温泉学の初歩
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レジャーや健康で温泉がもてはやされる時代である。病気の治療という面より、温泉の利用は憩いとか安らぎという「気分」で語られる。でも、そういう気分やイメージだけで温泉を美化するのもおかしい。やって良いこと悪いこと、あるいは効果のあることや危険なことを知ることも欠かせないだろう。残念なことにそういう啓蒙書が見当たらず、楽しいとか流行をもてはやすガイドブックしか本屋で見かけない。
温泉は火山活動で生み出される。つまり、地下のマグマで温められた水蒸気が噴出したというつたない知識である。岩の割れ目から流出したのを利用していると思っていたが最近は平地でもボーリング(掘削)によって温泉がうまれている。そのしくみが気になるだけでなく、これだけ温水を汲み上げて地盤沈下はしないかとか、使い終った温泉水は害を与えないかと危惧する。
そんなときに参考資料にあげた『温泉学入門』(日本温泉科学会編)を読んだら同感できる文章が出ている。
「温泉といえば一般に身体によい、健康によいという、楽しい側面ばかりが強調されがちですが、近年、温泉でガスによる中毒事故や温泉特有の細菌による中毒事故も起こっており、油断すると思わぬ事故に遭うこともあります。また、温泉がさまざまな病気に効くといっても、どんな病気にも効能があるというわけではなく、体質やその日の体調によっては入ってはいけない温泉もあります。温泉を利用するにあたり私たちはもっと温泉について知っていなければならないことがいろいろとあるのです。」(同書の「まえがき」より)
余計なお世話と家族には笑われるがわたしもこれから同様のスタンスで温泉を語りたい。固い話をするつもりはないが、いいことばかりを並べるガイドブックとはちがうものにしたい。
ここにまとめた内容は上記の『温泉学入門』を基本とし、参考資料に掲載したものやインターネットで調べたもののほかわたしの経験を交えて成り立っています。専門家からみたらピントはずれな内容もありますが入浴だけでなく、温泉がどのように利用されているかも含めて考えています。中学生の理科程度の知識のない親父のたわ言も交じっていますのでご注意ください。
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