろう

※解答のヒント…「作者はお医者さんでした。お亡くなりになる前日も、一日診察をされたようです。心よりごめいふくをお祈りします。原句には不、器、用、生、今、年、桜、待の漢字が使われています。」

原句には漢字が混じっています。知っている人は書いてみましょう。
俳句:「    」
作者:(    )


ではさっそく4月の俳句を作ってみましょう。毎日作っている人も、もう一句。
俳句:「             」
作者:(    )


あすなろ季語集:
残花(ざんか)…花といえば俳句では桜のこと。満開をすぎて、咲き残った花です。なごりの桜を表現しています。【植物】
蝶(ちょう)…蝶が発生する春です。一年中、蝶はみることができます。夏は夏の蝶。秋は秋の蝶。冬は冬の蝶。【動物】

《あすなろ俳句鑑賞》
次の俳句を読んで感じたことを110字程度で書いてみましょう。

春の日や病床にして絵の稽古 正岡子規

答はこちらからどうぞ!



あすなろ俳句教室 (第92回) 2012.5月

5月:俳句のかたち
 俳句は5音、7音、5音の形からなる短詩です。しかし、初めの5音が5音以上になることもあります。次の作品をみてみましょう。
 「カーネーション母の日待ちて室に咲く 水原秋桜子」
 「目には青葉山時鳥(ほととぎす)初鰹 山口素堂」
 2つの作品の初句は6音です。「カーネーション」「目には」。みじかく表現することはできません。しっかりと6音で俳句にしてあります。一字の重要性が「目には青葉」です。「目に青葉」ではありません。
 また、形が変わる作り方もありますが、最初のうちは基本的な5、7、5のリズムで作りましょう。要するに、17音の一行詩にすることが大切です。「往診(おうしん)の道すがら見ししんきろう 平田清」の句碑は、皆さんに俳句のかたちを教えています。

さて、次の俳句はだれの作品でしょうか。@ABCから選んでみてください。
俳句:「そらまめはまことにあおきあじしたり」
作者:@なかむらくさたおAみずはらしゅうおうしBほそみあやこCさわききんいち

※解答のヒント…解答のヒント…「原句には青、豆、味、の漢字が使われています。」

原句には漢字が混じっています。知っている人は書いてみましょう。
俳句:「    」
作者:(    )


ではさっそく5月の俳句を作ってみましょう。毎日作っている人も、もう一句。
俳句:「             」
作者:(    )


あすなろ季語集:
薄暑(はくしょ)…夏の初め、少し暑さを感じてきます。同じ薄暑でも街中や島の気候で違うでしょう。【時候】
卯の花(うのはな)…歌にも歌われる山野に自生する白色五弁花です。花卯木、山うつぎ、紅うつぎ。【植物】

《あすなろ俳句鑑賞》
次の俳句を読んで感じたことを110字程度で書いてみましょう。

樫落葉つぎつぎ降って関の石 斎藤夏風

答はこちらからどうぞ!

あすなろ俳句教室 (第93回) 2012.6月

6月:俳句はきせつ
 俳句は季節の文芸です。一年間を少し考えてみましょう。季節のことばが浮かんでくると思います。

 桜が咲いて新学期。五月は、田植えの時期、梅雨入りとなります。梅雨が明ければ夏休みです。海山川で遊び、真っ黒に日焼けした顔ばかりです。9月は二学期。運動会などの準備が始まります。秋空は高く澄みきって、渡り鳥のシーズンとなります。稲刈りが終わり、秋が終わり冬の到来。新年の準備で忙しい12月がきます。鹿児島でも雪が降る冬。梅の花が咲き、もうすぐ卒業の春がめぐってきます。

 この文中に季節のことば、季語はいくつあるでしょうか。俳句は季節に生かされています。季語を実感して、俳句を作ってみてください。

さて、次の俳句はだれの作品でしょうか。@ABCから選んでみてください。
俳句:「つゆちょうのもりをぬけゆくしろさかな」
作者:@まゆずみまどかAまさきゆうこBおおたかしょうCかたやまゆみこ

※解答のヒント…解答のヒント…「原句には雨、梅、蝶、抜、白、森の漢字が使われています。」

原句には漢字が混じっています。知っている人は書いてみましょう。
俳句:「    」
作者:(    )


ではさっそく6月の俳句を作ってみましょう。毎日作っている人も、もう一句。
俳句:「             」
作者:(    )


あすなろ季語集:
梅雨(つゆ)…梅雨前線が停滞して約1ヶ月近い雨期です。鹿児島の梅雨入りは5月末となっています。【天文】
海猫(うみねこ)…カモメ科の鳥で下甑島の鹿島は南限地として知られています。春に渡ってきて秋に帰ります。【動物】

《あすなろ俳句鑑賞》
次の俳句を読んで感じたことを110字程度で書いてみましょう。

一匙のメロンまなこに風を呼ぶ きくちつねこ

答はこちらからどうぞ!

あすなろ俳句教室 (第94回) 2012.7月

7月:俳句はリズム
 俳句は5、7、5。短歌は5、7、5、7、7の形式。これを定型とよんでいます。そのリズムが短い詩の快さになっています。日本語の持つ美しさとリズム、母音の調べが俳句の響きにもなっています。

「外(と)にも出よ触(ふ)るるばかりに春の月 中村汀女」

 15文字の俳句ですが、音で細分解すると3、2、3、4、3、2と17音の世界が広がっています。俳句を作ったら、声に出してみることでリズムを確認することができます。5、7、5になっていれば、自然とリズムができるわけです。5、7のくくりがリズムを作っています。
 俳句は文字で書いて目で鑑賞するだけでなく、声にして耳で鑑賞することができます。声に出した時に引っかかりがない作品は定型になっています。俳句はリズムが大きな要素というわけです。

さて、次の俳句はだれの作品でしょうか。@ABCから選んでみてください。
俳句:「やまのてにすむいっしょうやきんぎょだま」
作者:@いいじまはるこAまちしゅんそうBたかぎはるこCみやたせつこ

※解答のヒント…解答のヒント…「原句には一、生、山、手、住、金、魚、玉の漢字が使われています。」

原句には漢字が混じっています。知っている人は書いてみましょう。
俳句:「    」
作者:(    )


ではさっそく7月の俳句を作ってみましょう。毎日作っている人も、もう一句。
俳句:「             」
作者:(    )


あすなろ季語集:
納涼(すずみ)…夏の夕方、すずしさをもとめて水辺などに出かけること。納涼(のうりょう)、涼み船、夕涼み、橋涼みなど。「涼し」は時候。【生活】
半夏生(はんげしょう)…夏至から11日目で7月2日ごろ。田植えの終わる頃。半夏雨。植物の半夏生は5月の季語。【時候】

《あすなろ俳句鑑賞》
次の俳句を読んで感じたことを110字程度で書いてみましょう。

汗の手に掴む舷瀬戸を越ゆ 福永耕二

答はこちらからどうぞ!

あすなろ俳句教室 (第95回) 2012.8月

8月:俳句をつくる
 俳句は自然に向き合って作ります。場面をいくつか考えてみます。▼台風が接近しているようです。強い風に木々が揺れています▼噴水に子どもが喜んで水遊び。涼しさを感じる公園です▼風鈴は涼しさをよぶものです。さて、どんな音色でしょうか。
 俳句は具体的な場面が作品の中心にあります。俳句は感動を具体的なモノに託して作ります。それは日ごろの生活のなかで十分です。気がつかなかったことがあるはずです。扇風機、蝉、ひまわり、お墓参り、日焼け、スイカ、入道雲、海水浴、花火、盆踊り、キャンプ…などの季語1つを使って、実際に見たもの、触れたもの、味わったもの、聞いたものなどを夏休みの作品にしてみましょう。
 一日一句を俳句手帳に残しましょう。頭で考えた俳句はすぐみぬかれます。毎日、俳句を作った人は俳句を選ぶのも上手になると思います。次回は、いよいよ選句です。

さて、次の俳句はだれの作品でしょうか。@ABCから選んでみてください。
俳句:「ややみずにやさしさもどるはなふよう」
作者:@のむらとしろうAふくながこうじBはやししょうCみずはらはるお

※解答のヒント…解答のヒント…「原句には芙、蓉、花、水の漢字が使われています。」

原句には漢字が混じっています。知っている人は書いてみましょう。
俳句:「    」
作者:(    )


ではさっそく8月の俳句を作ってみましょう。毎日作っている人も、もう一句。
俳句:「             」
作者:(    )


あすなろ季語集:
芙蓉(ふよう)…初秋のころに開く大きな淡紅の五弁花です。ふるさとの山は花芙蓉でいっぱいです。紅芙蓉、白芙蓉、酔芙蓉【植物】
稲雀(いなすずめ)…稲の実るころに群れで来る雀です。稲の実りをよく知っています。田んぼが少なくなって気になります。【動物】

《あすなろ俳句鑑賞》
次の俳句を読んで感じたことを110字程度で書いてみましょう。

山里の盆の月夜の明るさよ 高浜虚子

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あすなろ俳句教室 (第96回) 2012.9月

9月:俳句をえらぶ
 俳句を作ったら、その中から俳句を選びます。俳句の定例会などは、午前中に吟行して、午後は選句して作品を評価します。俳句を作っただけでは、いい作品なのかわかりません。
 多くの人が作った俳句から、5つなり7つなりの決められたら作品を選ぶことは大変です。俳句にしんけんな気持ちで向き合って選ぶわけです。
 みなさんは、俳句を選ぶことの機会は少ないかもしれません。俳句会を学校でも開催して、お互いの作品をみることは大事です。人の俳句を選ぶことは自分の俳句の上達につながります。

さて、次の俳句はだれの作品でしょうか。@ABCから選んでみてください。
俳句:「せをのばせまなこをあげよてんたかし」
作者:@にしむらかずAなつめそうせきBあくたがわりゅうのすけCたかはまきょし

※解答のヒント…解答のヒント…「原句には天、高、背、伸、上の漢字が使われています。」

原句には漢字が混じっています。知っている人は書いてみましょう。
俳句:「    」
作者:(    )


ではさっそく9月の俳句を作ってみましょう。毎日作っている人も、もう一句。
俳句:「             」
作者:(    )


あすなろ季語集:
敬老の日(けいろうのひ)…9月15日に老人のために制定された祝日。現在は第三日曜日の翌日。おじいさん、おばあちゃんを大切に。【行事】
野分(のわき)…9月から10月に吹く暴風のことです。草木を分けて吹くことからの意。台風はさらに雨も。【天文】

《あすなろ俳句鑑賞》
次の俳句を読んで感じたことを110字程度で書いてみましょう。

ふるさとやいつ目覚めても虫時雨 今瀬剛一

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あすなろ俳句教室 (第97回) 2012.10月

10月:運動会と俳句
 9月23日、秋晴れの中、母校132年の最後の運動会が開催されました。校区の皆様の力強い競技は感動の連続でした。テントで声援を送る集落の高齢者の方々には笑顔があふれていましたね。自然豊かなふるさと、西山小学校に感謝の閉校記念校区合同の大運動会となりました。
運動会この日ばかりは緑門へ 雅司
運動会最後の児童ふたりとて 〃
運動会われ代役の綱を引く 〃
あきかぜや校歌斉唱締め括る 〃

 運動会の思い出にみなさんは、どんな俳句を作ったでしょうか。自分の俳句ができれば、一番のたからものです。あすなろ俳句教室も最後の二学期です。感動の一句を残しましょう。

さて、次の俳句はだれの作品でしょうか。@ABCから選んでみてください。
俳句:「つるのきてそのよのかぜのさわぎだす」
作者:@ふちわきまもるAかどかわげんよしBかどかわはるきCおおたけすいいちろ

※解答のヒント…解答のヒント…「原句には鶴、風、夜、来、騒の漢字が使われています。」

原句には漢字が混じっています。知っている人は書いてみましょう。
俳句:「    」
作者:(    )


ではさっそく10月の俳句を作ってみましょう。毎日作っている人も、もう一句。
俳句:「             」
作者:(    )


あすなろ季語集:
鶴来る(つるきたる)…冬を越すために鶴が渡って来ます。鶴渡る、渡り鶴などと使います。出水平野は毎季一万羽が飛来します。【動物】
鳴子(なるこ)…鳥おどしの引板のことです。最近は田んぼも少なくなりましたが、稲作の日本に生活の匂いがする季語です。【生活】

《あすなろ俳句鑑賞》
次の俳句を読んで感じたことを110字程度で書いてみましょう。

稲雀散つてかたまる海の上 森澄雄

答はこちらからどうぞ!



あすなろ俳句教室 (第98回) 2012.11月

11月:伝統行事と俳句
 11月10日はふるさとに伝承の奉納舞「シアノーノー」が行われる日です。神社の境内で毎年この日に行われます。神事のあとに、まずは子どもたちによるシアノーノー、続いて大人だけの勇壮なシアノーノーです。
 12月31日は「トシドン」。トシドンは下甑島の年神さまです。下甑島探訪にも取りあげてありますが、「おやこの俳句教室」では毎年、俳句を作ってもらっています。鹿児島県俳人協会「海紅豆」掲載作品から一句。

 トシドンの後ろ姿は見せず去る 雅司

   俳句は、その時々の思い出がよみがえります。伝統行事をこれからも俳句に残していきたいですね。小学生の皆さん、先生、地元の皆さまと。島を訪れる皆様にも、ぜひお願いします。  

さて、次の俳句はだれの作品でしょうか。@ABCから選んでみてください。
俳句:「ころくがつきりんのくびをくもよぎる」
作者:@おおたけすいいちろAふくながこうじBたかはまきょしCのみやまあすか

※解答のヒント…解答のヒント…「原句には小、月、六、雲、麒、麟、首の漢字が使われています。」

原句には漢字が混じっています。知っている人は書いてみましょう。
俳句:「    」
作者:(    )


ではさっそく11月の俳句を作ってみましょう。毎日作っている人も、もう一句。
俳句:「             」
作者:(    )


あすなろ季語集:
小春(こはる)…立冬が過ぎてから、春を思わせるような陽気を言います。陰暦10月の異名を小春、小六月とよんでいます。【時候】
落葉(おちば)…地上に散り落ちた木の葉です。同じ落ち葉でも松落葉、杉落葉は夏の季語です。冬には枯れ葉もありますね。【植物】

《あすなろ俳句鑑賞》
次の俳句を読んで感じたことを110字程度で書いてみましょう。

神無月夕日をうけて山座る 松崎鉄之介

答はこちらからどうぞ!



あすなろ俳句教室 (第98回) 2012.12月

12月:青の俳句大会
  第14回南九州市かわなべ青の俳句大会の特別賞、特選、学校賞が12月1日付の南日本新聞で発表されました。
 今回の福永耕二賞は「通過して陽炎になる無人駅」。中学3年生の作品です。感性の豊さは大人顔負けです。以下、小学生の特別賞作品から。

あさがおにひかったしずくもうおちそう(1年生)

いもうとがねがえりうった春の朝(2年生)

ライオンの目の中のぼくアフリカンサファリ(3年生)

虫ピンをさす一しゅんのトンボの目(4年生)

つくしんぼ抱いてる夢がみなちがう(5年生)

馬かけるあその五月の風切って(6年生)

 青の俳句大会は先生の偉業をたたえて句碑が建てられた年から始まった少年少女の俳句大会です。小学生のみなさん、来年も多くの作品をお願いします。

さて、次の俳句はだれの作品でしょうか。@ABCから選んでみてください。
俳句:「にわのくさめだたぬいろにかれゆけり」
作者:@すぎたひさじょAみやたせつこBへんみきょうこCなかむらていじょ

※解答のヒント…解答のヒント…「原句には色、枯、目、立、庭、草の漢字が使われています。」

原句には漢字が混じっています。知っている人は書いてみましょう。
俳句:「    」
作者:(    )


ではさっそく12月の俳句を作ってみましょう。毎日作っている人も、もう一句。
俳句:「             」
作者:(    )


あすなろ季語集:
冬服(ふゆふく)…冬に着る裏のついた洋服のこと。南国でも寒い冬が到来して冬着のありがたさを感じます。【生活】
鴨(かも)…湖沼で越冬する水鳥。真鴨、小鴨が陣をなしている情景を思い出します。近くの川でも遊んでいます。【動物】

《あすなろ俳句鑑賞》
次の俳句を読んで感じたことを110字程度で書いてみましょう。

大年や母けんめいの火吹竹 淵脇護

答はこちらからどうぞ!



あすなろ俳句教室 (第100回) 2013.1月

1月:俳句教室と共に
 あすなろ俳句教室が始まってから100回目になりました。最初の6年生は20歳になったのではないでしょうか。みなさんのがんばりで、たくさんの思い出の俳句が生まれました。
 俳句は日常の生活から日記を書くように、絵画を描くように、すなおにできたものが一番大切です。人まねではない自分のことばが多くの人に感動されます。
 俳句が大好きと思ってもらえたら、これ以上の喜びはありません。俳句大会までは実現できませんでした。俳句を作り、俳句を選び、俳句の感想をお互いに学び合う、そういう機会を持ってほしいと思います。継続こそ力です。
 2月と3月は、あすなろ俳句教室の中から「思い出の俳句」を掲載します。
 

さて、次の俳句はだれの作品でしょうか。@ABCから選んでみてください。
俳句:「そうてんにいちがつのまつねをたえず」
作者:@なんぶけんきちAくぼたまんたろうBはしもとたかこCほしのたつこ

※解答のヒント…解答のヒント…「原句には蒼、天、音、松、一、月、絶の漢字が使われています。」

原句には漢字が混じっています。知っている人は書いてみましょう。
俳句:「    」
作者:(    )


ではさっそく1月の俳句を作ってみましょう。毎日作っている人も、もう一句。
俳句:「             」
作者:(    )


あすなろ季語集:
歯固(はがため)…正月三が日に長寿を願い、餅に海山のものをそえて食べること。まさに、齢を固むる儀式です。歯は一生のたからです。【生活】
羽子板(はごいた)…羽子をついて遊ぶ正月の遊具です。大きな羽子板は、床の間に飾りました。いつまでも羽子板を大切に守りたいですね。【生活】

《あすなろ俳句鑑賞》
次の俳句を読んで感じたことを110字程度で書いてみましょう。

水餅のすぐふくれたるめでたさよ 深見けん二

答はこちらからどうぞ!



あすなろ俳句教室 (第101回) 2013.2月

2月:思い出の俳句教室
 これまでに児童のみなさんが作った俳句は数え切れません。俳句は何歳になっても作ることができますが、小学校で作るのはその時だけです。小学生で作った俳句だからこそ意味があります。以下、作者名は省略しました。

「冬の海ナポレオン岩真っ白だ」
「もみじの葉風でひらひらまいおりる」
「秋の日の夕日の色はもみじ色」
「冬の朝あったかふとんでられない」
「山の上雪がしずかに積もってた」
「風をうけ夕日の空にたこ二つ」
「ふきのとう雪から顔を出している」
「新緑の山で弁当うまいかな」
「つばめたち帰って来たよ南から」
「十月の鳥はなんだかきれいだな」
「寒い風しおとまじってふってくる」
「風がふきヘビも穴ぐら冬眠だ」
「海あれて空ははいいろ島の冬」
「桜の花新入生をむかえてる」
「アジサイの空の上には青と白」
「がっしりと虫の王者のかぶと虫」
「風鈴が風にあおられ鳴いている」
「縁側で輪切りのスイカかぶりつく」
「シアノーノーおどりがなかなか難しい」
「アジサイが学校園をうめつくす」


 子どもになった気持ちで私も作った俳句がありました。平成17年8月30日、小学生のみなさんへ送ったものです。
「画用紙に描く日焼けしたぼくの顔 まさじ」
 この頃は、末尾に質問コーナー、俳句ミニ事典、俳句クイズを設けました。あすなろ俳句教室のご縁に感謝しています。


あすなろ俳句教室 (第102回)最終回 2013.3月

3月:明日へはばたけ
 あすなろ俳句教室で、これまで例句にとりあげた俳句は97作品でした。子どもの俳句でなく、おとなの俳句を例句にしようと最初から決めていました。そのため、ひらがな表記にし、皆さんが声に出してもらうのがねらいでした。
 あれもこれも楽しい思い出ばかりですが、あすなろ俳句教室のご縁で、第一回薩摩川内元気塾の講師役を当時の校長先生から受け、西山の体育館での開催となりました。あすなろ俳句教室に作品の掲載はできませんでしたが、長浜小、青瀬小、西山小の3校の児童作品に感動したあの日が思い出されます。
 母校最後の運動会は秋晴れでしたね。その日の俳句です。

児童ふたり運動会の空晴れて 雅司
あきかぜや校歌斉唱締めくくる 〃

 俳句はであいと感動から生まれます。また継続こそ力です。毎日、日記を書くように積み重ねて行けば、きっと上達すると思います。まじめに作ることですね。やさしい心で作れば、俳句が一生の友だちになることでしょう。これからも俳句を続けてください。ありがとうございました。


☆お知らせ これまでのあすなろ俳句教室の内容は、ホームページ「にじのたね」に掲載されています。また、姉妹編のネット版「おやこの俳句教室」は、これからも続きます。トシドンの俳句ほか、折々のみなさんの投稿を待っています。