(T'sT guitar PS model フィンガーボードにINOと刻まれていた特注Guitar)
思い出のギター
叔父が旅立ったとき、
彼の部屋は足の踏み場もないくらい
ギターで埋め尽くされてた!!
(叔父が旅立ってすぐの頃の逗子邸2Fの様子 100本のギターがあった。)
まさに死ぬまでギターを愛し続けた
彼のコレクションを紹介していきたいと思う。
(Gibson J-200jr(現在友人K氏所有)抱えた叔父。この写真の叔父は、いつも僕が見慣れいる叔父の雰囲気だ。
ときどきおもむろにプカプカを唄い出したものだ。)
叔父はギター・コレクター?それともギター好き?
(彼が大学時代から愛用していたYamaha FG-580 '72)
叔父は、楽器コレクターというよりは、ギター好きな人だったように思う。
一度、大事なギターに大きな傷をつけてしまい落ち込んでいた僕にこんなことを言った。
「べぇつにいいじゃん!!
楽器は、道具だからさ。いつか形あるものはみな壊れるって!」
だからコレクターが所有しているようなお宝ギターはなかったのだ。
でも、それだけに僕にとっては思い出深く、
また、ユニークなコレクションに感じるのだ。
(photo by INO 叔父の部屋(1F)にて
90年初頭撮影だと思われる。まだ部屋に空間があることから判断。
左からGibson ES-175、Gibson J-160E、Gibson J-200、CE-1200M、F-50RNT)
叔父がギターに魂を売ったとき!?
叔父のギターがどのようにして集まっていったか少しだけ話たいと思う。
僕が記憶だと、85〜6年頃までは、絶えず部屋に2、3本のギターがある程度だった。
GrecoのStrat、MorrisのTornado、それにYamaha FG-580くらいだった。
その少し後に、見かけたのがRicken360/12のコピーモデルだったAriaのRockn'Rollerのくらいだった。
決してVintageと呼ぶには、ほどとおいギターばかりだった。
しかし、そのときの僕は単に知らないだけだったのだ。
そう秘密のクローゼットの中に何があるかなどということは・・・・・
(このクローゼットからとんでもないものが・・・・!
2Fアクセス用のエレベータがあることから叔父部屋改造後のクローゼットで写真であることがわかる)
クローゼットの中からRickenbackerが!!
(Rickenbackerとは、Beatlesが好きでギターが好きな人から必ず通らなければならない憧れのエレキギターのメーカー)
叔父のコレクション(当時はそんな意識はなかったが・・・?)について覚えている
僕が驚いた最初のエピソードを紹介しよう。
当時、小学3、4年生くらいだった頃の僕は、姉のカセットテープから聴こえた
Beatlesのサウンドに夢中になっていた。
(当然、どの人がJohnLennonか分からないような時期である。)
と同時にギターにも少し興味を持ち始めていた。
母は、カーステレオから流れてくるBeatlesの曲を聴いて
誰が唄っているなどと教えてくれたものだった。
そして、なぜかJohn LennonがRickenbackerを使っていたということも言っていた。
(母=叔父の姉 彼女は、Beatlesを生で観た人だ。)
との時の僕はRickenbackerがどんなギターかも知らなかったのだが・・・・
この頃、なぜか叔父は僕を楽器屋へ連れていってくれるようになっていた。
(洗脳の始まりである)
横浜、銀座、お茶の水、吉祥寺、荻窪、原宿など方々へ連れて行ってくれたものだ。
ある日、渋谷の楽器屋で、僕は初めてRickenbacker325V63を観た。
ギターに挟まれた説明を読むと、John Lennonが使っていたModelと書いてあるではないか!
僕は、いたく興奮したのを覚えている。
(2本目となる325V63を奏でるJohn。とても小さいギターなのだ。)
(John Lennon 本人が使っていたRickenbacker325 63。アームがひん曲がっているのがわかる。
ネックに割れが入ってしまったため使用しなくなってしまったとか?
現在は、埼玉にあるJohnLennonMuseumにて360度観ることができる。)
(bodyに張られたSongList。よくぞ張ったまま残っていたものだ。)
僕は、思わず叔父に
「叔父ちゃん!、これJohn Lennonが使っていたギターみたいだよ!」と言った。
すると叔父は、さらっと言い放ったのだ。
「家(うち)にもある!」
なんとぉ!もうすでに叔父は持っている?
ヘッドには、Rickenbackerと書いてあった。
家に帰ると、夕食後部屋に戻った叔父は、なにげなくクローデットを開けて四角いケースを取り出した。
するとクローゼットから出てきたではないか!
ケースを開けると、ギターを取り出した。
黒いボディに白いピックガード、ヘッドにはRickenbackerと書いてあるではないか!
それは、まぎれもないRickenbacker 325V63だったのだ!
石橋楽器の黄色いシールドを
Tokaiのギターアンプへ挿し
そして、叔父はAll My Lovingを奏でた。
オリジナルよりも数段難しい弾き方で、あの3連符を刻んだ!
(右 photo by INO これがそのRickenbacker 325V63(85年製)
Gretch Country Gentlemanは、本物のVintageGuitar!!
叔父は88、9年頃、初めてのVintageGuitar を手に入れた。
そう中古ギターではなく、Used Guitarでもなく、セコハンでもないまぎれもないVintageGuitarをだ!
当時僕は、小学6年生くらいだったと思う。
僕も大分、ギターに目覚めていた。
それでも、まだまだ弾けるようなレベルではなかったが、
ギター雑誌を眺めたり、Beatlesがどんな楽器を持っているかなど自分から興味を持ち始めていた頃だった。
ある日、逗子邸に行き(祖母が亡くなってしまった為、毎週末家族で逗子邸に通っていた)
叔父の部屋へ入ると、何かあるではないか!
ぱっと見ただけも、普通のとは違う、何かちょっと触れないような独特の輝きをもったGuitarがあった。
そうだ!それはまさしく!
George Harrisonが初期のBeatles時代に使用していた
あの座布団付のGretch Country Gentlemanではないか!
(Gretchを奏でるGeorge)
ああ、触ってみたい!でも触れない!
まさにVintageと呼ぶにふさわしいGuitarだった。
(それから大分経って、叔父がご機嫌のときに初めて触らせてもらったのを憶えている)
(photo by INO Gretch Country Gentleman '64
叔父が購入した1本目のGretch。数年後、叔父をもう1本(左に見えている)のGretchを手にすることになる)
叔父コレクションを加速させた
友人からのVintageGuitar
90年代に入り叔父の友人から数本の楽器を受け取っている。
Gibson LesPaul Custom 60s、Gibson ES-175 '57、Casio GuitarSynth, FenderJapan ST, Mosrite Adveger Combo
叔父がカビだらけだったギターを1本ずつ掃除していたのを覚えている。
(photo by INO 逗子邸の外にて
譲り受けた直後のGibson ES175。ペグ、PUが交換されているのが確認できる。その後、叔父が自身で別のPUに交換している。)
(当時の部屋の様子。叔父が持っているES175の後にMosriteがあるのが分かるだろう。)
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