見えているものが違うマクロ経済の動きを無視するべからず
今後のセミナーについてリターンの大半は残存者利益テキスト作成に悪戦苦闘中
個人投資家の投資戦略
テンプルトン卿の流儀ボラティリティこそが友
売買ルールと禁止事項

パーシャル・オーナー


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ショートコラム(2010年5月)

■売買ルールと禁止事項(2010年5月28日)

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相場は、3月に急騰して、4月に天井をつけ、5月に急落しています。この3か月だけでも相当の変化がありました。

もし、売買をされているのであれば、この週末にでも過去の分と合わせて振り返ってみることをおすすめします。「自分は、毎度のように、このパターンでやられている」といった傾向が見つかればしめたものだからです。

後は、同じ失敗を繰り返さないよう、売買ルールを整備して、禁止事項を決めておけば、パフォーマンスの向上につながります。

投資で成果を上げるには、このような地味な作業を繰り返すことです。しかも、今のような「つらいとき」に行ってこそ意味があります。上げ相場では結果オーライで儲かってしまい、あまり反省材料が出てきません。

ここからは宣伝になってしまいますが、6月の【投資戦略セミナー】では、売買ルールや禁止事項を策定するプロセスについてもお話します。

「いつまでもリーマンショックの後遺症を引きずっていれない」「今までの失敗を糧にしてやり直したい」そのようにお考えであれば、ご参加を検討くださいませ。

今回は大阪開催のみにつき、遠方の方向けに音声CDを発売予定です。準備でき次第、アナウンスいたします。なお、9月12日(日)開催の東京セミナーにも今回の内容を盛り込むつもりです。


■ボラティリティこそが友(2010年5月27日)

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バーゲン株の買い手にとってボラティリティこそが友なのだ。一方、人気株の買い手にとってはボラティリティは敵となる

そう言い切ったのは、かのジョン・テンプルトン卿です。もし、健在であったなら、今の状況に嬉々としていることでしょう。

もともとチキンな私は、テンプルトン卿ほどの度胸は持ち合わせていませんけど、チャンスには違いないと思っています。

恐怖指数


■テンプルトン卿の流儀(2010年5月21日)

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テンプルトン卿の流儀』を読み終えました。国際派のバリュー投資家として知られているジョン・テンプルトンが亡くなる直前に出版されたものの翻訳です。

昨日届いたのですが、たいへん面白い内容だったので、引き込まれるように読み切ってしまいました。こんなに、バリュー投資家の血が騒いだのは久しぶりです。

私自身、特に興味を持ったのは、晩年の投資です。

●1997年後半、アジア金融危機で痛手を受けた韓国株に投資
●2000年、ITバブルにてハイテク株を空売り
●2001年、同時多発テロの直後、再開されたNY市場で航空会社株を買付

この本をひもとけば「今が株を買うときなのか、売るときなのか」よく分かるはずです。ちなみに、テンプルトンからのアドバイスは次のとおりです。

投資家の課題は悲観論や恐怖、不安から生じる投資機会をつかむこと


■個人投資家の投資戦略(2010年5月19日)

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次のグラフは、1992年末から、TOPIXに毎年100万円の積立を行ってきた結果です。

バイ・アンド・ホールド

世間では「投資期間が長くなるほど、株式投資のパフォーマンスは安定する」とも言われています。しかしながら、金融資産の増大により、金額ベースでの変動は激しくなります。

2006年末に1,800万円を超えていた金融資産が、2008年末に1,200万円を割り込むようでは、運用している方としてはたまったものではありません。リタイア時期が迫っているのであればなおさらです。実際、2008年末に家族からストップをかけられた例も少なくないと聞いています。

では、このような問題を回避するにはどうすればいいでしょうか?

今度のグラフは、ITバブル後の3年間(2000〜2002年)、日本中が投資ブームに沸いた後の3年間(2006〜2008年)、投資を休んだ結果です。安定的に高いパフォーマンスを達成しています。

下げ相場を回避

ここまで完璧な投資は無理としても、下げ相場の大半を回避することができれば、パフォーマンスの向上と安定化を望むことができそうです。

個人投資家の投資戦略は、この一点につきると思います。「有終の美」を飾るため、何をすればいいのか、それぞれ考えるべきでしょう。


■テキスト作成に悪戦苦闘中(2010年5月18日)

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ただいま、6月5日(土)に向けて、投資戦略セミナーのテキスト作成に悪戦苦闘中です。戦略論についてのセミナーははじめてということもあり、思うように進みません。まさに牛歩の歩みです(苦笑)。

一方で、テキストにまとめることにより、自分なりの「投資の再発見」ができた部分もありました。セミナーまで3週間を切っている状況ですが、ここからスパートをかけて完成させたいです。

私は、実践家として「走りながら考え、考えながら走ってきた」わけですが「走ることをやめてまで、立ち止まってじっくり考えた」のは2008年10月の損失がきっかけでした。

その結果、個人投資家としての基本戦略は「生き残り、有終の美を飾ること」「下げ相場での損失を抑えること」という結論に固まりつつあります。戦術(戦い方)については「状況に応じて柔軟に対応すべき」との認識です。

また、過去の売買を振り返ることにより、損失の原因を特定。同じ失敗を繰り返さないよう「禁止事項」を設定して、一定の成果をあげられるようになりました。

セミナーでは、こういった話を中心にするつもりです。当日を一番楽しみにしているのは、ひょっとして私自身かもしれません。


■リターンの大半は残存者利益(2010年5月15日)

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5月に入り、マーケットの先行きが怪しくなってきました。先日の【シンプルに考える 景気循環株セミナー】でお話したとおり、景気は回復に向かっているわけですから、ショック安などあれば、少しずつ買い向かってもいい局面です。

でも、今のような時期に、キャッシュを十分に持ち、モチベーションも維持できている個人投資家は少ないように感じます。

投資における、リターンの大半は残存者利益です。中長期的には、これからの小安いところで、株を買った投資家の勝ちです。

時計の針を少し戻せば、投資ブームに沸いた2005年「あなたたちは、2003年のような株価の安い時期に買っていたから、儲かって当たり前だ」という指摘を受けたことがあります。それでは、マーケットが「お祭り騒ぎ」になってから乗り込んできた人たちは、なぜ株価の安いときに買っておかなかったのでしょうか?

さらに、留意してもらいたいのは、投資のスキルは一朝一夕に向上しないことです。特に、上げ相場の後半では「銘柄選びがいいかげんでも、買い方が雑であっても」儲かってしまうため、スキルが未熟なまま、自信だけを身に付けてしまいます。持株を腹一杯に抱え、下げ相場に突入してしまえば、結果がどうなるかは火を見るよりも明らかでしょう。

ここで体勢を立て直し、スキルを身に付け、残存者利益を得るのか。あるいは、塩漬けだらけの持株を抱えたまま「一日も早く、買値に戻るよう」祈るだけなのか。それとも、2〜3年度、株価が十分に高くなってから「バスに乗り遅れるな」と再参戦して、同じ失敗を繰り返すのか。

どの道を選ぶかは、みなさん次第です。


■今後のセミナーについて(2010年5月11日)

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今後のセミナーについて、東京と大阪では開催方法を分けてみようと考えています。

大阪は、2時間半程度のセミナーを、できれば毎月やりたいです。定例勉強会といった感じです。一方、東京では丸一日の集中コースを年数回行う予定です(次回は9/12)。

早速ですが、6月分の大阪セミナー概要を決めましたので、ご案内しておきます。

これまでは「バリュー株投資」「成長株投資」「景気循環株投資」といった、いわゆる「戦術論」をお話してきました。戦術論は、実践的で分かりやすいのですが、あくまで「戦い方」である以上、状況に即した対応が必要になります。

自分自身としても、戦術については、常に修正を加えているつもりですが、ブログ のコメント欄などで「以前と言っていることが違う」と噛み付いてくる方がたまにいらっしゃいます。たぶん、戦略と戦術の違いを理解されていないのではないでしょうか。

そういうこともあり、今回は投資についての根本的な考え方を語る「投資戦略セミナー」としました。今までのセミナーでも、断片的に述べているかもしれませんが、まとめてお話するのははじめてです。

ご参加を希望される方はメールにて、氏名(漢字とカナ)、郵便番号、住所、電話番号、カナ振込人名(ご本人と異なる場合)を記入して申込みください。折り返し、振込口座などのご案内をいたします。

【投資戦略セミナー】
日時・場所 大阪・天満橋 エル・おおさか 2010年6月5日(土)18:00〜20:40
人数等 10名様程度
参加料

銀行振込 10,500円

当日現金 12,000円

3日前までのキャンセルは返金いたします。それ以後のキャンセルは音声CDの発送に替えさせていただきます

概要

第1部.投資戦略
1−1.個人投資家の資産運用
1−2.運用のケーススタディ
1−3.機関投資家との違い
1−4.セルサイドとバイサイド
1−5.ギャンブラー、株好き
1−6.ビジネスとしての投資
1−7.投資の行動指針(投資戦略)
1−8.投資戦術(投資手法)の選び方
1−9.長期計画

第2部.相場局面への対応
2−1.相場サイクル
2−2.金利
2−3.景気
2−4.下げ相場の戻り局面
2−5.上げ相場の調整局面(その1)
2−6.上げ相場の調整局面(その2)
2−7.センチメント

第3部:投資におけるPDCAサイクル
3−1.PDCAサイクル
3−2.Plan(計画)
3−3.Do(実行)
3−4.Check(評価)
3−5.Action(改善)
3−6.損切りに対する考え方
3−7.売買ルールと禁止事項
3−8.冷静さを保つ工夫

第4部.チャートリーディング
(下げ止まったかどうかの判断)
4−1.メガバンク
4−2.鉄鋼株
4−3.総合商社
4−4.小型株(その1)
4−5.小型株(その2)

関連ブログ:生き残るために、個人投資家としてできることをする


■マクロ経済の動きを無視するべからず(2010年5月10日)

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勝ち組の86%が「投資のための勉強は苦にならない」と答えており、個別株の研究だけでなく、「マクロ経済の研究」を毎日30分以上、続けている。

「日経マネー」の個人投資家アンケートから、浮かび上がった勝ち組投資家の実像です。

かくいう私も、2008年に損失を被った反省から、マクロ経済の分析に力を入れるようになりました。今回の【シンプルに考える 景気循環株セミナー】では、そういった点を中心にお話しています。

参加された方からは「どんな投資スタイルでも、マクロの動きと景気循環を無視してはパフォーマンスを残せないということが認識できた」というコメントをいただきました。

また、別の方からは「今回の内容のようなことが書かれた本こそ、初心者からそこそこの腕のある方まで、ひろく参考になり、楽しめるのではないか思います」というメールもいただいています。

出版不況とファンメンタル分析の不人気につき、書籍は当分先になりそうですが、セミナーCDについては販売準備もできましたので、多くの方に聞いていただきたいです。

ご購入を希望される方はメールにて、氏名(漢字とカナ)、郵便番号、住所、電話番号、カナ振込人名(ご本人と異なる場合)を記入して申込みください。折り返し、振込口座などのご案内をいたします。

ご注意:ケーススタディを盛り込んでいますが、銘柄推奨を行うセミナーではありません。

【シンプルに考える 景気循環株セミナーCD】
内容

2010年4月25日に開催した【シンプルに考える 景気循環株セミナー】を収録したものです。

販売価格

21,000円

テキスト

景気循環株テキスト

なお、ご購入を検討されている方のために、セミナーCDについての簡単なQ&Aをつけておきます。

Q.音声のみで内容を理解できるのですか?

A.セミナーでは、プロジェクターを使用せず、紙のテキストをベースに進めています。よって「テキストのxxページをご覧ください」という案内が必ず入ります。講義自体も、音声CDを発売することを前提に行っています。

そのため、CDに収録されているテキスト・資料を印刷した上で聞いていただければ、セミナー会場で受講されているのとほぼ同じ条件になります(セミナーとの違いは、私の姿が見えないだけとお考えください)。

Q.逆に、音声CDのメリットをあるのでしょうか?

A.データはMP3形式でご提供しています。コピーしていただければ、通勤電車や車の中で聞くことができます。

余談ながら、私は初心者時代、大竹愼一氏のセミナーテープを繰り返し聞いていました。日曜日、テニススクールからの帰りの車の中で、3か月ほど毎週聞いていたのです。内容をほとんど暗記してしまうほどでした。そのような使い方もできます。


■見えているものが違う(2010年5月6日)

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投資家として、実績を残せる人とそうでない人を分けているのは何でしょうか?

私は「見えているものの違い」だと思っています。

実績を残せる人は、マクロ経済の動きや投資家のセンチメントなど、要所要所にセンサーを仕掛けてあり「次は、こうなるかもしれないな」といった自分なりの投資判断ができます。

そうでない人は、マスコミ報道やセルサイドのポジショントークに右往左往します。ときには「赤信号、みんなで渡れば怖くない」を実行してしまい、痛い目にあったりします。

要は、投資に関しての「見える化」ができているかどうかです。このあたりについては【シンプルに考える 景気循環株セミナー】でもお話しました。ただいま、音声CDを編集中です。



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