Nairobi Today #8

ルワンダの伝統家屋

Nairobi Today #1

Nairobi Today #2

Nairobi Today #3

Nairobi Today #4


Nairobi Today #5

Nairobi Today #6

Nairobi Today #7
Nairobi Todayも最終回です。
先ずは、タイヤ盗難事件パート2から。


11月18日(木)夕方に帰宅すると、夜警のロジャースが近づいて来て、「何か家の中で不審な点はないか?」と聞きます。何のことか分からないので、特に何もないとだけ答え家の中へ。ふっと、玄関にあるタイヤを見ると、あるはずのタイヤが2つほどありません。4つ重ねたタイヤが2種類あったのですが、それぞれから1つずつ無くなっており、前回のタイヤ盗難と全く同じパターンです。
すぐにロジャースを呼び、タイヤが2つ無いがどういうことか聞くと、ハウスキーパーのベンソンが夕方不審なものを目撃したのを聞いたとのこと。すぐに、ハウスキーパーのベンソンを呼んで聞くと、こういう話でした。

ベンソンが家の中の仕事を終え、夕方6時頃雨戸を閉めていると、不審な音が玄関の方から聞こえた。玄関のほうへ回ってみたが誰も居なかった。その後、再び雨戸を閉めていると、玄関からゲートへ向かう道を庭師のベンが何か黒っぽい大きい物を持って歩いていた。呼び止めると、非常にびっくりした様子で、持っていた物を地面に下ろした。植木の関係で、物が何かは確認できなかった。ベンは隣家の夜警に「それをやっておけ」というようなことを言い、こちらに近づいてきて、仕事が終わったので外出するようなことを言った。ベンソンは、不審に思ったが、その時はそれ以上の詮索をせず、敷地内にある自分の部屋に戻っていたが、不信感が増してきたのでロジャースに相談した、とのこと。


3本ずつになってしまったタイヤ
家の鍵を持っているのは、ベンソンだけです。どこの家でも、一番信用できそうな奴にしかやらせません。彼らにとっては、室内にあるものは全て宝物です。テレビやラジカセなんかはもちろん、ビールや調味料、紙やペン、電話や水道の使用などなど。ただ、見ている限り、財布をうっかり忘れたり、お金をポンと置いておいても、今まで無くなることはありませんでした。無くなるのは、何故かいつも玄関にあるタイヤやその他のものばかりです。

さて、前回、タイヤ泥棒はクビにした夜警の仕業に違いないと断定していたのですが、こうなると話が違ってきます。また侵入口も、今回全ての窓や天井に異常はなく、家の鍵を持っているベンソンが最有力容疑者になるのですが、上述の通りであり、もし彼が犯人なら、わざわざこういう目撃談を作る必要もありません。これまでの事件も、庭師ベンが、クビにした夜警や隣家の夜警とつるんでいたとすると、つじつまが合ってきます。

事象と推測に分けるとこうなります。


ハウスキーパーのベンソン。写真撮るといったらものすごくおしゃれしてきてくれちゃいました。



庭師のベン。仕事はとても真面目によく働くし、気がきく奴でしたが、気がきくということは、色々悪いことも考えつくという訳で、まあ本当に難しいです。



庭師のピーター。強盗事件の時にたまたま夜警をしていて怪我をしてしまいましたがその後無事退院。仕事に復帰しています。
         〜 登場人物 〜

 ハウスキーパー
  ベンソン(50代、西部地方の部族出身、住み込み)

 庭師
  ピーター(50代、ベンソンの親戚、通い)
  ベン(20代、カンバ族、住み込み)

 夜警(全員通い)
  イサイア(20代、カンバ族、ベンの紹介、7月にクビ)
  キマンシー(40代、カンバ族、ベンの紹介、9月にクビ)
  ジョン(20代、カンバ族、キマンシーの紹介、9月にクビ)
  ダニエル(20代、元警官のマルキによる紹介)
  ロジャース(30代、元警官のマルキによる紹介)


事象) 前々からこの家では盗難が多かった。
推測) これまでの盗難は、ベン、イサイアと隣家の
     夜警がグルになり、タイヤを盗んでいた。

事象) 7/25タイヤがなくなった。庭師ベンは、イサイア
     が怪しいと言い、前々から挙動不審だったので、
     イサイアをクビにした。
推測) 盗んだのはベンとイサイアの共謀か、イサイア
     単独の犯行。何らかの理由でベンとイサイア
     が喧嘩となり、ベンがイサイアを売った。


事象) 8月、再びタイヤが無くなった。その際ベンが「自
    分の部屋も荒らされた。クビにしたイサイアが来
    たに違いない」と証言。
推測) イサイアが盗みに来た際に、ベンに復讐した。
     もしくは、ベンも犯行に加わっての、一人芝居?

事象) 翌日侵入路として、玄関近くの高い窓の鍵が開
     いていたことを、ベンが見つける。
推測) ベンは玄関のドア鍵を開ける方法を知っており、
     そのことを隠すため&自分の点を上げるため
     に窓の鍵が開いていたかのように細工をした。

事象) 8/22「キマンシーがイサイアと一緒に居たところ
    を目撃した」とベンが言う。9月に夜警の総入れ替
    えを実施。
推測) ベンがキマンシーを犯行グループに加えようと
     したが、うまくいかなかった。邪魔なので排除
     を考える。


事象) 10月下旬、ロジャースが仕事をさぼっているとベ
    ンが言う。
推測) ベンがロジャースを犯行グループに加えようと
     したが、うまくいかなかった。邪魔なので排除を
     考える。


そして、今回の犯行。新たに雇った夜警のダニエルとロジャースは、マルキの紹介なので仲間に引き込みにくい。また他のベンソンとピーターは、50歳以上と年齢も離れており、二人同士が親戚関係にあるので、仲間に引き込みにくい。そこで、今回は隣家の夜警と組んで今回の犯行に至った、というのがこちら側の推測です。

さて、ここからはその後の処分です。
既にベンは外出しているので、夜警達にベンが戻ってきたら注意深く監視するように指示しました。翌朝、夜警達に聞くと、深夜酒とドラッグ(合法の軽いもの)の匂いをさせ、片手に新しく買ったラジカセを持って帰宅したとか。彼は先月の給料の半分近くを、病気の兄弟のために渡しており、金に余裕がないはず。すぐに彼を叩き起こさせ、ふざけるんじゃあねえぞ、タイヤ2本持ってこないと警察に突き出すぞ、と宣告し、敷地から叩き出しました。一生懸命自分は何も知らないと言い訳してました。

一段落ついたころ、ベンソンがぼそっと語ります。キマンシーとジョンをクビにした時に、キマンシーが「自分はある程度年だし、うまくやって金をとろうという気は無い。タイヤ泥棒の件は、もしかしたら自分達が関わっていたかもしれないが、いずれにしろ我々はクビになったので去る。ただし、まだまだ終わらないだろう。ある奴をクビにすれば、その時初めて安全になるだろう。」と言って去っていったとか。こういう重要な情報が雇用者、特に白人というか外国人に上がってこないのがアフリカ。その後も、近所の奴が、最近イサイアとベンが話しているのを見かけたとか、前回の強盗にクビになった夜警が加わっていたとか、ウソか本当か分からない話が次々出てきます。

盗まれたタイヤのうちの1つは翌日隣家から連絡があり、見つかりました。隣家の白人曰く、車に乗ろうとしたら、自分の車のところにタイヤが1つ置いてあったとか。おそらく、グルになっている隣家の夜警がヤバイと思って、思いついた返還方法なのでしょうが、これまでの推測を裏付けるものでした。


見つかりました
とりあえず、ベンの荷物を全部敷地内から叩きだし、今は警察にどうやって突き出すかを検討中です。いやー、ほんまに疲れます。。。今回複数の話しから、ベンが犯人で間違いないと思いますが、ベンソンにしても100%信頼する訳にはいきません。ここでは、誰かを過度に頼ったり信じれば、必ず裏切られます。ほぼ全員が泥棒だという認識の下、どう折り合いをつけていくかです。

今は、最近犬用の肉が急激に減るので、ベンソンがちょろまかしていないかを密かに監視中です。。。


犬用の骨付き肉。これで300円。
ちなみに夜警のダニエルは庭師への転向を希望しており、頼んでないのに庭やプールの掃除をするなど、その熱意を積極的にアピール中です。彼の希望をかなえるかは未定ですが、念のため会社のスタッフに頼んで40代以上のマサイ族をひとり、夜警用に探してもらっています。(若いのは部族を問わず、ろくなことをしないので。ただ我が家が老人ホーム化している気もしますが。。。)マサイ族は夜に強く、毒矢や毒槍を常に携行しており、仲間に引き込みにくいので、現地の人も恐れる存在なのです。

ゴリラは3泊4日で行ってきました。詳細は、こちらをご覧下さい。

尚、行きはケニア航空、帰りはルワンダ航空だったのですが、この帰りがすごかったです。ちょっと見かけないMD82という機種で、座席について非常時のパンフを見たら、ロシア文字が!?読むと、キルギス航空と書いてあります。ということは、どこかの先進国のお古を使っていたキルギス航空から、ルワンダ航空に流れ着いた機体・・・。よぎる不安。思い出される、旅行代理店の人の「復路ルワンダ航空になりますが、いいですか?」というコメント。そうか〜、そういうことか〜。

いよいよ、離陸。他と変わらない滑走、そして離陸、上昇。おおー助かった。と思ったその瞬間、減速と共に上昇角度がなだらかに。げっ、失速するぞ〜。祈る私。やがて、再び加速、上昇。そして減速、緩やかな上昇。これを何度か繰り返しながら、上昇していきました。誰か、MD82って、こういう離陸なのか教えてください。すごく怖かったです。


一見きれいなルワンダ・エクスプレス


見るだけで怖さ倍増、安全のしおり
ここからは、いつものドタバタ劇ですが、こちらは少し落ち着きました。


11月9日
帰宅後、台所の床が水浸し。
またどこかで配管がイカれているらしい。

翌日配管工を呼んでチェックすると、台所のパイプが古すぎて腐食し水漏れしている様子。
さて、問題です。この問題はどのくらいの時間と作業で解決するでしょうか?

新しいパイプを買う
 →作業のため、水の元栓を閉じる(0800)
 →パイプ交換(1100)
 →ボイラー故障(1115)
 →ボイラー修理完了(1300)
 →ポンプ故障(1315)
 →ポンプ修理完了(1600)
 →台所蛇口破裂(1615)
 →応急処置(1700)
 →台所蛇口修理完了(翌日1100)
結局、問題の箇所は治ったものの、ポンプの調子がイマイチで、1勝1敗の気分です。

ええ、勿論彼はプロです。


11月13日〜16日 ルワンダ旅行中
留守中は、3泊4日だったこともあり、あまり大したことはなかったようです。
・車の鍵を父が無くし、危険なナイロビ市内に一日路
 駐。
・犬がまたニワトリを襲撃し、1羽ご臨終。

11月20日
会社のスタッフの息子の結婚式に招かれ、出席してきました。披露宴は、
 @客入場
 Aビュッフェスタイルの食事
 B新郎新婦入場
  (おばちゃん総出でダンス&歌でお出迎え)
 Cスピーチ
 Dギフト贈呈
 Eケーキカット
という日本とはまったく違う順序で進行し、とっても面白かったです。ご興味のある方はこちらの写真集をどうぞ。


写真撮ると言っているのに食事に夢中の新郎。
11月21日以降
・運転中にまた車が停まる
・タイヤ泥棒を見つけたベンソンが、復讐を恐れて夜寝
 れないと泣いて訴える。しっかりしろよ〜。
・洗濯機が突然白煙を上げ、脱水槽が壊れる。人手だ
 けはあるので、これ以降手で脱水。
・運転中無理に追い抜こうとして軽くぶつかる。がっ、
 お互い車がボロなのでどこが壊れたかよく分からず、
 じゃあねと別れる。
・雨の日に部屋がかび臭いので調べると雨漏り
・寝室の電球がつかなくなったので天井裏を調べさせた
 ところ、黒焦げになったやもりと配線が・・・。アフリカだ
 な〜。


黒焦げのヤモリ(右)とダメになった配線(左)
11月26日
深夜のフライトでめでたく無事帰国の途につく、はずです・・・。