2017年のテーマは「不断」考えない人ほど歓迎される嫌われ者になろう
セミナーの音声CDを販売しますバリュー投資家が少ない理由最後の逃げ場
隣の芝生賃貸住宅バブルおいしいビジネス夢は売りません

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ショートコラム(2017年1月)

■夢は売りません(2017年1月29日)

アイドル歌手だって、20〜30年も経てば、立派なおばさんです。

それでも、昔からの熱心なファンがいて、クリスマスシーズンのディナーショーはチケットが取れないほどの人気だそうです。

当日、彼女たちは若作りをして、在りし日に似せた姿で登場します。傍から見れば「無理しなくても」と思うのですが、そうすることで、ショーの出席者が青春時代に戻ったような幸せな気持ちになれるからです。

いわば、夢を売る商売といえるでしょう。

株式投資のセミナーでも、夢を売ることができます。

「株なんて簡単ですよ」「あなたも1億円を目指しませんか」などの甘い言葉で、参加者をその気にさせるのです。会場で高揚した気分を味わえる、この手のセミナーはけっこう人気があると聞いています。

しかし、私のやり方は逆です。株は見るものでなく、やるものです。そして、必ずといっていいほど、損が出ます。

角山セミナーでは、夢は売りません。厳しい現実を認識してもらった上で、いかにして利益が損失を上回る仕組みを構築し、それを継続するための知見をお伝えするようにしています。

皆さんは、株式投資に何を期待していますか? 夢を見たいですか? それとも、現実的に儲けたいですか?


■おいしいビジネス(2017年1月27日)

上場企業の経営者ともなれば、次のような発言は口が裂けてもできないでしょう。

実は弊社、おいしいビジネスを行っており、日々うまい汁を吸っています。もう笑いが止まりません。ワッハッハ

投資家として、このような会社を見つけるためには、公表されている資料や社長インタビューの行間を読み、深く考える必要があります。

たいていは徒労に終わるものの、地道な作業を続けていけば、たまに見つかります。

そんなときは、ひとり、心の中でつぶやくのです。

おいしいビジネスを行っており、割安な銘柄を見つけてしまった。もう笑いがとまらない。クックック

ただ注意したいのは、見当はずれも少ないないことです。再度、ぼやく羽目に陥ります。

ああ、おいしいビジネスだと思ったのだが・・・。やっぱり世の中、甘くない。


■賃貸住宅バブル(2017年1月25日)

ヤフーのトップニュースに賃貸住宅の着工増 バブル警鐘が掲載されました。記事の出典は内閣府のレポート「貸家建設と潜在需要」で投資家必読といえます。

レポートでは、次の2点より賃貸住宅バブルの発生に警鐘を鳴らしています。

●2016年のような増加ペース(貸家押上げシナリオ)が続いた場合、貸家着工戸数が潜在需要と乖離するよう推移する

●今後、住宅建設の増勢が鈍化しなければ、全体でみても供給過剰になる点には留意が必要である

株式投資家として注意したいのは、この分野の裾野が広いことです。賃貸住宅を手がけている企業だけでなく、建材メーカーや住宅照明器具、サブリースの会社までが影響を受けます。

足元の業績が好調でも、賃貸住宅バブル崩壊の影響を多大に受けそうな銘柄には、注意が必要でしょう。

貸家の潜在需要と着工戸数


■隣の芝生(2017年1月23日)

立花義正氏の著書『あなたも株のプロになれる』より引用します。

なにをいまさら商売替えをするんだね。となりのボタ餅は大きくみえるもんだ。こちらにきたら1年生で経験なし。腕は未熟。それで儲かるかね。

最近「角山さんは、不動産投資をやらないんですか。キャッシュで持っているなら、物件でも買ったほうがいいですよ」と言われることが少なくありません。

私自身も、本を数冊読み、不動産投資の勉強はしました。

しかし、踏み切れないのは「株では20年の経験があり、たいていの地雷を踏んでいる。一方、不動産投資を始めれば1年生で、最初から地雷を踏んでいかなければならない」という部分が引っ掛かったからです。

今でも、息抜きを兼ねて、不動産投資のサイトを見ることがあります。読んでいて楽しいのは、おそらく、厳しい現実を知らないからでしょう。


■最後の逃げ場(2017年1月18日)

1月のバリュー投資塾にて、市況について話した一部を紹介します。

●景気循環と信用サイクルを考慮すれば、次にやってくるのは不況と信用収縮。ただ、その時期までは分からない

●日経平均が2万円を上に抜ければバブル。短期と割り切り、参戦するのはあり

●逆に1万9千円から反落すれば、いわゆる戻り高値で、最後の逃げ場となる

●そうなった場合、2015年に高値をつかみ、逃げ切れなかった投資家があきらめの境地に達する

●もし株が下がったとしても、自己資金を運用する身として困ったことにならないよう、備えておくべき

「新年早々、もっと明るい話題を提供できないのか」と思われそうですが、弱気相場を生き残れば、後は勝手に儲かるのが株式投資です。そして、強気相場の後には、必ずといっていいほど弱気相場がやってきます。

2013年以降、けっこうな強気相場が続きました。2008年のリーマンショックを知らない(あるいは忘れている)投資家も増えています。今年と来年は要注意です。


■バリュー投資家が少ない理由(2017年1月16日)

今、夢中になって読んでいる『価値の探究者たち』より引用します。

もしバリュー投資がうまくいくのなら、もちろん私はうまくいくと考えているが、なぜバリュー投資家はこんなに少ないのだろう。これには人間の心理がかかわっていると考えている。バリュー投資家であるなら、長期投資家でなければならない。長期投資家であれば、短期的に仲間の投資家やベンチマークよりもパフォーマンスが劣ることを受け入れる必要がある。それは心理的にも金銭的にも苦しみの耐える覚悟をもつということだ。

私自身も、2005年のようにイケイケドンドンだったり、2012年のようにポジショントレードを試していた時期もありましたが、初心に帰りバリュー投資家になる覚悟を決めました。

そういった道を選択した以上、アベノミクス相場のような官製相場では、成果の上がらない日々が続くことを予定しています。

大多数の投資家が損をしてしまうのは、長期投資を志向しているにもかかわらず、他人の動向や日経平均の値動きが気になり、じっくり待てないからではないでしょうか。


■セミナーの音声CDを販売します(2017年1月12日)

1月8日のバリュー投資塾に出席できなかった方より依頼があり、久しぶりに音声CDを作成しました。

相変わらずの話下手ですが、ポジショントレード、長期投資ともに私自身の体験談をふんだんに盛り込んであり、皆さんが投資スタンスを決める際の参考になると自負しています。

ご購入を希望される方はメールにて、氏名(漢字とカナ)、郵便番号、住所、電話番号、カナ振込人名(ご本人と異なる場合)を記入してお申込みください。折り返し、振込口座などのご案内をいたします。

「投資スタンス」セミナーCD
セット内容

CD1枚組(約260分)、テキスト・資料付き、2017年1月8日収録

音声を収録しています。映像は含まれておりません。なお、私のセミナーはプロジェクターを使用しないアナログ方式につき、音声のみでも分かる内容です。

受講料

銀行振込 26,400円

着金確認後、最寄りの郵便局より郵送します。郵送以外での送付を希望される場合、送料は実費をいただきます。

内容

株式投資で中長期的に成功するには、投資家本人の性格や価値観に合った投資スタンス(流儀)を確立する必要があります。

本セミナーでは、サラリーマンなど本業を持っている個人投資家が無理なく実行でき、講師自身も実際に利益を上げている、ポジショントレードと長期投資についてお話します。

●ポジショントレード:好業績銘柄の上昇トレンドに乗る短期売買を繰り返し、着実な利益を積み上げる、リスク管理に優れた投資手法

●長期投資:相場全体の急落に連れ安したり、短期的な悪材料で株価の下がった「良い会社」を仕込み、株価の回復をじっくり待つ王道的な投資手法

テキスト
概要

第1部 ポジショントレード
1−1 ポジショントレードとは
1−2 ポジショントレードのメリット
1−3 ポジショントレードのデメリット
1−4 ポジショントレードのポイント
1−5 ファンダメンタル分析
1−6 テクニカル分析

第2部 イベント投資
2−1 イベント投資とは
2−2 イベント投資のメリット
2−3 イベント投資のデメリット
2−4 優待銘柄
2−5 高配当銘柄
2−6 東証1部昇格

第3部 長期投資
3−1 長期投資とは
3−2 長期投資のメリット
3−3 長期投資のデメリット
3−4 長期投資のポイント
3−5 マクロ経済分析
3−6 ファンダメンタル分析
3−7 テクニカル分析

第4部 スカーカニッチ流バリュー投資
4−1 投資方針
4−2 銘柄選択
4−3 配当の重要性

第5部 パブライ流集中投資
5−1 投資方針
5−2 銘柄選択
5−3 サークル・オブ・コンピタンス
5−4 投資家のチェックリスト

第6部 ソンキン流小型株投資
6−1 投資方針
6−2 銘柄選択
6−3 マイクロキャップ
6−4 壊れたIPO


■嫌われ者になろう(2017年1月11日)

テニススクールにて、コーチが興味深い話をしていました。

試合では、相手の嫌がるプレーに徹するべき。コート上で「何て嫌な奴だ」と思わせたら、勝ったも同然

勝負事では「いい人」に勝利の女神は微笑みません。とりわけ、生き馬の目を抜く株式市場で成功したければ、徹底して「嫌われ者」になりきる必要があります。

といっても別に難しく考える必要はなく、皆が熱心に買いたがっている時は静観(あるいは売却)し、状況が変わり売らざるを得なくなった時に鬼のような指値を入れるだけです。品薄株にて、10枚の寄り成り売りに対し、1〜2枚だけ買ってあげるのも人助けだと思いましょう。

ただ、この発想が身についてしまうと、世間一般の投資家とは意見が合わなくなり、いわゆる「ぼっち」状態になります。

それでも、構わないじゃないですか。皆さんは、仲間を作るため、投資を始めたわけではないはずです。友人は、株以外で作ればいいのです。


■考えない人ほど歓迎される(2017年1月5日)

株の世界では、考えない人ほど「お客さん」として、丁重にもてなされます。業界や他の投資家に利益をもたらしてくれるからです。

一方、自分で考える人は歓迎されません。余計な手数料などは払ってくれませんし、他の投資家にとって手強いライバルとなる可能性を秘めているからです。よって、誰も手を差し伸べてくれず、自分自身で道を切り開くしかありません。

そんな中で、私としては「自分で考える投資家になれるための場所」を提供したいと思っています。世の中の役にも立ちそうですし、最終的に自分自身のスキルアップにもつながるからです。


■2017年のテーマは「不断」(2017年1月2日)

新年おめでとうございます。今年のテーマは「不断」としました。

本業の角山オフィスについては、リピーターのお客様も増えていることから、皆様の長期的な資産形成に役立てるよう、不断の努力をしてきたいと思っています。

副業の株式投資も、来たるべきバーゲンセールに備え、「この社長に出資したい」という会社を何社か見つけられるよう、引き続き銘柄分析に力を入れる所存です。

テニスは、楽しみながら長く続けたいです。鉄道旅行も、以前訪れて気に入ったローカル線を再訪できればいいなと思っています。

というわけで、本年もよろしくお願いいたします。



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