ローリスクで着実に儲けるバリュー投資セミナー、神戸物産がNYでホテル建設、
資本主義社会、ミクシィを買い、東芝を売る、ジム・ロジャーズへのインタビュー、
中国の仕掛けた通貨戦争、研究が仕事、対局は集金、バブル崩壊の足音、
規律の重要性、ツイッター株、日経平均19000円割れ、寄り付きの地獄絵図、
今後の対応、パニック売り
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ショートコラム(2015年8月)
■パニック売り(2015年8月27日) |
私の記憶に残っている、2000年以降のパニック売りとして、2001年9月、2007年8月、2011年3月があげられます。パニック売りの共通点は、売りの収まった時点で、株価がいったん戻ることです。 よって、現物株投資の場合、以前より狙っていた銘柄が連れ安すれば買っていいですし、処分したい銘柄は戻りを待ってから売ればOKです。 ただ、今回については、2007年8月と状況の酷似している点が気がかりです。このとき、株価が急落したのは、サブプライムローンがすでに問題化していたからでした。そのことを認識しており、予め株のポジションを落としていた投資家は、2008年の世界同時株安での被害を軽微にとどめられました。 相場は落ち着きを取り戻しつつあり、しばらく、堅調な展開が続くかもしれません。もし、そうなったとしても「喉元過ぎれば熱さを忘れる」ではなく、「この株価急落は、中国発の世界的な景気悪化に対する警告である」と受け止めたいです。 【2001年9月 NYテロ】 【2007年8月 サブプライムローン問題を発端とした株価急落】 【2011年3月 東日本大震災】 |
■今後の対応(2015年8月25日) |
「いつ、起こるか」までは読めませんでしたが、今回のような事態を予見して、株のポジションを大幅に縮小していました。 【日本株アクティブ運用】 【海外株パッシブ運用】 今後の対応については、次のように考えています。 ●投資チャンスをじっくりと待つ バリュー投資の場合、本腰を入れて買える局面まで、最短で1年、通常であれば2〜3年は待たされると想定しています。景気が明らかに悪くなり、株など見向きもされなくなったときが投資チャンスでしょう。 それまで銘柄分析を続け、ウォッチリストを優良銘柄で埋め尽くしておきたいですね。 目先、相場はいったん戻すかもしれませんが、誰しも儲かった楽な時代が終わり、本物のみ生き残る厳しい時代が再来することを覚悟しています。 「今後3年間の行動が、個人投資家としての明暗を分ける」と肝に命じ、しっかりと対応していきたいです。 |
■寄り付きの地獄絵図(2015年8月24日) |
今日の寄り付きは、久しぶりに板を見て過ごしました。というのも、寄り付き前の気配値があまりにもひどかったからです。 小型の品薄株に、まとまった枚数の投げが出る一方で、買いはほとんど入っていません。売り板からは「株価はいくらでもいいです。買ってください。お願いします」という叫び声が聞こえてきました。 あまりにも困っている方が多いので、ほんの少しだけ救いの手を差し伸べてみました。さて、吉と出るでしょうか、凶と出るでしょうか。 |
■日経平均19000円割れ(2015年8月22日) |
昨晩、CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)にて、円建ての日経平均先物が19000円を割り込みました。 週明けの寄り付きは、この値にサヤ寄せされるため、週末に特別な好材料でも出ない限り、日経平均株価の19000円割れが現実味をおびてきました。 日本人投資家の不利なところは、翌営業日の株価が自分たちの寝ている間にほぼ決まってしまうことです。これが、日経平均に連動する大型株を避けたい理由のひとつです。 もっとも、株である以上、大なり小なり日経平均の影響を受けるわけですが・・・。来週、追証による換金売りに株価が押されるのは、ほぼ間違いなさそうです。 |
■ツイッター株(2015年8月21日) |
ツイッター(TWTR)の株価が公募価格の26ドルまで下がりました。運良く公募を手に入れた投資家でトントン、上場後の投資組はすべて含み損を抱えている計算になります。 FRB主催のパーティーも、そろそろ終わりのようですね。 |
■規律の重要性(2015年8月18日) |
強気相場も末期となれば、イケイケドンドンの方が儲かります。一方で、慎重派の投資家は、儲け損ねることが多くなります。 ここで注意したいのは、相場の状況に合わせて、規律を緩めてしまわないことです。相場が自分に合わなくなれば、出番が来るまで待てばいいだけの話です。 そういう自分も、完璧だったわけではありません。得意分野だった中小型のバリュー株が刈り尽くされてしまった2005年末以降、大型株やリート、外国株に手を出しました。 で、どうなったといえば、しばらく上手くいったものの、2008年のリーマンショックで大火傷を負い、その後の株価回復局面で後手後手に回ってしまいました。「2006〜2007年の株高局面を我慢できていれば、先手を打てたのに」と悔やまれます。 今のような局面にて、投資資金の大半をキャッシュポジションのまま見ているのは、自分だけバスに乗り遅れているようで辛いです。しかし、ぐっとこらえ、規律優先で行きたいと思っています。 |
■バブル崩壊の足音(2015年8月16日) |
下のチャートを見比べてください。NASDAQ(QQQ)が上げ続ける一方で、商品市況(GSG)は底値が見えず、ジャンク債(HYG)から資金が逃げ出しています。 3つとも上昇トレンドであれば「踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らな損々」でいいのかもしれませんけど、もうそういう状況ではなさそうですね。 |
■研究が仕事、対局は集金(2015年8月15日) |
プロ棋士の仕事は、将棋を指すことです。ただ対局数はそう多くなく、平均で年間30局程度。週に一度も将棋を指していない計算になります。 では普段、何をしているのかといえば、勝率を上げるための研究にはげんでいるそうです。森下九段いわく「研究が仕事、対局は集金」だとか。 ある意味では、投資家も将棋棋士に近い存在なのかもしれません。「分析が仕事、売買が集金」だからです。日頃の研鑽をおろそかにしていては、集金のままならない点も同様です。 さあ、今日も仕事にいそしみましょうか。 |
■中国の仕掛けた通貨戦争(2015年8月12日) |
中国当局が、絶妙のタイミングで人民元切り下げを行いました。 これにより、FRBはいっそうのドル高につながる利上げがやりにくくなります。しかしながら、今のうちに利上げをしておかなければ、米国の景気が悪化したとき、打つ手がなくなります。 「当初の思惑どおり、ECBと日銀にババを引かせ、さっさと上がる予定だったのに・・・。放っておけば、自滅するはずの中国が余計なことをしてくれた」 私には、イエレン女史の地団駄を踏んでいる姿が目に浮かびました。FRBの、今後の出方が注目されます。 |
■ジム・ロジャーズへのインタビュー(2015年8月11日) |
プレジデントにジム・ロジャーズ初公開! 自ら実践、儲かる株情報の読み方という記事が掲載されています。 近年、株式評論家的な発言も目立つ同氏ですが、今回の内容は共感を持てました。個人的に、琴線に触れた箇所を引用しておきますね。 ●あなた自身がよく知っているものだけに投資するのが成功への道 |
■ミクシィを買い、東芝を売る(2015年8月10日) |
先日、JPX日経400の銘柄入れ替えが発表されました。42銘柄が外れ、43銘柄が新たに採用されています。 その中で、特に気になったのが、ミクシィ(2121)の採用と東芝(6502)の除外です。インデックスの採用基準が業績を後追いしているため「高値をつかみ、安値で売らされる」という下手な投資家の売買みたいになってしまいました。 ゲーム会社は、当たり外れの大きいビジネスを行っているため、高いROEを持続できるかどうか、はなはだ疑問です。数年後、業績が悪化し、株価の大きく下落した後で、除外されないことを祈るばかりです。 今回のような入れ替えが続くのであれば、JPX日経400が中長期的にTOPIXなどに相当な差をつけられる可能性を否定できません。鳴り物入りで登場した割に「使えないインデックス」という烙印を押される日もそう遠くない気がしてきました。 |
■資本主義社会(2015年8月5日) |
『僕は君たちに武器を配りたい』にて、著者の瀧本氏は、次のように述べています。 だからこそ、私は本書で、これから投資家的な発想を学ぶことがもっとも重要だということを繰り返し述べたい。 なぜならば、資本主義社会では、究極的にすべての人間は、投資家になるか、投資家に雇われるか、どちらかの道を選ばざるを得ないからだ。 そして、社会の仕組みは、投資家にとって有利に、投資家に雇われる労働者にとって不利にできています。この世にて、給与所得と銀行預金だけで金持ちになることは、まずありえません。 私自身、サラリーマン時代は、ある投資家(資本家)の保有している企業で働いていました。オーナーは、複数の会社を経営しており、出社するのは週に数回です。しかも、朝10時頃に運転手付のベンツで現れ、「道が混むから」と夕方の4時過ぎには帰っていました。社員が朝から晩まで忙しそうにしているにもかかわらずです。 臆病者のくせに株式投資を始めたのは、実社会での経験を通じ「資本主義社会で上手くやるには、少しでも資本家サイドに回らざるを得ない」と痛感したからです。 |
■神戸物産がNYでホテル建設(2015年8月3日) |
ある調べ物をしていたとき、たまたま、神戸物産(3038)がニューヨークでホテル事業に参入することを知りました。マンハッタン中心部に購入した土地に地上7階、地下1階ビルを新築し、ホテルとして2017年夏にオープンするそうです。 同社は、業務スーパーをFC展開するだけでなく、外食事業、再生エネルギー事業、海外事業にも進出しています。新事業を次々と仕掛ける沼田社長の経営手腕には目を見張るものがありますが、今回ばかりはいかがなものかと思います。 初めて参入するホテル事業をいきなり海外で行うのは、あまりにもリスクが高すぎます。しかも、今のような好況期に土地を取得し、ビルを新築するとなれば、相当な費用が必要なはずです。私には、連戦連勝の驕りが出ているように受け取れました。 景気は好不況のサイクルを繰り返しますから、ホテルの完成した2017年夏、米国が再び不況に陥っている可能性を否定できません。結局、撤退せざるを得なくなり、安値で手放す羽目にならないだろうかという、余計な心配をしてしまいます。 ただ、もし本当にそうなった場合は、同社株の買い場かもしれませんが。 |
■ローリスクで着実に儲けるバリュー投資セミナー(2015年8月1日) |
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8月9日(日)、東京で開催されるローリスクで着実に儲けるバリュー投資セミナー【基礎編・NISA対応版】の講師を務めます。 バリュー投資といえども、戦い方は人それぞれです。投資の達人には「ハイリスクで大儲けを狙うバリュー投資」の得意な方も少なくありませんが、その分難易度も高く、あまり一般向きとはいえません。 そこで、今回のセミナーでは、私自身がリーマンショックの損を取り返すために実践してきた「ローリスクで着実に儲けるバリュー投資」の基礎についてお話します。 一攫千金を狙わず、右肩上がりの着実な資産形成を目指すこの手法は、今の局面で投資を始めたい初心者の方、自己流で投資を行ってきたものの全然儲からなかった経験者の方、どちらにもおすすめできます。 詳細については、ファイナンシャルアカデミーのローリスクで着実に儲けるバリュー投資セミナー【基礎編・NISA対応版】ページに案内がありますので、そちらをご覧くださいませ。
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by 角山智