夜行TGV。タイトルにスペイン・ポルトガルと銘打ちながら、最初はフランス・TGVです。 飛行機の便の関係で、ヨーロッパ到着はパリ、シャルル・ド・ゴール空港。 乗り継ぎ便であまり夜遅い時間に、言葉のわからないスペイン・マドリードやバルセロナについても困るので、スペイン入りはパリから列車です。しかし、何しろスペインは遠い! 以前はパリからスペインまでは、マドリード、バルセロナ各方面に2本づつ、直通の夜行があったのですが、フランスがTGV中心となってからは、直通で残っているのはフランシスコ・デ・ゴヤとホアン・ミロのホテル・トレインが各1本のみ。 さすがに人気列車で、当日のチケットはどちらも入手できませんでした。 残る方法は、国境までTGVで行って、スペイン国鉄に乗り換える手です。 今では長距離路線が多くなったTGVは、新幹線と違い、何本かの夜行列車が設定されています。 不定期列車まで含めると、意外な経路と運転区間の列車もあり、なかなか興味深いものです。 TGVチケット。というわけで、パリ・モンパルナスから、国境の駅・イルンまで夜行TGVの予約を確保しました。 予約料金は、昼間の列車と同じく3ユーロ。 チケットには夜行列車を示す、TGV NUITの表示があります。 ところで、フランスではユーロを採用した今でも、列車のチケットやホテルの領収書、レストランのメニューなど、目に付くところにはユーロとともにフランス・フランでの金額表示が見られます。 いかにもフランス的、とも言えます。515.3km/h。この夜のイルン行き夜行TGVは325編成。 かつて1990年に、スピードの世界レコード515.3km/hを打ち立てた編成です。 正面には記念塗装、側面には記念プレートが取り付けられていますが、さすがに塗装のほうは少々痛みが目立ちます。乗客は結構いるようですが、1等はかなり空いています。 この編成の1等12号車は、4人掛け側(1両すべて向かい合わせ)のシートと通路の間は透明のパーテーション(扉なし)で区切られており、通常のTGVの1等とはすこし違う仕様となっています。 おかげでオープンの座席の夜行列車としては落ち着きがあり、セミコンパートメントといった感じです。 シートの間の肘掛を跳ね上げれば十分に寝台の代用となり、TGVでも十分に快適でした。 それにしても国境に早朝に到着・乗り換えとなるためか、TGV本来の速度があまり生かされていません。 マドリード何とか到着。TGVでイルンに到着後、2時間待ちでスペイン国鉄RENFEのインターシティに乗り換えです。 イルンは国境駅(国境のスペイン側の駅)で、国境を越えてここまでが標準軌の線路です。 スペインから来るときは、国境のフランス側の駅・ヘンダイエが乗換駅となり、この両駅間は広軌と標準軌の両方の線路が引かれています。 ところで、イルン駅で求めたマドリードまでの予約は、困ったことに何故か途中のヴィトリアでの乗り換えとなっており、これではマドリード到着は夜になってしまいます。 イルンからの列車は直通でマドリード行きのはずなのですが。 さらに困ったことには、窓口の係員は英語がさっぱり(当然こちらもカタコト)で、全く会話になりません。 発車時刻もせまり、とにかく車内に居座ることにしました。 車内はけっこう混んでおり、さらに段々と乗客は増えてきましたが、幸いにも席を替われ、という客はやってきません。 一番後ろの席にいたので、予備席か何かだったのでしょうか。 ヴィトリアを過ぎてから2時間以上もたったころ、車掌が2度目の検札に来ましたが、列車の違う予約チケットを見ても何も言いません。 どうやらユーレールパスの乗客にはかなり甘いようです。 おかげで、14時55分、無事マドリード・チャマルティン駅に到着出来ました。RENFEマドリード・チャマルティン駅。スペイン国鉄RENFEも他の国同様、同じ国鉄でありながら、長距離列車と都市近郊の列車はかなり明確に分離されています。 駅によっては近郊線だけ別に自動改札がある都市も多く見られます。 スペインも同様ですが、近郊線の車両は標準化が図られており、全く違った町で同じような車両を見かけます。マドリードの長距離の2大ターミナル、チャマルティンとアトーチャの間は、地下鉄より国鉄近郊線の方が時間が早く本数も多くて便利です。 チャマルティンでは長距離ホームに改札がないのに対し、近郊線は自動改札ホームです。 (実はホームに出れば改札のない地下通路でつながっているのですが・・・。) ユーレールパスの場合は、出札口でパスを見せれば、磁気切符をもらえます。 ところで、ホームで写真を撮っていると、係員に「ダメ」と言われました。 ハンガリーを含めて、西ヨーロッパでは私には初めての経験でした。 もっとも、あまり強く本気で静止する風でもなく、その後も目立たないように続けましたが。 AVE。スペインでは「アヴィ」と言えば通用します。 標準軌の高速列車・AVEはセビリア万博に合わせて開通した路線です。 車両の方はアルストム社製、ということで、要するにTGVの双子です。 スタイルも、先頭車は独特の丸い形状をしていますが、中間車の作りは同じです。国内路線にもかかわらず、アトーチャ駅はチャマルティンとは異なり、空港のような出発ロビーに入るのにまず手荷物のX線検査があり、さらにホームに降りるのに検札があります。 そこからエスカレーターを降りると、白地に青のRENFEカラーのAVEが待っています。 AVEチケット。AVEは座席予約のチケットも、他のスペイン国鉄の列車とは違います。 やはり航空機と似ており、改札時に半券を回収するようになっています。 (写真は手元に残った半券)座席予約料金、というより包括運賃のユーレールパスホルダー割引、という性格のためか、料金は22.5ユーロと、TGVに比べると割高です。 ちなみにスペイン国内で、インターシティやTALGO等の他の列車の座席予約料金は、9.5ユーロでした。 AVE車内。車内のシートはRENFE標準のやや白っぽい緑色。 TGVと比べると照明や空調の配置がやや異なり、天井からビデオの画面がぶら下がっているのが目新しいところでしょうか。この車は3号車の1等プリファレント(AVEでは2クラスある1等の安いほう)ですが、他の車両もほぼ同じ造りです。 満席になると2等のシートが見るからに狭苦しいのもTGVと同じです。 朝食(AVE車内)。AVEで食事のシートサービスがあるのは、1等でもユーレールパスホルダーの割引運賃が設定されていないクラブのみ、と思い込んでいたら、割引で乗車できるプリファレントクラスでも、ウェルカムドリンクサービスのあとに、ちゃんと軽食のサービスがありました。 というわけで、10時発の便ですから、軽い朝食といった感じです。 簡単ですが、朝食としてはまずまずです。クラブクラスではどんなメニュー内容だったのでしょうか。 マドリードからセビリアまでは2時間30分。 食事のサービスは、上下列車とも、マドリード〜コルドバ間でありました。 少ないとは思いますが、コルドバ〜セビリア間の乗客はちょっとかわいそう? セビリア駅。マドリード・アトーチャと同じく、こちらもまだ新しいセビリアのAVEホームです。 1路線ながら、何編成ものAVEが頭をそろえるとなかなか壮観です。こちらはアトーチャと違い、ホームへの出入りは自由、と思っていたら、ホームに出てから荷物のチェックが待っていました。 ヨーロッパでは長距離列車の場合、普通は発車ホームの案内があってから初めて乗客がホームへ出るのが一般的です。 出発ロビーの入り口に荷物検査のあったアトーチャと違い、ホームは長蛇の列で、えらい混雑です。 こんなシステムで、毎日ちゃんと全部の列車が定時に発車出来るのでしょうか。 そもそも国内路線で荷物検査まで必要なの?と言いたくなりますが、内戦や分離・独立を繰り返した長い歴史を物語っているのかもしれません。 タルゴ寝台車(通路)。スペイン・マドリードからポルトガル・リスボンまでは夜行で一晩。 この区間を列車で移動するには、昼間丸一日かけて移動するか、この夜行列車TALGO「ルシタニア」を利用するしかありません。 どうもスペイン国内の長距離移動は、バスのほうが便利なようです。さて、夜行TARGO寝台車名物? 階段状の通路の壁。 個室内の寝台を線路と直角でなく、すこし斜めに配置しているため、部屋ごとにこんな形になっています。 現在現役のTARGOの車両は比較的新しく、車内のデザイン、使用している材料も、他のヨーロッパの寝台車と比較すると近代的なものとなっています。 ただTALGOの車両自体はどちらかというと小型に設計してあるため、この通路、見た目以上に狭いものでした。 タルゴ寝台車。この夜行ルシタニアは、1等寝台(GLAN CLASS)、1等寝台、2等寝台、1等座席、2等座席、といろいろなクラスの混成編成です。 リスボンへの行きは、1等寝台。4人用部屋の2人使用で、同じ部屋を4人で使うと2等となります。 写真では1等用に、上段の寝台はたたまれています。 この寝台が窓に対して直角ではないのですが、室内にいると、それほど角度がついているようには感じません。斜めになっているのは奥手にあるように、各個室内に洗面設備とハンガースペースを捻出しているからです。 このため、寝台自体はさほど長くなく、むしろ体格のいいヨーロッパ人だと短めかもしれません。 個室内の洗面設備も、サービス向上というよりはむしろ、1両の車長の極端に短いTALGOでは車端に設けるスペースがないための、苦肉の設計のためのようです。 TALGO台車。短い車体の間にある1軸車輪の連接構造。 TALGO独特の曲線通過用の構造で、かつ車体の重心を低くするのにも役立っています。 ホームの低いヨーロッパでは、列車に乗るのに数段の高いステップを登るのが普通ですが、この車はステップがまったくありません。 もちろん各車間の貫通路の高さも床面と同じになっています。列車は町を外れると潅木がまばらに生える乾燥した砂丘のような丘陵地帯を、等高線をたどるように左右に向きを変えながら走って行きます。 TALGOの構造が発揮されます。 リスボン・アポローニア駅。早朝のリスボン・アポローニアに定刻到着。 昨夜は機関の不調で、マドリード・チャマルティンをおおよそ50分近く遅れて発車したのですが。眠っている間に途中で進行方向が変わり、機関車もスペイン国鉄RENFEのものからポルトガル国鉄CPのものに変わっています。 といってもあまり目新しい感じのしないどこかで見たような機関車、と思って近づいて見たら、ドイツ・シーメンス社製のものでした。 地理的に、ポルトガルはフランス系の車両が多いのではと思っていたのですが・・・。 カスカイス駅。リスボン市内の西の国鉄ターミナル、カイス・ド・ソドレ駅から郊外電車で40分少々。 終点のカスカイス駅です。ここはヨーロッパ大陸最西端、ロカ岬へのアクセスポイントです。 最果ての岬へ向かうローカル線の終着駅、という響きから鄙びたローカル線の寂しい駅を想像していたのですが、実際は大違い。 沿線はリスボン郊外から家並みが途切れることなく、テージョ川河口(ほとんど海)から大西洋の出口の海岸に沿って賑やかなところを走ります。 終点のカスカイスも、夏のリゾート客で賑わう華やかな観光の町でした。 列車はおおよそ20分毎に走っており、至極便利です。 ロカ岬。ヨーロッパ最西端、ロカ岬です。晴天なのですが、この日は少々もやっており、大西洋の水平線ははっきりとは見えません。 天気がよければ、彼方にうっすらとアメリカ大陸が・・・。そんなことはありません。 カスカイスからは車で20分少々。 路線バスもありますがおよそ便利といえる本数ではなく、急ぎ足ならカスカイスからタクシーで行くのがさほど高くもなく、便利な程度の距離です。 路面電車。リスボンでもトラムが活躍しています。 平地を走るメインルートの10番系統は、最新の連接車もたくさんやって来ます。 が、やはり今でも主役は小さな車体の古典的な単車です。 坂の町、リスボンでは路面電車も狭くて急な坂道を縫うように、ずいぶん高い所まで登って行きます。 曲がりくねった急な坂道を、車の脇をすり抜けるように走ることができるのは、小さな車体の旧式の車両だけで、25番、28番といった系統では当分こんな車両が活躍しそうです。とは言え、市内を歩いて見るとあちこちの道路や交差点で、ここ何年か十何年かで廃止されたと思われる線路やポイントの残骸も見ることができました。 最盛期から比べると、路線が減っているのは間違いないようです。 ケーブルカー。リスボン市内交通のもうひとつの名物、急な坂道を登るケーブルカーです。 現在は3系統があるようです。 あくまで市内交通の1手段で、観光地の高い山へ登るわけではないので、それほどの距離ではありません。国鉄駅カイス・ド・ソドレから歩いて10分くらいの市電の停留所の裏にひっそりと、ケーブルカー・ビカ線の乗り場がありました。 細長い車体の色は路面電車と共通で、リスボンの公共交通のシンボルカラーのようです。 坂の上までの運賃は1ユーロ。これは路面電車も同じです。 きりは良いのですが、タクシーの運賃等と比較すると、ちょっと割高の感じがしないでもありません。 ユーロ導入の便乗?値上げがあったのでしょうか。 もっとも路面電車のほうは路線距離が長いので、乗り方によってはそれほど高い感じでもありませんが。 ケーブルカー(2)。それほど長い距離ではないビカのケーブルカーですが、坂の上の終点まで上がると、さすがに高く、建物の間からテージョ川の水面も望めます。あまり急な坂ではなく、両側に歩道の階段もあるため、乗車の後は歩いて往復してみても大した時間ではなく、結構楽しめます。 背の高い、というより幅の狭い車両が住宅の間の細い路地を走っている、といった感じで、別に写真を縦に引き伸ばしている訳ではありません。 坂の上にはまた別の系統の路面電車も走っています。 ところで車両は間違いなくケーブルカーで、線路の間にケーブルのが溝あり、2両の車両が交互に行ったり来たりしているのですが、坂の一番上には見たところケーブルの滑車等、何もありません。 また、車両の屋根の上には集電用陽のパンタグラフが、しかも2つついています。 一体どういう仕組みになっているのでしょうか。 リスボン・アポローニア駅(2)。国際列車や国内の長距離列車が発着する、リスボン・アポローニア駅です。ポルトガル最新の高速列車は、左の特急Alfa。 カラーはポルトガル国鉄オリジナルですが、スタイルから明らかなように、車両はイタリア国鉄・ETRの兄弟です。 並んでいる古参の機関車はこれもオリジナルカラーですが、いかにもフランス、といったデザインです。 ヨーロッパの高速列車はフランスTGVとドイツICEの覇権争いが各国に広がるかと思っていましたが、編成長さの比較的短い国では、イタリアのETRを導入するところも出てきました。 また、スペイン以外でも新型の寝台列車にタルゴが採用されたりと、なかなか興味の尽きない各国の状況です。 タルゴ寝台「ルシタニア」。リスボン・アポローニア駅で発車を待つタルゴ車両の国際寝台列車「ルシタニア」号。 といっても、まだ発車時刻までは1時間以上あります。 全体にスマートな印象の車両なのですが、最後尾の車両は併結用の機能重視のデザインのため、残念ながらあまり写真栄えしません。 窓の部分が青いのが夜行寝台用タルゴ車両で、この他に、窓の上下に太線のあるものや、細いブルーの線の車両もいます。「ルシタニア」チケット。こちらはスペイン国鉄RENFEの標準的なチケットです。 乗車券は日本発行のユーレールパスを所持していますが、長距離列車の予約はすべて現地調達です。 これまではたいてい乗車直前に窓口で購入することが多かったのですが、今回のスペインでは、この時期とにかく列車が混雑している(らしい)こともあり、極力前日までの予約を心がけました。リスボン発マドリード行きの帰りの「ルシタニア」ですが、事前にスペイン・チャマルティン駅で購入した予約チケットです。 物価水準から考えると、本当は乗車直前にポルトガル国内で購入したほうが少し割安だったはずなのですが。 タルゴ食堂車。夜遅く発車して朝8時台には到着するルシタニアですが、ちゃんと食堂車も営業しています。 さらにその奥の隣の車両は1両まるまるバーになっています。(といってもタルゴの短い車両のため、こじんまりした造りですが。)この列車、ヨーロッパの最近のホテルトレイン扱いで、1等寝台には包括運賃で食事代が含まれています。 行きの1等通常クラスでは朝食が、帰りに利用した1等グラン・クラスでは夕食と朝食が料金の中に含まれており、この列車では食堂車を利用します。 ということで、列車自体ほぼ満員のため、短時間ながら食堂車も結構繁盛していました。 タルゴ寝台車。こちらは帰りの1等グラン・クラスの寝台車室内です。まだ寝台セット前の状態で、昼間はちゃんとソファになっており、背ずりの部分のパネルを倒すと寝台になります。 この時ソファの座面が床面近くまで下がる構造になっており、寝台も手ごろな高さとなります。 2人使用の際は、その上のパネルが倒れ、2段寝台となります。 行きのT2/T4寝台と違い、こちらはベッドも線路と直角に配置されています。 落ち着いた色使いで、小ぎれいな感じがします。 タルゴ寝台車。グラン・クラスには、各個室内にシャワー(正面奥)、洗面所(右手)、トイレ(左手)がついています。 短い車体にこれだけの設備を押し込んでいるため、1両の個室は5室しかありません。 どうしたことか、発車直後は水が全く出ず、「故障を修理しているところだ」との説明でシャワーも洗面所もトイレも使えませんでしたが、食堂車で食事をしている間に何とか復旧していました。 暑いリスボンの町を1日歩き回った後なので、熱いシャワーも快適な設備でした。しかしこの帰りの「ルシタニア」、結局翌朝マドリード到着が50分遅れてしまい、余裕があるはずだった乗り継ぎのバルセロナ行きタルゴが一足早く発車して、駅構内ですれ違い。 せっかく確保していた予約がフイになり、次のバルセロナ行きのスケジュールが5時間遅れとなってしまいました。 バルセロナ。バルセロナ市内は、まず一番の観光地、サグラダ・ファミリアからです。 鬼才・ガウディの設計した尖塔が異様な形でそびえていますが、まだまだ建設中!で、完成まではこの先100年かかるのか200年かかるのかはわかりません。工事期間がとんでもなく長いため、部分部分で工法がかなり異なり、一番新しい工事中の個所は石積みばかりでなく、コンクリート工事や張りぼて装飾も見られるようです。 尖塔内部にはエレベータもあり、最高地上90mの高さまで登ることが出来ます。 4本の尖塔の間に見えるブリッジの部分から見渡すと、バルセロナ市内が一望できます。 バルセロナ・フランサ駅。市内観光の途中で通りかかった、フランサ駅です。 以前は国際列車の始発駅でしたが、現在は国際列車はすべて?がサンツ駅発着となり、現在はスペイン国内列車専用となっています。 駅の造りも大きく古いたたずまいですが、残念ながら以前の賑わいはすでに無いようで、わりあいひっそりとした感じの駅でした。マルティニ・シャトラール鉄道。スペイン・ポルトガルのおまけですが、ついでにフランス東部のシャモニー・モンブランへ。フランス南西のPERPIGNANからスイス、ジュネーブまで、再び夜行TGVに乗車。 (残念ながらホテル・トレイン「パウ・カザルス」は満席でした。) ジュネーブからシャモニーまでは、レマン湖の東西経由2ルートがありますが、今回はスイス国内経由で、マルティニからシャモニーへ向かいます。 スイス国鉄マルティニ駅からローカル線私鉄マルティニ・シャトラール鉄道に乗り換え、スイスからフランスに入ったこの駅・ヴァロルシーヌでフランス国鉄・コル・デ・モンテ線に乗り換えます。 以前、とあるガイドブックには、マルティニ・シャトラール鉄道はユーレールパスでは乗車できない(半額割引のみ)と書かれていましたが、マルティニの窓口でた尋ねるとパスでOKでした。 TGV−DUPLEX。最後はフランス・リヨンからパリ・リヨン駅へ向かうTGVです。 TGV最初の開通区間で、2階建てのTGVデュプレに発乗車です。 混雑区間なのですが、昼間のこの列車は1等はがら空きでした。それにしても、2階のせいか、あるいは空調の調子がわるいのか、車内は少々蒸し暑い感じがします。 これまでも昼間に乗車したTGVでは、デュプレ以外でも何か暑かったような記憶が残っています。 今回乗車した夜行TGVは少し肌寒い位だったのですが。 やはり日本と違い、冷房はあまり行わないのでしょうか。 確かに、日中は暑いのですが、1歩日陰に入ると意外と涼しく居心地いいヨーロッパ各地ではありました。 帰国後の日本の蒸し暑さが少々心配に思う、TGV車内でした。
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