山下雅司さんが作っておられる小学校高学年向けの俳句入門のプリントです。
今年(21年)も年間計画に基づいて楽しく学んでいきましょう。

第1回〜第12回  第13回〜第24回  第25回〜第30回 
平成19年度(第31回〜第42回)平成20年度(第43回〜第54回)もどうぞ読んでみてくださいね。




あすなろ俳句教室 (第55回) 2009.4月

4月:俳句はあいさつ
 俳句はあいさつです。「おめでとう今日から西山小の一年生 あかね」
4年生の俳句です。入学してくる一年生にお祝いの俳句で、「今日から」にその思いがこめられています。

 俳句はだれにも作れます。一年は365日。春夏秋冬の季節のことばを使って俳句を作ってみましょう。自然にいたわりの気持ちをもちながら、自分も元気をもらっているのです。
 学校の行事や遊び、家族や旅行のこと、花や鳥や動物のことなどを日記に書くように感動を俳句に残しましょう。風のつよさや雲のうごきは毎日ちがいますね。目にみえるもの、耳から聞こえるもの、匂いを鼻で感じたり、手でモノをふれてみたり、季節の食べ物を味わったりと五感を使った俳句をこれから勉強しましょう。

さて、次の俳句はだれの作品でしょうか。@〜Cから選んでみてください。
俳句:「とにもでよふるるばかりにはるのつき」
作者:@なかむらていじょAのざわせつこBすずきまさじょCすぎたひさじょ

※解答のヒント…「月、女、外、触、汀、出、中村、春」の漢字が作品と作者名に使われています。

原句には漢字が混じっています。知っている人は書いてみましょう。
俳句:「    」
作者:(    )


ではさっそく4月の俳句を作ってみましょう。毎日作っている人も、もう一句。
俳句:「             」
作者:(    )

次回は「俳句のかたち」について勉強しましょう。

あすなろ季語集:
桜(さくら)…「花」は桜のこと。日本の国花。俳句では朝桜、夕桜、夜桜としても使います。【植物】
入学(にゅうがく)…新しい学校に入ることですね。小学校の入学の日はどんな思い出がありますか。【生活】

※新コーナーです!
《あすなろ俳句鑑賞》
次の俳句を読んで感じたことを110字程度で書いてみましょう。

往診(おうしん)の道すがら見ししんきろう 平田清

注:蜃気楼(しんきろう)は「海上に見えないはずの光景が浮かんで見える光学現象(新編月別季寄せ・東京新聞出版局)」です。
答はこちらからどうぞ!

あすなろ俳句教室 (第56回) 2009.5月

5月:俳句のかたち
 俳句は5・7・5が基本です。指で数えてみましょう。17音になります。7・5・5など、違うかたちの作り方もあります。初歩の俳句はまず5・7・5で作りましょう。日本語のリズムにあったものだからです。
 次の俳句をみてください。俳句をはじめたころは、どうしても説明的になります。

「日のぬくみもらつて春の土となる」

春の土に感じた日の温もりを、どのように表現するかを少し考えます。すなおに手でふれた感じを中7で切ってみます。季語の「春の土」は下5に持ってきました。

「手を置きて日のぬくみあり/春の土」

5・7・5の基本を大事に。こうなるとリズムよく、手の動きまで見えてきます。具象的な表現が大切です。俳句は一行詩です。焦点がしっかりした俳句がいい俳句となります。

さて、次の俳句はだれの作品でしょうか。@〜Cから選んでみてください。
俳句:「このまちのどちらひがしかつばめのこ」
作者:@くらたこうぶんAたかはしゅぎょうBわきもとせいろうCにしむらかず

※解答のヒント…「町、東、子、星、浪、脇、本、燕」の漢字が作品と作者名に使われています。

原句には漢字が混じっています。知っている人は書いてみましょう。
俳句:「               」
作者:(    )

ではさっそく5月の俳句を作ってみましょう。毎日作っている人も、もう一句。

俳句:「             」
作者:(      )

次回は「俳句はきせつ」の勉強です。

あすなろ季語集:
母の日(ははのひ)…5月の第二日曜日が母の日で、お母さんに感謝の日。ちなみに父の日は、6月の第三日曜日。【行事】
新緑(しんりょく)…若葉の萌える木々の緑色をいう。初夏の新鮮なイメージの季語でよく使われます。【植物】


《あすなろ俳句鑑賞》
次の俳句を読んで感じたことを110字程度で書いてみましょう。

子に見せてひとの庭なる鯉幟(こいのぼり) 福永耕二
答はこちらからどうぞ!




あすなろ俳句教室 (第57回) 2009.6月

6月:俳句はきせつ
 季節の言葉が季語です。これからが梅雨(つゆ)の時期です。梅雨の空、梅雨の雲、梅雨の月など…。 梅雨と言っただけで、季節感を味わうことになります。あじさいの花や立葵(たちあおい)も咲いています。約1ヶ月半ほど梅雨が続き、夏休みも近づいてきます。
 私の俳句から…〈夏雲と隣(とな)り合は(あわ)せの梅雨の雲〉。もう梅雨明けかもしれないと思うような夏雲を発見した感動の俳句でした。梅雨が明けると夏の日差しが強く、まぶしいですね。
 季節は夏から秋へ、そして渡り鳥の季節となります。冬がそこまできています。新年を迎え、梅の香りがただよいます。春は木の芽風、春風にいやされます。 〈風光る鳩と子供のゐ(い)る広場〉私の初めての俳句です。俳句では季節の移ろいを17音で捉えています。みなさんも今の季節を俳句にしてみましょう。

さて、次の俳句はだれの作品でしょうか。@〜Cから選んでみてください。
俳句:「にじのなかひとあるきくるあおたかな」
作者:@のむらとしろうAまつもとたかしBたかはまきょしCあきもとふじお

※解答のヒント…「虹、松本、青田、中、人、歩」の漢字が使われています。

原句には漢字が混じっています。知っている人は書いてみましょう。
俳句:「               」
作者:(    )

ではさっそく6月の俳句を作ってみましょう。毎日作っている人も、もう一句。

俳句:「             」
作者:(      )

次回は「俳句はリズム」の勉強です。

あすなろ季語集:
雨蛙(あまがえる)…木の枝や葉と葉の間にとまっている緑色の蛙はよく見かけます。青蛙でも一句できそうですね。【動物】
梅雨晴(つゆばれ)…梅雨の期間にある晴れ間のことをいう。陰暦五月に降る五月雨(さみだれ)の晴れ間を五月晴。【時候】

《あすなろ俳句鑑賞》
次の俳句を読んで感じたことを110字程度で書いてみましょう。

島役所址(あと)の畑のアマリリス   清崎敏郎
答はこちらからどうぞ!




あすなろ俳句教室 (第58回) 2009.7月

7月:俳句はリズム
 俳句はリズムがとても大事です。俳句の型は@(5.7.5/)A(5.7/5)B(5/7.5)がほとんどです。みなさんの俳句はどれでしょうか。
 5音+7音=12音は息をつかずにできる長さだそうです。日本語は快いリズムをもっているのです。俳句は、ひとくくりにすることがポイントです。
 ことばをさらに、1.2.3音で分解するとリズムがよくわかると思います。次に3パターンを挙げてみましょう。

@〈大いなる桜島より遠泳子/(3.2.3.2.2.2.2.1/)〉

A〈続けざま出て行く渡船/夏の海(3.2.2.2.3/2.1.2)〉

B〈ふるさとや/目覚めて蝉の声ばかり(2.2.1/2.2.2.1.2.3)〉

 俳句ができたら指で数えて、声に出してみてください。リズムはどうですか?みなさんも多くの作品を読んで、俳句のリズムを身につけましょう。

さて、次の俳句はだれの作品でしょうか。@〜Cから選んでみてください。
俳句:「たちおよぎしてはおきみるおきとおし」
作者:@ふくながこうじAふじたしょうしBのむらとしろうCまえだふら

※解答のヒント…「立泳、見、沖、遠」の漢字が使われています。

原句には漢字が混じっています。知っている人は書いてみましょう。
俳句:「               」
作者:(    )

ではさっそく7月の俳句を作ってみましょう。毎日作っている人も、もう一句。

俳句:「             」
作者:(      )

次回は「俳句をつくる」の勉強です。

あすなろ季語集:
青田(あおた)…一面、青一色の田んぼのことです。青田風、青田道、峡青田など、それだけで情景が浮かびます。【地理】
鹿の子百合(かのこゆり)…かのこ百合の花は白で赤いぼかしと、芯近くは赤い斑点が濃くなっています。甑島が自生地。【植物】

《あすなろ俳句鑑賞》
次の俳句を読んで感じたことを110字程度で書いてみましょう。

天の川柱のごとく見て眠る 沢木欣一
答はこちらからどうぞ!




あすなろ俳句教室 (第59回) 2009.8月

8月:俳句をつくる
 これまで俳句の基本を学んできました。みなさんは学校で日記の最後に俳句もかきこんでいると聞いています。俳句は絵画と同じように、何をポイントに描くかだと思います。多くのものを欲張って描くと、感動がうすれます。あえて一つを選び出してください。
 ネムノハナ、ユリ、ヒマワリ、アサガオ、ニチニチソウ、ダリア、ホウセンカ、ムクゲ、オシロイバナ、ハイビスカスなどは、みじかな花ですね。しかし今までに作った俳句をみると、ユリやヒマワリが多いのに気づきます。みなさんはどうですか。夏休みには、これまでに作っていない花の俳句にもチャレンジしてみたいものです。花をよく観察してみることから始めましょう。
 ところで、恐竜の化石発掘!おどろきました。〈恐竜の化石発見ゆりの島〉しもこしき島はカノコユリの自生地です。俳句日記にさっそく残しました。俳句は今をよむ文芸です。今日を大切に過ごした証明になります。9月は「青の俳句」の締め切りですから、次回は俳句大会に出す約束事にもふれることにします。

さて、次の俳句はだれの作品でしょうか。@〜Cから選んでみてください。
俳句:「さんじゆつのしようねんしのびなけりなつ」
作者::@なかむらくさたおAやまぐちせいしBとみやすふうせいCさいとうさんき

※解答のヒント…「三鬼、算術、夏、泣、少年、西東」の漢字が使われています。

原句には漢字が混じっています。知っている人は書いてみましょう。
俳句:「               」
作者:(    )

ではさっそく8月の俳句を作ってみましょう。毎日作っている人も、もう一句。

俳句:「             」
作者:(      )

次回は「俳句をえらぶ」の勉強です。

あすなろ季語集:
蜩(ひぐらし)…明け方や夕方によく鳴いている蝉です。カナカナカナカナという声を出して、ほかの蝉の声とは違う感じです。【動物】
原爆忌(げんばくき)…昭和20年、広島と長崎に原子爆弾が投下された忌日。平和を祈る8月6日、9日。戦争は悲しいことです。【行事】

《あすなろ俳句鑑賞》
次の俳句を読んで感じたことを110字程度で書いてみましょう。

とどまればあたりにふゆる蜻蛉(とんぼ)かな 中村汀女
答はこちらからどうぞ!




あすなろ俳句教室 (第60回) 2009.9月

9月:俳句をえらぶ
みなさん、夏休みは楽しい思い出ができましたか。海やプールで泳いだり、植物を育てたり、昆虫観察、夏祭り、お墓参りなど、夏は多くの季語があります。さて、俳句は作ることも、作った俳句を選ぶことも大切です。お友だちのとらえ方を学ぶことができます。 おとなの俳句会では、吟行のあとで俳句を選び、その俳句に対する感想を発表しあいます。歳時記や辞書をみて日本語として正しい使い方であるかは重要なことです。造語は禁物です。俳句を選ぶことは作る以上に神経をつかいますが楽しいですね。
自然を観察して発見があったか、季語はあるか、しっかりと表現できているか、などを考えて、お友達の作品を選びます。

最後に、俳句大会に作品を出すときの注意事項です。俳句は初めて出すものでなければなりません。一度出した俳句が入選した場合、あとで取り消されます。決められた用紙に楷書でていねいに、誤字のないように書いてください。俳句はあいさつの一つです。投稿のマナーをしっかり守りましょう。

さて、次の俳句はだれの作品でしょうか。@〜Cから選んでみてください。
俳句:「なくとりのすがたみえざるつゆのそら」
作者:@いいだりゅうたAいいだだこつBふくだきねおCかとうしゅうそん

※解答のヒント…俳句は露、姿、鳴、見、鳥、空の漢字が使われています。作者は親子関係。

原句には漢字が混じっています。知っている人は書いてみましょう。
俳句:「               」
作者:(    )

ではさっそく9月の俳句を作ってみましょう。毎日作っている人も、もう一句。

俳句:「             」
作者:(      )

次回からは「あすなろ俳句教室」の二学期です。

あすなろ季語集:
梨(なし)…「なしのはな」は春の季語。「なし」と言えば、その実のことです。長十郎、二十世紀という種類は有名。【植物】
露(つゆ)…夜間に空気中の水蒸気が冷えて木の葉についたもの。朝露、夜露、露の玉など。秋を代表する季語です。【天文】

《あすなろ俳句鑑賞》
次の俳句を読んで感じたことを110字程度で書いてみましょう。

よろこべばしきりに落つる木の実かな 富安風生
答はこちらからどうぞ!




あすなろ俳句教室 (第61回) 2009.10月

10月:一作品に季語は一つ
 みなさんの俳句はとても感性豊かです。作品をみていると、とてもうれしくなります。しっかりと季節のことばが入っています。二学期もがんばりましょう。
 さて、俳句は17音と短い文芸で、多くのことばを使うことができません。俳句はそこで、季語はできるだけ一つにします。季語が二つあると、それだけ字数が少なくなり、表現したいことができません。芭蕉さんは〈秋深き隣は何をする人ぞ〉と残しました。季語は一つ「秋深き」です。みなさんにも、よくわかる俳句ですね。俳句を作ったら、もう一度作品を見直してみましょう。
 1977年に国の重要無形民俗文化財に指定された「トシドン」は、9月30日にユネスコの無形文化遺産に登録されました。「トシドン」という季語でトシドンのことがわかります。今年もトシドンの俳句を作りましょう。

さて、次の俳句はだれの作品でしょうか。@〜Cから選んでみてください。
俳句:「ゆくあきのふんえんそらにほしいまま」
作者:@しのはらほうさくAふくながこうじBはしもとけいじCくろきそうがく

※解答のヒント…行、秋、噴煙の漢字が使われています。

原句には漢字が混じっています。知っている人は書いてみましょう。
俳句:「               」
作者:(    )

ではさっそく10月の俳句を作ってみましょう。毎日作っている人も、もう一句。

俳句:「             」
作者:(      )

次回は、推敲(すいこう)と添削(てんさく)。

あすなろ季語集:
鳥渡る(とりわたる)…渡り鳥は北から渡ってくる冬鳥、南へ帰る夏鳥で、その渡りの総称。鷹渡るなどと鳥の名でも使います。【動物】

団栗(どんぐり)…櫟(くぬぎ)樫(かし)柏(かしわ)楢(なら)などの大きな堅い実の総称です。独楽(こま)などを作れます。【植物】

《あすなろ俳句鑑賞》
次の俳句を読んで感じたことを110字程度で書いてみましょう。

鳥渡るこきこきこきと缶切れば 秋元不死男
答はこちらからどうぞ!




あすなろ俳句教室 (第62回) 2009.11月

11月:推敲(すいこう)と添削(てんさく)
 皆さんと同じように毎月、俳句を作っています。今回は推敲と添削について例句を挙げて説明します。
 あすなろ俳句教室第44回の解答(2008.5月)の俳句です。「母の日の散髪の手に母のこと」。母の日、トコヤでのひとこまです。5.7.5にはなっているものの、納得できませんでした。そこで「散髪の手に母の日の母のこと」と並べ替えてみました。このように自分で自作を直すことが推敲です。
 では、添削はどうでしょう?先生方に直してもらうことです。「自転車は楽しべつこう蜻蛉(とんぼ)飛ぶ」。原句は「自転車は楽しべつこう蜻蛉かな」でした。吟行の俳句会で「飛ぶ」になりました。5.7.5=17音と最後で切れるわけです。句またがり(この場合は8.9)の俳句です。「楽し」で切れており、結句を「飛ぶ」としたのです。このような作り方もあります。

 推敲した作品と違い、添削された作品は新聞投稿や俳句大会などには出せませんが、自分の大切な俳句に残しておきます。

さて、次の俳句はだれの作品でしょうか。@〜Cから選んでみてください。
俳句:「ゆでたまごくちいつぱいにふゆのたび」
作者:@まちしゅんそうAほしのたつこBはしもとたかこCかつらのぶこ

※解答のヒント…旅、冬、口の漢字が使われています。

原句には漢字が混じっています。知っている人は書いてみましょう。
俳句:「               」
作者:(    )

ではさっそく11月の俳句を作ってみましょう。毎日作っている人も、もう一句。

俳句:「             」
作者:(      )


あすなろ季語集:
勤労感謝の日(きんろうかんしゃのひ)…毎年、11月23日は勤労に感謝する祝日です。一生懸命に働くことができる幸せ。福澤諭吉のことばを思い出しますね。【行事】

木枯(こがらし)…北西寄りの季節風です。秋から冬の初めには寒さを感じてきます。北国からは初雪だよりが…。漢字一字の「こがらし」もあります。【天文】

《あすなろ俳句鑑賞》
次の俳句を読んで感じたことを110字程度で書いてみましょう。

ネクタイは鳩の空色七五三 後藤夜半
答はこちらからどうぞ!




あすなろ俳句教室 (第63回) 2009.12月

12月:世界の季語になった「トシドン」
 平成21年9月30日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に「甑島のトシドン」が登録されました。

 「薩摩川内市しもこしき支所だより」には、去る11月14日、下甑公民館で「甑島のトシドン」ユネスコ無形文化遺産登録記念講演会のもようが掲載されています。下野敏見先生(民俗学者)の記念演題は「トシドンの棲む島」。世界のトシドンになった下甑に熱いメッセージを送られました。私たちは伝統行事を継承する務めがあります。

 そこで、あすなろ俳句教室姉妹編「おやこの俳句教室」では、トシドンの俳句を募集しています。ふるさとの伝統行事を俳句でも残したい思いからです。
 季語「トシドン」だけで、トシドンの説明は要りません。世界の季語になったトシドン。みなさんも大みそかに体験したトシドンを俳句にしてみましょう。

さて、次の俳句はだれの作品でしょうか。@〜Cから選んでみてください。
俳句:「ふきはれしおおつごもりのそらのこん」
作者:@のざわせつこAほしのたつこBなかむらていじょCすずきまさじょ

※解答のヒント…大、空、晴、吹、紺の漢字が使われています。

原句には漢字が混じっています。知っている人は書いてみましょう。
俳句:「               」
作者:(    )

ではさっそく12月の俳句を作ってみましょう。毎日作っている人も、もう一句。

俳句:「             」
作者:(      )

次回は、お祝いの俳句。

あすなろ季語集:
山眠る(やまねむる)…冬の山が枯れて眠るようにみえる。音もない眠る山の景です。春は山笑う。【地理】

笹鳴(ささなき)…うぐいすが冬に人里に来て地鳴きすることです。チャツチャツとたどたどしい声です。【動物】


《あすなろ俳句鑑賞》
次の俳句を読んで感じたことを110字程度で書いてみましょう。

大仏の冬日は山に移りけり 星野立子
答はこちらからどうぞ!




あすなろ俳句教室 (第64回) 2010.1月

1月:お祝いの俳句
 俳句はお誕生日やお祝い事などにも作り、祝福します。次の作品は、誕生日に贈ったお祝いの俳句です。「燦々(さんさん)とお誕生日の花開く」お祝いの気持ちが五七五になりました。
 入学式や卒業式、結婚式なども、その人にとって大切な記念日です。お祝いの気持ちを俳句にしてみましょう。

 昨年の1月は「あすなろ俳句教室50回記念特集でした。記念作文集にはHPでお世話になっている真帆さんのお祝いの俳句が載っています。その中から一句。

 「あすなろの冬日に幹を太らせて 真帆」

 あすなろのみなさんへの期待も込められています。お祝いの俳句はうれしいですね。年賀状にも俳句をそえたら、喜ばれるかもしれません。

 「海鳴りは母のはげましお元日 雅司」

 正月は、一年の始まりです。ふるさとで迎える元日はまた、ひとしおです。生まれ育ったふるさとに感謝して作りました。「あすなろ俳句教室」今年もよろしくお願いします。

さて、次の俳句はだれの作品でしょうか。@〜Cから選んでみてください。
俳句:「がんじつやたかがつらぬくおかのそら」
作者::@みずはらしゅうおうしAやまぐちせいしBたかのすじゅうCあわのせいほ

※解答のヒント…鷹、元日、丘、空の漢字が使われています。

原句には漢字が混じっています。知っている人は書いてみましょう。
俳句:「               」
作者:(    )

ではさっそく1月の俳句を作ってみましょう。毎日作っている人も、もう一句。

俳句:「             」
作者:(      )


あすなろ季語集:
初明り(はつあかり)…元日、東に向かってみんなが日の出を待っています。ほのぼのとさしてくる光は清らかな美しさです。【天文】

初日記(はつにっき)…新年始めて書く日記です。今年の目標などを記し、生き生きとした生活を送りたいですね。日記は成長の糧。【生活】


《あすなろ俳句鑑賞》
次の俳句を読んで感じたことを110字程度で書いてみましょう。

去年今年貫く棒の如きもの 高浜虚子
答はこちらからどうぞ!




あすなろ俳句教室 (第65回) 2010.2月

2月:季語の復習と分類
 昨年から「あすなろ季語集」として毎回、季語を2つ取り上げています。復習してみましょう。

《新年の部》お年玉(おとしだま)年賀状(ねんがじょう)
《春の部》2月、立春(りっしゅん)梅(うめ)3月、燕(つばめ)鳥曇(とりぐもり)4月、桜(さくら)入学(にゅうがく)
《夏の部》5月、母の日(ははのひ)新緑(しんりょく)6月、雨蛙(あまがえる)梅雨晴(つゆばれ)7月、青田(あおた)鹿の子百合(かのこゆり)
《秋の部》8月、蜩(ひぐらし)原爆忌(げんばくき)9月、梨(なし)露(つゆ) 10月、鳥渡る(とりわたる)団栗(どんぐり)
《冬の部》11月、勤労感謝の日(きんろうかんしゃのひ)木枯(こがらし)12月、山眠る(やまねむる)笹鳴(ささなき)

   次に、季語を分類してみましょう。俳句がさまざまな広がりを持っていることがわかります。

【動物】燕(つばめ)雨蛙(あまがえる)蜩(ひぐらし)鳥渡る(とりわたる)笹鳴(ささなき)
【植物】梅(うめ)桜(さくら)新緑(しんりょく)鹿の子百合(かのこゆり)梨(なし)団栗(どんぐり)
【生活】お年玉(おとしだま)年賀状(ねんがじょう)入学(にゅうがく)
【行事】母の日(ははのひ)原爆忌(げんばくき)勤労感謝の日(きんろうかんしゃのひ)
【時候】立春(りっしゅん)梅雨晴(つゆばれ)
【天文】鳥曇(とりぐもり)露(つゆ)木枯(こがらし)
【地理】青田(あおた)山眠る(やまねむる)

 季語は日本語のたからものですね。多くの季語を、これからも勉強しましょう。


さて、次の俳句はだれの作品でしょうか。@〜Cから選んでみてください。

俳句:「いちまいのもちのごとくにゆきのこる」
作者:@たかはまきょしAかわばたぼうしゃBみずはらしゅうおうしCほりぐちせいみん
※解答のヒント…「一、如、枚、雪、餅、残」の漢字が使われています。

原句には漢字が混じっています。知っている人は「 」に書いてみましょう。
俳句:
「                  」
作者:
(       )

では、さっそく2月の俳句を作ってみましょう。毎日作っている人も、もう一句。

俳句:「                  」
作者:(       )


あすなろ季語集:

春一番(はるいちばん)…春になって最初に吹く強い南風のことです。春二番、三番、四番と続きます。【天文】
豆撒(まめまき)…節分の夜「福は内、鬼は外」と言って豆をまきます。神社などでは昼間に行われます。【行事】

《あすなろ俳句鑑賞》
次の俳句を読んで感じたことを110字程度で書いてみましょう。

白梅のあと紅梅の深空あり 飯田龍太

答はこちらからどうぞ!




あすなろ俳句教室 (第66回) 2010.3月

3月:卒業
 六年生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。小学校の6年間は一番長い学業期間です。各学年が思い出されることでしょう。運動会や学習発表会、地域の行事などもこなしてきましたね。
 さて、「あすなろ俳句教室」の俳句のご縁で、みなさんと共有する時間を持つことができました。うれしいことです。俳句がなければ、出会いはなかったかもしれません。そう思うと、感謝でいっぱいです。俳句はあいさつでもあります。「あすなろの子ども元気に卒業す」
 何でも積極的に取り組む姿勢を持って、さらに自分をみがいてほしいと思います。中学生になっても俳句を続けて作ってください。継続こそ力です。

☆年間学習計画表
【1学期】
4月:俳句はあいさつ
5月:俳句のかたち
6月:俳句はきせつ
7月:俳句はリズム
8月:俳句をつくる
9月:俳句をえらぶ
【2学期】
後半は基本をふまえた楽しいテーマがいっぱいです。


さて、次の俳句はだれの作品でしょうか。@〜Cから選んでみてください。

俳句:「やまざくらやまのぞうきとしてさける」
作者:@にしむらかずAみやたぶしゅんBおおたけすいいちろCふくながこうじ
※解答のヒント…「山、木、咲、桜、雑」の漢字が使われています。

原句には漢字が混じっています。知っている人は「 」に書いてみましょう。
俳句:
「                  」
作者:
(       )

では、さっそく3月の俳句を作ってみましょう。毎日作っている人も、もう一句。

俳句:「                  」
作者:(       )


あすなろ季語集:

卒業…学校のすべての課程を終えること。学業の達成感と思い出がこみあげてきます。【生活】
山桜…桜の標準木「ソメイヨシノ」と違い、若葉と同時に咲く山桜です。郷愁を感じます。【植物】

《あすなろ俳句鑑賞》
次の俳句を読んで感じたことを110字程度で書いてみましょう。

山又山山桜又山桜 阿波野青畝

答はこちらからどうぞ!