解消に向かう米国債の逆イールド、実態のない雑音、光通信の保有時価上位10社、
M&A案件のバリュエーション、長期投資の成果
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ショートコラム(2024年8月)
■長期投資の成果(2024年8月24日) |
東京海上HD(8766)の有価証券報告書に、株式のBS計上額と取得原価が記載されています(下表)。BS計上額の3兆5051億円に対して、取得原価は4364億円に過ぎず、莫大な含み益となっています。 これらはすべて政策保有株です。売るに売れなかったからこそ、長期投資を実践でき、その成果が表れているとも言えそうです。 余談ながら、金融庁の要請を受けて、同社は政策保有株をゼロにすると今年5月にアナウンスしました。株高局面において、今まで売れなかった持株を手放せる絶好の口実ができたとも受け取れます。ひょっとすると、経営陣は小躍りしているかもしれません。 |
■M&A案件のバリュエーション(2024年8月18日) |
東京海上HD(8766)のIR説明会資料「東京海上グループの経営戦略」 に興味深いグラフが掲載されていました(下図)。 会社を丸ごと買うのも、100株だけ買うのも、理屈は同じはず。私たち個人投資家にとっても、参考になるデータです。 「忍耐強さが必要」という、どこかで聞いたようなコメントが印象に残りました。 |
■光通信の保有時価上位10社(2024年8月16日) |
光通信(9435)の決算説明資料に、保有時価上位10社が掲載されています。 投資家に人気の銘柄で占められていることも少なくない、株式投信の保有トップテン銘柄とはまったく毛色の異なる、ユニークな顔ぶれが興味深いです。 バークシャー・ハサウェイは以前から大量に保有しており、重田康光会長のウォーレン・バフェット氏に対するリスペクトをうかがいしれます。 個人的には東京海上HDとNTTが組み入れられているところに、何とも言えない渋さを感じました。 |
■実態のない雑音(2024年8月9日) |
8月5日、日経平均は4451円の急落に見舞われます。個人的に、そこまで下げる理由はとりわけ見当たらないように感じました。 この件に関しては『わが投資術 市場は誰に微笑むか』著者である清原達郎氏のコメントが的を得ています。 いずれにせよ、今回の下げは実態のない雑音で日本の株式相場は戻ると思います。ある程度戻ってそれ以降は日本企業の実力次第ですが、自社株買いが続いているので株価が継続的に上昇する可能性が高いですね。 ソースは現在ビジネスに掲載された日経平均「史上最悪の大暴落」の夜、個人資産800億円「伝説の投資家」が「必死にやっていたことです。 マーケットにおける日々の値動きの大半は雑音(ノイズ)に過ぎず、 それに一喜一憂するのはバカバカしいと再認識した次第です。 蛇足ながら、コメントの後半部分には多少のリップサービスが含まれてるような気がします。懇意にしている編集者や今まで仕事をしてきた金融業界に配慮したのでしょうか。 |
■解消に向かう米国債の逆イールド(2024年8月4日) |
米国において、10年国債と2年国債の逆イールドが解消に向かいつつあります。データを見る限り、逆イールドが解消された後でリセッション(グレーの期間)に陥るのが、今まで繰り返されてきたパターンです。 未だに深い逆イールドに沈んだままの10年国債と3カ月国債も、9月以降、FRBが利下げに転じれば、そう遠くない将来に解消されるはずです。 ひょっとすると来年の今頃は、不況の真っただ中かもしれません。もしそうなっても困らないように、備えを万全にしておきたいものです。 【米国債の長短金利差=10年国債−2年国債】 【米国債の長短金利差=10年国債−3カ月国債】 |
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