目利き力を高める方法、バロンズ、コインランドリーとクリーニング店、
スマイルカーブ、GMOペイメントゲートウェイ、セミナーテキスト完成、
鶏料理居酒屋「てけてけ」、嫌われ者の週末、紳竜の研究、
中之島ソーシャルイート アウェイク、明日は我が身、
「2016年のIPO銘柄」音声CD、本棚の一角
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ショートコラム(2017年3月)
■本棚の一角(2017年3月30日) |
本棚の一角をデジカメで撮影してみました。今はこんな感じです。 株の本に関しては、昔の方が良書も多かったように思います。最近、出版された本では『価値の探究者たち』に感銘を受けました。 |
■「2016年のIPO銘柄」音声CD(2017年3月29日) |
事前にご注文をいただいたこともあり、3月のバリュー投資塾「2016年のIPO銘柄」についても、音声CDを販売します。 2016年のIPO銘柄は、割と豊作であり、じっくりと追いかけてみたい銘柄が少なくありません。音声CDでは、事業環境やビジネスモデル、社長の経歴といった調査に時間を要する項目も取り上げていますので、投資の参考に聞いていただければ幸いです。 ご購入を希望される方はメールにて、氏名(漢字とカナ)、郵便番号、住所、電話番号、カナ振込人名(ご本人と異なる場合)を記入してお申込みください。折り返し、振込口座などのご案内をいたします。 |
■明日は我が身(2017年3月28日) |
2016年にIPOを行ったG−FACTORY(3474)は、飲食店向け物件のサブリースを主力事業としている会社です。同社の会社説明資料に、興味深いデータが掲載されていました。 それは、新しく開業した飲食店の半数近くが2年も持たずに閉店に追い込まれているという冷酷な事実です。参入障壁の低い飲食店は、誰でも始めることができる分、生き残り競争も熾烈を極めています。 私はこのデータを見たとき、おそらく投資家も似たような状況ではないかと思いました。株を始めるに当たっては、自分のお店を持つほどの覚悟は要りませんから、むしろ飲食業より生存率は低いかもしれません。 明日は我が身とならないよう、リスク管理には万全を期したいものです。 |
■中之島ソーシャルイート アウェイク(2017年3月23日) |
3月25日のバリュー投資塾終了後、懇親会をどこで行うかについて、さんざん迷いました。 「この値段で、この味なら、コスパ的に悪くない」と評価できた鶏料理居酒屋「てけてけ」は、関西には未出店です。 大阪名物伝統の味「串カツ田中」は、セミナー会場の近くに店がありません。しかも、同社の実態は「首都圏のコンビニ世代に嗜好を合わせた、擬似的な大阪の串カツ」であるため、関西人の口に合うかどうか、正直なところ微妙です。 といって、今さら鳥貴族では新鮮味に欠けます。結局、会場から徒歩圏内にある中之島ソーシャルイート アウェイクに白羽の矢を立てました。 実はこのお店、某上場企業が経営しています。どこまでチェーン店らしさを打ち消し、ユニークな店舗に仕立て上げているのか、じっくり観察したいです。 |
■紳竜の研究(2017年3月22日) |
DVD『紳竜の研究』に、かつて島田紳助氏がNSC(吉本総合芸能学院)で行った特別講義が収録されています。 ラフな格好で登場した講師が、芸人の卵を前に「競争が厳しく、浮き沈みも激しく、稼げるのはほんの一握りである芸人の世界を、いかにして勝ち残るか」についての本音を語りました。 「競争が厳しく、浮き沈みも激しく、稼げるのはほんの一握り」という点では、株の世界も全く同様です。紳助氏の話は、投資家にとっても、下手なセミナーより参考になります。 全般的な内容は、今月号の資産運用レポートで取り上げましたが、このショートコラムでも一番印象に残った話を紹介しておきます。それは「XとYの分析です」 Xは自分ができる笑い、Yが世の中の変化、「X×Y=答え」。みんな、これが分かっていないから、自分の笑いが世の中の流れに合致したときだけ大当たりを取る。だが、根拠のない笑いは一発屋で終わる。明石家さんまのように長くやっている人は、世の中の変化に自分の笑いを合わせることができる。爆発的な大ヒットはないが、常に第一線にいる。 株式投資では、Xが自分のできる投資、Yが相場です。強気相場においては、イケイケドンドンの投資家が大当たりを取ります。しかし、常に全力買いでは、相場の振り子が逆に振れた途端に退場させられます。 一方で、自分の流儀をわきまえており、出番の分かっている投資家は、大儲けはできないものの一発屋で終わることもありません。時間がかかるとはいえ、コツコツと利益を積み上げ、最終的に株で資産を形成できるのです。 今一度、XとYについて分析してみてください。とりわけ、X(自己分析)が重要です。 |
■嫌われ者の週末(2017年3月18日) |
週末、テニススクールに通い始めてから、25年以上が経ちました。 テニスに関しては「勝敗にこだわらず、プレーを楽しむ」スタンスです。もっとも、下手の横好きの言い訳とも受け取れますが。 ゲームで勝ちたければ、終始、相手の嫌がるプレーに徹し、先方に苦手意識を植え付けるのが一番です。でも、オフの日にそこまでやりたくないのです。 というのも、平日は一介の投資家としてマーケットで勝ち残るため、嫌われ者を演じ続ける必要に迫られているからです。そこは、お人好しでも通用するような、生易しい場所ではありません。 人間としてのバランスを保つため、週末ぐらいは楽しくやりたい。そう思っています。 |
■鶏料理居酒屋「てけてけ」(2017年3月15日) |
3月のバリュー投資塾は、半年に一度の懇親会開催回です。この懇親会、単なる交流の場ではなく、外食チェーン店の現地視察を兼ねています。 ちなみに、3月20日は鶏料理居酒屋「てけてけ」を視察したいと思っています。「てけてけ」は、2月23日にIPOを行ったユナイテッド&コレクティブ(3557)の主力業態であり、個人的にも少し気になっているチェーンです。 現地視察では、会社側が目論見書(下図)などで謳っている美辞麗句のとおり、店舗オペレーションがなされているかどうかを中心に確認します。外食産業においては、近年の人手不足もあり、現場の混乱しているケースが少なくないからです。 「てけてけ」はセントラルキッチン方式でなく、店内調理を行っており、スタッフの力量が味に出るだけに料理もチェックしたいです。スタッフが活き活きと働いているか、トイレがきれいかもポイントです。 なお私事で恐縮ですが、1月中旬より禁酒しているため、当日はウーロン茶で乾杯させていただきます。それはともかく、お酒や料理を楽しみながら、銘柄分析も行える有意義な場にしたいものですね。 |
■セミナーテキスト完成(2017年3月13日) |
やっとのことで、3月のバリュー投資塾「2016年のIPO銘柄」のセミナーテキストが完成しました。今回はパワーポイントのスライドで108ページあります。 2016年にIPOを行った83社全ての目論見書に目を通し、その中から18銘柄を厳選して調査・分析を行い、グーグル検索で定性面を含むネット上のあらゆる情報を取得しつつ、自分なりに整理を行い取りまとめました。テキスト自体の資料的価値も高いと自負しています。 当日は、テキストに盛り込めなかった部分にも触れられるよう、説明を頑張りたいです。 |
■GMOペイメントゲートウェイ(2017年3月10日) |
手元の会社四季報夏号より、GMOペイメントゲートウェイ(3769)の予想PERを抜き出しました。 ●2006年: 91.4倍 これをご覧になれば、成長株といえども、高いPERを付けている好景気・楽観時代に手を出すのはいかに危険かが良く分かります。 成長株の買い時は、成長株プレミアムの剥げ落ちる(=PERが普通の銘柄並になる)不景気・悲観時代です。 IPO直後は高嶺の花であっても、あきらめずに弱気相場を待つことができれば、いずれ投資チャンスに巡り合えるのが相場というもの。 今の私は、ここ数年にIPOを行った銘柄の中から「次の不景気・悲観時代に買いたい銘柄」のリスト作りに心血を注いでいます。 巷のバーゲンセールにおいては、最も安い値札を付けているポリエステル混のコートより、カシミアコートのような最高の品物を買うのが、結局はお買い得になることが少なくありません。 株も同様です。弱気相場にて、とびきりの成長株をフェアバリューで買うのが、一番儲かります。もっとも、それが理解できるまで、20年かかったのですが。 |
■スマイルカーブ(2017年3月7日) |
皆さんは「スマイルカーブ」という言葉をご存知でしょうか。電子産業などで見受けられる、収益構造を表すモデルの名称です。 下図のように、バリューチェーン(価値連鎖)における川上部分と川下部分の付加価値が高く、中間の付加価値が低いという考え方を表しており、スマイルマークの口の線と同じになるところから、スマイルカーブと呼ばれています。 今回、2016年のIPO銘柄を調べてみて興味深かったのは、サービス業にもかかわらず、スマイルカーブを自社のビジネスモデルに取り入れている会社があったことです。 社会人向け教育サービス事業を展開しているインソース(6200)は、ズバリ「インソース流スマイルカーブ経営」と名付けています。 産業機械などBtoB向けのマニュアル作成を手がけているグレイステクノロジー(6541)は、スマイルカーブという言葉こそ用いていないものの、同社のビジネスモデルはスマイルカーブの考え方そのものです。 問題は、絵に描いた餅とならないよう、高い付加価値(=収益)を維持できるかどうかでしょう。両社とも、景気の影響を受けやすいビジネスだけに、景気後退期をどう切り抜けるかにも注目しています。 |
■コインランドリーとクリーニング店(2017年3月6日) |
コインランドリー業界について調べているうち、施設数の減り続けているクリーニング店に対し、増え続けているコインランドリーという、興味深い事実が浮かび上がりました(下図)。 厚生労働省の公表資料によれば、クリーニング需要が減少している理由として、次の3つが上げられています。 ●家庭での洗濯の容易化 一方、コインランドリーが増加している理由として、次の3つが考えられます。 ●女性の社会進出や共働き世帯の増加 以上をまとめれば「夜間の洗濯がはばかられるマンションに住んでいる共働き世帯が、節約志向により購入した安価な洗えるスーツやクールビス用のノーアイロンシャツを、郊外型コインランドリーに車で持ち込み、週末にまとめて洗濯・乾燥している」という構図が浮かび上がります。 これも、時流の変化といえるのかもしれません。 厚生労働省の公表資料より作成 |
■バロンズ(2017年3月3日) |
バロンズの「ダウ、次の節目は3万ドル」が話題となっています。 もう昔話なので白状しますが、若気の至りで、某マネー誌の編集者に「バロンズみたいな高尚な記事は書けないのですか」と噛みついたことがあります。もっとも、間髪を入れずに「うちは読者のレベルに合わせています」と切り返されましたが。 今回の件で、同誌に対する認識を改める必要がありそうです。まあ、この手の雑誌がやることは、どの国も同じようなものでしょうけどね。 |
■目利き力を高める方法(2017年3月1日) |
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個別銘柄投資では、いわゆる“目利き”ができるか否かが明暗を分けます。 目利き力を高めるために、メルマガでは会社四季報の通読をおすすめしていますが、実はもうひとつ有効な方法があります。 それは、IPO銘柄を全て調査・分析してみることです。IPO銘柄はまさに玉石混交であり、将来の10倍株候補が含まれている一方で、上場がゴールになってしまう企業も散見されます。 上場時に自分なりの評価を行い、後は四季報通読によりフォローしていけば、「大したことがないと思っていたが、実は凄い会社だった」とか「経営者に期待していたが、単に大口を叩いていただけだった」といったフィードバックを得られ、そういったプロセスを通じて目利き力が鍛えられます。 とはいっても、調査を行う時間が取れなかったり、分析自体が難しいと感じられる方もいらっしゃるでしょう。 そこで3月のバリュー投資塾では、2016年のIPO銘柄の中から、面白そうな会社を選んで分析します。参考意見として、聞いていただければ幸いです。 ご参加を希望される方はメールにて、氏名(漢字とカナ)、郵便番号、住所、電話番号、カナ振込人名(ご本人と異なる場合)を記入してお申込みください。折り返し、振込口座などのご案内をいたします。 なお、東京会場につきましては、既にお申込みが入っており、半分近くまで埋まっていることを申し添えておきます。 ご注意:ケーススタディを盛り込んでいますが、銘柄推奨を行うセミナーではありません。
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by 角山智