日銀短観、株式市場とは、実は倒産寸前だったニトリ、
どう考えても儲かる、5月のバリュー投資塾、「株式ディーラー」プロの実践教本、
売上高300億円限界説、努力は裏切らない、コスモス薬品のPER、
プロテクティブストップ、新しい発見、10倍株の特徴、逃がした魚、
投資家の明暗を分けるもの
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ショートコラム(2018年4月)
■投資家の明暗を分けるもの(2018年4月29日) |
株というものは、世の中が不況で株価も安値を付けているときに買えば儲かります。下図のような、TOPIX(東証株価指数)の推移にリセッション(景気後退期)を重ねたロングチャートを見れば一目瞭然です。 しかしながら、手っ取り早く儲けることばかりを考えて、毎日のように株価を見ている大半の投資家は、逆をやってしまいがちです。好景気で高値をつかんでしまうのです。かつての私がそうだったように・・・。 今はポジションを持つにしても打診買いにとどめ、勉強を続けて知識を増やし、倹約貯蓄に励んで元手を作る時期です。そうこうしているうちに、投資チャンスのほうからやってきます。 多少待たされるかもしれませんけど、せいぜい2〜3年の辛抱です。その間、勉強と倹約貯蓄を継続できるかどうかが、投資家の明暗を分けるような気がしてなりません。 |
■逃がした魚(2018年4月26日) |
先日「かつて売った持株を、ずっと持ち続けていれば、どうなっているのか」を調べてみたところ、驚くべき事実が発覚しました。 何と、10倍株を15銘柄も取り逃していたのです。15銘柄の時価評価額は2億6千万円、全体で買値の17倍まで値上がりしています。足元の株価が高値圏にあるとはいえ、かなりショッキングな結果でした。 「なぜ、持ち続けずに売ってしまったのか」といえば、首尾一貫した投資戦略を持たず、行き当たりばったりの売買を繰り返していたからです。 もちろん、後から冷静に振り返ればこそ反省できることであり、当時は無我夢中だったわけですが・・・。 今後は大きな成果を上げられるよう、予めしっかりとした投資のグランドデザインを描いてから臨みたいと思っています。 |
■10倍株の特徴(2018年4月24日) |
下のグラフは、5月のバリュー投資塾テキストから抜き出した10倍株の業種です。過去10年間で時価総額が10倍以上になった50社のうち、小売業とサービス業で6割を占めている点が興味深いです。 理由のひとつとして、常に海外企業とのシビアなグローバル競争にさらされている製造業に対し、内需企業が大半を占める小売業・サービス業の生産性が未だに低いことがあげられます。 現に個別銘柄の分析を行ってみると「生産性の低い業種に優秀な経営者の率いる新興企業が参入し、高付加価値化により顧客の支持を得て、旧態依然としたビジネスを続けている競合他社からシェア奪う」といったケースが多いように思われました。工場用間接資材のネット通販で飛躍を遂げたMonotaRO(3064)が典型例です。 投資家の仕事は、生産性の低い内需関連の小売業・サービス業をピックアップして、その中で同業他社より成長性・収益性に優れている新興企業のリストを作成しておくことです。 次の弱気相場にて、この手の銘柄でポートフォリオを組めれば、10倍株に巡り合える可能性が相当に高まりそうです。もちろん、私もそのつもりで準備を進めています。 |
■新しい発見(2018年4月21日) |
5月のバリュー投資塾「10倍株」のテキストがほぼ完成しました。パワーポイントで90ページです。 過去の事例を振り返ることにより「未来の10倍株に巡り合いたいのあれば、いつ、どのような銘柄に投資を行えばいいのか」を自分なりにまとめました。 常々、セミナーテキストを作成しているとき嬉しく思うのは「受講料をいただける内容に仕上げるため、徹底的な調査・分析を行っているうちに、必ずといっていいほど新しい発見がある」ことです。 ひょっとして、一番勉強になっているのは講師自身かもしれません。今回も、当初は「なぜ投資家からの評価が高いのか?」疑問を感じていた企業の調査を進めるにつれて、その背景を理解でき、長い目で追いたくなりました。とにかく、セミナー当日が楽しみです。 |
■プロテクティブストップ(2018年4月19日) |
長期投資で損切りが必要なケースとして、次の2つがあげられます。 ●事前に想定していたシナリオが実現しないなど、前提条件が崩れたとき 相場全体の急落につれ安した場合とか、上記以外のケースでは損切りしないのが一般的だと思います。現に私も長期投資に戻してからは「買値よりいくら下げたから売る」という機械的なロスカットは行っていません。 そういった考え方に対して、タープ博士は著書『新版 魔術師たちの心理学』で異論を唱えています。 プロテクティブストップとは、そもそも最悪の事態に陥ったときに資産を守るための手段であることを思い出していただきたい。 いかに保守的な長期投資家であっても、最悪の事態を知らせてくれる何らかのシグナルを購入する段階で準備していくことは必要だろう。例えば、25%ストップという簡単な方法でもよい。 たしかに長期投資といえども、成果を上げる前に退場させられてしまえば、元も子もありません。 リーマンショック後に投資を始めて本当の修羅場を知らない方、リーマンショックで心が折れてしまった苦い経験をお持ちの方は、プロテクティブストップを検討してもいいと思います。まだ相場が小康状態を保っている今のうちに。 |
■コスモス薬品のPER(2018年4月18日) |
下図は、コスモス薬品(3349)のPERとEPS、株価の推移です。 相場が高値を付けていた2006年、同社株をPER30倍以上で気前よく買うと、その後3年間にわたり株価(=PER)の下落に悩まされました。この下げに耐えられた投資家は、ほとんどいなかったのではないでしょうか。 一方、リーマンショック後の安値圏にて、PER15倍未満で同社株に投資を行った場合は、EPSとPERが共に上昇する“ダブルプレイ”の恩恵に授かれ、満足できる成果を得られたはずです。 何を言いたいのかといえば、やっぱりPERは重要ということ。バリュー投資家としては、コスモス薬品のような魅力的な企業が適正なPERに落ち着くまで、じっくり待ちたいものです。 |
■努力は裏切らない(2018年4月16日) |
瀬川晶司五段は、私の好きなプロ棋士のひとりです。年齢制限により一度はプロ棋士への道を閉ざされたものの、サラリーマンから史上初めてプロ編入試験によってプロ入りを果たした人物として知られています。 苦労人ゆえに、言葉にも重みがあります。 「努力は裏切らない」という言葉があるけれど、これは真実だ。ただし「長い目で見ると」という一言が言葉の裏に潜んでいることを知っておかねばならない 何事も、長年にわたって努力を続けていくことが、成功の秘訣でしょうか。 |
■売上高300億円限界説(2018年4月15日) |
外食産業には「売上高300億円限界説」というのがあるそうです。 ●多くの外食産業は、売上高300億円で成長が頭打ちになってしまう この数字は、外食産業にとどまらず、ほとんどの新興企業に当てはまる気がしました。 我が国では、上場企業の7割が時価総額300億円未満のマイクロキャップで占められています。PSR1倍(売上高=時価総額)と仮定すれば、売上高300億円の壁は相当に高いといえるかもしれません。 小型株・超小型株を好む個人投資家としては、意識しておきたい数字です。 |
■「株式ディーラー」プロの実践教本(2018年4月13日) |
立ち読みで済ませるつもりが、思わず買ってしまった本があります。『百戦錬磨のディーリング部長が伝授する 「株式ディーラー」プロの実践教本』です。 私たち個人投資家は基本的に自己流で、「プロの世界では当たり前のこと」を知る機会がないに等しいです。そういう意味でも、教本だけあり筋道の通っている本書を読んでおいたほうがいいでしょう。個人的には、著者の苦い経験が元になっているメンタルコントロールの解説が有益でした。 ディーラー向けだけに、デイトレやスイングが大半ながら、中長期投資についても少し触れている点がありがたいです。熟読して、参考になる箇所は自分の投資に取り入れたいと思っています。 |
■5月のバリュー投資塾(2018年4月11日) |
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5月のバリュー投資塾は「次の弱気相場までに、ぜひとも実行しておきたいこと」をテーマにしました。 それは、過去10年間で株価が10倍になった銘柄(テンバガー)を総括すること。なぜなら、10倍株の特徴をつかみ、大化けする企業のタイプを知ることが、今後の投資に対する大きなヒントになりえるからです。 釣りに例えれば、大物を釣り上げたければ、どの場所でいつ釣り糸を垂らせばいいのか、予め知っておかなければなりません。何事も、まず調査ありきです。 未だに相場は高値圏にあるものの、景気ピークアウトの兆候が見受けられる中で、FRBが利上げを続ければ、やがて弱気相場が訪れるはず。2008年のように、弱気相場では、あっという間に景色が一変します。 そんなとき、準備万端でバーゲンセールに参加して「未来を10倍株候補をつかみ取りできる」少数派に回ることができれば、大きな成果が確約されたも同然でしょう。 私も投資家人生の総仕上げとして、今度こそ10倍株に巡り合いたいと思い、資料作りを進めているところです。 ご参加を希望される方はメールにて、氏名(漢字とカナ)、郵便番号、住所、電話番号、カナ振込人名(ご本人と異なる場合)を記入してお申込みください。折り返し、振込口座などのご案内をいたします。 ご注意:ケーススタディを盛り込んでいますが、銘柄推奨を行うセミナーではありません。
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■どう考えても儲かる(2018年4月9日) |
個別銘柄の調査・分析をコツコツと続けているうち、ごくまれに「どう考えても儲かる」という状況に出くわします。電卓をたたくまでもなく、直感が瞬時にそう訴えてくるのです。 結局、そこで思い切ったポジションを取れるか、自分の描いたシナリオが実現するまで粘り強く持ち続けられるかが、勝負の分かれ目になります。 しかしながら、投資をしている以上「常に何か買いたい」という感情が優先するため、滅多に現れない「どう考えても儲かる」を待ちきれないものです。 私自身も、どうでもいい株をつまみ食いして余計な損失を被り、肝心の「どう考えても儲かる」銘柄に投資を集中できていないケースが多々ありました。 今後は安易な銘柄選択を行わず、次の「どう考えても儲かる」が見つかるまで待ちたいと思っています。 |
■実は倒産寸前だったニトリ(2018年4月5日) |
1997年秋、アジア通貨危機にて拓銀と山一証券が破たんしたとき、実は拓銀をメインバンクにしていたニトリも倒産寸前まで追い込まれていたことを北海道新聞の記事で今ごろ知りました。 このとき、住友信託銀行(現、三井住友信託銀行)が融資に応じなければ、私の持っていたニトリ株はたぶん紙切れになっていたはずです。 ただでさえ毎日のように下げ続ける、まるで底なし沼のような株価に心が折れかかっていた、投資家として駆け出しの時期です。もしそうなっていれば、完全に嫌気が差し、持株をすべて売り払って株式投資から足を洗っていたでしょう。 自分では気づいていないだけで、私がここまで来れたのは、運に助けられた部分も大きいのかもしれませんね。 |
■株式市場とは(2018年4月4日) |
「株式市場とは何か」の問いに対する答えとして、『投資の心理学』で述べられているスティーブン・ハルパーンの主張が一番しっくりきます。 株式市場は、マーケット参加者の楽観度、あるいは悲観度の変化を心理的に反映したものにほかならない。 本源的な価値の変動が微々たるものであっても、マーケットにおける価値の算出に用いられるパラメータの変動が生じている。このパラメータは、マーケット参加者の欲と恐怖の度合いに基づいて決まってくるものである。 長期にわたる上昇相場においては、株価はファンダメンタルが正当化できる上限を超えて上昇するものである。同様に、弱気相場においては、株価はファンダメンタルが正当化できる下限を超えて下落するものである。 足元の状況がどうかといえば、2月の調整により1月のようなバカ騒ぎはいったん収まったものの、まだまだ投資家は先行きについて楽観視していると受け取れます。 バリュー投資家としては、マーケットが悲観ムードに支配されるまで、気長に待つしかありません。まったく、嫌な商売ですが。 |
■日銀短観(2018年4月2日) |
今朝に発表された日銀短観で、気になったのが「国内での製商品・サービス需給判断」のグラフです。 足元の状況について、日本経済がバブルに沸いた1980年代後半と同じほど、需給が良好であると大手製造業が判断しているように受け取れます。 3月23日付のショートコラムにも書きましたが、道理でシクリカルセクターに属しているコモディティ企業の収益が急回復しているのも納得できます。この手の会社の業績は、業界の商製品・サービスに対する需給でほぼ決まるからです。 問題は、このような活況がいつまで続くかでしょう。楽観的な需給予想に基づき、各社がこぞって生産を増やしたところで、在庫をさばけなくなってしまう悪循環がいつものパターンだからです。 |
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by 角山智