トスカーナ赤ワイン特集indexへ
VIGNETI A-Z (葡萄品種AーZ) T-Z


T-Z A   C    DーG    I-M    N-O    P    R-S 

TAZZELENGHE
(タッゼレンゲ)

 コッリ・オリエンターリ・フリウリ地区のブットーリオ、又はマンツアーノのみで見られる赤ワイン用品種だが、その名前の由来が、この地方の方言「タッリャリングア(舌を切るもの)」に表されるその酸味というから面白い。

TEROLDEGO
(テロルレゴ)
★★★
 トレンティーノで栽培され、ずっと長い間過小評価されていた赤ワイン用品種だが、近年、僅かに収穫量を減らすことにより、ものの見事にその秘められていた素質を披露させている。比較的安価で「テロルレゴ・ロタリアーノ」の名でDOC指定されている。

TOCAI
(トカイ
)
☆☆☆☆☆
 さて、この幾世紀もの歴史を持つ、あまりにも有名なハンガリーの偉大な品種。その起源について様々な議論がされているが、どうやらオリジナルはこのイタリアの「トカイ・フリウラーノ」であるらしい。ただ、更に議論を深めると、ハンガリーで言う「トカイ」は、「ピノ・グリージョ」のことであるらしいし、元祖と言われるイタリアの「トカイ・フリウラーノ」は、「ソーヴィニョン」の従兄弟でもあるという。とにかく話を先に進めるが、上手に造られたものは、本当に上品な白ワインを見本するような黄金色を放ち、デリケートなアーモンドを思わせる香りに包まれた素晴らしいものになる。

TRAMINER
(トラミネル)
☆☆☆☆
 ほぼ、ドイツの同名の町の名に由来し、起源もそこにあるという説が正しいこの白ワイン用品種、大まかに2種類あって、「トラミネル」と「ゲウルツトラミネル」というが、後者はイタリア語で「トラミネル・アロマーティコ」と言う。「アロマーティコ」とは「アロマに満ちた」という意味で、実際、スパイスと共に調理されたフルーツの香りが特徴である。トレンティーノ・アルト・アディジェとフリウリ地区で主に栽培され、白ワインを超えた「6年以上」という超熟に耐えることもある。

TREBBIANO
(トレッビアーノ)
☆☆☆☆
 古代ローマの時代から受け継がれ、今日、世界中で最もその生産量を誇るイタリア産の大衆的白ワイン用品種。その驚異的な生存力、大地への適合性、莫大な収穫量、そして幾千もの時をかけて築いてきた数え切れない子孫を抱える大世帯の主。フランスでは「ユニ・ブラン」と呼ばれ、その淡白な素材から偉大なコニャック、アルマニャックを生み出し、数々のリキュールのベースにもなっている優れものだが、いわゆる一つの白ワインとしての評価を下すと、やはり質より量の量産型であじけなく、低俗に終わっているものが多い。とは言え、ロンバルディアとヴェローナの境の「ルガーナ」やアブルッツオ州の「トレッビアーノ・ディ・アブルッツオ」等、収穫量を落としての品質改良に成功するものもあり、特にエドアルド・ヴァレンティーノ氏の作り出す「トレッビアーノ・ディ・アブルッツオ」は素晴らしく、悪名高き大衆ワイン用品種を世界レヴェルに押し上げるものとなっている。

UVA DI TROIA
(ウーヴァ・ディ・トロイア)
★★
 プーリア州の代表的なワイン「カステル・デル・モンテ・ロッソ(赤)」の主軸を務める品種だが、何と言っても名前が凄い。「ウーヴァ」は「葡萄」で、「トロイア」とはいわゆる「道端でお客待ちしている女性」の意。

UVA RARA
(ウーヴァ・ラーラ)
★★
 ロンバルディア州の「オルトレポー・パヴェーゼ」の「ロッソ」、「ブッタフオッコ」、「サングエ・ディ・ジューダ」に於いて「バルベーラ」、「クロアティーナ」種を補助する赤ワイン用品種。「ラーラ」とは「珍しい」の意。

VERDICCHIO
(ヴェルディッキオ)
☆☆☆☆
 マルケ州はアドリア海沿岸の「ヴェルディッキオ・ディ・カステッリ・ディ・イエージ」と言う、魚の形のボトルで有名になった白ワイン用品種。これもかなり遠い昔からこの地で栽培されているらしいが、その先祖が「ソアーヴェ」か「ルガーナ」、どちらのトレッビアーノから来てるかは謎。土地がらから魚に合う辛口のシンプルなワインだが、やはり幾つかのワイナリーによる果敢な品質向上のチャレンジに於いて、本当に凄いレヴェルを誇るものも出てきている。スプマンテもある。

VERDUZZO
(ヴェルドゥッツオ)
☆☆
 コッリ・オリエンターリ・フリウリで栽培されている、花の香りが心地良い甘、辛口白ワイン用品種で「ヴェルドゥッツオ・フリウラーノ」とDOC指定を受ける。近年レヴェルの高いものも登場し始めめている。

VERMENTINO
(ヴェルメンティーノ)
☆☆☆
 イタリアはティレニア海側、特にコルシカ、サルディーニャ、シチリア周辺に多数存在する白ワイン用品種。マルヴァジアに似た性質を持つが、熟れることにより酸味が抜けぬよう収穫を早めているので、一般にその若葉が弾けるようなフレッシュ感が特徴と言える。リグーリア州の「リヴィエラ・リーグレ」、「コッリ・ディ・ルーニ」。トスカーナ州の「ボルゲリ・ヴェルメンティーノ」、サルディーニャ島の3つ、「ガッルーラ」、「アルゲロ」、「ディ・サルディーナ」などが注目すべきもの。

VERNACCIA
(ヴェルナッチャ)
☆☆☆
 おそらく、ラテン語の「Vernaculum(・・・の代わりに)」から、幾つもの種類を持つという意味で、その名が来ているのであろうこの白ワイン用品種。まず代表されるのは、中世から既にその名声を誇っていたというトスカーナ州の辛口「ヴェルナッチャ・ディ・サン・ジミニャーノ」、マルケ州の赤、甘口、辛口、弱発泡性有りの「ヴェルナッチャ・ディ・セッラペトローナ」、そしてサルディーニャ島の甘口が特に有名な白「ヴェルナッチャ・ディ・オリスターノ」などがある。

ZIBIBBO
(ジビッボ
)
☆☆
 あの「モスカート・ディ・パンテッレリア」で有名なシチリアはパンテッレリア島で見られるモスカート種の従兄弟。上記のそれと違い爽やかな軽口の弱発泡性のものが特に際立って美味。