かいもん4号のホームページ TRAVEL 廃止路線・加悦鉄道
→TOP PAGEへはここから←
加悦鉄道です。 丹後半島のちりめんの里・加悦(かや)と旧国鉄宮津線丹後山田駅(現北近畿タンゴ鉄道野田川駅)を結んでいました。 昭和60年の4月末に廃止され、丸19年が過ぎました。 当時から加悦駅構内にあった加悦SL広場は移転はしましたが健在で、保存会の方が中心となり、一部車両の動態保存も行われています。
2004年5月2日 加悦鉄道跡風景

旧丹後山田駅(現野田川駅)付近。

かつての加悦鉄道跡は、全線りっぱな自転車道に生まれ変わっています。
鉄道の廃線跡といえば、レイアウト上、道路の拡幅工事に転用されるか自転車道・サイクリングロードになるかしか再利用の道はないのでしょうか。 しかしながら廃線になるのはたいてい地方のローカル線で、中にはとんでもない山の中に突然現れる自転車道もあり、決して使い勝手が良いとはいえないのが実情です。
その点、加悦鉄道跡は比較的フラットで適度な距離、途中レンタサイクルもあります。 が、ゴールデンウィークとはいえやはり利用はあまり見られません。 有効に活用されるためには、レンタサイクルの基地や沿線の保養設備の整備、さらに観光地と抱き合わせでのPRが必要と思われます。
加悦方面から正面右手、旧国鉄丹後山田駅に向かい進入するところです。


野田川駅入場券。

接続線であった旧国鉄宮津線丹後山田駅は、現在は第三セクター北近畿タンゴ鉄道野田川駅に生まれ変わりました。
加悦方面に出かけたのか、観光客の姿も何人か見られます。 駅出札窓口にはちゃんと係員がおり、硬券の入場券も販売していました。
入場券自体は特別なものではありませんが、スタンプと台紙を準備されており、少しでも増収を図る姿勢が見られます。
自動販売機もあるのですが、硬券の乗車券類を多種扱っているのはちょっと意外でした。 また、台紙の裏に記載されている入場券発売駅から見ると、旧宮津線では多数の駅に係員が配置されているようです。


加悦駅・旧SL広場跡。

加悦駅と、構内を利用したSL広場の跡には、写真のように役場が出来上がっていました。
また、写真ほぼ中央にあった旧加悦駅の駅舎は、横曳きされて右側の観光案内所兼鉄道資料館に生まれ変わっています。
旅客営業は加悦〜丹後山田間でしたが、かつては大江山ニッケル鉱山まで線路が伸びており、数キロ先まで貨物専用線ありました。 一方丹後山田側も、岩滝まで貨物線がありました。
自転車道は、貨物専用線部分を含むほぼ全線が整備されています。 加悦駅跡を、役場の東側を迂回して大江山方面に続く自転車道です。


鉄道資料館。

旧加悦駅舎を利用し、観光案内所に併設されている鉄道資料館です。
現在のSL広場は宮津・天橋立方面へのバイパス沿いに移設されてしまい、旧道沿いの旧加悦駅跡の資料館は残念ながら訪問客はわずかです。 しかしながら展示品は充実しており、現SL広場の資料館に比べても見るべきものが多数展示されています。


加悦SL広場。

現在のSL広場は加悦駅から遠く移設され、国道バイパス沿いにあります。 といっても縁もゆかりもない場所では決してなく、旧貨物線の終点、大江ニッケル鉱山付近となっており、自転車道も貨物線跡をたどってここまで伸びてきています。
多数ある車両はすべて移設され、旧加悦駅舎のレプリカも復元されています。
自動車での交通の便は非常に良く、道路反対側にある「道の駅シルクのまち かや」とセットになって賑わっていました。
放置されている保存車両とは違い、入場料を取って営業している保存公園ですので、展示車両の保存状態もよく管理されています。


復元運転。

鉄道線廃止後長らく静態保存のみのSL広場車両群でしたが、今回2両の動力車が整備され、廃止後久しぶりに構内で復元運転が行われました。 保存会の方の手により復元運転されるキハ101です。 ゴールデンウィークでもあり、場所柄家族連れの観光客が非常に多く、非常に賑わっていたSL広場でした。


切符。

乗車券風ではありますが、加悦SL広場の入場券です。
現在の広場の場所に合わせて、行き先も「鉱山」駅となっています。 加悦から大江山ニッケル鉱山までは貨物専用線でしたから、もちろんこの通りの乗車券があったわけではありませんが。


1985年4月29日 加悦鉄道風景

さようなら列車。

加悦鉄道を訪問したのは、廃止直前、最終日の前日の昭和60年4月29日でした。 この日は、気動車2両の運転で、どちらも側面の窓下に、おおきく「さようなら列車」の文字が描かれていました。
加悦と丹後山田両駅の間はのどかな田園風景で、ほとんど平地のためさしてエンジンに負担はかかりません。 この日は晴天に恵まれ、終日おだやかな丹後地方でした。


接続列車。

丹後山田駅では、国鉄宮津線と接続しています。
宮津線も現在は第三セクター北近畿丹後鉄道の一部となりましたが、天橋立はじめ多くの観光地を控えており、当時も京都からの直通の特急や急行列車が運転されていました。
昼下がりの丹後山田駅で、上下の急行が交換、加悦鉄道の列車もこれに接続していました。


加悦駅前。

加悦駅前です。
特徴ある駅舎の前にも「さよなら列車」の表示がありますが、あまり派手派手しくはありません。 最終日前の休日とあって、けっこう賑わっているのですが、駅構内に併設されている加悦SL広場がかなり広く、人が分散しているため、混雑している、という風でもありませんでした。
地元の人も多く、記念撮影ものどかな感じです。
翌日の最終日は、お別れ列車に乗車の乗客でもっと賑わったのでしょうか。


キハ083。

加悦駅で午後の発車をまつ列車、丹後山田方は、名物のキハ083でした。
北海道の国鉄ローカル線用から転籍してきた車両で、元をただせば茶色い客車にエンジンを載せて気動車に改造したやつです。 両側に運転台がついて色も変更されてはいますが、重厚感のあるスタイルは旧型客車そのものです。
先頭部には、「さようなら」とかかれた大きなヘッドマークが取り付けられていました。


キハ083車内。

外観もそうですが、車内に入ってみると、ますます旧型客車そのものです。 モケットを張っていない木の背ずりが懐かしく感じられます。 当時、すでに国鉄の各路線からは、旧型客車はほぼ完全に姿を消していました。
天井にわずかに記念の装飾が見えますが、これも駅舎と同じくかなり控えめなものでした。
さて、見た目も座った感じも完全に旧型客車なのですが、当然ながら走り出すとエンジンを唸らせて重い車体を振るわせ、どこか違和感のある車両でした。


記念乗車券。

記念乗車券です。 往復で500円。切のいい金額ではあります。


アルミのエッチングプレートです。 この手のものがお好みなのか、以前は銅版にエッチングのものもありました。


切符類。

今なら完全にワンマン運転なのでしょうが、列車にはちゃんと車掌が乗務しており、車内補充券も発行していました。
終点丹後山田駅は国鉄の管理駅で、ホームに境もありませんでしたので、入場券は国鉄のもので加悦鉄道のものはありません。 しかし乗車券は、国鉄の窓口で加悦線内のものも発売していました。
国鉄の入場券(に限らず切符類)は紙の質が悪く、すこし時間がたつと変色してしまいます。 本来使い捨てのものですから、それでいいといえばそれまでですが。

→TOP PAGEへはここから←

編成表

TOP
CONTENTS
DIARY
GALLERY DOMESTIC
GALLERY INTERNATIONAL
COLLECTION
TRAVEL
TRIAL 20000
MODELS
NEW YEARS MAIL
LINK
PROFILE
MAIL to KAIMON4
HURC
    


バナーにご利用ください