*2007年1月のワタクシ。*
2007年、明けましておめでとうございます。
年末年始は実家に行っていて、今日仕事場に帰って来ました。
で、明日からは出稼ぎに参ります。
泊まりがけで一週間ばかり、某ベテラン漫画家さんのアシスタント。
たださえ不器用な上に、一年間殆どペンも持ってない状態で、申し訳ないんですが。
私にとっては、良い刺激になりそうです。
年明けて半月も経ってしまいましたが、2006年度の“みかわん的10大ニュース"。
さくさくっと発表します。
朝から姉一家がやって来て、一応ニギヤカなお正月気分になった。
栗きんとんも好評。
甥っ子2号が急にでかくなっててたまげた。
1号もそうだったが、サイズに比例して無口になる(笑)。
なんだかモゾモゾつぶやいたりうなったりしている二人に世話を焼くママと婆ちゃんの図。
お屠蘇をちょっと舐めさせたらすごい顔になっていた。
食事の後、総勢6名で父の墓参りと、近所の名刹「称名寺」へ初詣に出かける。
立派な太鼓橋が、いつからか通行禁止になってる。残念。立派な仁王門も、通れなくなって久しいし。ここの“風神"“雷神"は、かなり迫力なんだけどな。前からしか見られなくなって残念。
いいお天気だったのに、初詣の行列を待つ間に小雨が降り出してヒヤリとした。
力一杯、今年の祈願をした、10円で(笑)。
昔何度かお世話になった、ベテラン漫画家さんのアシスタントに行った。
一週間の泊まり込み。
ここ2.3年で、とんと体力に自信が無くなってるし、なにしろマトモにペンを持つのは一年ぶり。
そして先生が、「絶対に終わらないと思うの」と、のたまう。
不安でいっぱい。でも、実はこの先生、私はかなり尊敬している。だから、嬉しい。
私が入る前日から、もう一人アシスタントさんが来ていた。あちこちで仕事しているプロアシさんらしい。手元の原稿を一見して物凄く上手いんで、一安心。先輩、付いて行きます。
そんな訳で最初ちょっとビビッていたんだが、おっとりしたいい人だったんで、これまた一安心。
可愛い猫(いや猫はだいたい可愛いが)が一匹。“がっちゃん"という名の雉虎♀だけど、顔立ちや体つきが、ちょっとペルシャっぽい。毛は長くないけど。マンション猫だったのをもらわれて来たそうで、ちょっと人見知り?
夕方から伺って、夜は2時頃就寝、朝は9時起床。
睡眠時間もたくさんもらえたし、食事は先生の手作り!で、決して厳しい環境ではなかったんだけど。
もう、初日終わる頃には、身体がガチガチに固まってしまった。
肩はコリコリ、首は回らなくなり、腰は鈍痛、背中も板みたい。脚もパンパン。
ああ、泳ぎたい……せめて、歩きたい。
初日はちょっと遠慮して、ストレッチもあまりしなかったら、翌日あまりにひどい事になっていたので、遠慮するのはやめた。
途中で潰れたんじゃ大迷惑。
室内は暖かいのに、じっと座ってると足先が冷えて耐え難い。いつの間に、こんな冷え性になったんだ!?
2日目から膝掛けと毛糸のレッグウォーマーをお借りして、それでも辛くて冷えが痛みになって来る。
4日目で、もう一人のアシさんは帰ってしまった。売れっ子なんで、明後日からまた他へ行くそうだ。
なんだか恐ろしい寒波が来襲していたらしく、ラジオはさかんに雪山遭難のニュースなんかを流している。
5日目あたりから身体が痛まなくなって来た。寝部屋で一人になったので、少し長めにストレッチをしたせいか?
入れ替わりに、喉がイガイガし始めた。
これもヤバい!一人になった事だしとマスクをして描いていたら、先生に見付かって(別室である)電熱器にヤカンをかけてくれた。
部屋の湿度が上がって、だいぶ楽になったんだが、先生は風邪のひき始めにいいという手作りドリンク(ミカン、ネギ、ショウガを煮詰めて葛を溶いたもの)を作って飲ませてくれた上「早く寝て!」と12時に寝かせてくれた。
6日目は、そのおかげか、だいぶ楽になっている。
そして、相変わらず冷たい足には、「寝る時使ってる電気アンカを踏んでれば?」た、助かりますぅ。
電気アンカ、偉い!驚く程快適になった。
中盤から先生は胃の不調に苦しんでいて、だんだん辛そうになって行く。
7日目には、環境も整って、私はすっかり元気になってしまった。
「終わらない」と言われたわりには、予定通り10日の、しかも昼頃には完成してしまって、ちょっと拍子抜けな程だった。
猫のがっちゃんは、いつもとっても可愛がられているんだろう、それに先生と二人きりの静かな生活に知らない人が入って来て、落ち着かないのだろう。
ちょっとストレスになってるようで、可哀想だったな。
でも私は、動物がいてくれると、すごく救われる。ありがとね。
作品には、コスモスの花畑がいっぱい出て来る。
先輩アシさんに「あ、私花苦手です」と先に言われてしまったので、私が描くハメになってしまった。
私も苦手なんだけど…とは言え、彼女に比べれば私に得意な物なぞ無い。
必死で描いたら、何となくコスモスだけは描けるような気がして来た(笑)。
背景描きも、こうして集中して取り組んでみると、楽しい。
自分の作品でも、イヤがらずに描こう、もっと。
原稿が上がって、駅まで編集さんが取りにみえるというので、送りがてら先生が車に乗せてくれた。
仕事明けの漫画家の運転する車に乗るのって、ちょっとスリリング(笑)。安全運転だったけど、先生はどう見てもお疲れ。
受け渡しが済み、車を発車させながら、「年賀状、これから書きますからー」。
……先生、もう、そんな事いいですから。嬉しいけど……。
“和裁"始めました。
スポーツクラブの知り合いが誘ってくれたので、お教室の最寄り駅で待ち合わせて連れて行ってもらったら、…ん?この道筋は。
なんと、R子さんのお宅の方へ、どんどん進んで行く。
「ここですよ」と連れて行かれた先は、R子邸からわずか徒歩2〜3分の雑居ビルの一室だった。
うっひゃ〜。これで毎週、道草が食えるぞ!?
先生はマルシア似のシャッキリした女性。お着物姿がピシリとキマッていて素敵。
わりと少人数で、個人的に教えてもらえそうなので、嬉しい。
初日は手縫いで針山を作る、という事で、「この中から選んで」と出されたハギレの中から、一番好きな柄を選んだら、かなり小さい物になってしまった、でも可愛い♡
針山の後は、サラシ生地での運針練習。
うーん、難しい。
元々は着物を着たくて、着付け教室に通ったりしてるうちに、少し構造が知りたくなった。自分でアレンジできたら楽しそうだし。
運針の後は肌襦袢、半襦袢、浴衣を縫うそうで、楽しみです。
世田谷ボロ市へ行って来ました。
実はボロ市の行われるあたりは、昔住んでいた事があって、ちょっと懐かしい思いもあるのよ。
三軒茶屋から懐かしの世田谷線に乗って、トコトコと4駅目、世田谷駅へ。
私が住んでいたのは十数年前だから、110円だった世田谷線乗車券も140円に値上がりしていた。
車両も、あの可愛い緑色ではなくなって、なにやらケバいイラスト付きになっていたが、のどかな走りっぷりは昔のまま。
今日が最終日、しかも午後から参加だったので、あちこちで叩き売りも見られた。
やはり目に付くのは着物の古着。
ダメダメ、まだ見る目が無いのに、安いからと古着なんかに手を出したら、またまた部屋が狭くなっちゃう!
と、自分に言い聞かせつつ、アレコレとチェック。
以前来た頃よりは、着物に対する興味も深くなっているので、なかなか面白い。
やっぱり状態が良くキレイな物は、それなりに高いけれど、普段着ならけっこう安価で見付けられそう。特に帯や、小物類はいいかも。今は何が自分の手持ちに合わせ易いかも判断できない(泣)けど、これからセンスを磨こう。
来年は、買う気で来ようっと。
昔来た頃より、怪しい古道具類は減っている気がする。
そんなに寒くはない日だったが、気分で甘酒を買って飲んだら、凄い濃くて何だか火照ってしまった(笑)。
ゆっくりと歩いて、隣駅の上町のあたりで、今度はバスに乗って戻る。
三軒茶屋まで行かず、昔住んでいた若林駅の近くにあった、お気に入りのカレー屋さんを訪ねた。
店並みもだいぶ変わってしまって、爺さんと婆さんが細々とやっている店だったので、もう無いかも、と思ったが、あった!
ドキドキしながら中に入ると、でもカウンターにいたのは見知らぬおじさんと若い女の子。代替わりしたのかも…。
メニューもちょっと変わっていたのか、当時気に入っていたのが何カレーだか思い出せない。
普通にポークカレーを頼んだが、美味しかったけど味は違っていた。
ちょっと、残念。
カレー屋を出て、歩いて少し戻って、昔住んだアパートへも行ってみた。
これまた、もう無いかも、と思ったが、ちゃんとあった。
隣のアパートは工事中、裏の家は取り壊されて駐車場になってしまっていたが、私の住んだ「H荘」は、ほぼ当時のまま。
その頃は、まあまあ小綺麗な部類だと思ったけれど、今ではかなりボロくなっている。
通気が悪く、西日が当たり、夏はサウナのようだった(笑)。
ドクダミ摂り放題だった細長い庭は、コンクリートで固められていたけれど、建物自体は殆ど手を入れていない様子。
この部屋で、ぼちぼち仕事をもらえるようになって、アシスタントを雇うにはここでは手狭、という理由で引っ越したんだっけ。
青春の地であった。
実に一年ぶり、お仕事の依頼が舞い込みました。
前からお付き合いのあった、編集プロダクションから、電話で起こされて(もう昼だったけど)、2月末締め切りで新作の依頼と、再録原稿の要請がいっぺんに来た。
あ〜、ホッとした!
漫画家家業、復活だ。
と、同時に、ちょっとビビる。
サボリ続けていたから、ちゃんと仕事、できるのか!?
ドキドキです。
本当は、今年こそ持ち込み!と気負っていたんですが、この仕事終わってからだな。
でも、本当に、持ち込み、頭の隅に置いておこう。
携帯電話でマンガを配信する、というお話を、先輩の漫画家さんから紹介していただき、今日そこの配信会社の人にお会いした。
Bbmfという会社で、マンガ(コミックというらしい)の他にゲームや着メロの配信なんかをやってるようだ。
紹介してくれた漫画家さんが、ここのURLも知らせておいてくれたらしく、「作品」欄の旧作リストをプリントして持っていらした。
なんだか「数撃ちゃ当たる」ってな凄い勢いで、ちょっとたじろいでしまった。
新しい事をする人達というのは、こういうモンなのかしら。
手始めに、『晶子さん』シリーズの最初の頃のと、初期の短編を何本か、今度合う時に正式契約する、という口約束で今日は解散。
実は『晶子さん』シリーズは、手元に生原稿が無く(ただ今出版社に返却交渉中)、印刷物からでもUPできる、という事で、次回刷り出しをお渡しする予定。
まあ、携帯画面では小さくなってしまうから、刷り出しでもそう不都合は無さそうだけれど、生原稿からより一手間かかるようだ。それに、トーンや細い線がかなり潰れてしまっているので、やっぱり出来も、かなり落ちるだろうし。
生原稿、早く返して欲しいです。
銀座でR子さんと、そのお友達2人、NさんとKさんと待ち合わせした。
札幌在住のNさんの上京(芝居のハシゴだそうな)に合わせての企画。
全員、去年夏から参加しているSNSのMacDodkのメンバーなので、いわば「プチオフ会」。
ソニービルの1Fで待ち合わせ。初対面のKさんは、素敵なお着物姿、Nさんはキュートなショートカット。R子さんは…いつもお馴染み、相変わらず(笑)。
R子さんが好きだという写真家の展覧会があると言うので、まずはライカ銀座で「木村伊兵衛が捉えたパリの写真」展、続いてエルメス銀座で「木村伊兵衛のパリ」展を見学。
どちらもピカピカのビルで、入るのにちょっと緊張、と思ったら、R子さんがやおらカメラを取り出して「ちょっと3人でそこに立ってて!」ひー。やめて、恥ずかしいっ。
エルメスの店員さんなんか、ガラス張りのドアを中から開けて、入るの待ってるしっ。
これではまるで、ブランド店見物の田舎者おばさん集団ではないか。あ、その通りか(笑)。
しかし、夕方の銀座の街は人通りが激しく、カメラなんぞに立ち止まりはしない。撮影は難航した模様。
写真は、なかなか良かった。ライカの方は大判のモノクロ、エルメスはカラーだが、プリンタ印刷だという事で、柔らかな色合いがパリの景色に良く合っていたように思う。
50年代あたりの、パリの裏町、ノートルダムからの一望、パリ祭の模様、競馬場、釣りやボート遊び、庶民の顔、子供達の、老人の、たまに美人の、顔。
何気ないスナップ風の写真の中に、やわらかな体温が漂っている。
展覧会は21日で終わってしまったが、写真集がいくつか出てるみたい。オススメ。
エルメスの狭いエレベーターの中で、馬具の話題になった。Nさんは「馬具って言うと鞭(ムチ)とか鞭とか」…そうなんだけど、ブーツとか乗馬服とか…「ビョウの付いたブーツとか、鞭とか鞭とか鞭とか…」Nさん、鞭がお好き?
ブランド2軒ハシゴして、誰も何も買わず、次はApple銀座へ。
一昨年の暮れに新型Macを購入した時に、とてもお世話になった店員さんのHさんも、同じMacDodkのメンバー。
と、いう事で、いきなりHさんを呼び出してもらって、ご挨拶。
お仕事は「もうじき終わる」というので、夕食で合流する事にした。
Kさんがネットで調べたガード脇の韓国美人料理店。
ビルの4Fエレベーター無しには驚いたが、中は落ち着いていい感じ。
韓国人らしき若い娘の店員さんも、とても仕事熱心で気持ちが良かった。
とにかく名前につられて全員「美人料理コース」をオーダー。
そうかなと思ったけど、野菜タップリ。前半生野菜のサラダが続き、後半はピビンパ、サムゲタン、ピビン麺と炭水化物。
サービスで韓国のお酒“マッコリ"が付く。ひな祭りの白酒を香ばしくしたような、口当たりの良い濁り酒。危険。
辛さもホドホド、野菜は有機栽培だそうで、ヘルシー感満載、これで私も美人に(笑)。
途中Hさんが到着、携帯で店が分からないと言うので階段4階降りて出迎え、会えたのでまた登り、マッコリが脳に回る(笑)。
Hさんを待つ間に、携帯メールが入り、長野のDさんから「今日は祭だって?」。DさんはHさんを紹介してくれた人で、MacDodkのメンバーだから、Nさんの書き込みを目ざとく見付けたのでしょう。
Hさんが合流したところで、店員さんにお願いして5人で携帯写真を撮ってもらい、Dさんに送った。長野はちょっと、遠いっすね。
見た目いかつい男性のHさんも「美人コース」注文。そう言えば、一年前に会った時より、かなり痩せてるような…と、思ったら、やはりダイエット中らしい。うーん、あやかりたい。
アッという間に前半サラダ群を食べ尽くし、後半戦には追い付いていて、ピビンパは5人前で来た。
石焼きを目の前で混ぜてくれる。「キュウリが入ってる」「え、キュウリ?」可愛い店員さんが控えめに「ズッキーニです」。韓国では日本よりも普通に食べるそうで、なるほど甘辛のピビンパにズッキーニは美味しかった。
初めて飲んだ“マッコリビール"も、すごく気に入ってしまった。
殆ど初対面同志がうち揃って、普通に話が弾んでしまうから、ネットの威力って凄い。今日知り合った気が、全然しない。
店を出る前、キャッシャーの横に並ぶガラスの壺に「何ですか?」「果実酒です」。なるほど、イチゴやオレンジが浮かんでいる。これも飲みたかったなー。
再録用の原稿があるか、と問い合わせを受けていたので、実家に置いてある原稿をチェックして、簡単なリストを作成。
実家から編プロに電話を入れたら、担当が出社前と言うので実家に電話をお願いして待った。
実家では母が処方箋薬局をやっていて、よくいきなりFAXが入るので、電話が鳴っても私は出ない。
と、電話を取った母が「はい、…はい?そうですけど、あのー…」何事かモメている口ぶり。
あ!しまった。私、私。受話器を半ば奪い取ってみると、やはり編プロの編集さんだった。
「すみません、うち、“先生"が二人いるもので…」。
そう、編集さんは「スギモト先生いらっしゃいますか」と言い、薬剤師の母は仕事上では“スギモト先生"なんであった(笑)。
ここで一句。
ー先生と呼ばれる程のバカなのねー
電話を待ちがてら、みかんマーマレードを作ってみた。
年末に亡父の故郷で大量購入したミカンが、玄関先で段ボール箱山積み状態になっているので、ちょっとトライしてみる気になって、ネットでレシピを拾っておいたのよ。
夏ミカンと違って、袋から出すのが面倒だったけど(実が柔らかいので潰れてしまう)、時間はかかっても難しくはない。
市販のオレンジママレードよりも優しい、柔らかい味に仕上がった。
ママレードを煮ながら、夕方、NHKで浦沢直樹さんの特集をやっていた。
「描く」事の喜びと苦しさを、リアルな言葉で語っていて、なんだかとても描きたくなった。
今度『モンスター』読んでみよう。
編プロにFAXでリストを送信、取りあえず7本のご注文をいただいて、宅急便で送るべく荷造りを始めた。
すぐに終わると思ったら、とんだ誤算。
再録と言うからには、一度は雑誌で掲載された作品なんだが、その掲載時に写植ミスがあったり、貼ったトーンが剥がれてしまっていたり、最初からこちらのミスがあったりと、チェックして手直ししたり、写植の指定メモを作ったりするのが、40ページ×7本ともなるとけっこうな手間。
おまけに、すでに一度再録をしてもらった作品も中にはあって、返却された時にちゃんとチェックしなかったら、それが酷い状態になっていた。
マンガ雑誌というのは、コマ割りの余白に広告が入るものだが、その広告は(マンガの活字同様に)印刷された広告文を原稿に貼り付ける形になる。ペーパーセメントという、剥がし易いノリが使われるので、再録の場合は(別の本に載るため)広告分の写植を剥がして、必要なら新しい広告を貼る、という作業を、各編集さんがする事になる。
それが、中の一本はその広告の剥がし方が酷くて、紙を剥がした後に原稿に残ったノリを取っていないため、原稿同志が貼り付いてしまったり、ノリに汚れが付いて黒くなったりしてしまっていた。
残ったペーパーセメントを取るには専用のラバークリーナーというのがあって、それを使えば簡単なんだが、実家で仕事をしないので手元に無く、代わりに消しゴムを使ったら、えらい手間取ってしまった(泣)。
だいたい、ペーパーセメントで貼った紙を剥がすのにも、ちゃんと専用の剥離剤があるというのに、それも使わなかったらしくて貼った紙が残っていたり、原稿が傷付いていたり。
まあ、活版印刷では写らないとは言うモノの。でもノリに付いた汚れは写るし、ノリの残った原稿を重ねたらまあた原稿が傷付くし。って言うか失礼だし。
もうお付き合いの無くなった会社なので、特に苦情を言う気も無いけれど。
九州美人支部長ことTさんが、芝居見物がてら上京するというので、またまた浅草橋問屋街へ、くっついて行く事に。
お昼に待ち合わせて、まずは昼食。
今日はTさんの長女Nさんも一緒。若い女の子(とは言っても新婚さんなんだそうだ…)がいると、なんかハナヤカである(笑)。Tさんは実は、3女の母で、三姉妹を東京に残して九州へはご夫婦で行っている。
今日は昼は長女とお買い物、夜は三女と劇団☆新感線芝居、だそうな。
Tさんがネットで下調べしてくれていた、中華のお店へ行ってランチを食べた。
なんたらホテルの元シェフとかで、お味は本当に美味しかった!値段もお手頃。
…しかし、どうやら店員が皆中国の人らしく、意志の疎通がイマイチ…。
美味しかったし、感じも良かったから、いいけど。食べるまで不安な思いをしました(笑)。
お腹いっぱいになったところで、さくさくと買い物。
Tさんが頼まれた買い物を探しつつ、和小物、天然石、金具類、スワロフスキーと歩き回り、最後に文房具や入浴剤の店へも行った。
前回は最初だし、わりと急な話だったので、何を買って良いやらウロウロして終わってしまった。いや、欲しいまま買っていたら大変な事になるんで、ググッとガマンして見てまわった、と言った方が正しいな。
今回は、そんなワケで、買いました〜!(いや前回も結局結構買ったけど)
サザレ天然石3色(紫、ピンク、水色)、淡水パール一本、金具類多数(ほぼ手当たり次第…)、ヴェネチアンビーズ4袋にチェコビーズ5袋、丸玉アメシスト3個、お花のチャーム5個。それからアロマキャンドル3種に、入浴剤6種。
はー、買った買った。
ビーズ類は生地と違って場所を取らないので、ついつい買い込んでしまう。生地も買い込むけど。
でも、調子に乗って買い過ぎると、みるみるバッグが重くなる……、そう、石と金属とガラスだもん。みんな重いの。
ダーッと一通り回って、Tさんのメモも大方クリア(一部売り切れ品アリ)したところで、「お茶でも…」とTさんが言った途端、それまでおとなしく付いて歩いていたNさんが、「お茶飲もう飲もう、石はもう見飽きた」。
あ、そっかー。普通こんなに見ないよね、石なんて(笑)。
わりと喫茶店の少ない街で、やっと入った古びた感じの店、間口は狭かったが中でL字型に広がっていて、物凄い広くてビックリ。テーブルクロスや壁紙も、いかにもレトロな昭和の香り。
私が頼んだアンミツも、Nさんのバナナホットケーキも、なんか高校生の頃に食べたようなデコレーションで、懐かしさ漂う。本当に面白い街だ…。
博多のお土産に、素晴らしく美味しい明太子とぬれおかきをいただいた。
Tさんはその足で新橋演舞場へ『朧(おぼろ)の森に棲む鬼』を観に行き、一泊して翌日夜7時の飛行機で博多へ帰ったとか。
アッパレ元気者である。
川崎市民ミュージアムに『みんなのドラえもん展』を見に行った。
いつ行っても空いてるミュージアム、今回も悲しい程の静けさだ。平日とは言え、年配と学生風のお客がチラホラ。
会場入り口に、巨大なピンクのドアの模型。
みんなの夢、ドラえもんの道具の人気No.1「どこでもドア」のつもりらしいが、いかんせん、でかすぎる。
「でかい…」と、つぶやきつつ中へ。
展示は、生原稿やら、どらえもんの道具類を絵と解説付きで集めた物、TVアニメの返還や劇場映画のリスト、様々なドラえもんグッズや、コラボ作品と称して写真やらモダンアートやら。
グッズはぬいぐるみや財布、下敷き等の比較的ありがちな物から、スリッパだのティシュボックス、マット、枕、しまいには車や列車まで。この多様ぶりは尋常でなく、改めてドラえもんの人気の程と共にグッドデザインぶりを思い知る。
ちょっと残念だったのは、劇場映画の紹介がとってもサッパリしてた事、かな。
出口前に上映会場があり、TVアニメの2話分を流していた。ここには意外と、人が溜まっていて、何やら和んだ空気が流れる。
作品もいくつか展示されている。『金の斧銀の斧』をモチーフにした『キレイなジャイアン』、会場で爆笑してしまった。(想像してください。多分その通り。)
やっぱり凄いな、ドラえもん。
展覧会自体は、ちょっと小振りで工夫の無い印象。
でも、ドラえもんの偉大さの一片は見られる。
2/25日まで。
劇団☆新感線、とうとう新橋演舞場お正月公演『朧(おぼろ)の森に棲む鬼』。千秋楽に、やっと観に行く事ができました。
染五郎、今回は「悪役」と、いう事で、話題だったらしい(後で知った)。なかなか哀れな奴で、良かった。
古田さんもワルな感じで、全体に笑いを押さえたシリアスな芝居。かなり陰惨な印象。
本物の水を使う、と聞いて期待マンマンで行ったのだが、のっけからラストまで、雨、川、滝、と、予想をはるかに上回るダイナミックな演出に、度肝を抜かれた。ど、どうなってるの!?裏。
弟分役の阿部サダヲ、オオキミ役の田山涼成両氏が、なごみ系で活躍。しかし、なごめた分だけなお………ああ、いかん、大阪公演が残っているんだった。ネタバレは、極力避けましょう。
女優陣は、主要キャストが皆美人で楽しかった。高田聖子さんも、公家風の衣装が良く似合ってステキ。熱演でした。
我らが逆木圭一郎は、今回役は小さかったがあちこちに登場、してたらしい。
席が比較的遠かった(一階の後の方)せいもあって、一つ役しか見分けられなかったが、実は「染さんの次に着替えが多い」ので大忙しだったそうな。
ひゃ〜。染さんの役「ライ」は、出世魚みたいな男。ボロをまとって登場し、アレヨアレヨと出世して王にまで登りつめる、という事で、どんどん衣装が代わり、どんどんキラビヤカになって行く。それとお着替え回数がほぼ同じとは……うーん。
お疲れ様でした。
昼公演で、11:30開場12:00開演。
会場直後くらいにロビーに到着したら、R子さんが嬉しそうに立っているのを発見した。
R子さんはすでに観ているので、先週会った時も芝居の話がしたくてウズウズしてるようだったのを「ネタバレ禁止〜!」と止めていたんであった。ああ、これでやっと、分かち合える(笑)。
昨夜遅くまでかかって、去年買った唐草模様のベルベット生地で縫ったワンピースを来て行ったら、R子さんは
「着物着て来るかと思った…」ガッカリさせて申し訳ないっす。
まだね、着物、着て外を歩ける程ではないだすよ、草履も持ってないし、今だったらコートもいるでしょ、無いもの。
ああ、道程は遠いなぁ。
でも、次回の『いのうえ歌舞伎』には、ゼヒ!と、心に誓うのであった。
芝居は、そんな訳で演出も凄いし、役者は粒揃い、脚本もシリアスでピシッと決まっていて、本当に良かった、と、思う。
しかし、隣に座った○ブの、香水が臭い!
これには参った。
たださえ熱気ムンムンの劇場内、固定席で満員御礼、逃げ場ナシ。
頭から一本ブッかけて来たんじゃないか、という勢いで、おまけに私の大嫌いな甘ったるい匂いの香水。まったくもう。
舞台前半ですでに、本気で動悸息切れが起こってしまい、入り口で配られたチラシで必死に仰いでしのごうとしたが、私の手の伸ばせる範囲に香水に浸食されてない空気は無かった(泣)。
香水、私も使いますよ、けっこう好き。でも、香りの好みも人それぞれだし、とても敏感な人もいる。
気を付けなくては。
…なんて心の余裕はその時は無く、ただひたすら隣席の○○を呪うのみ。
しかもその○○女は阿部サダのファンだったらしく、彼が途中退場したら、でかい身体で船漕ぎ出した!こんなに芝居が盛り上がってるのに寝てんじゃねー!てめー観ないんなら出て行けー臭いんだからあぁー!!!心で絶叫。
せっかくの芝居も没頭できず、せっかくの千秋楽のアンコールも、「もう終わりにしようよ…」と言いたくなった。
マジな話、通路寄りの席だったらアンコールの途中で逃げ出してたわ。
近頃劇団☆新感線の千秋楽は、「煎餅撒き」というのが恒例なったらしく、別に普通のお煎餅なんだけど役者が会場に撒いてくれるんで、ファンにはちょっとしたお楽しみになっている。
今回はステージ上の主要キャストばかりでなく、会場通路にも脇の人達が出て来て盛大に煎餅を撒いた。
と、何を思ったか、その隣席の○○が「はい!」と私に煎餅を手渡してくれたではないか!
うわー。さんざんののしって(心の中だけど)ごめんー。○○とか何度も(心の中で)言ってごめんー。
(だいたい、他人様の容姿を云々してこきおろすなんて人として最低。これはマジ反省です。)
いい奴だったんじゃん………。
公演後、R子さんと連れだって楽屋訪問。
逆木圭一郎を呼び出して廊下で話し込んでいたら、男子トイレの入り口を塞いでいた。すいませんー(笑)。
千秋楽とはいえ、まだ大阪公演が丸々残っているので、逆木氏も緊張感が残っている様子。
今日の舞台では、立ち回りもかなりこなしていたので、骨折した足首も良くなったようだ、良かった。
昼に始まったので、舞台がはねても3時過ぎ。
昼食は幕間に劇場内で天ざる蕎麦を食べたが、お茶でもという事で、先週に引き続き銀ブラ。
いいお天気で暖かく、会場の空気があんなだったので、外の風が心地良い。
歩行者天国をダラダラ歩いて、けっこうウロウロしてしまった。
銀座も意外と喫茶店は少なく、土曜日の夕方とあって、どこも満員、行列状態。
大通りではダメか?と、ちょっと脇に入って、何となく妖し気な地下の店に入ったら、出迎えてくれたのは黒いワンピに白いフリフリエプロンのメイド服のウェイトレスさん。おおっメイド喫茶!?違う違う(笑)。
アンティーク風の店内は意外に居心地が良く、コーヒーもワッフルも美味しかった。
R子さんは、先日浅草橋から送った携帯メールに添付したNさんのバナナホットケーキの写真に触発されたのか、バナナクレープを注文。なかなか豪華だった。ああ、私達、いつもの事だけどダイエットはどこへ…(笑)。