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世界中で翻訳され、映画にも ドリアン助川小説の舞台化作品 人はなんのために生まれてきたのだろう |
あらすじ 線路沿いから一本路地を抜けたところにある小さなどら焼き店。千太郎が日がな一日鉄板に向かう店先に、バイトの求人を見てやってきたのは70歳を過ぎた手の不自由な女性吉井徳江だった。 |
徳江の作る「あん」の旨さに舌を巻く千太郎は彼女を雇い店は繁盛し始めるのだが…。偏見の中に人生を閉じ込められた徳江、生きる力を失いかけた千太郎、ふたりはそれぞれに新しい人生に向かって歩き始めるのだが…。 |
初演時の感想から ◎久しぶりに正統派の芝居を見た!という感じがしました。吉井さん の優しい話し方や辻井さんとワカナの素直な気持ちに心を打たれて自然に涙が流れました。 ◎映画テレビで見ていたので、舞台でどう演出するのか興味がありましたが、期待以上でした。ハンセン病の悲惨さや理不尽さがよく描かれていて、最後の白いブラウスの話には涙が出ました。現実を一時忘れられる感動をいただきました。 |
解説 「私達はこの世を見るために、聞くために、生まれてきた。ただそれだけを望んでいた。…だとすれば、何かになれなくても、私達は生きる意味があるのよ。」 ミュージシャン・タレントとしても有名なドリアン助川が書いた小説「あん」は、かってハンセン病患者が社会から断絶され隔離されていた歴史的な事実をもとに、心無い噂や真実に基づかない偏見によって苦しめながらも、生きることの尊さを訴えた作品であります。 今、日本のみならず世界ではコロナ禍もあり分断と格差が広がっています。 生きることの尊さを再確認する舞台として上演されます。 |