業務内容

労働保険関係・労働基準法
  1・労働基準法について
  2・労働契約
   (1)配置転換・出向・転籍
   (2)解雇
  3・賃金

   <労働基準法・賃金>

   賃金支払いの5原則(労基法24条)
   ・賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない。
   ・賃金は、毎月1回以上、一定期日を定めて支払わなければならない。
   ※例外・・・(1)労働協約に別段の定めがある場合。(2)賃金の口座振込の場合。
   ※口座振込の場合は、以下が必要です。
     ①労働者の同意
     ②本人名義の預金・貯金口座や証券総合口座へ振り込むこと
     ③全額が賃金支払日に引き出せること

   最低賃金(労基法28条)・最低賃金法

   賃金の最低基準に関しては、最低賃金法の定めるところによります。

   最低賃金法

   事業・職業の種類又は地域に応じ、賃金の最低額を保証します。
   労働者が2以上の最低賃金の適用を受けるは、最低賃金のうち最高のものが適用されます。

   最低賃金の原則
   ①労働者の生計費
   ②類似労働者の賃金
   ③事業の賃金支払能力、を考慮して定めれれています。

   最低賃金法の改正の概要

   1・地域別最低賃金
    ①地域別最低賃金を決定する場合には、労働者が健康で文化的な最低限度の生活を営む      ことができるよう、生活保護に係る施策との整合性にも配慮することとなります。       (最低賃金法第9条第3項)具体的な金額は、都道府県ごとに決定されます。
    ②地域別最低賃金額を下回る賃金を支払った場合の罰金の上限額が2万円から50万円      に引き上げられました。(最低賃金法第4条第1項、第40条)

   2・産業別最低賃金
     産業別最低賃金額を下回る賃金を支払った場合については、最低賃金法の罰則は適用     されなくなり、労働基準法第24条の賃金の全額払違反の罰則(労働基準法第120条。    罰金の上限額30万円。)が適用されます。
     ただし、産業別最低賃金が適用される労働者に地域別最低賃金額を下回る賃金を支払     った場合は、最低賃金法違反(罰金の上限額50万円)となります。
    (最低賃金法第6条第2項、第4条第1項、第40条)

   3・適用除外規定の見直し
     すべての労働者に最低賃金を適用するため、障害により著しく労働能力の低い者、      試の使用期間中の者、認定職業訓練を受けている者等に関する適用除外許可規定が廃      止され、最低賃金の減額特例許可規定が新設されました。(最低賃金法第7条)

    4・派遣労働者の適用最低賃金の変更
     派遣労働者には、派遣先の地域(産業)に適用される最低賃金が適用されることと      なりました。(最低賃金法第13条、第18条)

   5・最低賃金額の表示が時間額のみに
     時間額、日額、週額又は月額で定めることとされていた最低賃金額の表示単位が、      時間額のみとなります。(最低賃金法第3条)

   6・施行期日は平成20年7月1日です。


  4・労働時間、休日、休暇

    法定労働時間について(労基法32条)

    法定労働時間とは、1日8時間・1週40時間と定められた労働時間の上限です。

    時間外・休日労働の協定届(労基法36条)
     従業員に時間外労働や休日労働をさせる場合には、あらかじめ労働者代表との協定
    がなければ、労働基準法上、労働させることができません。年間を通じて、時間外労
    働等が少しでも予測される場合は、協定しておく必要があります。残業や休日出勤が
    まったくない場合は協定する必要はありません。
    ※ 注意!!
     部長・課長などの管理職は労働者代表にはなれません。
    -記載心得-
      1・「業務の種類」の欄には、時間外労働又は休日労働をさせる必要のある業務
       を具体的に記入、事業場外労働の対象業務については他の業務と区別して記入、
       労働基準法第36条第1項ただし書の健康上特に有害な業務について協定をし
       た場合には、当該業務を他の業務と区別して記入します。

     2・「延長することができる時間」の欄の記入に当たっては、次のとおりとします。
     (1)「1日」の欄には、労働基準法第32条から第32条の5まで又は40条の規定          により労働させることができる最長の労働時間を超えて延長することができ          る時間であって、1日についての限度となる時間を記入します。
     (2)「1日を超える一定の期間(起算日)」の欄には、労働基準法32条から
        第32条の5まで又は第40条の規定により労働させることができる最長の
        労働時間を超えて延長することができる時間であって、同法第36条第1項
        の協定で定められた1日を超え3箇月以内の期間及び1年間についての延長
        することができる時間の限度に関して、その上欄に当該協定で定められたす
        べての期間を記入し、当該期間の起算日を括弧書きし、その下欄に、当該期
        間に応じ、それぞれ当該期間についての限度となる時間を記入します。

     3・1年単位の変形労働時間制により労働する労働者の欄は、労働基準法第32条
      の4の規定による労働時間により労働する労働者(対象期間が3箇月を超える変
      形労働時間制により労働する者に限る)について記入します。

     4・「労働させることができる休日並びに始業及び終業の時刻」の欄には、労働基
      準法第35条の規定による休日であつて労働させることができる日並びに当該休日
      の労働の始業及び終業の時刻を記入します。

     5・「期間」の欄には、時間外労働又は休日労働をさせることができる日の属する
      期間を記入し、事業場外労働の対象業務については事業場外労働に関する協定の
      有効期間を括弧書きします。

 


    36協定
    裁量労働制

    みなし労働時間制(労基法38条)
     裁量労働制度とは、行う業務の性質上、業務の遂行の手段や時間の配分などに関し
    使用者が具体的な指示をしない制度です。裁量労働には特定の専門業務についての裁
    量労働制(専門業務型裁量労働制)と事業の運営に関する事項についての企画、立案、
    調査及び分析の業務についての裁量労働制(企画業務型裁量労働制)の2種類があり
    ます。

    事業場外労働制(労基法38条の2)
     事業場外労働制とは、事業場外で労働し、労働時間を算定し難い場合に所定労働時間
    労働したものとみなす制度です。
     1・通常所定労働時間を超える場合は、通常必要とされる時間労働したものとみなし
      ます。
     2・通常所定労働時間を超える場合で労使協定を締結し届け出た場合は、協定で定め
      る時間労働したものとみなします。
     ※ 事業場外みなし労働時間制を採用する際には、所定労働時間労働したものとみな
      すことが通常です。その場合には就業規則にその旨を定めれば良いことになります。
      しかしながら、当該業務を遂行するためには通常所定労働時間を超えて労働するこ
      とが必要となる場合については、その業務の遂行に通常必要とされる時間について
      労使協定を締結し、所轄労働基準監督署に届け出なければなりません。

    専門業務型裁量労働制(労基法38条の3)
     専門業務型裁量労働制とは、業務の性質上、その遂行方法を労働者の裁量にゆだねる
    必要があるため、業務遂行手段および時間配分の決定等に関し具体的な指示をすること
    が困難な対象業務として、次のものが定められています。(19業種の限定列挙です。)

 

省令で定める業務 厚生労働大臣の指定する業務
1・新商品、新技術の研究開発の業務 1・コピーライターの業務
2・情報システムの分析、設計の業務 2・システムコンサルタントの業務
3・取材、編集の業務 3・インテリアコーディネーターの業務
4・デザイナーの業務 4・ゲーム用ソフトウェアの創作の業務
5・プロデューサー、ディレクターの業務 5・証券アナリストの業務
  5・証券アナリストの業務
  6・金融工学等の知識を用いて行う金融商品の開発の業務
  7・大学での教授研究の業務
  8・公認会計士の業務
  9・弁護士の業務
  10・建築士の業務
  11・不動産鑑定士の業務
  12・弁理士の業務
  13・税理士の業務
  14・中小企業診断士の業務


      ※ 上記業務を遂行する専門性を有する者であれば、事業場等に制限はありません。
      ※ 導入となる要件は、過半数労働組合(ない場合は労働者の過半数代表者)との
      労使協定で、次の事項を定めます。
      1.対象となる業務
      2.対象となる業務遂行の手段や方法、時間配分等に関し労働者に具体的な指示を
       しないこと
      3.1日のみなし労働時間数
      4.協定の有効期間(労働協約による場合を除く。3年以内とすることが望ましい。)
      5.対象業務に従事する労働者の労働時間の状況に応じて実施する健康・福祉を確保
       するための措置の具体的内容
      6.対象業務に従事する労働者からの苦情の処理に関する措置の具体的内容
      7.5.及び6.の健康・福祉確保措置、苦情処理措置として講じた労働者ごとの措置の
       記録を協定の有効期間中及び期間満了後3年間保存すること
      ※ 対象となる労働者については、実際の労働時間と関係なく、労使協定で定めた
       時間、労働したものとみなす効果が発生します。職種に関しましては、上記の
       19業種に限られていることに注意が必要です。
      ※ 専門業務型裁量労働制の対象労働者に関しましては、休憩、法定休日に関する
       規定や深夜業の割増賃金の規定は、原則どおり適用されますのでご注意ください。

    企画業務型裁量労働制(労基法38条の4)

     企画業務型裁量労働制とは、事業の運営に関する事項についての企画、立案、調査及
    び分析の業務を行う労働者であって、業務の遂行手段や時間配分を自らの裁量で決定し、
    使用者から具体的な指示を受けない者を対象とする制度です。
     次のような業務が対象となります。
     1.事業場の属する企業等に係る事業の運営に影響を及ぼす事項または当該事業に係る
      事業の運営に影響を及ぼす独自の事業計画や営業計画についての業務
     2.企画、立案、調査及び分析の業務
     3.業務遂行の方法を大幅に労働者の裁量にゆだねる必要があると客観的に判断される
      業務
     4.企画・立案・調査・分析という相互に関連しあう作業を、いつ、どのように行うか
      等についての広範な裁量が労働者に認められている業務
     ※ 対象となる者は、知識、経験等を有する者で、本人の同意が必要です。
      対象者の範囲は、上記の対象業務に従事する者に限られ、すべてのホワイトカラー
      が含まれるものではありません。
     導入要件
      労使委員会で、次の事項を委員の5分の4以上により決議し、所轄労働基準監督署
     長に届け出ることが必要です。
     1.対象業務の具体的な範囲
     2.対象者の具体的な範囲
     3.労働したものとみなす時間
     4.健康、福祉を確保するための措置の具体的内容
     5.苦情処理に関する措置の具体的内容
     6.本人同意の取得および不同意者の不利益取扱いの禁止に関する措置
     7.決議の有効期間(3年以内が望ましい)
     8.企画業務型裁量労働制の実施状況の記録を保存すること
     ※ 労使委員会とは、企画業務型裁量労働制に関する事項を調査審議することを目的
      とする委員会で、次の要件を満たす必要があります。
     1.委員の半数が、過半数労働組合(これがない場合は過半数代表者)に任期を定めて
      指名されていること
     2.議事録を作成し、3年間保存すること
     3.議事録を作業場への掲示等により労働者に周知していること
     4.委員会の召集、定足数、議事その他委員会の運営について必要な事項を定めた運営
      規定を作成すること
     ※(定期)報告とは、労使委員会の決議を所轄労働基準監督署長に届け出るととも
      に、その後も定期的(6カ月以内ごとに1回)に、健康、福祉を確保する措置の
      実施状況等を所轄労働基準監督署長に報告しなければなりません。


    休憩、休暇
  5・年少者、妊産婦等
労働安全衛生法
労働者災害補償保険法

労働保険関係・2(雇用関係)

助成金・融資関係

社会保険関係・1(健康保険、介護保険、国民健康保険)

社会保険関係・2(厚生年金保険、国民年金)

年度更新

  労働保険料の年度更新の申告・納付時期。
  毎年6月1日から7月10日です。

  労働保険料の分割納付については、以下となります。

  第1期(全期) 第2期 第3期
納 付 期 限 7月10日 11月2日 2月1日

  ※分割納付が可能なものは、両保険の場合は40万円以上で、方保険の場合は20万円以上    となります。



 算定期間は以下です。
  1・確定保険料・・・前年4月1日から本年3月31日まで
  2・概算保険料・・・本年4月1日から来年3月31日まで
  3・一般拠出金・・・前年4月1日から本年3月31日まで



算定基礎、月額変更、賞与届