プンタ・コーモラント  エスパニョーラ島から西へ向かうことこれまた約6時間?朝目覚めると、船は フロレアナ島(Isla Floreana)の沖合いに停泊していた。
どんよりと曇った空を眺め、なんか雨降りそう・・・なんだけど、雨にならずに昼間になると晴れてくる有難い(?)天気。(右写真)
繋がれたボートの上では、相変わらずペリカンたちが羽を休めている。 ペリカンたちには居心地いい場所なんだろうなと思いつつ、「おはよー」と声をかける。

 と、どこからともなく「オハヨー!」と声が聞こえてきた。 グァンタナメラ号よりもうちょい小さめの船で、同じ系列会社の船で、ツアーコースが同じで停泊もよくいっしょになっていた船 (説明長い?)の方を見ると、デッキで 船員が手を振っている。
彼は、私らを見かけると、日本語でよくあいさつしていた。 お隣(?)の船なのに、船越し(?)で話したりして仲良くしていた面白くて若い船員。

 7時に朝食をとり、8時前には島の北側のプンタ・コーモラント(Punta Cormorant)へウェット・ランディング。 ビーチから内陸に向かってしばしトレッキング。
ここフロレアナ島は、昔から人と縁があった島だそうで、そのため最も自然破壊が進んでいた島だそう。 鳥たちも少ないし、砂の上には人が持ち込んだ(?)ケモノの足跡も見られた。 島の南西部に人が住んでいる。 セロ・パハスとフラミンゴが棲む湖

 しかし、道を歩いていると、黄色や白の花をつけた植物がいろいろ見られる。
島の中央にセロ・パハス(Cerro Pajas)と呼ばれる小山がそびえる。そのふもとに広がる湖にたどり着くと、 淡いピンク色の鳥が羽を休めている(左写真)。
なんとフラミンゴ!フラミンゴってウミドリじゃなくて、淡水湖に棲む鳥じゃなかったっけ? だからガラパゴスにフラミンゴがいるってイメージがなかったので、ビックリ! フラミンゴはフロレアナ島とラビダ島とイサベラ島で少数見られるらしいんだけど、いずれも絶滅の危機にさらされている。

 そこから少し行くと、湖が見渡せる小さな高台がある。 写真を撮っていると、すぐ傍の木の枝ではガサゴソと何かが動いている。ダーウィンフィンチ? こげ茶っぽい頭に黄色いクチバシでせっせと葉っぱを摘まんでいた。見れてラッキーだった?

 再び歩いて行くと、別のビーチへと出た(下写真)。このビーチはウミガメが産卵にやってくる。 今まで見たことがない淡くてキレイな海。だけど、海に入れない・・・。毒(?)を持つエイがうじゃうじゃ泳いでいるそう。 よく見ると、確かにエイの姿が波間に漂う。
砂浜には、ウミガメの足跡がいくつも線になって海に消えていってた。 生まれた後だったのか、食べられた後だったのかわからないけど、卵の殻が落ちていた。
岩場では、ガラパゴスレッドクラブがちらほら。脱皮した殻もご立派!
淡い海に黒い岩 淡い海・・・ 淡い海一望
ガラパゴスレッドクラブの棲む岩場。淡い世界に黒い岩が、妙に違和感を感じてしまう。 毒を持つエイの棲む海・・・今まで見たことがない淡い海は、言葉で言い表せないぐらいキレイ。 振り向けば、ちっちゃなビーチだった。そこには人気のない静けさが広がっているように見える。


のどかなひと時  再び、もと来た道を延々と歩く。いい運動になる。 上陸したビーチに戻ると、それぞれ木陰でくつろいだり、散策したり、泳いだり・・・。
左写真は、なんかイイ感じ。フランス人の女の子とKayoちゃんが海辺で遊んでいるのを、浜辺に座って眺めているHeiちゃん。 そんな人間たちを木の上からペリカンが見下ろすように眺めている・・・。そして、なんと、 この木の中ほどの枝からはガラパゴスシラガゴイも眺めていた。なんてのどかなひと時。
ポスト・オフィス・ベイ ポスト・オフィス・ベイ

 10時半ぐらいには、一旦船に戻り、船は西に向かって約20分ほど走る。 島の北西部にあるポスト・オフィス・ベイ(Post Office Bay)沖合いへと到着。
再びボートに乗り込み、ウェットランディング。白いビーチ、青い海が広がる(右写真)・・・が、あっつい! 木はあれど、木陰がない・・・。ビーチから、また内陸へと向かって歩く。

 ポスト・オフィス・ベイと言う名前からして、ここには昔のポスト・オフィスが残っている。 オフィスと言っても、建物があるわけではなく、木で無造作に作られたポストがあるだけ(下写真)。
昔から人と縁があった島ゆえ、その名残(?)みたいなもの?そして、未だにちゃんと機能(?)している。 現システムは、観光客向けだけど、なんかすごくワクワクする。
まず、ポストの中に入っているハガキの宛名をチェックする。自分の国宛があったなら、そのハガキを受け取る。 それから、自分のハガキを投函する。 受け取ったハガキは、それぞれの国へ持って帰り、切手を貼って投函する。そして、宛先のもとへと届く。
宛先の国の人が、この場所を訪れて、ポストを覗かない限り、そのハガキは宛先主へと届くことはない。 そう、自分の出したハガキが、いつ着くかは予想だにできない。だからワクワクする。

 ガイドのJorgeがポストの中のハガキの宛名を読み上げる。残念ながら、日本宛のハガキがなかった。 私たち日本人代表でKayoちゃんが自分宅宛に書いたハガキを投函。
次にここを訪れた日本人が、このハガキを日本へ持って帰り、投函してくれるだろう・・・。 ちなみに1ヶ月後ぐらいに届いたとのこと。
ポスト・オフィス ポスト・オフィス 投函
これがポスト・オフィス! これってモニュメント?無造作に木板が打ち付けてある。 Kayoちゃん、投函!日本へ届け!


 ポスト・オフィスを通り過ぎ、さらに歩いて行くと、展望所に突き当たる。 が、その途中で見つけたデカくて錆びた物体。「JAPON(ハポン)ウラノ」と大きく書いてある(下写真)。
何か廃棄されたものだと思うけど、戦争の置き土産っぽく見えてイヤだなぁ〜。 Jorgeもこれが何なのかわからないと言っていた。
日本のゴミ? ポスト・オフィス サッカー
「JAPON (ハポン)ウラノ」物体とガイドJorge。 ポスト・オフィスを裏(?)から見たところ。海が見下ろせる。 上陸中の船員たちの楽しみ?サッカーで走りまくる。

 再びビーチへ戻るけど、とにかくあっつい! 停泊中の各船の船員たちが、ビーチの端からちょっと入ったところでサッカーをしていると聞いたHeiちゃんは、 もちろんそちらへと駆けて行く。 (上のポスト・オフィス・ベイのビーチ右側写真の右奥。実はHeiちゃんが走って向かっているのが写っている)
私らも、緑があるので暑さしのぎで向かうと、そこには、サッカーコート広さの砂浜が広がり、ゴールポストがぽつんとある。 暑さもなんのそので、走りまくる船員たち+Heiちゃん。(上写真)
私らは背の低い木の間にもぐり込み、日をよけつつ観戦。日本語であいさつしてくる例の船員も、途中やってきて休憩。 彼はMasaeさんと仲良く並んで座っていた。親子(?)って感じでいい感じ。

コーンスープ? 魚のフライ・・・
 12時半には、船へと戻り、昼食。コーンスープ(だったっけ?)に魚のフライにイモ、サラダ。
それからは、ガラパゴス固有の動物たちの トリ(フィンチ、ウミドリ、etc.)でも書いたけど、感動の瞬間をひとり味わった。 以下、抜粋。

『昼食後のシエスタ(昼寝)時、デッキからたまたま海を見下ろしたら、 船のすぐ傍を2羽のペンギンが泳いでいってる・・・あのちっこさ、あの形・・・イグアナと同様、会うのが夢だった ペンギンが泳いでいってるぅ〜!
ペンギーン!!」と叫んでガイドを呼ぶと、すでにペンギンの姿は遠くに・・・。で、彼は 「すっごい、君はラッキーだよ!」と何度も言ってくれた。
実はフロレアナ島の傍の岩場にペンギンがごく少数生息しているらしく、 そのペンギンは、エサを探していたのか、移動中だったのか、たまたま私たちの船のすぐ脇を通り、 その脇を通っているとき、たまたま私が海を見下ろしたという、ほんの数秒の偶然が重なって実現できた夢。
写真なんか撮ってる暇はないぐらいペンギンたちはすーっと泳いでいったけど、私のまぶたには、 その時の状況がしっかりインプットされている。感動の瞬間だった。』

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