はじめての青色申告税務署からの電話企業価値評価資本主義社会に思う
逆ブログ相場
久しぶりの東京出張東京セミナーの感想

パーシャル・オーナー


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ショートコラム(2006年2月)

■東京セミナーの感想(2006年2月28日)

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25日(土)、26日(日)と東京で勉強会・セミナーをこなしてきました。感想は「2日連続でセミナー講師なんてやるもんじゃない」です(苦笑)。セミナー講師は真剣勝負です。パワーを使うのでどっと疲れました。

25日(土)の「人生を謳歌する会」勉強会では、ウォール・甲斐さんの話がよかったです。貴重なプロの体験談を聞くことができました。私の話は、少し難しかったようです。

翌26日(日)の「超分析」バリュー投資セミナー(東京)は参加者の熱心さに、こちらが驚きました。終了後1時間近くも質問が続きました。質問は企業価値のところに集中していました。企業価値の話は、株式投資の本にはあまり書かれていないので新鮮だったようです。このセミナーはDVDを発売しますので、興味のある方はDVDでもご覧になれます。発売時期など、またご案内します。

一連のセミナーも、3月4日(土)の「超分析」バリュー投資セミナー(名古屋)で終了です。今は3冊目の本(今度は入門書です)を執筆中で、4冊目に企業価値の話を書きたいと思っています。そんなわけで、次回のセミナーは秋頃になりそうです。3冊目の本が書けたら、少しのんびりしたい気分です。


■久しぶりの東京出張(2006年2月22日)

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さて、この週末は、久しぶりの東京出張です。25日(土)は「人生を謳歌する会」勉強会、26日(日)は「超分析」バリュー投資セミナー(東京)です。

いずれも企業価値についての話をメインにしたいと思います。「人生を謳歌する会」勉強会では「こんな考え方はどうでしょうか?」という提案を用意しました。レベルも少し高めです。席の方は、早々に埋まってしまいました。

「超分析」バリュー投資セミナー(東京)では、企業価値の基本的なところをお話します。この話は18日の大阪セミナーでも好評でしたので、今回はさらに時間を取りたいです。こちらは、まだ席に余裕があるようです。

今回は1泊しますので、1日目はゆっくりできそうです。2日目に、後ろ髪をひかれる思いで帰るのは、いつもと同じですが(苦笑)。

■逆ブログ相場(2006年2月16日)

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マーケットの下げは数日なら堪えませんが、下げの期間が長くなると嫌気が差してくるものです。個人投資家のブログを巡回していると、ライブドア・ショック直後は余裕があったものの、ここにきて弱気に傾きつつあるようです。私も「ちょっと嫌な感じ」ですから、投資経験の浅い方や信用取引を使われている方は、もっと大変だと思います。

最近の下げを見ていると、TOPIXより大きく下げている銘柄に特徴があります。個人投資家のブログで取り上げられている銘柄群です。不動産流動化銘柄が典型的ですし、低PBRの資産バリュー株も下げています。まるで「逆ブログ相場」ですね。

おそらく、投資経験の浅い方が、これらのブログを参考にしていたのではないでしょうか。自分で調べ直さずに、単に「パクって」いた方も多いと思います。そして、はじめて経験する下げ相場で投げてしまっている。そんな気がしています。

すぐに投げた投資家は傷が浅いから、まだいいです。恐いのは、信用取引を使っている場合のナンピン買いです。これは傷を大きくします。何人かの個人投資家がブログを閉鎖することになるのでしょうか。

私のポートフォリオも下げています。年初に新規資金で買い付けた銘柄はマイナスです。不幸中の幸いは、過熱感から予定していた資金の半分しか投入しなかったことです。辛いですが、こういう時期は自分の投資方法を見直す絶好のチャンスです。昨年のようなマーケットでは、ミスも帳消しにされているはずです。改善の機会と捉えましょう。


■資本主義社会に思う(2006年2月14日)

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簡単に金持ちになれる方法は見つかりませんが、絶対に金持ちになれない方法ならあります。それは、定年まで会社に勤め、資金は全て銀行預金で運用することです。なぜなら、資本主義の仕組みがそうなっているからです。

サラリーマンは江戸時代の小作人と同じです。一生懸命働き、米がたくさん取れるよう努力しても、それは地主の田んぼなのです。一方で、地主はほとんど何もせずに、富が蓄積される仕組みになっています。

話を現在に戻して、あなたが製造現場で働いているとしましょう。あなたの給料は、売上原価の人件費に当たります。まじめに働いていても、売上原価低減の指示を受けた本社スタッフが「製造現場に新しい機械を入れて無人化する」という案を思いつけば、仕事を失う運命にあります。

その本社スタッフの給料は、販管費の人件費に当たります。「あの部署のスタッフを減らして、販管費を削減しよう」と役員が考えれば、本社スタッフもリストラされてしまうのです。

そうして会社を利益を増やし、富を蓄積していきます。太るのは資本家です。

サラリーマンの給料は、ほとんど消費されるのですが(逆にそんな額しか与えられていない)、僅かな貯えは銀行預金で運用されます。名目上の元本は保証されますが、実質的には目減りして戻ってくることには、ほとんどのサラリーマンが気付いていないようです。

インフレ率を考慮すると、預金金利はマイナスです。5年定期に100万円預けたとして、金利が2%でインフレ率が4%なら、実質的な金利はマイナス2%です。5年後に戻ってくるのは、100万円のうち実質90万円です。残りはどこにいったのでしょうか。資本家は銀行からお金を借りて、事業で儲けています。銀行は、資本家にお金を貸して儲けています。損をしているのは誰でしょう。

資本主義社会で上手くやるには、資本家サイドに回ることです。かといっても、事業を起こすのは容易ではありません。庶民ができる唯一といっていい方法は、銀行に預けるかわりに、事業主体の部分所有権を買うことです。毎日、市場でめまぐるしく値段が動いているものは、実は部分所有権であることを忘れがちです。


■企業価値評価(2006年2月12日)

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KENさんのコラムでも取り上げられていましたので、私も少し書いてみます。

やや強引ですが、次のような例を考えてください。

中古アパートが一棟5,000万円で売りに出されていたとします。家賃は年間300万円で、利回りは6%です。「ちょっと、買えないなあ」と思いながらも調べてみると意外なことがわかります。

まず、入居者より徴収した修繕積立金が600万円ありました。次回の補修は100万円もかからない見込みで、500万円は余りそうです。次に、駐車用スペースを広く取ってあり、半分以上が空いていました。この空き地を近くのマンションオーナーが欲しがっており、2,000万円で売れることがわかりました。

すると、実際の出費は2,500万円で、実質的な利回りは12%になります。「悪くない」と思ったあなたは投資に踏み切り、満足のいく成果をおさめることができました。

株式投資を行うときの考え方も、全く同じです。家賃収入300万円を得るのに必要な物件価格2,500万円の部分が事業価値(収益バリュー)です。本業の継続に必要のない、余っている現金500万円や土地2,000万円が資産価値(資産バリュー)にあたります。そして、企業価値(企業の値段)は双方を足したものです。

企業価値 = 事業価値(収益バリュー)+ 資産価値(資産バリュー)

企業価値評価といえば、すぐにDCF法(割引キャッシュフロー法)の話になりがちですが、元々は「ある企業を買うならいくらか」を値踏みするものです。実際に買収となればデュー・ディリジェンス(買収監査)というプロの査定が入るわけですが、個人レベルで株式投資に使うには、バランスシートからざっくり計算できれば十分です。

DCF法に入る前に、企業価値評価の基本的なところをしっかり押さえたいものです。「超分析」バリュー投資セミナーの内容に企業価値評価を追加しますとアナウンスしたところ、けっこうな反響をいただきました。東京名古屋はまだ募集中ですので、よろしければどうぞ。

内容的には企業価値評価の基本にとどめ、DCF法には深入りしません。DCF法についても、ファイナンスの専門家が使う緻密なやり方は必要ないと思っています。そのへんは、別の機会(おそらく秋以降)にお話したいです。

追記ながら「ケースと図解で学ぶ企業価値評価」を読み終えたのですが、比較的わかりやすかったです。「MBAバリュエーション」と共に読むといいでしょう。「企業価値評価」は本棚の肥やしになっています(苦笑)。日本企業を例にした「企業価値評価【実践編】」の方が良さそうですね。


■税務署からの電話(2006年2月6日)

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確定申告書を郵送して、やれやれと思っていたとき、税務署から電話がありました。何かと思えば「間違えて青色用を送ってしまった」とのこと。「電話でも確認したのに、どういうことですか」と問いただすと「係りの者の勘違い」とひたすら平謝りでした。

こちらは、白色のつもりで準備していたものが青色になり、何とか決算書を作り上げたのに・・・。これからセミナーや本の執筆で忙しくなることもあり、早めに処理したらこれです。

「用紙を送り直します。修正申告してください」とのことで手間が増えました。まあ、青色申告の練習ができましたので、よしとしますか。


■はじめての青色申告(2006年2月5日)

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開業届を出したのが昨年11月だったので、昨年(2005年)分は白色申告、今年(2006年)分から青色申告と聞いていました。ところが、税務署からは青色に丸をつけた用紙が送られてきます。電話で確認してみると「青色で出してください」とのこと。

準備不足のまま、急遽青色申告することになりました。収入や経費はエクセルで管理していたので集計できたのですが、簡易簿記だったのでバランスシート(貸借対照表)の作成は断念しました。青色申告特別控除が65万円から10万円に減りますが仕方ありません。

私のような文筆業は、仕入れがなくて経費もしれているため、課税所得が多くなりがちです。ささやかな抵抗として、次のような処理を行いました。

■期末の売掛金を規定一杯(5.5%)まで貸倒引当金に計上
■車(仕事用に70%按分)の償却方法を定額法から定率法に変更
■ノートPCは一括償却
■仕事に繋がったオフ会参加費は領収書なしでも接待交際費に計上(税務署に出向いて確認したところ、ダメとは言わなかった。ただし、お誘いのメールなど証拠になるものは取っておくこと)

それでも結構、税金でもっていかれます。税務署の記帳指導では、税理士さんから「節税対策を考えないといけないですね」と言われてしまいました。株式市場が好調なうちは、本も売れてセミナーにも大勢来ていただけるわけですが、この状況が続けば株式会社化を視野に入れる必要もありそうです。

申告書は明日郵送します。一仕事終わってやれやれです。



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