観 光 編

3日目後半

<文責:女王様1号>


◆ トンレサップ湖は広いな大きいな、だが… ◆
 今日もなぜかカンボジア料理ではなく中華料理店で昼食を済ませ、午後。ガイド氏の強いプッシュにより、当初の予定にはまったく入っていなかったトンレサップ湖ボートクルーズ $25に行くことになった。 東南アジア最大の湖で、水上生活者がいるらしい。朝方は雨が降っていたからボートに屋根がないのなら行くまいと思っていたのだが、屋根はついていると言うし、すっかり雨もやんだし、その後で市内のマーケットで買い物する時間もあると言うので、とりあえず…といった気分での消極的参加。

 トンレサップ湖はシェムリアップからクルマで30分強。到着するとガイド氏がボート屋と交渉し、女王様たちは幌のついたモーターボートに乗船。 中はプラスチック製の椅子が並べられていて、8人くらいが乗れる。
トンレサップ湖  ところどころに浮かぶホテイアオイの固まりの間を縫って進んでいくと、水上生活者の集落が見えてきた。 それほど大きくない船の上に家が載せられていて、勝手に動かないよう一応杭に固定されている。 ガイド氏の話によれば、乾期になるとモーターボートに牽引してもらってもっと沖の方へ移動するらしい。 住んでいる人々は、普段の移動には手漕ぎの平べったい木の船を使っているようだった。自転車という感覚なのか?
 集落には学校や病院もある。待機している救急車(「車」ではないが)はもちろんモーターボート。 なぜかやたらと動物を飼っているみやげもの屋船もあった。大きな鳥が何羽かいて、ガイド氏は「ペリカンだ」と言うのだが、あんなに目つきの悪いペリカンはいない。 どう見てもハゲコウ。店のおばちゃんが親切にも籠の中から大蛇を出そうとしてくれたので、女王様たちは丁重にお断りした。
 集落の中を一回りし終わると、ボートはぐんぐん沖の方へ。見渡す限り水面しか見えないところで停まる。 広さを聞いてみたところ、乾期で琵琶湖の4倍、雨期は12倍になるとのことで、そうすると雨期が終わった直後のこの時は相当な広さになっていたハズ。 この頃からボートのエンジンのかかりが悪くなり、そのたびにガイド氏が「では泳いで帰りましょう」とお約束ギャグをかましていた。
 岸までの帰り道は風景の単調さにすっかり落ちかかっていたが、風向きの関係か結構な水しぶきがかかり始め、上げてあった幌をおろす。幸い泳ぐハメにもならず、岸に無事到着。所要約1時間

 しかし途中から全員が口に出さずに思っていたことだが、このツアーには行かなくてよかった。水上生活者の集落も、もっと水上マーケット風なものを想像していたのだが、湖が広すぎるのが良くないのか(?)、そういう活気のあるところではなかった。 たとえレリーフはなくても、タ・プロムにでも連れていってもらった方が意義があったと思われる。 トンレサップ湖も一見の価値がないわけではないが(微妙な表現)、1時間もかけて見るものでもない。 いや、それ以前に1人$25も払って見るものではないぞ、絶対!
 思えば、帰り道で1号の後ろの席に座っていたガイド氏は口笛を吹いてご機嫌だった。女王様一行が払った計$100のうち、少なく見積もっても$80は彼のポケットに入っていること請け合い。 今頃は彼の指にもう1つキンキラ指輪が増えている気がしてならない。 やはり、ガイドが妙にプッシュするツアーへの参加は要注意である。

◆ さらばカンボジア&ただいまベトナム ◆
 シェムリアップ市内に戻り、気を取り直してオールド・マーケットで買い物。絵ハガキを購入したり、布製のバッグやTシャツを見繕ったり、カンボジア風の衣装をいきなり店先で着せられたり(2号)。 しかしマーケット自体が思ったほど広くないのと、中で魚を売っている店があって強烈なニオイが漂ってきたりしたため、30分程度で撤収してしまった。
 さらにその近くのアーティザン・ダンコールという伝統工芸品の技術学校兼そこで作った商品のお店に連れていってもらう。 カタコト日本語の係員に木工彫刻のクラスを案内してもらってから、店の方であれこれと織物製品を物色。 オールド・マーケットのバッタもんと違い、明らかに品物はいいが値段もいい。 「ベトナム航空は時間がアテにならないので早目に行きましょう」とガイド氏に促され、買い物を終えるとそのまま空港へ直行した。
 ガイド氏と別れてチェックイン&出国手続きをしてしまうと、空港が小さいので何もすることがない。 しかも滑走路がすぐ近くにあるので、飛行機が離陸準備に入ると爆音がうるさくて会話もままならない。 だが、ずいぶん早めに搭乗が始まり、そのままの勢いで予定より30分も早く離陸してしまった。確かに時間はアテにならないようだ。

 昨日モメまくって後にしたホーチミンの空港に再上陸。入国書類を書くのも二度目だし、空港内の勝手も知ってるし、非常にスムーズに入国する。 今回の便で到着したメコンツアーの客は女王様たち4人だけで、迎えに来ていたガイド氏に「こんなに少ないのは初めてです」と言われてしまった。 やはりテロの影響がかなりあるらしい。
 ホテルまでの車中でいろいろと注意事項などを聞かされたのだが、その中で「最近、アオザイやワンピースのオーダーメイドでトラブルが多い」と言われた。 そして、それに続けて「私の知っている店なら大丈夫。布代だけで縫製代はタダ。今から行きませんか?」ときた。 (^^; あからさまにその店で買えばガイド氏にマージンが入る之図だが、縫製代タダに惹かれて行ってみることにする。 が、連れて行かれた店(店名不明)にある布は中国風の松竹梅や妙におめでたそうな柄もの(「中華めでたい柄」と命名)ばかりが多く、とてもワンピースを作る気にはならなかったので、結局誰も何もオーダーせずじまい。

 途中でZAKKAに立ち寄り、初日に9号がオーダーしたワンピースを受け取ってからホテル・コンチネンタルにチェックイン。 この時、最終日のチェックアウトを18時まで延長できないかガイド氏に聞いてもらったのだが、先程マージンを稼ぎ損なったためか、あまり熱心に交渉した気配はなく、「フランス人がたくさん泊まっているので延長できないそうです」と言われた。なんだそりゃ。 理由になってないぞ。
 チェックアウト時間については後で直接交渉することにし、ひとまず部屋へ。2号と9号の部屋はエレベーターのすぐそばのゴージャスルームなのに、1号と3号の部屋は廊下のどんづまりの部屋。 天下のコンチネンタルなので、それでも広さや調度は普通のホテルのスタンダードとは違うのだが、この差はなぜ~?! (T_T)
 しかし何せ疲れているので、ドンコイ通りのベトナム料理店での夕食から帰ってくると、納得できないながらも爆睡してしまうのであった。

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