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VIGNETI A-Z (葡萄品種AーZ) I-M


I-M A   C    DーG     N-O    P    R-S    T-Z  

INCROCIO MANZONI
(インクローチョ・マンツオーニ)
☆★
 「リースリング」と「ピノ・ビアンコ」の交培による、爽やかなアロマが特徴の「IL 6.0.13」。そして「プロセッコ」、「カヴェルネット・ソーヴィニョン」による希少な赤 「IL ROSSO 2.15」の2種類がある。ヴェネト州はトレヴィーゾ県でよく見られる。

LAMBRUSCO
(ランブルスコ)
★★
 古代エトルリア人により伝えられ、エミリア・ロマーニャ州全域に分布する、弱発泡性の赤、又はロゼ・ワイン用品種。セッコ、アッボカート、アマービレ、ドルチェと4段階の味に分けられ、その豊富な品種のヴァリエーションは70を超えると言われるが、有名なDOCとして代表的なものは、レッジャーノ、サラミーノ、ソルバーラ、グラスパロッサ・ディ・カステルヴェトロの4つ。

MALBEC
(マルベック)
★★
 フランスはメドック地区の補助役的赤ワイン用品種で、フルーツ香と柔らかさが特徴。イタリアでは、ヴェネト州の一部地域のみ見受けられる。

MALVASIA
(マルヴァジア)
☆☆☆★
 モスカート種と同様に、古代ギリシア人により伝えられ、最も広域に広がった品種。豊富な種類をも誇り、フリウリ・ヴェネツイア・ジューリア州の辛口「イストリアーナ」や、中軸ワインの補助役として活躍する、ラッツイオ、トスカーナ州の辛口「トスカーナ」、そして口々に語られる伝説的名作、シチリアはリーパリ島の琥珀色の甘口パッシート「ビアンカ」等が主要。他にも、ピエモンテで赤く上質の甘口を造り上げ、アルト・アディジェのDOCでは軽いランブルスコ・タイプの赤を造りだす「ネーラ(黒)」、プーリア州の爽やかで軽口の赤、そしてロゼ、甘口、辛口、種類の豊富なサルデンニャ州の白等など、そのヴァリエーションの広さはとても一口には言い表せぬ大所帯の主。

MARZEMINO
(マルツエミーノ)
★★
トレンティーノののみで見られる中ボディの鮮やかな赤に、若い香りが適度に合っている軽快な赤ワイン用品種。


MERLOT
(メルロー)
★★★★★
 「シャトー・ペトリュス」の名を記せば、この品種の偉大さが容易に理解できると思うが、要するに、カヴェルネット・ソーヴィニョンと共に、ずば抜けた実力、そして記録的な適合性の容易さにより、イタリア全土で成功を収めている赤ワイン用品種。強い色素、デリケートに香る熟れた果物系の香り、口の中で静かに広がるアルコールに、若くからビロードのように柔らかいそのボディ。そして何よりも土地に対する驚異的な適合性と自活力。すっかりと定着したこのスーパー品種、もはやイタリアの歴史となりつつさえある。

MOLINARA
(モリナーラ)
★★
 ヴェネト州はヴェローナで「バルドリーノ」、「ヴァルポリッチェラ」など、多数の優秀なワインに於いて、コルヴィーナ種の補助役を務める赤ワイン用品種。

MONTEPULCIANO
(モンテプルチャーノ)
★★★★
 サンジョベーゼ種に継いで、イタリアで最も広域に分布しているトスカーナ産の赤ワイン用品種。トスカーナ州の「ヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチャーノ」、アブルッツオ州の赤、そしてロゼ「チェラスオーロ」、マルケ州の赤「ロッソ・コーネロ」など、数々の名作を世に送り出している。丁寧に収穫量をおとして仕上げれば、強く、渇いたフルーツの香りを放つ、超熟向きのボディを形成する。

MORELLINO
(モレッリーノ)


>>>>>>サンジョベーゼ参照
MOSCATO
(モスカート)
☆☆☆☆☆
 世界中で一番、世の民に好まれて栽培されている品種とは、「シャルドネイ」でも「カヴェルネット・ソーヴィニョン」でもなく、この「モスカート種」なのかもしれない。古代にアジアから伝わったこの品種、気ままで航海好きのギリシア、そしてフェニキア人たちにより地中海沿岸一帯全てに広がり、熱さ、寒さ、高湿、低湿、沿岸地、山岳部、何処にでも根を広げ、何処に於いても適切な姿に形を変え、そして必ず成功を得た優れもの。その香りたつ「花」、いや、まさしくただ一言「マスカット」の芳香に、人を魅せつけて止まぬ黄金の品種。

MULLER THURGAU
(ミューラー・スルガウ)
☆☆☆☆
 1882年、ドイツ人のヘルマン・ミューラー博士のもと、スイスはスルガウ地区にて行われた「リースリング」と「シルヴァネル」種の交培により生まれ、全世界に分布する白ワイン品種。ただ、イタリアではそれほど普及していなく、トレンティーノ・アルト・アディジェ州、そしてフリウリ・ヴェネツイア・ジューリア州に、DOC制定を受けている。寒気の吹き込む、海抜高い場所を好むこの品種、巧く造れば僅かに気品の香りを漂わす、はっきりとした酸味が心地良い、辛口の白ワインとなる。