これからの投資の方向性、景気循環とバリュエーション、相場サイクルと清算価値、
バリュー投資の原点、ベンジャミン・グレアムの売却基準、少し考えれば分かる、
東京セミナーの開催が厳しい状況です、景気ウォッチャー投資法、不景気時代には思い切った投資、
東京セミナー開催します
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ショートコラム(2010年8月)
■東京セミナー開催します(2010年8月28日) |
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開催の危ぶまれた9月12日(日)東京セミナーですが、追加のお申込をいただきましたので開催します。 テキスト作成も追い込みに入ってきました。割安株の話題には事欠かないだけに、色々と面白そうな話ができそうです。 ちなみに、会社四季報 CD-ROMにてスクリーニングを行ったところ、次のような結果でした。 ●PLR(株価清算価値倍率)0.7未満・・・163銘柄 いくばくかのキャッシュとモチベーションの残っている投資家にとっては、またとないチャンスといえます。 |
■不景気時代には思い切った投資(2010年8月25日) |
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本多静六氏の名著『私の財産告白』より引用します。 投資戦に必ず勝利を収めようと思う人は、何時も、静かに景気の循環を洞察して、好景気時代には倹約貯蓄を、不景気時代には思い切った投資を、時期を逸せず巧みに繰り返すよう私はおすすめする。 昨年あたりから、本屋の店頭に倹約貯蓄本が平積みされるようになりました。そのような本を買い求めている方の何割かは、2005年の投資ブームにて、安易なタイトルの株本を読んでいたことでしょう。 ほとんどの個人投資家は、やっていることがあべこべです。今はまだまだ不景気ですから、株を買うのに向いている時期です。数年後、好景気に沸き「預貯金なんて愚の絶頂」という雰囲気になれば、持株を売却して、倹約貯蓄に励めばいい話です。 世の中のムードに同調しておれば、精神的な安らぎを得られるかもしれません。しかしながら、みなさんの財産にとっては、あまり安全とはいえないのです。 |
■景気ウォッチャー投資法(2010年8月22日) |
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久々に、興味深い新刊がありましたので紹介します。 株式投資では「いつ、売買するか」も重要な要素です。現に、昨年(2009年)11月か12月に買った銘柄を今年4月に売っておれば、ほとんどの銘柄で利益が出ているはずです。一方、今年4月に買った銘柄を現時点まで持ち越しておれば、含み損にうんざりしていることでしょう。 本書では「景気ウォッチャー調査」という経済統計に基づき、売買を行う「景気ウォッチャー投資法」が紹介されています。シンプルなやり方にもかかわらず、2005年からのリターンは年18%と、厳しい下げ相場の中でも安定した実績を残しています。 私たち個人投資家が避けたいのは、大局的な下げ相場を買い向かい、元本を大幅に毀損させてしまうことです。そのためには「いかに休むか」が肝要なのですが、本書のように一つの経済統計を時系列でじっくり見ていくことにより「時を待つ」のも妙案です。 この「景気ウォッチャー投資法」をそのまま取り入れるかどうかは、みなさんの判断次第ですが、本書で指摘されている視点は今後の資産運用において欠かすことができません。一読をおすすめします。 |
■東京セミナーの開催が厳しい状況です(2010年8月21日) |
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9月12日(日)に予定している東京セミナーですが、現時点でのお申込みが1名様にとどまっています。このまま開催すれば、粗利益の段階で赤字となっていまい、たいへん厳しい状況です。 そこで、まことに勝手ながら、お申込締切を8月31日(火)とさせていただき、その時点で追加のお申込がなければ中止といたします。 本当は、こういった時期こそセミナーをやりたいのですが、個人事業主としては“出血”を放置するわけにもいかず、苦汁の選択です。 なお、後1名様のお申込があれば、合計で2名様以上となりますので、セミナーは予定通り開催いたします。 「よし、参加しよう」という方がいらっしゃればメールにて、氏名(漢字とカナ)、郵便番号、住所、電話番号、カナ振込人名(ご本人と異なる場合)を記入して申込みください。折り返し、振込口座などのご案内をいたします。 |
■少し考えれば分かる(2010年8月20日) |
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業界内にて一定のシェアを確保しており、それなりの参入障壁を備えている企業があったとします。 時価総額150億円、税引後利益10億円としましょう。PERは15倍につき、まあ普通です。 ところが、その企業が無借金であり、100億円相当の預貯金と投資有価証券を保有していたらどうでしょうか。事業価値は50億円です。 収益についても、たまたま不況で低迷しているだけであり、過去10年間平均の税引後利益が25億円だとしたら・・・。 その企業を丸々買収した場合、景気が“並”に戻れば、たった2年で投資を回収することができます。 実のところ、マーケットには、このような銘柄がゴロゴロしています。今年は、4月高値につき、半年後の秋頃には、もっと安く買えるかもしれません。 不動産投資に例えば、利回り50%の物件が出ているのに、買い手がつかず、指値を入れることのできる状況です。 投資家として、これからどう行動すべきか、少し考えてみてください。 |
■ベンジャミン・グレアムの売却基準(2010年8月17日) |
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ベンジャミン・グレアムは、バリュー投資家にしては珍しく「売りのルール」を提唱しています。 1.株価が50%上昇したら売る グレアムは、バイ・アンド・ホールド派ではなかったようですね。『証券分析』では、評価損を取り戻すための塩漬けを「長期の投機」として非難しています。 ちなみに、このルールを取り上げているのは『マネーマスターズ列伝』です。自身の著作では、売りのルールをまとめているような箇所は見当たりません。 |
■バリュー投資の原点(2010年8月12日) |
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8月に入ってから、ベンジャミン・グレアムの著作を読み返しています。 ●『ベンジャミン・グレアムの投資の王道』 この3冊のうち、最近では『証券分析』を一番面白いと感じるようになりました(もともと『賢明なる投資家』は初心者向け、『証券分析 』は中級者以上向けに書かれたものです)。 特に興味深かったのは、グレアムが清算価値を下回っている銘柄への投資について、諸手を挙げては賛成していないことです。「多くの場合、清算価値以下の株価がついているというのは誤った経営方針が取られていることのサイン」と指摘しているほどです。 会社四季報 CD-ROMにより、清算価値を下回る銘柄のスクリーニングができるようになりましたが、上位には怪しげな銘柄も少なくありません。スクリーニングリストからどの銘柄を選べばいいかを知りたい方は、グレアムの教えをこうのも一案です。 |
■相場サイクルと清算価値(2010年8月9日) |
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早川さんの9036 東部ネットワークの清算価値2が興味深かったので、私も2社ほど、清算価値と時価総額の推移を計算してみました。 いずれも、本業をあまり評価できない資産バリュー株です。 以下のグラフのように、上げ相場により時価総額と清算価値が変わらなくなれば「売り時」であり、その後の下げ相場で時価総額が清算価値の2/3以下(理想は半分以下)に落ち込めば「買い時」であることが分かります。まさに、グレアムの言っているとおりです。 このような銘柄の中から、配当利回りの比較的高いものを買っておき、数年待つのも悪くないと思いました。 |
■景気循環とバリュエーション(2010年8月6日) |
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下のグラフは、ある機械メーカーのキャップレート、修正キャップレートの推移です。 ●キャップレート=当期営業利益×0.6÷企業価値 景気循環の影響をある程度排除している修正キャップレートの方が、本来のバリュエーションに近いです。 業績の絶好調だった2006年3月期は、キャップレート8.6%、修正キャップレート4.7%でした。修正キャップレートを見る限り、そろそろ株の売り時です。 一方、業績の低迷した2010年3月期は、キャップレート6.1%、修正キャップレート37.7%となっています。もう買い始めていいかもしれません。 このように、企業収益は、景気循環を考慮する必要があります。ところが、たいていの個人投資家は逆をやりがちです。DCF法を用い、2006年3月期のような好況期の営業利益に下駄をはかせ、高値を正当化しようとします。 そして、本当に株価の割安なとき、バリュエーションを計算する投資家は少数派です。実際に電卓をたたいてみれば、以前のショートコラムに書いたように「バリバリのバリュー株」がゴロゴロしているはずです。 この機械メーカーも、5月以降の株価下落により、修正キャップレートが86.5%にまで上昇しています。バリュー投資家にとっては、チャンス到来といえるでしょう。 |
■これからの投資の方向性(2010年8月2日) |
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ここ1年ほど、売買技術を向上させるため、東証一部の低中位銘柄に限定した売買練習を行ってきました。もちろん、すべて上手くいったわけではありませんけど、少しは感じをつかめるようになったと思います。
問題は、これからどうするかです。さらに売買技術を高めたトレーダーを目指すのか。それとも、売買もできる投資家を目指すのか。 先日、以前に手掛けていた銘柄を調べ直していたのですが、故郷に帰ってきたような、何ともいえない安堵感に包まれました。株価水準も、すっかり昔のバリュー株に戻っています。 やはり、慣れ親しんだ銘柄の方が合っているということでしょうか。 |
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