<岩見沢〜幾春別> 2008年11月再訪 三笠駅(幌内太駅)。 三笠鉄道村です。 2008年秋の北海道旅行時に訪問しました。 旅程の最終日に組み込んだのですが、時はすでに11月。 といえば、北海道では多くの観光施設ではすでにオフシーズン。 ここ三笠鉄道博物館も、すでに休業に入っていました。 ということで、保存されている古い駅舎は外から眺められるだけの見学に留めます。 よくよく見ると正面の駅名、「三笠」ではなく、開業当初の「幌内太」と表示されていました。 三笠駅構内。 構内には古い駅舎と跨線橋が残されて、10両ばかりの車両が展示されています。 北海道には廃駅跡を利用した鉄道記念館はたくさんありますが、さすがは北海道鉄道発祥の地の鉄道村、そこそこの規模です。 もっともここは実は三笠鉄道村の中では、サブ的施設。 より大がかりな「三笠鉄道記念館」は、もう少し山奥側に入った、旧幌内駅あたりにあります。 しかし2008年秋の訪問時はオフシーズン。2009年夏は、夕張〜万字炭山〜三笠ICというルートを通ったものの、すでに夕刻。 ということで、次回の渡道時にはせひ改めて両方を訪問したいと思います。 キハ82系。 ここには北海道の花形、キハ82系気動車が展示されています。 しかも、1両とか2両とかケチなことは言わずに、基本の6両編成がそのまま残されています。 手宮の小樽総合博物館でさえ、確か2両しかありませんでした。 すでに冬支度が終わっており、編成の屋根上には丸々すっぽりとブルーシートが被せられていましたが、それもきちんと管理をしているという証拠でしょう。 キハ82系。 キハ82の正面、大好きな顔つきです。 シートが掛けられているのとヘッドマークがないのとバックが青空でない点が残念です。 残念ながら車内には入れませんが、これは通年のことでしょうか。 折角食堂車キシを含めて6両あるのですから、いつか復活、なんてことにはならないでしょうか。 貨車。 キハ82のほかにディーゼル機関車と貨車が数量います。 残念ながら幌内線やこの地方でおなじみの石炭列車の姿ではありません。 こちらもブルーシートの下のため、じっくり観察したいのであれば、夏場に改めて訪れたほうがいいようです。 岩見沢方面。 駅構内から岩見沢出口方面を眺めたところです。 構内を抜けるか抜けないかのところ、踏切(跡)のすぐ岩見沢寄りに短い川があり、何本もの鉄橋が架かっています。 三笠駅自体が長手方向にあまり長い敷地ではなかったのに加え、駅に進入する手前のこのあたりで、幌内方面への線路と幾春別方面への線路が分岐していたためです。 三笠駅(昔の幌内太駅)が現在の市街より外れたところにあるのは、もともとこの路線が幌内へ向かい、石炭の積み出しを目的としていたからです。 唐松(とうまつ)駅正面。 三笠からひとつ幾春別寄り、唐松駅です。 現在の広い道道を通らず、三笠駅から旧道を幾春別に向うと、しばらく廃線跡と並走した後に、この駅の正面を通過します。 さほど大きな集落というわけでもなく、駅前広場もありません。 駅舎は写真のように復元整備され、独特の好ましい姿を保っています。 唐松駅ホーム側。 駅舎裏手に回ると、改札口からそのままホームにつながるあたりの雰囲気がよく残っています。 駅舎は廃止後すぐではなく、しばらく経ってから整備されたとのことで、壁や塗装の状態などかなりきれいです。 唐松駅構内。 駅舎に続く長いホームはそのまま残っており、更にその後ろ側には結構な敷地が広がります。 残っているホームは駅舎に続く1面だけですが、かつての設備が偲ばれるレイアウトです。 唐松駅幾春別方面。 唐松駅ホーム前から終点の幾春別方面を眺めたところです。 この付近の幌内線跡は、廃線跡の様子がよくわかります。 秋11月初旬の訪問でしたが、これが夏場の訪問であれば、もしかすると草が伸び放題でよくわからなかったかもしれません。 幾春別駅跡。 幌内線の終点、幾春別駅跡です。 国道からすぐ近くにあり、バスの回転場になっているため、車の車窓から廃線跡を辿っていればすぐにわかります。 とは言えターンテーブルもあり広かったはずの敷地は、国道寄りに建物が建ったほかは広い草むらの空地で、駅の構造物の遺構は見当たりませんでした。 幾春別駅跡。 道道のすぐ横にある、幾春別駅跡です。 道路から見れば、駅の跡かな、というのがわかりやすい景色ですが、30年前もこうだったか? 駅の正面はもう少しごちゃごちゃしていて、道道に直接面してはいなかった印象があるのですが。 もしかして道路が新しく付け替えられたのでしょうか。 幾春別バス停。 現在では、一番道路側がバスの回転場になっています。 廃止された北海道のローカル線、池北線以外はバスに転換されました。 しかし特に昨今は経営も厳しく、届け出制になったこともあり、過疎地区では転換バス路線さえも維持できていないのが実情です。 幾春別駅跡碑。 明らかに駅の跡であることを示していたのはこの石碑。 バス待合所の裏の方、城内の一角にある石碑、2008年に訪問した時は、まだ新しくきれいでした。 北海道では土地が広いせいか、鉄道の跡地が何らかの形で保存されているところが多く見られます。 ネットワークで観光化できれば、多少の活性化にはなるのではないでしょうか。 廃線跡研究の旅ではないため本日はこれだけで退散ですが、じっくり散策すれば、山側下り方の引き上げ線の跡やターンテーブル跡の窪みでも発見できたでしょうか。 幾春別駅跡碑。 幾春別駅跡碑の裏面の碑文です。 詳細は割愛させて頂くとしまして。 文章の日付は平成元年になっていますが、石碑は新品のようにきれいです。 新しく建立されたのでしょうか。
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