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新型コロナの影響やら何やらで、もう3年以上も純粋な鉄旅に出ていない。 もちろん車での撮影兼ねた旅行や、業務出張のおこぼれに預かった寄り道的ミニ旅行はそこそこ継続出来てはいたのですが、このところの多忙もあって、いささか精神衛生上よろしくないことになりつつある。 と言うことで、久々に純粋な鉄分のみの旅行に出掛けました。 2022年6月の某日、行き先は高知市内。 日帰りのミニ旅行ではありますが、観光を一切盛り込まず「鉄」色一色の、久々に楽しい旅行でした。
尚、追加は下の方になります。最新の追加は 2022年10月22日

岡山駅。

 まずは岡山駅から。
 今回はJRのトクトクきっぷを利用した関係で、有効な区間は地元新倉敷ではなく岡山から。 と言うことで、一度岡山駅で下車することにします。
 朝6時台の岡山駅はまだ通勤ラッシュと言う程ではなく、平日にしては割合静かな感じでした。

115系。

 駅前広場を眺めた後は、早速高知行きの南風が発車する瀬戸大橋線ホームに出ては見たのですが。
 自由席の列に並ぶのも大切ですが、まださほど乗客がいる訳でもない。 と言うことで、気になるのはやって来る列車たちです。
 向かいのホームの115系。 4両編成なのですが、先頭化改造の2両+2両という編成です。 いつまで見ることができるものか?

しおかぜ。

 これから乗車する「南風1号」が発車するホーム。 しかしやって来たのは気動車ではなく電車の特急「しおかぜ」です。
 松山始発ではなく手前の伊予西条の始発。 とは言え伊予西条はギリギリ4時台の発車で、終点岡山に6時台に到着するという恐ろしく早朝の特急列車です。
 それでも降りてきたお客は結構大勢でした。

キハ120。

 こちらは津山線のキハ120の2両編成です。
 しかしいくらまだ7時前とは言え、岡山への通勤列車でキハ120の2両編成で大丈夫なのか?
 それともこれで十分運べるほどにまだまだ通勤客は戻っていないのでしょうか。

2700系。

 いきなり今回の旅行と関係ない写真が続きましたが、ここからが「本番」です。
 岡山から乗車するのは高知行きの特急「南風1号」です。
 車両は昨年登場したばかりの新顔、JR四国の2700系です。
 ちょっと楽しみです。

顔つき。

 2700系の面構え。
 少し前に登場した2600系とほぼ同じで、塗装が若干違うな〜と言った感じです。
 しかしながら結構複雑な塗装でアクセントをつけてはいますが、鋼体のデザイン自体は意外と平凡っぽい気もします。

車内。

 2700系に乗るのはこれが初めてです。
 車内の様子はこんな感じ。 嫌みのないスッキリしたデザインで、「振り子」にしてはゆったりした感じがします。
 何となくJR東日本の特急電車に似ています。

ホーム。

 さっそく座席に座って見ると。
 かなり床面が低いのか、ホームの面がいやに近く見えます。
 振り子なので車高を下げるのはわかりますが、なにせ床下にエンジンを搭載する気動車です。 設計の苦労が伺えます。

オーバークロス。

 列車は岡山駅を発車すると、すぐに山陽本線をオーバークロスします。
 上り勾配に加えて急なカーブが続きますから、軽快なはずの2700系ですが、まだまだ助走と言う感じで本気を出している風ではありません。
 下の線路を上り列車が近づきます。
 岡山の115系もいよいよ引退まであと1年程です。

機関区。

 山陽本線を越えて新幹線の高架をくぐると、右手に岡山機関区が広がります。
 以前と比べると、レールが敷かれている面積は随分と狭くなりました。
 かつてはEH10とかDE50とか、面白いやつらが停まっていたんですけれどね。

水田風景。

 水田が広がる早島付近。 ちょうどこのあたりで、複線化前は時々写真を撮りに来たものでした。
 まだマリンライナーが213系だったり、特急瀬戸が客車だったりしましたので、相当サボっていることになります。
 また近々改めて来てみましょうか。

茶屋町。

 茶屋町駅を通過します。
 宇野線区間はここまで。 ここから先は、本四備讃線区間に入ります。
 2面4線の立派な駅。
 かつては急行「鷲羽」が1時間おきに停車していたのですが、現在は特急は通過です。
 もっとも、ちゃんと停まってくれる「マリンライナー」のほうが利便性は良いかもしれません。

宇野線。

 ここで、宇野線が別れてゆきます。
 かつて国鉄時代は「幹線」に数えられていた宇野線ですが、瀬戸大橋開業で、茶屋町から宇野までの末端区間、と言うか半分の区間は、ローカル線に成り下がってしまいました。
 「宇野みなと線」という愛称のネーミングは悪くはないですが。

児島駅。

 JR西日本と四国の境界駅、児島に到着です。
 本日は平日金曜日ですので、ごくごく普通の通勤通学スタイルのお客がホームで列車を待っています。
 乗務員がホームで待機しているということは、間もなく四国からの直通列車が到着するのかな?

しおかぜ。

 児島駅停車中、ちょうど隣のホームに「しおかぜ」が入って来ました。 リニューアルの8000系です。
 松山電化から随分経過し、8600系も登場でいささか肩身の狭くなった8000系ですが、まだまだこうして本州までやって来ます。
 陳腐化していないいい車両だと思いますが、そろそろ交代の時期なのでしょうか。
 意外なことに、児島駅から自由席のお客が随分増えました。

瀬戸大橋。

 児島を出て鷲羽山の短いトンネルを抜けると、瀬戸大橋。 一気に海の上に飛び出します。
 いつもなら瀬戸大橋を渡るときは、外側つまり下りの四国行き列車なら進行左側の座席に座るのですが、本日はこの後の眺めを考慮して右側の窓側に座っています。
 橋の鋼体からちょっと距離がありますので、うまく鋼材を避けて写真を取るタイミングが難しいです。

下津井方面。

 最初の橋、下津井瀬戸大橋を渡ります。
 右手後方には下津井地区の街並みが。
 下津井電鉄の列車が走っていたり、四国行きのフェリーが発着していた頃が懐かしく思い出されます。
 目で見ていると橋梁の鋼材が流れてゆくので割と自然な景色に見えるのですが、写真にするとこんな感じに止ってしまうので、視覚のようにはゆきませんね。

四国へ。

 南備讃瀬戸大橋を渡り終えて、列車は四国に入ります。
 とは言っても、四国本土?から張り出した番の州の埋め立て地を走りますので、まだ島の上に居るような風景がしばらく続きます。
 瀬戸大橋開業時に賑わった観光施設がその後いずれも廃止や縮小されてしまったのは、ちょっと寂しいことです。

宇多津へ。

 間もなく宇多津駅に到着です。
 本四備讃線はこの先見に見える宇多津駅が終点。 ここで予讃本線に合流します。
 しかしマリンライナーなど高松方面への列車は宇多津駅ホームには入らず、短絡線を通ってそのまま坂出駅方面に直行します。
 立体交差の関係で、本四備讃線は上下の線路が一旦別れ、上り線が下に下ってゆきます。

宇多津駅。

 宇多津駅に到着しました。
 かつては周辺の坂出・丸亀・多度津の各駅の陰で、優等列車が停車しない駅でしたが、瀬戸大橋開通と同時に鉄道の接続駅となり、特急が停車して賑わっています。
 意外だったのは、児島から多度津までの区間の乗客が多かったこと。
 児島から坂出側へはマリンライナーがありますが、多度津直通だと特急しかないので、利用客はそこそこ居るようです。
 そして、児島と多度津・坂出の間の流動も、意外と多いようでした。

停車中。

 宇多津駅に停車中です。
 ここで、後方に高松からの特急「しまんと3号」が連結されます。
 「うずしお1号」が多度津駅ホームに入る手前、すでに「しまんと3号」が到着して、この位置で待機中でした。

待機中。

 「南風1号」。 多度津駅ホームに到着するとすぐに、後部貫通扉が開けられました。
 あとは「しまんと3号」の接近を待つばかりです。

接近中。

 南風3号がホームに到着する時にはすでに高松側で待機していた「しまんと3号」。 ゆっくりと接近してきました。
 この段階ではまだ貫通扉は開かれていません。

一旦停止。

 微速前進で近づいてきた「しまんと3号」。
 車両1両分以上あるこの位置で一旦停止します。
 ホームのある位置で完全に停止したのはこれが最初。 ここで、先ほど「南風1号」の貫通扉を開く作業を行った作業員の方が、「しまんと3号」に乗り込みます。
 これからが本格的な連結作業のようです。

前進。

 先ほどの作業員の方が、「しまんと3号」の貫通扉を開きました。
 再び微速前進を始めた列車。 ゆっくりとこちらに近づいてきます。
 「しまんと3号」はまだホームに完全に停車した訳ではありませんので、乗降扉は開いていません。
 多度津で降りるお客さんにとっては、長い待ち時間ですね。

接近。

 一旦停止しては微速前進、を何度か繰り返しながら、「しまんと3号」の編成が近づいてきます。
 どちらの編成とも乗客を乗せたままの連結ですから、細心の注意を払いながらの連結です。

間もなく連結。

 作業の方の指示に従いながら、間もなく連結されます。
 機構は進化してもやはり連結器をちゃんと見ながら出なければ安心できないのでしょうか。
 運転席からは連結器部分は直接見ることは出来ませんから、どうしても他の人の目を頼ることになります。
 今どきなので自動化出来ないことはないのでしょうが。

確認中。

 連結器が繋がれ、渡り板を確認。 これで両編成の間が渡れるようになりました。
 手際の良い作業ではありますが、列車を寄せるところでは慎重な作業でしたので、結構時間が掛かった気もします。

ホーム。

 ここから先は、「南風1号」「しまんと号」の併結列車として南国高知に向かいます。
 ホームでは両列車の車掌さんが確認作業中。

仕上げ。

 一方連結部分では、貫通幌を繋げて、これですべての連結作業が完了です。
 この後手前のドアが開錠され、1本の列車となります。
 そろそろ発車時刻が近づいています。

駅名標。

 宇多津駅の駅名標。
 写真の通り屋根下に吊り下げられているやつですが、昔のホーム地上の駅名標と同様、所在地まで表示された詳しいやつです。
 最近は色々簡素化される傾向にありますので、文字が多い駅名標ってちょっと新鮮な感じです。
 よく見ると、色々なフォントが混じりあっています。

多度津。

 右手から線路が寄り添ってきました。 多度津工場への引き込み線です。  間もなく多度津に到着です。
 このあたり、坂出、宇多津、丸亀、多度津と、特急停車駅が連続します。

蒸機。

 ホームの向こう側に1両の蒸機が展示されていました。
 8620形58685号機です。
 早くから無縁化を達成した四国の旧国鉄ですが、この機関車は四国にゆかりのカマです。
 上屋根はあり、保守もされているとのことですが、遠目にかなり傷んでいるようには見えました。

駅名標。

 予讃本線と土讃本線の分岐点。 そして国鉄多度津工場がある場所。
 更には、もともとここが四国の鉄道の発祥の地で起点駅。
 と言うことで、鉄道の要衝だった多度津駅です。
 以前は特急の併結開放もここで行われていたのですが、現在はその役目は宇多津駅に譲りました。

給水塔。

 駅の外れに古い給水塔が残されていました。
 かつては蒸機の基地では付きものの設備でしたが、今では残っているところは少なくなってしまいました。
 模型のレイアウトの片隅に置きたい一品です。

構内。

 昔の姿を残し広い構内の多度津駅です。
 すでに役目を終えている設備も多いようで、少し離れたところにある多度津工場と合わせ、これから再整備が予定されているようです。
 近隣の特急停車駅と比べると高架化もされていませんし、今後どのように姿を変えるでしょうか。

予讃本線。

 互いにここから先は単線となり、予讃本線と離れてゆきます。
 まだDF50が活躍していたころにこのあたりで写真を撮ったことがありますが、駅周辺には高い建物も建ってきました。
 しかし丸亀や宇多津に比べると、その変化の速度は緩やかなように感じます。

善通寺。

 土讃本線に入った最初の停車駅は善通寺。 特急とは言え相変わらず停車駅の多い列車です。
 元々急行の停車駅に全て停まっているのでそうなりますが、それでもかなり頻繁に停まる感じです。
もっとも弘法大師の生誕の地で総本山善通寺のある由緒ある町。 古くから重要な街ではあります。

琴電。

 琴平に停まる直前、琴電の線路をオーバークロスします。
 高松からやって来る、地方の中小私鉄としては長い路線です。
 JRが電化される前から電車運転ですが、運転速度のせいか停車駅のせいか、はたまた車窓風景のせいか、高松から琴平までは時間が掛かるという印象を抱いてしまっています。
 改めて乗ってみたい気がします。

琴平。

 善通寺の次は、琴平に到着です。
 言わずと知れた「こんぴらさん」こと金毘羅宮のある町で、象頭山の本宮へは785段の石段がまっすぐ続きます。
 かつては丸亀からの琴参と坂出からの琴急含め4つの鉄道路線の発着する町でした。
 琴平や善通寺の賑わいと、瀬戸内沿岸の各都市の海運の賑わいが偲ばれます。

琴平駅。

 高架駅ではなく地上駅。 そして古い大きな駅舎。
 と言うことで、随分と大きな駅に見える琴平駅です。
見えるだけではなく、実際のところ、ひとつひとつの部分部分はサイズも規模も大掛かりです。
 但しこの時刻のこの列車。 平日の朝いささか早い時刻のためか、町の賑わいほどには下車客は見られませんでした。

実験中。

 この日は平日なのですが、業務は休暇を頂いてのミニ旅行ですので、朝からビールはもちろんアリです。
 土讃本線(現在の呼称は土讃線)に入ってからの2700系。 連続するカーブのお陰で、途端に振り子の効果を存分に発揮するようになりました。
 車体はかなり傾いているのですが、ビール缶が倒れたりスライドしたりする気配はありません。

カーブ。

 右へ左へと連続するカーブを、車体を傾けながら軽快に走ります。
 「中身」は随分減ってきたのですが、まだまだ倒れる気配はありません。
 ちなみに、これまでの経験からすると、「缶」が一番倒れやすいのは、中身が一杯の重心が高い時ではなく、空っぽで軽くなった時のようです。
 実験継続のために、早々に空っぽにしなくちゃなりません。

勾配とカーブ。

 列車は讃岐山地越えの勾配を登っているところ。 かなり急なカーブも連続します。
 しかしながら、パワーに溢れた2700系。 軽快な感じで勾配を登り続けます。
 エンジン出力が大きいとは言え、キハ181じゃこうはいかなかったでしょうね。
 振り子の効果も絶大です。

讃岐財田。

 讃岐財田駅を通過。 ここまでが「讃岐」の国の駅となります。
 昔はゆっくりゆっくり通過していたと思うのですが、この2700系。 どの駅もあまり速度を落とさず通過します。
 軌道強化と振り子導入で、以前と比べると格段に速度が向上した四国の路線です。
 比較の対象は何十年も前なので、ここ最近の話ではありませんが。

坪尻駅。

 讃岐山地のトンネルを抜けると、列車は下り勾配にかかります。
 そしてすぐに進行右下に現れたのは、一段低い駅のホーム。
 スイッチバック駅の坪尻駅です。
 最近は「秘境の駅」の一つに数えられているようですが、車窓を眺めただけだと、こんなところに駅が、と言う感じのロケーションではあります。

停車中。

 坪尻駅のホーム。
 琴平行きの単行の気動車が停車していました。
 一度降りてみたい駅ではありますが、何しろ普通列車の本数は僅少ですので、なかなか難易度は高い駅です。

普通列車。

 見たところ、普通列車の乗客はまばらなようです。
 間に讃岐山地がそびえる香川県と徳島県の県境ですし、琴平と阿波池田の間、そしてそれ以遠の区間では特急列車を利用したほうがはるかに利便性は高そう。
 讃岐財田と坪尻の間の区間で、普通列車に多くの利用客がいるとも思えません。

駅舎。

 古い駅舎の坪尻駅です。
 見たところ、特段「秘境の駅」とかわかりやすい看板や表示がある訳でもありません。
 しかしよく見ると、ちょっと変わった形のベンチと、背後の丸い案内板が気になるところです。
 ベンチの形状から何となく目的は判る気がしますが、写真では不確かなので、また改めて確かめてみたいとは思います。
 (しかし果たして一人きりの旅行でちゃんと確かめられるんでしょうか?)

駅名標。

 ホームに立った駅名標もごくごく普通のもので、特に何か変わった仕掛けがあるものではありませんでした。
 ところで坪尻駅ホームの柵。 木造ですが何だか恐ろしく頑丈です。
 無人駅ですし、ここまで必要ないんじゃないかと思いますが。
 イノシシ除けか何かでしょうか。

峠を越えて。

 坪尻駅を通り過ぎると、木々の間から吉野川と細長い盆地が俯瞰できます。
 峠越えの路線ではあちこちで見られる風景ですが、ここ土讃線の吉野川風景もダイナミックで楽しい眺めです。
 高低差を稼ぐため、下り列車は一旦吉野川の下流・徳島側に向かって下ってゆきます。
 本来の向先である阿波池田は、ここから上流側になる訳で、盆地を大きく迂回しながら進みます。 これから上流の大歩危小歩危方面に向かうことを考えると、向きに違和感を覚えます。
 それほど大きく迂回しながら、列車は勾配を駆け下ります。
 残念ながら流石に線路際に木々が生い茂り、少し視界が遮られます。

列車交換。

 箸蔵で、対抗する「南風」2700系と交換です。
 対向列車が運転停車中で、こちらが徐行しながら通過します。
 気になるのは、先ほど坪尻駅で停車していた琴平行きの普通列車と、この対向の「南風」の関係。 普通列車は坪尻でじっと通過を待っているのでしょうか。
 それとも琴平まで逃げ切れるのかな?
 後で時刻表めくってゆっくり調べてみたいと思います。

吉野川。

 山の中腹から平地に降りると、大きく迂回したカーブを曲がりながら、吉野川の鉄橋にかかります。
 この先川を渡り切った向こう側にもそれほど広い平地がある訳ではなく、列車は川をはさんでほぼ180度向きを変えることになります。
 ダイナミックな眺めです。

吉野川。

 四国で一番大きな河川、広い広い吉野川。 水量も豊富です。
 と言いたいのですが、今年の四国。
 雨が少なかった影響で、水不足に陥りそうな状況です。
 渇水になるとニュースに出てくる「早明浦ダム」の貯水率も、かなり低下しているようで、この先夏場が少々心配です。

 ※この旅行の6月現在では、夏場の渇水が懸念されましたが、その後の台風や豪雨で、一旦水不足は解消されました。
 更にその後、8月も終わりになってつい先日、気象庁より「今年の梅雨明けの時期を見直し、地域ごとに6月後半から7月後半に概ね1か月変更」なる旨発表されました。
 なかなか予測が難しかったんでしょうか。 しかし深刻な水不足に陥らなかったのは幸いでした。

阿波池田。

 阿波池田に到着です。
 讃岐山地の山越えがあったので、直前の停車駅・琴平からかなり走った気がします。
 駅名の通り、阿波の国つまり徳島県です。 高松から高知に向かう途中で徳島県を通るのって、ちょっと違和感があるような気もします。
 そして、「阿波池田」という名前には馴染んでいるのですが、「三好市」ってどこ?と言う感じです。 (地元の皆様にはすみません。)
 それにしても、「三好市」と「みよし市」ができて、全国に「みよし市(同音異字)」が3つ。 紛らわしいですね。

吉野川。

 列車は再び川を渡り、吉野川の左岸(西側)を進みます。
 本日は高知行きの「南風」に、進行右側の座席に座っています。 目的は坪尻駅をじっくり眺めることと、坪尻から佃にかけての吉野川の景色を眺めること。更に大歩危付近の川の風景を眺めること。
 このため瀬戸大橋を渡る車窓を若干犠牲にしました。
 そして吉野川の車窓風景なのですが、これは左右どちらが良いともいえません。
 敢えて言うなら、大歩危小歩危の一番の急流あたりは、反対の左側の方が勝っているように思えます。

阿波川口駅。

 阿波川口駅を通過します。
 阿波池田に続き、駅名に「阿波」の文字を冠しています。
 2枚上で「徳島県経由に違和感」と書きましたが、山間地ながら実は徳島県内の結構長い距離を走ります。
 徳島市自体は四国の東側の海岸ですが、徳島県としては、吉野川に沿ってかなり西側に入り込んだところまでが領域となります。
 川が地域や交通に果たす役割がよく見えてきそうです。

小歩危駅通過。

 小歩危駅を通過です。
 ここから大歩危駅前後あたりまでが、有名な「大歩危小歩危」の渓谷です。
 大歩危の手前までは川の左岸を遡る形で進みますので、今座っている進行右側ではなく左側の方が、車窓としてはおススメです。

渓流沿い。

 幸いなことに、本日はさほどの混雑ではなく、ちょうど今座っている座席の反対側の窓側が空席です。
 川の流れに応じて、適宜席を移動させていただくことにします。
 小歩危〜大歩危間の、進行左側の眺めです。
 生い茂った木々やら電線やら、意外と邪魔物が多いですね。

大歩危手前。

 渓谷の向こうに、何やら建物が建ち並ぶのが見えてきました。 大歩危の観光ホテル街です。
 他には何もないようなこんな所に、と言う感じではありますが、観光資源って、立派な産業の一つなんですね。
 新型コロナの影響がちょっと心配です。

大歩危小歩危。

 渓谷はこんな感じで、佃から阿波池田にかけての、大河と言う言葉が似合うおおらかな流れではありません。
 たったこれだけの写真なのですが、列車の窓からスッキリと渓谷を撮るのって、意外と難しいのです。

鉄橋を渡って。

 ここで列車は鉄橋を渡り、再び吉野川の左岸から右岸にやって来ました。
 大歩危駅はこちら側になりますので、これからは進行右側に渓谷が眺められます。
 と言うことで、元の席に戻ることにします。

2022年10月22日追加

ビュースポット。

 大歩危付近の渓谷の風景です。 やはりこのあたりがポイントなのでしょうか。
 随分昔のことになりますが、中学校の修学旅行は、四国の東半分一周でした。
 本来は高松から高知まで、急行「土佐」か「あしずり」かに乗車の予定だったのですが、当時流行っていた?国労と動労の「順法闘争」のあおりを食って、バスでの移動に変更になってしまいました。
 つまり修学旅行が全ルートバスになってしまった訳で、ちょっとどうなのよ?と言う感じでした。
 そして通った大歩危小歩危の国道。 確かこのあたりのドライブインで、対岸の列車を眺めた記憶があります。 (当日はストライキは解除になっていたのです!)
 昭和48年のことでした。

大歩危駅到着。

 大歩危駅に到着です。
 人口の少ない渓谷の駅ながら、全特急停車駅。 観光産業になくてはならない駅です。
 車社会になったとはいえ、その位置付けは変わりません。 何しろ観光名所の大歩危小歩危の至近の駅ですから。
 案内板の「祖谷のかずら橋」ですが、最寄り駅ではありますが、こちらは少しばかり距離があり、ここから車で移動が必要となります。

停車中。

 ここ大歩危では、対向の特急「南風」と交換します。 こちらの列車が先着のため、少しの間停車します。
 気分転換に、外の空気を吸いにホームに出てみることにします。
 ほかの乗客も、そこそこホームを散歩中です。
 ホームのモチーフも「祖谷のかずら橋」のものでした。

徳島県。

 大歩危駅のホームに停車中です。
 駅名標にある通り、ここ大歩危駅までは徳島県の領域。
 そして次の土佐岩原からは、駅名が示す通り、土佐の国高知県に入ります。
 車体のここだけ切り取ってみると、なかなかなデザインの2700系です。

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