どこから洗うか

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 数年前のテレビで何から箸をつけ、どんな手順で食べ終えるかを推理する番組があった。食事の作法は、和食・洋食・中華と様々だし、出演者が虚をついた行動に出るのに笑った。それなら入浴時にはどこから洗うかを家族に確かめてみた。

 銭湯の場合は、わたしも子どもも頭から洗う。乾いたタオルで髪を拭くためだ。でも、妻は顔からだという。化粧を落して顔を拭うというのも一理ある。乾いたタオルを使うなら髪や顔が先になるだろう。これが家なら髪拭き用のタオルと身体を洗うタオルは別だから身体から洗う。

 タオルを2枚持参すればわたしが身体から洗うのはクルマの洗車と同様である。上から下に向けて洗うのも汚れを流す手順として理にかなっている。下から洗っても上の汚れが流れてきては二度手間である。それに、股や尻を洗った後で顔を洗うのも気がひける。

 ともあれ、最近の入浴は家庭にしても湯をふんだんに使うのが当たり前になった。水不足も経験し、少ない水をいかに有効に利用するかと腐心して山を歩いたわたしには気になることだ。シャワーを流し放し、ふんだんに湯を使うのも罰当たりではないかと言い出すと時代遅れと笑われるのもシャクである。

 昔の銭湯は洗髪代が別途徴収されたけれど、あれはお湯の使用量に応じた料金設定だった。あるから使うという考えもあるにせよ不要なものは使わないという考えも忘れてほしくない。口先で人権や環境を建前にしながら、自らのふるまいは勝手ざんまいというのもいただけない。ま、これも経済学で資源の有効利用をたたきこまれたわたしの戯れ言だろうか。

 どこから洗おうと各人の自由である。でも、限られた資源であるお湯を無造作に流すこともあるまい。浪費の中にも節約すべきこともあるのではないか。「風呂に入らなくても死なない」とほざくわたしでも、「こんな使い方をしていると大好きな入浴もできなくなるよ」と言いたくなる。

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