ウシュマル遺跡
近くのホテルでバイキング形式の昼食を摂ってからウシュマル遺跡へ。入場料を払ったしるしとして、粘着テープで留めるリストバンドを付けさせられる。 入場ゲートから進んでくると、真正面にそびえ立つ魔法使いのピラミッド(右上写真)。高さ38m。 巨大すぎて、正面写真(といってもこちらは裏側だそうだ)を撮ろうとするとどうしても両端が欠けてしまう。
名前の由来は魔法の小人さんが一晩で造ったという伝説から。底面が小判型をしているので、側面も曲線的になっているのが珍しい。 残念ながら登頂は不可。続いて、魔法使いのピラミッドのそばにある尼僧院(左上写真)へ。中庭を囲むように四方を4つの建物が囲んでいる。
壁は、カバー遺跡と同じような雨神チャックの像や、単にジグザグ模様かと思ったら頭としっぽがついていて蛇神ククルカンでしたー、というような、なかなか芸の細かい装飾で覆われている。
ここで説明を受けている間に雨が降り出して、しばらく建物のアーチの下で雨宿りとなったが、5分くらいで日が差し始めた。ジャングルの天気は変わりやすいのだ。さらに、球戯場のエリアへ移動。「球戯」の内容はサッカーっぽいものだったらしいが、ボールが生ゴム製なので3kgくらいの重さがあり、バスケのリングくらいの高さに設置されているゴール(右中写真)にシュートを決めるのは至難の業だったと思われる。
しかも、この球戯は娯楽目的ではなく宗教行事で、なんと勝利者チームがごほうびとして生け贄にされるというオチ (^^;。 それでも当時の人々の価値観としては生け贄に選ばれる=名誉なことだったようで、いつの時代もサッカー上手はヒーローだ?!(そんなまとめでいいのか)次に、高さ32mの大神殿、グラン・ピラミッドへ。この建物は登頂可能なので、雨上がりで滑りがちな階段にヒヤヒヤしながら希望者のみ登った。
上からは、さっき見た魔法使いのピラミッドや、昼食を摂ったホテルがジャングルの中にポツンポツンと頭を出しているのが見える。 左下写真は眼下に見えた鳩の家と呼ばれる遺跡(壁しか残っていない)。周囲のジャングルの茂り具合はこんな感じ。遺跡のある箇所以外は一面緑の海。
今回の旅行ではたくさんの遺跡に登ったが、おそらく1番傾斜が急だったのはこのグラン・ピラミッドの階段。急な上に、1段の幅が狭いので、上りはともかく下りは横向きにならないと降りられない。 階段を降りながら撮った右下写真でこのキツさを少しでも感じていただければ幸いです。そして、総督の宮殿という細長い建物へ。この建物は、尼僧院と同様に壁の装飾が美しい。テラスまでの階段の高さもそれほどないので、ラクに登れるし。
だが、総督の宮殿のテラスで一行が写真を撮り合ったりしていると、あれよあれよという間に正面から黒雲が急接近してきた。 雨が降っているエリアと晴れているエリアがハッキリ分かれていて、自分の真横を雨の最前線(?)が虹付きで通過するのを目撃。
この雨はさっきのにわか雨とは異なり、スコールと言っていいくらいの強い雨だった。1号は折りたたみ傘を持っていたが、それでも足元はビショビショ。 本当にジャングルの天気は変わりやすい…。
どうにか雨が止んでから、壁に亀のレリーフがたくさんついた亀の家という建物を見て、ウシュマル遺跡巡りは終了。
メリダ市街
ウシュマル遺跡からバスで一路ユカタン州の州都・メリダへ。所要時間は1時間半くらい。
市の中心部に入る前に通過するのがオーラン病院。ここは野口英世が黄熱病の研究をしていたところだそうで、こんな銅像が建っています(左上写真)。 もう1つ胸像もあったらしいのだが、なにせ車窓からなので発見できず。コロニアル調の豪邸が建ち並ぶモンテホ通りを通って、中心地のソカロ(広場)をバスに乗ったまま一回り。 ソカロは周囲を歴史的な建物に囲まれていて、見どころも多い。
右上写真のピンク色の建物は、ソカロの南側にある通称モンテホの家。モンテホとは16世紀にメリダを征服したスペイン人。 なので、よく見ると入口上には武器を持ったスペイン人が先住民の頭を踏んづけているという非常にイヤ~な感じの彫刻が。 現在は銀行になっている。
左中写真はソカロの北側にある州庁舎。
この写真でも2階の窓越しにちょっと見えてるけど、マヤ文明をテーマにした壁画のギャラリーがあって、入場無料、しかも夜10時まで開いていたらしい。 ガイドブックをよく読んでいなかったので、外から写真を撮って終わりにしてしまった。どうせなら入ってみれば良かったと後悔中。
下の回廊部分は土産物屋になっていたと思う。右下写真はソカロの東側にあるカテドラル。外観はシンプルだユカタン半島最大規模で、「火膨れのキリスト像」というものがあるらしいが、中には入っていないので詳細は不明。
左下写真はソカロの西側にある市庁舎。中央の時計台がアクセントになってます。
メリダ到着時はバスの車内から眺めただけだったが、ホテルから徒歩10分程度のところなので、夕食後の自由時間に買い物がてらソカロ周辺を歩き回ってみた(州庁舎と市庁舎の写真はそのとき撮ったもの)。 さすがラテンの国、生物学的な女性が1人で歩いているというだけで誰でも声を掛けられますよ(笑)。
ちょうど週末ということで夜になっても人出が多く、ソカロ内のベンチはラブラブカップルでいっぱいだし、歩行者天国ではいろいろなバンドが演奏しているし、とにかくにぎやかで比較的安全な感じでした。
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