観 光 編

2日目前半

<文責:女王様3号>


◆ ベトナム出国すったもんだ ◆
 翌朝遅めの朝食を終えて荷造りをしていていると、いきなりのコール。フロントからたどたどしい日本語で「もう車が待っている」という。 まだ9時である。「昨日9時半と聞いたが…」と日本語&英語で食い下がってみたが通じない。ダッシュで仕度をして階下へ向かう。
 A氏とともに車に乗り込み空港へ。昨夜も驚いたがとにかく道路がめちゃくちゃ。バイク、自転車入り混じって目が回りそうである。
 空港に着くと同乗していた係員の指示でチェックイン。窓口の女性は仕事もそぞろにベトナム語で会話している(にゃーにゃー言うよね、とは1号の弁)。 スーツケースをベルトコンベアに載せる役の男性係員が、なぜかバスケットボールのユニフォーム姿なのに唖然。 クレームタグは5人分まとめてA氏のチケットに張り付けられたため、5人は一蓮托生の仲に。

 そんなこんなでチェックインが終わり、気づくと連れてきてくれた係員はいつの間にか消えていた。はて??? 上で待っているのだろうか。とにかく手荷物チェックを済ませてイミグレのある階上へ。しかしそこには出国税を払うカウンターがあるだけ。 パスポートを返してくれそうな人など、どこにもいない。出国税$12は事情が事情なので払う必要はないハズだが、 説明しても聞く耳を持つ様子などなく、一度空港外に出たのだからとにかく払えの一点張り。 出口のところには「払わない者通るべからず」ってな感じで担当官が頑張っている。
 ベトナム航空が欠航したせいで心ならずも足止めされたんであって、なぜ出国税を我々が払わなきゃならんのか? 女王様たちの怒り爆発。それに何より、パスポートを返してもらわないと出国できない。ピ~ンチ!

 係官らしき人が現れるのを5人で待ってみるが、そんな気配は全くなし。A氏を先頭に再度出国税カウンターで交渉を試みるが、結局チェックインカウンターで相談しろとのことであった。 階下へぞろぞろ戻ってみると、我々が手続きしたカウンターは長い列になっており、とても話ができる状況ではない。 A氏は案内所などのいろんな人に話しかけているが、話は通じていない様子。
 ここで、トラブルシューティングの原則。「責任者をつかまえろ!」
 フロアをじぃっと見渡して、トランシーバーを持ち周囲に指示を出している、ベトナム人にはまれな長身の男性を発見(背が高いので目に付いたという気も)。 3号が文法無視した英語で事情説明開始。1号が後を受けて説明。彼は「わかった」というとすぐに部下(若者)を呼んで我々に付き添うよう命じた。 1号が出国税を払う必要があるか?と尋ねるとはっきり「必要ない」と答えた。 そうこなくっちゃ。

 再度出国税カウンタへ。しかし、やはり払えと言われているらしく、付き添いくんと税担当者の間でもめている。 税金っていずこの国でも払わせることに執念燃やすなぁ。付き添いくんは電話を借りてえんえん話をしている。
 何とか話がついたらしく、出国税をパスしてイミグレ前へ。この間の距離は約3m。いったい何十分かかったやら。付き添いくんは、担当がもうすぐ来るのでしばらくここで待つようにと言い、去っていった。 しかし、なかなかそれらしき人は現れず、また振り出しに戻ったらどうしようかと不安になる。
 やがてやる気のなさそーな係員が登場。パスポートを取りに行くと言って、イミグレの反対側にある事務室へ消えた。 しかしこの待ち時間もやたら長く、壊れはじめた女王様は「今ごろ、偽造しているんじゃないの?」と失礼な一言。 輪ゴムでまとめた5人分のパスポートを持って戻ってきた彼は、イミグレに我々を誘導。 全員が通過したのを見届けると「義務は果たした」とばかりに黙ってすたすたと去っていくのであった。

◆ ようやくシェムリアップへ ◆
 空港へはかなり早く着いていたのに、上記の騒動で2時間近くかかっていた。 搭乗までの少しの間に免税店を冷やかしたり必要なものを買い込んだりする。今度は欠航することなく(笑)、シェムリアップ行きは無事テイクオフ。 これでようやく、アンコールワットへ行ける(筈)。
 フライト時間が短い(1時間)ので、軽食を食べたり入国書類を書いたり忙しい。機内には日本人も多いが、年輩の人は入国書類を書くのに戸惑っていて大変そうだった(こういうときガイドブックに見本があると頼りになる)。
 着陸の前に窓を見ると、一面に広がる湖。湖岸が見えず、突然陸地になっていたりする。道路が水没しているのを見ると、雨期の終わりで大増水しているようだ。 緑の色に潤いと鮮やかさがあり、暑い国なのだという感じがした。

 シェムリアップ空港はアンコール観光のためだけに作られた小さな空港である。滑走路に面した入口から空港の建物に入り、イミグレを通って建物の反対側の出口から出る。 非常にシンプルな造りの空港で迷いようがない。
 イミグレの列がなかなか進まず(特に3号と9号が並んだ列)、人いきれとクーラーがないのとで暑さ倍増。 ビザは空港でも取れるとガイドブックに書かれていたが、そちらも行列になっている。
 ようやく入国審査が済むと、そこには荷物の載せられた台車がごろごろ。ターンテーブルなどないのである。 自分の荷物を探して指をさすと、クレームタグと引き替えに係員が荷物を取ってくれる仕組み。一足先に出ていたA氏は、全員分のタグを預かっているためずっと待ってくれていた。

 荷物を持って外に出ると、漢字で書かれた一行の名前のボードが。スケジュール変更はあったものの、ガイド氏はちゃんと迎えにきていた。
 A氏とは挨拶する間もなくはぐれてしまい、バスで空港を離れる際、バイクタクシーの運転手と歩いている姿を見つけて手を振ったが、気づかれることはなかった。

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