これからの例会                昭和48年。ロックに乗せて揺れ動く若者たちの群像劇

第450回7月例会文学座公演「昭和虞美人草」

作    :マキノノゾミ
演出  :西川信廣
出演者:早坂直家、植田真介、細貝光司、上川路啓志、西村知泰
     富沢亜古、鹿野真央、高柳絢子、松本祐華、森 寧々、他
上演時間2時間45分(休憩15分)







あらすじ

 時は昭和48年(1973年)The Beatles,The RollingStones, Led Zeppelinといった当時全盛の70年代ロックにどっぷり浸かり、大人への階段を上がっている途中の若者たちが織りなす悲喜こもごも

 代議士の息子である甲野欣吾は売れないマニアックなロック雑誌「エピタフ」を刊行している。盟友である宗近、小野、浅井らが編集に携わるという、いわゆる同人誌的な雑誌であった。ある日小野と浅井がエピタフを辞めると言い出す。それと同時に甲野の腹違いの妹である藤尾は司法試験のため勉強中である小野に急接近。結婚という二文字をちらつかせ、ニューヨークやらどこやらとあちこちと引っ張り回す。

しかし小野には郷里に小夜子という許嫁に近い女性がいるのだった。煮えきらない態度の小野に宗近が諭す。「そいつはsロックじゃないぜ…」


解説

 「王様と私」をベースに日本の明治時代、西洋化が急速に進む東京でいまだ封建的な文化を固辞する子爵とアメリカ人女性との交流を軸に、日本の夜明けをコメディタッチで再現し好評を博した「殿様と私」。

日本人なら誰でも知る偉人のなかの偉人野口英世。世界にその名を轟かせた一方、金銭感覚に疎く大変な浪費家だったという一面を描いた「再びこの地を踏まずー異説・野口英世物語ー」。

これら極上のインターテーメントを送り出してきたマキノノゾミX西川信廣コンビが三度、タッグを組みました

明治維新というドラマチックな変化を経験した後の日本人像を描いた夏目漱石の「虞美人草」を翻案、。設定を昭和48年に置き換え、錯綜する若者たちの姿の中に「普遍的な、何かとても大切なこと」を描き出します。