部屋で一息つき、それからホテルの中庭のイスに座って、オアハカ日程と
サン・アントニオへの帰路をどうするか考えていた。
そこへ、ホテルの客の一人が帰ってきて、私に日本語で話し掛けてきた。
へ?と思ったら、年配の日本人男性。会社社長か役員クラスの現役か引退かはわからないけど、
そんな感じのする人。独特の気品のあるオヤジ(?)の雰囲気をかもし出している。
オアハカはよく一人で来るらしく、このホテルの常連さんらしい。
「スペイン語話せるんですね?」と聞くと、「いや、全然」と言っときながら、
カウンターにいる女性スタッフと仲良く話している・・・話せるじゃん。
また、時間あればゆっくり話しましょうと言って別れる。
とりあえず、銀行行ってお金下ろして、旅行会社へ行ってサン・アントニオまでの帰りを
どうするか決めて、サント・ドミンゴ教会などを散策することにした。
カウンターのスタッフにホテル近くの銀行バンコメール(Bancomer)を教えてもらい、お金を下ろしに行く。
それから、シンコ・デ・マヨ通りの1ブロック隣りを平行に通る
マセドニオ・アルカラ(Macedonio Alcala)通りを歩く。
この通りは、ソカロ(中央広場)からサント・ドミンゴ教会までの5ブロック間が歩行者天国になっていて、
レストラン、お土産屋さんなど、いろいろなお店が多く集まっている。(左写真)
どこをどう行ったかわからないけど、とある旅行代理店へ入る。
あとで場所がはっきりしたんだけど、
プリンシパルホテルを出て右(北方面)へ行ってすぐの角を左(西方面)へ曲がったムルギア(Murguia)通り
で、ちょうど、マセドニオ・アルカラ通りとシンコ・デ・マヨ通りの間にあった
カラカル旅行代理店(CARACAL AGENCIA DE VIAJES)。
そこで、スタッフの男の人に「アメリカのサン・アントニオへ行きたいんだけど、どうすればいい?」と聞く。
行くときは、バスであちこち立ち寄りながらなんで、どうとでも行けるけど、
帰りは、直行でどうやって帰ればベストなのか・・・検討もつかなかった。
旅行会社の人に帰り方を提案してもらうのが手っ取り早いと思った私・・・。
「飛行機?バス?」と聞かれ、んー、オアハカでお土産買って、バックパックを担いでバスで乗り換え移動
(少なくともトータルで24時間まるまるバスの中)とゆーのは、
ちょっとしんどいかな〜?おまけに時間に余裕ないしなぁ〜
などと考え、とりあえず飛行機でのコースを調べてもらうことにした。
@オアハカ→D.F(メキシコ・シティ)→サン・アントニオとD.Fで乗り換えるだけのコースと、
Aオアハカ→D.F→モンテレイ→サン・アントニオ
と2回乗り継ぐコース。
安いのはAのコース。それでもN$3849.24(48,000円弱)。
@はN$5000以上してた。とにかく
早く帰るためには、この出費はガマンせねば・・・なんせゆっくりと帰るほどの時間的余裕がない。
Aのコースだったら、夕方4時にオアハカを出るんで、それまでゆっくりできるし、
その日の夜11時にはサン・アントニオに着くというから、結構いいんでないかい?
とゆーことで、26日に予約しカードで支払う。
ちなみに別途、チケット手配料
としてN$100(約1,250円)をキャッシュで支払う。
それから、ミトラ遺跡ツアーがあるか聞いてみる。
オアハカからミトラ遺跡まで、バスで1時間半かかると書いてあったんで、これだったら、
ツアーを使った方が有意義に時間を使えそうと思った。
ガイド付で、トゥーレの木、織物サラッペの工房、地酒メスカル工場めぐり付で、
N$150(1,800円強)。所要4時間ぐらい。
ただし、トゥーレの木、ミトラ遺跡の入場料は別。
高いのか安いのかわかんないけど、他の旅行代理店をめぐるのは面倒だったんで
そこで払う。
翌日ホテルに10時に迎えに来るということで、
とりあえず明日の日程と、帰りの日時が決まってホッ・・・。
オアハカTOP
ようやっと、オアハカの街を散策。
マセドニオ・アルカラ通りの歩行者天国を北方面へ行くと、右手に大きな教会があった。
1575年から約1世紀かけて造られた
サント・ドミンゴ教会(Iglesia de Santo Domingo)。
メキシコ風バロック建築の代表作と言われている。
二つの鐘楼は高さが35mもあるそう。(左写真)
教会前の結構広い広場を歩き、ドアをくぐると、「・・・」絶句するぐらいスゴイ!(右写真上)
入ってすぐの天井には、一本の木から枝分かれした先々に人々が金箔と木彫レリーフで立体的に
描かれていた。
これは、1221年に没した聖ドミンゴを中心に聖者の相関図ともいえる生命の木だそう。
その突き当りには、金色に輝く主祭壇。
フラッシュ禁止なんで、フラッシュなしで撮ったのにこの輝きよう・・・。(右写真上・中)
天井、壁の見事な彫刻をじっくり見ながらゆっくり
正面の主祭壇へと歩いていたら、「うわっ!」・・・またまた驚き。
右手奥には、これまた金色に輝く祭壇が・・・サンタ・ロサリア礼拝堂らしいが、
普通の教会だったら、十分主祭壇になりそう。(右写真下)
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主祭壇天井 |
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サンタ・ロサリア礼拝堂天井 |
両祭壇とも、金箔で包まれ、宝石が散りばめられ、重厚な面持ち。
ゆるやかな曲線を描いた弓りゅうで築かれた天井も見事な彫刻が施されていた。
(左写真;ちなみに拡大してもわかりづらかったんで、拡大写真はUPしてません)
サンタ・ロサリア礼拝堂の椅子に座り、しばし祭壇を見つめ、天井を見つめ、祈る人を見つめ、
不思議と神聖な気分になってくる。人がいるのに静寂を感じる。
しかし、サンタ・ロサリアってとても美しく可憐な感じの方なのね?などとまじまじと、
そしてうっとりと像を見てた・・・。
それから、再び主祭壇へ向かう。やっぱり神々しい。
ここでも、椅子に腰掛け、しばし祭壇を見つめ、天井を見つめ、祈る人を見つめ、
神聖な気分を味わっていた。
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