吉州窯  文人の壷はこちらです

2015/11/22

吉州窯はJizhou Yao  磁州窯はCizhou Yao 

民窯に似せた物も実は多い。皇帝が作る倣吉州窯。

一見 王品と誰も思わない。 知れると都合が悪い訳がたくさんあります。 

 



一部南唐 北宋が入りました。南唐の赤をお楽しみください。



上 茶葉ゆう 宋代すでに焼かれた模様。



茶の飾り 徽宗帝。北宋最大のか窯であろう。



さりげなく作られた、これも官品副葬品。
だからロクロ引きでなく、わざわざ鋳込む。とても高価なものです。1個、1対しか作りません。



彫りも筆も、肩の力が抜けて、のびやかな事。
形が良ければ尚良し。法を見ないといけないが、恐らく官品。
葉の中に見る細かな刻線。上下の弦紋。
今回のテーマ、民品に似せた官品。
庶民は、これだけの磁器は日常器としても使わない。




定で焼かれた紅定と呼ばれる。真品はまれ。徽宗帝まで、宋に赤はなかった。
私も真品1つ買い、残り10個はコピー品でした。無理にせがんだのが、結果最悪な事になった。
これから1つ、勉強しました。まともなコレクターでも、お金の誘惑には勝てないと。
この事件の後、彼は唐代のものを売りに出した。



工人の高い技術。立体のものは、私たちでも、わかりやすい。
片彫りも技術力を見るのに役立つ。良いもの沢山見てください。
上は王品。良くてあたりまえです。普通法を見ると、悲しい副葬品。中が、2重になった、水差し。
中国の人は、さりげなく、こんな仕掛けを作り、人を驚かせる。
下に開いた小さな花形の穴もお見せしたいのだが。




耳は幼帝。まるでいも虫ですね。
元型は、唐太宗 八卦紋の偏壺ですね。





稚龍 尾尻の先が2つに分かれる。これは幼い龍をあらわす。皇子、また皇太子。




上も下もゆうは余り光らないものを選ぶ。黒地を毛がく線は上には多く、下はすっきりと、控え目。


この方が汝のコレクターでした。まともな骨董商で写真の撮り方もうまい。
下はこの方の1週間の販売品一覧(一部)です。
当時でも海外に出ざるおえない国宝。古美術界はどこか狂っている。
磁器に関して、この方の目は確か。他も信頼できよう。
なぜ国に留まれないのか。
皇帝の居ない紫禁城。未だ混乱がつづく。









葬者(墓を作る人)が旺と知らせぬため、焼かせたもの。
民窯だと秘密保持ができない。故に官窯で密かに焼かれる。
後、墓が開けられ、多くのコピー品が作られる。真品はこれ1つでしょう。
残念ながら、ここまで手が回らない。求めませんでした。

法をきちんと入れ込むのは至難のわざ。
中を見るとろくろ引きではない。鋳込み。型は4分割か。型の使い回しはない。
これ1つの為の型。

ゆうは光らない。姿がまず美しい。法もすばらしいことでしょう。



きんも実に真品は少ない。集めないのが賢明。





上の焼き物には素晴らしい縦リブ、線が盛り上がっているところがあります。
倣品にはゆがみが、そこに常にといって良いくらい、見られます。鑑定のまずは重要ポイントです。
宋代の皇帝に仕える陶家。彼の腕を100点とすると、コピーを作る後の工人達の技術は平均30点。
これだけのための型もの。王品です。

下の皿も確か買った覚えがありますが、なにせ10年も前のことですから。
今回、岳飛の考察で古い資料を見ています。お蔵入りの皿です。

蓮の花は3つ、上を向く様だが茎から実は下向き。葉も茎からやはり3つ下を向く。
これも実は高宗コードです。(コードはいわゆる暗号です)
コードは下向きの蓮。下向きの葉。数字は3となります。
数字の3は興国から3年です。

岳飛の壷を作った陶家の作です。
つまり高宗に仕えた陶家。建国3年に焼かれたとなる。
いわゆる高宗コードとも呼べる、彼独特の御製の謎掛け。
実は高宗さんはあまり絵が上手ではない。

下も実は官品の模様。この書き手は実に筆が滑らか。型物。裏の歯車のようなリブ模様は圧巻。

南宋も滅ぶ。実に下手な書き手です。おわっています。



上は高宗さんの絵と宋の文字。御製です。絵は下手でしょ。酒でも飲んで書いた。
その気持ちは良くわかります。いまだ皇帝になれない。




肩の力が抜けていて良いですね。



コレクターはこれも宋と言っている。否定も肯定もできない。
まずは信じましょうか。






この彫りも力があって、滑らかですごいですね。





これら旺品とのちのコピー品との私なりの見分け方。
コピー、コピー品それ自体、けっして悪いことでもなんでもない。
真品として20億円で取引されたり、美術館、博物館に並ぶこと。
これは、やはり、困った事だ。

1 型ものであることは、中をのぞきます。つるっとしています。
壷は手で全体をそっとなでます。わずかな、つなぎ目の跡を確認します。
日本人からすると意外と雑なのでわかります。特に現代物はきれいに作ってあります。
これも鑑定のきもです。これ以上はお話できません。

当然ながら真は普通1つまたは1対で2個です。
ありらでも、こちらでも見る、ということはありません。
上に元のきんを載せました。これが真と思います。コピーは多いですね。違いを見つけてください。。

2 姿 コピー品に違和感を感じるようになるまで、いろいろな器種を見る。これしかまずはありません。
和物と違い、中国磁器には、それなりの美があります。均整がとれている。
和物も好きという方は、この感性を磨いてください。ふつう育ちませんから。

3 手を抜かないこと コピーは通常大量に型を使い(100個とか)作ります。やふおく窯のものですね。
これらは一般に姿自体に問題があり、それで判断しますが、姿が良いものはこの3で見ます。
真がある場合、まず、どこをどれだけ手抜きしているか見つけます。
1週間掛けて絵付けするところ、1日でするわけですから、これは見るポイントをつかめば楽。
明に今挙げた嘉靖年の磁器。中和堂さんに差し上げましたが、一面に、丁寧に点状に凹みがあります。
これだけで1日掛かります。

4 ゆう 今回の黒ゆうは、たとえば、あまりテカテカしない。厚もりしていないとかです。
薄墨風のものを今は好きです。

5 法の確認。店先でもメジャー持参で高さ、耳、弦紋、こうだい位計れます。
美術館、博物館のもの、図鑑などの正確に数値のあるものは都合がよい。

6 技量 筆を使う。へらを使うものは、この技量の差がでます。
どちらも、力と勢いが必要。
間違いなくこれでコピー品は判ります。劣ります。

7 真品を見る 最後になりますが、もちろん、これにつきます。
ところが、この真品が、どこにもなかなか、ないんですね。
美術館にも博物館にも。(ほんとうに見たいものがの話ですが)
あっても後の時代のコピー品だったりして。

今回の画像はランダムな面もありますが、このヒントになればと願います。
集団幻影からの脱却 そのヒント



民窯に似せて作られる旺品
都合の悪いこと 陶家(皇帝に仕え磁器を法で焼くもの)のみ、許されます。
従来、吉州の色絵は人の目に触れなかった。


宋太祖 謎の毒殺死 センザイフケツノギ の皿 高宗が作らせたと推定 詳しくは一番下を参照
千年経っても疑わしいの意 そののちコピーも作られます



下 南宋墓 出土と見られます

 

建窯にも同様品を見ますが建窯は土が黒いのが特徴
また削り高台はテーパーのすり鉢型にならない


ご参考
下 磁州窯

千載不決の議

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

千載不決の議(せんざいふけつのぎ)とは、 北宋の太祖 趙匡胤の死と、その死後の弟・太宗 趙匡義による帝位継承をめぐる一連の疑惑のことである。載とは、年という意味である。

開宝九年(976年 )10月20日(陰暦)の夜、太祖が急死すると、弟の趙匡義が帝位に即いた。これが宋の太宗である。しかし、その即位には当初から疑問が投げ掛けられていた。即ち、太祖には立太子されてはいないもののすでに成人した皇子が何人も居り、さらに、既に人事不省となっていた太祖の寝室に当時、晋王と名乗っていた、太宗が見舞いに駆けつけるなり、太祖の死が公表されたことから、太宗が兄・太祖を殺害した上で、即位したのではないかとの疑惑がもたれたのである。

太宗自身は、自身の即位は太祖の遺詔があり、自分達兄弟の母である 杜氏の遺言( 金匱の誓い)でも趙氏の成人男子が年齢順に即位することが定められており、これに従って即位したとの立場をとった。しかし、太宗は即位以降、太祖の皇子を自殺に追い込んだり、金匱の誓いに従えば、次の皇帝になるべき 趙廷美を失脚させた後に、死に追い込み、結局は太宗の子孫に帝位が伝えられる事となり、その信憑性を大きく傷つけることとなった。さらに、皇帝の崩御によって改元する場合は崩御の翌年から 元号 を改める 踰年改元にすべきところを、太宗の即位と同時に 太平興国と改元したことも、太祖に対する礼を失するものとして疑惑を深めている。 このことから、太宗による太祖殺害の疑惑は宋一代ばかりか、こうして1000年たった今でもこうして結論が出ぬまま取り沙汰されているのである。まさに千載不決といえよう。


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