【廃墟マニヤ File007】
大島H診療所(長崎県)
(その2)
建物右側の隔離病棟側からお邪魔します。実は外観を撮影している時から、地元の方が向かいの道でずーっと話をしていて、潜入がばれている可能性が高いのであわてています。本当は誰もいなくなるまで待ちたかったのですが、これ以上待っていると暗くなって撮影が困難になるので、仕方がありません。
二人部屋です。夕方のせいもあるのかもしれませんが、山の陰で暗〜い雰囲気でした。こんなところでずっと過ごさなければならなかった方のことを思うと、なんとも暗い気持ちになります。
しかし、昔のベッドのマット(?)はワラだったんですね〜。
※先日、ちょっと高齢の方と話していたとき、昔は寝たきりになってしまった人などのベッドはワラを使った、ということを聞き、ハッとしました。
つまり後で燃やすことができるからだそうで、実はこのワラのベッドも、そういうこともあるのではないかと……。
隣の部屋は前の部屋よりはちょっと明るい雰囲気でホッとします。
大部屋でしょうか。ベッドがたくさん置かれていました。
建物中央部の診療室か看護婦(今だと看護師ですか)勤務室です。中に入ってみましょう。
前に来た人が並べて撮影した気配が濃厚ですね。私は基本的にまったくいじらない派なので、こういう作為っぽさはどうも……。
恐らく消毒用の洗面器などを置く台でしょう。ベースンという消毒用の金属の桶を置く台という説もあるのですが、この時代だと、たぶんホーローびきの白い洗面器が置かれていた可能性が高いと思われます。
訪問者用と患者用のトイレは別になっていました。確かこれは患者用ですね。
前述の理由であわてて脱出します。今から思うとそんなにあせることもなかったと思うのですが……。写真は診療所の裏側です。さすが九州はあったかく、この季節でもでかいクモがたくさん巣をはっていて、引っかからないように出るのがたいへんでした。
できればもう一度訪れたいので、この姿のまま残っていてほしいですね(ここまで2003年11月)。
(続く)
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