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退院後

 退院の日は本当にぐっすりと眠った
 翌日からは毎日朝夕のリハビリ
 少しずつ、手を動かす
 リンパを取った副作用として、リンパ浮腫の心配がある
 予防のため、なるべく腕を使わないことと注意を受けた
 特に重いものを持つことは厳禁。
 でも、利き腕の右だったので、つい使ってしまう

 一週間ほどして、すっかりもとの生活リズムに戻った
 家事もゆっくりこなした
 子供たちは時々「もうお泊りしないよね?」と聞く
 不安な気持ちは急には消えないよね
 大丈夫だよと、抱きしめてあげることしかできない
 
退院後の補助治療
抗癌剤

 退院後は通院で抗癌剤を点滴した。3週あけて1回  
 計4回なので残り3回

 一週間ごとに血液検査


 第2回目 白血球の数値が低く中止。翌週投与
 相変わらずの強い吐き気。何度も吐く
 耳鳴りとめまい。母に来てもらって4日寝込む

 3回目 放射線治療と併行していたので、つらい
 味覚がなくなる  眠れなくなり睡眠導入剤をもらう
 めまいがひどくなる
 一週間以上症状が続いた

 4回目 最後なのに、今までで一番憂鬱
 白血球の数値が低く中止。ホッとした
 翌週投与。最後の抗癌剤はいつもより少なめだった
 そのためか、吐き気も2日で治まった


 なるべく動かなくて済むように、枕元にバケツを用意
  水分を取らないと膀胱炎になってしまうので
  氷や匂いのない麦茶などを少しずつとった
  枕やタオルケットを抱え込むように丸まる姿勢が楽だった
  ただただ、眠くなるのを待った


 抗癌剤投与後はどうしても気持ちが後退してしまう
  生きる気力がなくなる
  あと少し頑張れば、とわかっていても
  決して楽にはなれなかった
  それでも、終わりは必ずある
  頑張ってよかったと 今は思う

放射線


 退院後通院で照射。週5回を5週間  計25回 

 腕の上がりに時間がかかったので放射線治療は
 術後約1ヶ月後から始まった
 
 照射は、右乳房・鎖骨上窩の2箇所
 照射個所には初日マジックで印がつけられた
 鉄の重い扉で隔離された部屋に入り
 上半身裸で横になり、腕を上げた状態で固定
 照射の器具に黒い石のようなものをはめ込み
 十数秒 照射。 熱も痛みもない
 気になるのはカチカチという機械の音だけだが
 何度やっても緊張する数秒間だった
 通院に1時間以上かかったが、治療はあっという間だった
 
 放射線の副作用は、全身の倦怠感・皮膚炎・水泡・疼痛
 肺炎(咳)などがあった
 再建した乳房も、硬く小さくなってしまった

  治療後半、骨シンチを勧められた
 もし骨転移が見つかったら、どんな治療をするのか聞くと
 現在、抗癌剤で全身治療 放射線で部分治療をしているので
 特にないとのこと
 だったら、今知っておく必要はないと判断した
 先生は少し不満顔だったが…

 自分で、選択し 治療を受けるということを
 今までしたことがなかった
 判断するには知識が必要だ   

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