メスカル工場のバー(?)  ミトラ遺跡を出発して、再び、オアハカへと戻る道路を走る。
ミトラ遺跡と
テオティトラン・デル・バジェ の間のトラコルーラ(Tlacolula)にあるメスカル工場 ペンサミエント(PENSAMIENTO)で車は止まった。
建物の中に入ると、だだっぴろい空間があり、その一角にバーカウンターがポツンと・・・。 (右写真;ちなみにAlbertoはカウンター内でメスカル両手にポーズ)

 メスカルとは、竜舌蘭(アガベAgave または マゲイMaguey)を 原料にした強い蒸留酒。アルコール度数は48度(と、Albertoが言ってた)。テキーラが33度らしいから確かに強い。
これをもとに、いろいろな味のメスカルが楽しめる。

 例えば、一番有名なのは、グサノ(Gusano)入り。グサノとは私が苦手とするイモ虫。 そう、ビンの底には、グロテスク(私にはそう見える)な数匹のイモ虫が沈んでいる。 メスカルがしみ込んだグサノを最後に食すらしいが、これだけは勘弁させて・・・って感じ。
あとは、リンゴ、オレンジ、ブドウ、モモ、ライムなどのフルーツが入ったタイプ、 ココナッツ、チョコレート、コーヒーなどが入ったタイプと20種類以上揃っていた。 メスカル

 カウンターにいる男の人(オーナー?)が、ひっくり返した器のくぼみにメスカルを入れ、 それに火をつけて、その炎で凍ったミルクのビンを温め始めた。アルコール度数が強い証拠・・・。 (左写真;いろいろな種類がある。ちなみにオーナー(?)の隣りにいるのはチョー陽気なAlberto)
試飲用のカップにいろいろなタイプのメスカルを入れ、次から次へと飲ませてくれる。 結構強そうに見えて、テキーラより飲みやすい。
一番、印象に残ったのは、コーヒーのメスカル。 濃厚なミルクと割って飲むと、甘くないカルアミルクって感じで結構おいしかった。 竜舌蘭とともに

 と、メキシコ夫婦のだんなが、私を呼び(結局名前を覚えられた・・・)、手招き。 ついて行くと、メスカル工程の写真があり、写真を指差しながら説明しだす。
写真付きなんで言っていることはだいたいわかるけど・・・ なんで私だけに説明してくれるのかしら・・・? んで、工程写真の傍にあった竜舌蘭とともに私を撮ってあげるとまで言い出した。 (右写真;この竜舌蘭の下側の古い葉が落ちた根っこ?の部分を使う)
なんかこのだんなさん、添乗員さんみたいで笑えた。 それに、このツアーの中で、メスカル飲んでいるときが一番生き生きしていたよーな?

 そうこうしているうちに、バーではAlbertoがギターを弾きだした。 ツアー客5人にガイド兼運転手のAlbertoとオーナー(?)の7人しかいないのに、やたら騒がしい・・・いや、 賑やか。運転手ゆえ、メスカル飲んでないはず(?)のAlbertoがやたらハイテンション。
そんな中、気に入ったメスカルを直接このバーで買い求める。 安いのか高いのかわかんないけど、この工場でできたメスカルを直売するんで、 他で買うより安いとは思うけど・・・。
私はバックパックなんで(たくさん荷物持ちたくない)、割れ物はあんまり買いたくないけど、 試飲たっぷりしておきながら、買わないとなるとね・・・。 せっかくだから小さいビンのコーヒーのメスカルを2本、おみやげに買った。 2本でN$100(約1,250円)。

 で、他の人が買い終わって車へ戻っていく中、私が最後に買ってたら、 メスカルの試飲カップ2杯分ぐらい残っていたのをAlbertoが、「飲んでいけ!」と しつこく言うんで、仕方なく(?)2杯たいらげ、車へと戻った。
朝からあんまり食べてない空きっ腹状態で飲んでいたにもかかわらず、酔いはほとんど回ってなかった。 そんなにお酒強くないのに・・・(と私は思ってるんだけど?)。

 車に乗り、オアハカへと帰る途中、Albertoは私に向かって、「○○○?」と聞いてきた。
意味がわからずキョトンとした私に、スペイン女性2人が違う言葉に言い換えてくれた。 「どう?大丈夫?」ってなことだったらしい。
あーなるほど。で、「私?んー、すっごい酔っ払い・・・」と答えると、みんなして「えーっ?!」と私を見る。 笑いながら「冗談だよー」と言うと、結構ウケてる・・・。
実は、この「冗談だよ」っていうスペイン語「Es un chiste!(エス・ウン・チーステ)」は、今回の旅でなぜか 使いたい言葉NO.1だった。使えてちょっとウレシかったかなぁ〜。

 *ちなみにこのコーヒーメスカルの飲み方(コーヒーメスカルについてきた紙に書いていたのを直訳)
<コップで準備する方法>
メスカルをよく振る/コップまたはグラスの半分に注ぐ/残り半分にコンデンスミルクを注ぐ/ミルクが冷たいともっといい
<ボトルで準備する方法>
メスカルをよく振る/器(水差し)にメスカル(500ml)を入れ、冷たいコンデンスミルクを同量入れる/混ぜて、注ぎ分ける/ Salud(カンパ〜イ!)


 オアハカTOP




 ミトラ遺跡ツアーから、オアハカへと帰る車の中で、Albertoは、 毎年7月中旬から8月上旬にかけてオアハカで行われる有名な ゲラゲッツァ(Guelaguetza)祭の再現ショーが毎晩 見られる店カサ・デ・カンテラ(Casa de Cantera)があると話しだす。ぜひお勧めだと言っている。

 このゲラゲッツァ祭は、色鮮やかな民族衣装をまとった舞踊を、陽気に楽しめるお祭りだそう。
もともと、先住民がトウモロコシの神に豊作を祈るお祭り(収穫を祝うお祭りとも?)だったそうだけど、カトリック教会の宗教行事へと変わり、 最近は民族舞踊フェスティバルと化しているみたい。
結構でっかいゲラゲッツァ観覧場があり、オアハカの7つの地域のグループダンスが見られる。 それぞれが踊りも衣装もとても面白いらしい。パイナップルを持って踊るのが有名だけど、それぞれの踊りが終わるたび、 踊りで使った小道具類や特産品を観客席へ投げるらしい。 とゆーことは、パイナップルを投げるわ、はたまたメスカルを投げるわ・・・で、当たったら痛そうなんだけど・・・? とにかく楽しいお祭りだそう。この時期は観光客であふれかえっているらしい。
Albertoになぜ来月来なかったのか?としつこく言われたけど。

 で、ショーのある店の場所と時間を言ったあと、メキシコ夫婦とスペイン女性2人を新市街のホテルで降ろした。
それから、Albertoと私二人だけになり、Albertoは相変わらず陽気で、何か歌いだした。
そして、私に「どんな音楽が好き?」と聞いてきたんで、「サルサ、メレンゲ、クンビア(これはメキシコで人気あるんで 是非付け加えておかないとね)・・・」と答えると、「わぁー!私もだよ!踊るの?」と。 「もちろん!踊るの好きだよ!」と答えると、 「ほんと?私はダンスも教えているよ!」ってな感じで結構話しが盛り上がる。

 んで、「今晩、ゲラゲッツァのショーを見に行こうよ。そこに友達がいるから、私といっしょに行こう。」と誘われる。
ゲラゲッツァのショーへ行きたいと思ったものの夜に女一人で行くのはちょっと・・・と思ってたんで、これはこれはラッキー! おまけに店が、なんと私が泊まっているホテルのすぐ傍。50mも離れてない?
夜8時にショーがある店の前で待ち合わせと言うことになり、私はホテル前で降りる。 Albertoは3時からのツアーのため、客を拾い、再び同コースを巡ってくるそう。

 私は、お金下ろしと腹ごしらえに街をぶらつく。
銀行でお金を下ろしたあと、通りの斜め前ぐらいにパン屋さんらしき店があった。 ガルシア・ビヒル(Garcia Vigil)通りにあるパニフィカドラ・バムビィ(PANIFICADORA BAMBY)というお店。
中へ入るとだだっ広い空間の壁全体にいろいろな種類のパンが並んでいた。 見た目にもおいしそう・・・。
パンをいろいろ選んでいると、近くで店員がパンを並べていて、そのうちの1個を落とした。 んで、どうするかと思いきや、拾い上げてもとに戻した・・・「へ?マジ?」と思いつつも、あのパンを買うのはやめよう・・・。
明日の朝の分もと、5個ぐらいトレイに乗せ、カウンターへ行く。パンを袋に入れたあと、紙をもらう。 んで、その紙を別のレジカウンターで出して、そこでお金を払う。N$6.50(約80円)!
やっす〜い! 結構大きなパンなのに1個10円〜20円ってとこ?

 で、帰りにホテルのすぐ隣にあるお土産屋さんを覗く。
お店の名前はMARO(Mujeres Artesanas de las Regiones de Oaxaca A.C.)。 要は「オアハカ地方で民芸品を製作する女性職人組合」が直営しているお店。
民族性や芸術性の高い民芸品を幅広く扱っていて、おまけに中間マージンがない分、良心的な値段だそう。 結構奥行きがあり、オアハカ中のいろいろな民芸品があって、見てるだけでも楽しい。

 色鮮やかな織物や刺繍でできた民族衣装や小物類(刺繍の施されたクッションカバーとベルトをゲット)、 皮でできた靴や小物類(サンダルが結構気に入って買うかどうか最後まで悩んで買わなかった・・・お土産用にライターケースはゲット)、 アレブリーヘスという木製の伝統的なおもちゃもあったけど、あまりにもカラフルすぎるヘビなどの動物が不気味に見えた・・・私だけ?

 で、結構時間つぶして見入っていたのは陶器。動物の形や細かい細工の器で、緑色や黒光りしたものが並んであった。
この黒光りの陶器はオアハカのサンバルトロ・コヨテペック(San Baltolo Coyotepec)村で作られている バロ・ネグロ(Barro Negro)
網目模様の小さな壷か、卵型の透かし彫りした置物かで悩む。 いかにも手作りです!って感じの少々いびつな形で、模様や透かしの穴もいびつさがあって、でも味があっていい。
卵型の透かし彫りの下には受け皿があり、中にキャンドル入れたら、黒光りした陶器の隙間から漏れる明かりがいいだろうな・・・ と想像してしまい、透かし彫りの方を買うことにした。が、今度は透かし彫りの模様で悩む。 結局捨てがたい模様2種類を買った。
日本へ帰ってから、早速キャンドルを中に入れてみたら、暗闇の中、天井や壁に透かしの穴から漏れた明かりの模様がゆらめいで とても幻想的でキレイ・・・買ってよかった(1個は手元に、1個はキャンドル好きな友達にあげた)。

 結局2時間以上も入り浸ってた。お土産合計N$520(約6,500円)。手数料のかかるカードで払った・・・銀行行って下ろしたはずなのに、 手持ちのお金に余裕がなかった・・・(1回につき4,000円弱しか下ろしてなかったみたい・・・金銭感覚マヒ状態?)。
ようやっと、ホテルへ帰り、お気に入りのアップルジュースを買って、部屋で例のパンにありつく。これまたウマかった。
8時まで時間があるんで、とりあえず、サン・アントニオのTacaに帰る日時を伝えておかないと・・・。

 で、カウンターのお兄さんに国際電話のかけ方を教えてもらいにいくと、「ここからかけていいよ」と。 結局お兄さんにかけてもらうけど、肝心のTacaの家につながらない。「暗証番号を言え」とかアナウンスが聞こえる。 もしかして、パソコン使用中とか?何回かトライするもののかからない。どうしよーと考えて、ハタと思いつく。
Tacaのお友達
M氏(ヌエボ・ラレドで働く工場長)の携帯にかけてみると、 M氏が出た。よかった。「こうこうでTacaと連絡とれないから、M氏の方からコンタクトとってみてください」と言って切る。 ひとまずホッ。彼の電話聞いててよかった。

 と、すぐに電話がかかってきて、お兄さんが私に受話器を渡す。Tacaからだった。
なぜ、つながらないかは向こうも「?」だったけど、「明日の夜11時まえぐらいにサン・アントニオに着くからお迎えよろしく」と 伝えると、「ヌエボ・ラレドまで来れば、そこまでまた迎えに行ってあげたのに・・・」と。それならそうと早く言ってよね! まぁ、もういいけど・・・。
とりあえず、8時までお兄さんに話し相手になってもらう。いつもの如く、日本語講座と化してたんだけど・・・。


 オアハカTOP




 8時になり、カウンターのお兄さんに「じゃ、行ってくる」とホテルを出る。通りのレストランバーなんかが賑わっていた。
で、角を曲がってゲラゲッツァ(Guelaguetza)祭の再現ショーが毎晩 見られる店カサ・デ・カンテラ(Casa de Cantera)へ行く。 お店前にはまだAlbertoは来ていなかったんで、中を覗くと、テーブルには6人ぐらいしか座ってなかった。

 店のスタッフが声かけてきたんだけど、「友達を待ってるから」と店の前で立ってると、 店の隣のドアが突然開き、そこから出てきた人が私を見るなり、「やぁ、元気?」と抱擁のあいさつ・・・。
だ・だれだ?とよーく、考えてみると、昨日チケットやツアーなどでお世話になった
カラカル旅行代理店のスタッフの男性。
私がなにげに入った旅行代理店ってホテルのすぐ傍だったのね?・・・と今頃気づく。 しかし、よく私の顔を覚えてたもんだ・・・私は彼の顔の記憶は全然なかったんだけど。

 で、「何しているの?」と言うんで、「ここで友達を待ってる」と、しばらくお互いなんだかんだと話しだす。
んで、彼が「ここの店に入るんでしょ?中で待ってたら?」ってな 感じで言ったあと、彼は店のスタッフと何やら話しをし始めた。
と、私に向かって「今日はたぶんショーはないよ」と言った・・・「え?」と思ったら、 お客が50名以上いないとその日は中止になるそうで、 確かに8時半からのショーなのに10名もいない・・・。
「そうなの?」ってな感じでお店のスタッフを見つめると、彼も「50名いないからね・・・」と中を見る。

 中止のうえにAlbertoはまだ来ないし・・・で、とりあえず、ホテルへ戻ることにした。
旅行代理店の彼とは、偶然にも会って、ちょっとの間だけど、話し相手とお世話までしてくれて、 有難いとゆーか、ラッキーだったとゆーか・・・。Muchas Gracias !!

 ホテルに戻り、カウンターのお兄さんに「こうだったのよ・・・」と経過説明がてら話ししてると、Albertoが ニコニコしながらホテルに来た。
「今日はショーがないみたいだね。残念・・・」と言ったあと、「じゃぁ、別のところに行こう!」と つれて行かれた店は、La Casa del Mezcal(ラ・カサ・デル・メスカル)。 "メスカルの家"というオアハカで有名な酒場で、いつも地元の人や観光客で賑わっている。

 立って飲むカウンターバーの隣の部屋には、座って飲めるテーブルがあり、満員状態。 Albertoと私はカウンターバーの端にきて、飲むことにした。
「何飲む?」 と聞かれても・・・「グサノ(イモ虫)以外のお勧めでいい」と言うと、「わかった」とスタッフに Mezcal de Cedron(メスカル デ セドロン;ちなみにアルコール度数40°)を頼む。
カウンターの中で、スタッフは緑の葉っぱみたいなの(たぶんシダ系の葉っぱ)が入ったボトルを手にして、グラス(テキーラグラス)になみなみと注ぐ。 で、グラスとともにオレンジ色の塩とオレンジの輪切りが入った皿が出される。

 ここで、熊本の仲間とテキーラを飲むときの決まりごと(エクアドルの友達直伝)。
テキーラグラスに1cmほどテキーラを入れ(あまり高価なテキーラじゃないんで、大量に飲むにはツライゆえ・・・)、 左手の親指甲に塩をひとつまみ乗せ、クシ切りのレモンを持ち、右手にグラスを持ったら準備完了。
ここでみんな輪になり、ひとりが指揮をとり掛け声。
Arriba アリーバ!(上へ)」とグラスを高々と上げる。と、続いてみんなも「アリーバ!」とグラスを高々と上げる。
Abajo アバホ!(下へ)」と今度はグラスを地面すれすれまで下ろす。同じようにみんなも「アバホ!」と続く。
Al Centro アル セントロ!(中央へ)」とグラスを輪の真ん中に出す。みんなも同様。
そして最後にみんな一緒に「Adentro アデントロ!(中へ)」と、塩を舐めてテキーラをイッキに飲み干し、最後にレモンをかじる。

 と同様に、Albertoはオレンジ色の塩を左手の親指甲に乗せ、右手になみなみ入ったグラスを持ち、いっしょに 「アリーバ!」「アバホ!」「アル セントロ!」「アデントロ!」と塩を舐めイッキに飲み干し、オレンジをかじる。
「やー!熊本といっしょやん!」と感動。 まぁ、こっちが本家本元なんだから、熊本で本場と同じことをしてるのだろうけど・・・。

 で、彼はチェイサーにビールを頼む。「へ?」ビールって吸収が早いから、テキーラと一緒に飲むと、酔いがまわりやすくなるんじゃぁ?
そう彼に言うと、テキーラはそうだけど、メスカルは違うと・・・。
あとテキーラは酸っぱいレモンだけど、メスカルはちょっと甘いオレンジ。
それと、気になるこのオレンジ色の塩。で、Albertoに「なんでオレンジ色なの?」・・・と、聞かなければよかったこの質問・・・。
「グサノ(イモ虫)を乾燥させてつぶして混ぜてるから」 ・・・えーっ?グサノ?・・・とゆーことは、とうとうイモ虫を口にしてしまった私・・・。姿形はないにせよ・・・ショック。 でもまぁ、口に入ってしまったものは仕方ない・・・と諦めが早い?

 そして、私の隣にはいつの間にか、ヨーロッパ系の女性が2人いて、メスカルのグラスを片手にこちらの動向を見ていた。
で、私が「スペイン語話せる?」と彼女たちに聞くと「少しだけ」。そして「これ、どうやって飲むの?」と聞かれ、 「じゃあ、私たちと一緒に飲みましょう」と。Albertoに彼女たちと一緒にメスカル飲むからと、再び注文してもらう。
彼女たちはオランダから来ている旅行者で、オアハカでスペイン語学校に通い始めて1ヶ月目と、1週間目という2人。 オランダ語はもちろんのこと英語も話せる。

 メスカルの飲み方を教えたあと、Albertoの指揮のもと4人で乾杯。程よく酔っ払い、それぞれに盛り上がる。
と、そこへ地元のちょー陽気なカップル(すでに酔っ払ってた)がいつの間にか加わり、それはそれは大賑わい。 カップルの女性がまた面白くて意気投合。二人でギャーギャー盛り上がり、ちょー楽しい。
みんなでビールで乾杯しあいながら、それぞれパワーアップしていく。 ちなみにオランダ語で乾杯は「Proost プロースト!」だそう。

 そーいえば、私たちが騒いでいる傍のカウンターには、日本人らしき男性が一人で飲んでいるのが見えた。 不思議なことに、彼がいる場所だけ妙に暗く感じた・・・ちょうどライトが暗いところだったのか? 彼を包む空気が暗かったのか?ハイテンションの酔っ払いには判断できない状況だったんだけど・・・。
ただ、声かけようかと一瞬思ったけど、妙に声かけづらい雰囲気が漂っていたのは確か。 しかし、逆に彼の目には、私はどういうふうに映ってたんだろう・・・?


 オアハカTOP




 ひとしきり騒いだ後、Albertoが「踊りに行こう」と言い出した。
私はオランダの彼女たちに、「踊るの好き?サルサ、クンビア踊ったことある?」などと聞くと、「踊るの好きだけど、サルサ、クンビアは 踊ったことがない」と。で、まだオアハカのディスコテカ(クラブ)へは行ったことないそう。
「今から行くけど、一緒に行く?」と誘うと、もちろん行くとうれしそう。

 で、Albertoに連れられ、どこをどう歩いたか覚えてないけど、とあるディスコテカに入る。 生バンドがいて、細長いダンスフロアに沿ってテーブルがあり、テーブルの後ろにはもう一段高いフロアがあって、 テーブルが並んでいる。結構人がきていた。
私たちは、ダンスフロアの生バンドの正面あたりのテーブルに座る。

 それからAlbertoはありったけのお金をテーブル中央に出す。じゃ、私も!と出すけど、あれ?っていうぐらい持ち金がない。
ラ・カサ・デル・メスカルで、私がAlbertoの分もおごってあげたんだけど(いくらだったか定かでない・・・)、 ほとんど残金がない。あとでわかったんだけど、このときN$200(約2,500円)ちょっとしか持っていってなかった・・・。 金銭感覚マヒ状態とゆーか、このくらいで十分かな?と思ってたんだけど・・・。
結局ここでは飲み代大半をAlbertoが払ったよーなものだった・・・。

 また、ここでビールを注文。さっきの店から"XX(ドスエキス)"というメキシコビールを飲みっぱなし。
生バンドはクンビアしか演奏しないみたいで、なかなかサルサはかからない。 しかし、ダンスを教えているとゆーAlbertoとクンビアを踊ることにしたが・・・うーむ。 なんか踊りにくい・・・ほんとに教えているの?ってな感じ。
オランダの2人はとゆーと、他の地元男性に誘われ、楽しそうに踊っている。

 んで、Albertoがオランダの子と踊っているとき、地元男性に誘われて、クンビアを踊ると踊りやすい・・・とゆーか、 その地元男性は上手だった。バンドが休憩の間、サルサがかかって、その地元男性と踊ったけど、やっぱり上手。
踊りやすいし、楽しい。彼も私が踊れると思ったのか?技がだんだん高度になってくる。 めちゃめちゃ踊りまくった。
オランダの彼女たちも、「楽しい!」と言って踊りまくってた。

 再び、生バンドが演奏し始めたら、曲の合間に彼らが「Japonesa ハポネッサ!(日本人女性という意味)」と掛け声。 「イェ〜イ!」とか手を上げて答える。で、「オランダ!」と彼女たちを指差して言うと、 彼らは「Holandesa オランデサ!(オランダ人女性という意味)」と 掛け声をかける。オランダの彼女たちもそれに答える。
サン・アントニオでもそうだったけど、ラテン系クラブとかはだいたい生バンドがいて踊ることが多い。で、生バンドで踊れるだけでも楽しいんだけど、 バンドの人たちとやりとりしながら踊れるって、最高に気分いいし楽しい。 これって、演奏する人も踊る人もめちゃめちゃ盛り上がるんだよね?

 そこで、Albertoに「写真撮って!」と、オランダの彼女たちと3人でビール片手に写る。 出来上がった写真は、3人とももろ酔っ払いの顔・・・ちょっと笑える。
おまけに私たちの後方のテーブルに写っている人は・・・ひょえぇ〜!ちょービックリ! 翌日私の身に起こる大変な(?)出来事は、このときからすでに始まっていたみたい・・・。

 ここで彼女たちと別れ、Albertoは私をホテル前まで送ってくれた。すでに2時(3時?)をまわってた。
ほんと、Albertoのおかげで、とても楽しい一日を過ごすことができました。Albertoには感謝。感謝。Muchisimas Gracias!!
足元をフラつかせながら、帰っていくAlbertoを見送り、私は部屋へと戻り、ベッドへと倒れこんだ・・・。


 
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