■20系編成旧作 2008年12月14日。 30年近く前に作った20系編成。 このコーナーの下のほうにも、カトーの市販品と並べて控えめに登場させたやつです。 すでに20数年も静態保存状態、もしかするとこのまま解体かとも思われたのですが、先日本当に久しぶりに「本線走行」に復帰しました。 「他線区乗り入れ」コーナーでお馴染み、地鉄さんのレイアウトでの運転会。今回は後半「お座敷飲酒運転会」開催とのこと。 アルコール色に濁っためがねを通して眺めるならアラも誤魔化せるか、ということで、賑やかしに持参させて頂きました。 ところがいざレールの上に乗せてみると、思っていた以上にいい雰囲気。 というより、酒のせいで「まあいいか」と許せる気分になってしまいました。 おまけに未完成部分の多い車両ながら、レールの状態がいいこともあって脱線もせず意外とよく走ってくれる。 ということで、自作車両の少ないこのコーナーに急遽登板です。 但し、もう一度お断りしておきますが、最近の活動の成果ではなく、すでに30年近くが経過した「怪作」です。 ■20系編成旧作 車体側板はプラ製ですが、最近の当工場の工法とは異なり、車体屋根は木製(小高の20系用屋根板)です。 下の試作車体にもあるように、寝台車独特の深いタイプの屋根曲げはまだうまく行きません。 それ以上に電源車カニ21の屋根は複雑で難しいため、こちらは小高のペーパーキットに付属のプラ成型品を使いました。 ■20系編成旧作 それ以外はとりたてて特別な作りも珍しい工法もありません。 強いてこだわりを挙げれば屋根の色くらい。 寝台車8両と食堂車は、一時期のゴム張りの色・銀色に塗った上から、蒸機の煤の汚れ?に見立てて、フラットベースを大量に入れた黒塗料をボテボテッと、殆ど銀色が隠れる程度まで吹付けです。 カトーのHO20系の単調なグレー仕上げは、はるか昔の記憶のイメージと違い、どうにもいただけません。 と言って、昔の関水金属ブランドの9mm20系のきれいな銀色、というのもどうかと・・・・。 電源車だけは鋼板屋根のためそのままとしましたが、寝台車に黒を吹付けた以上、あまりにきれいな銀色ではバランスが取れない。 ということで、当社の車両には珍しく、ほんのちょっとだけウェザリング、と言う感じで、2箇所のファンの部分だけ控えめに黒をサッと吹いてみました。 ■20系編成旧作 いろいろと写真でアラを指摘される前に自己申告。 根本的に完成していません。ドアや方向幕など、ガラスの入っていないところが多数、当然ながら方向幕の表記はありません。 床下の出来が悪いのは、昔の小高のパーツそのままですから勘弁していただくとして。 手すりなどの小物はすべて省略、貫通扉の色も青のままです。 当然ながら室内のシートもカーテンも照明灯もありません。 極めつけは、半分くらいの車両の台車がTR55でなく、電車用のDT32かTR69だかがついている点。 パーツボックスを探せば両数分くらいは出てくるはずなのですが、以前突貫工事の応急で取り付けたのが20数年そのまま、という体たらくで、さすがにこれは今回酒の席の恰好のネタになってしまいました。 ■20系編成旧作 それにしても、予想外?に快調に周回を繰り返したのは意外でした。 台車は昔のカツミ製のため問題なしとして、プラ板を貼り付けただけのマクラバリも抵抗なくすべってくれるようです。 プラ板の車は軽いため(+工作の腕前の問題で)、線路の継ぎ目のちょっとした段差で脱線しやすく、非動力車でもウェイト搭載が必要なのですが、この車は全く必要ありません。 どうやら木製屋根板の重量が適当なウェイト代わりになっているようです。 もっとも重心は非常に高くなってしまっています。 床板と車体ははめ込んでいるだけでネジ止めしていませんので、あまり高速でカーブを通過すると、床板を線路上に残して車体だけが外側に転覆、ということになってしまうのです。 先日の飲酒運転で速度超過に至らなかったのはホントに幸いでした。 この写真は、同席させていただいた汽車男さまに戴きました。 何やら、模型以外の不純な動機のものが見えるのは気にしないでください。 お粗末でした。 ■ナハネ20 2007年9月30日。 「妻板」を取り付けました。 一歩前進、です。 だからどーした? なんて言わないでください。 これでもやる気だけはあるんですから。 微速ながら、この調子なら「塗装」まで進む日もそう遠くない? 実はここからが難関ですが。 ■ナハネ20(の予定) 2007年9月30日。 上の写真をよく見るとわかりますが、今回の「試作」の結果でも、屋根の歪は十分に防ぐことは出来ませんでした。 ということで、若干やり方を改善して再度試作です。 2両目の車体、というかまだ窓を8角形に切り抜いただけの「板」で、「車体」とも呼べません。 しかし1両目も壊してしまうほどひどい出来ではないため、うまく行けば(根気が続けば)とりあえずナハネ20が2両出来るかも。 ■20系3態 2007年9月23日。 当鉄道に存在する(一番手前はまだ「存在」と言えるかどうかわかりませんが)20系3態です。 ふとした気まぐれで、最近20系客車の車体を1両着工しました。 材料は例によってプラ板です。 一番の目的は、「屋根の深いカーブを一体で曲げてうまく固定できるか」です。 そのためのモデルに選んだのが、寸法割のデータも考証も実績があり手間のかからない20系、と言うわけで、ノウハウ習得の本当の目的は20系ではなく、「おそらく10年後位には作るであろう別のとある車両」への応用です。 (注:「作る」というのは「着工する」と言う意味で、決して「完成する」ではありません。) 前置き、というかゴタクが長くなりましたが、決して「20系」がついで、と言うわけではありません。 昔から大好きな車両で、これまでも何度か着工したことがありあます。 そのうちまがりなりにも塗装まで終えて線路の上を走ったのは2回。 写真中央のナハネ20は、おおよそ20数年前に製作した、当社で珍しく「色」のついた自社製車両です。 車体は手馴れたプラ板です。 「屋根まで一体曲げ」工法はすでに他の車両では採用していたのですが、当時はこれほど深く均一なRの屋根をきれいに曲げるノウハウや自信がなく、屋根は木製ホウ材のムクです。 このため、恐ろしく重心が高い車両になってしまいました。 ある時期の「あさかぜ」編成を目指す、ということで着工しましたが、優等車両の考証に疲れて(飽きて?)10両製作したところでストップしてしまい、結局「ふつうの20系編成」のままです。 今見ると車体の歪みはひどく、塗装も随分と下手くそで、おまけに一番肝心のナハネフのエンドの屋根と車体の間が、木のひずみのためかヒビが入ってしまっています。 というわけで、現在は「廃車前提の静態保存」状態です。 ちなみに1回目の「準・完成」はちょうど30年前の大学生時代。 こちらは「2代目」を着工する時に廃車とし、屋根板だけ流用しました。 後ろは車両メーカー謹製の購入品。 当然一番まともで、ちゃんと走ります。 各部の出来栄えは素晴らしいのですが、「屋根がグレーであること」「寝台と梯子がセット状態であること」「窓のゴムの表現・車体からの出っ張りが甘いこと(実はスケール通り?)」の3点が記憶の中の実車のイメージと大きく異なり、いまひとつ気に入らない点ではあります。 当鉄道の基本方針に従い、購入品の改造まではするつもりはありませんが。 ■ナハネ20新製車体 2007年9月23日。 最近着工のナハネ20の車体です。 屋根一体曲げに再挑戦してみました。 20系の屋根一体曲げは、実は10年くらい前に一度挑戦したことがあり、この写真のような状態の車体を数量製作してはいました。 しかしながら補強の入れ方とか形状の保持の仕方、接着剤の種類の問題などの原因が重なり、歪がどんどん大きくなってしまい、手直し不可でそのまま放置の後、最近全部廃車解体してしまいました。 そしてまたもチャレンジ。 今回はふと思いついて、補強の入れ方を変えての「試作」です。 「屋根曲げ」以外は当鉄道としての目新しい工法はありません。 何とかうまくいってくれれば、と思っているのですが、早くも若干の歪が発生しており、今後どうなるかはまだまだわかりません。 うまく行けば量産に入り、今度はぜひ「ナロネ22」や「ナロ」も作りたいと思っているのですが、果たして何年後(何十年後?)のことになるでしょうか。
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