ナチュラブ・日記パート２

ナチュラブ・日記　　　　Ｐart　２

　　　　　　　　Part １（その1～9）　　はコチラ　　ナチュラブの代表が観た逢坂さんの政治観を書いています
　　　　　　　　Part ３（その23～36）　はコチラ　　ナチュラブ代表の選挙後雑感、永田町での逢坂議員など
　　　　　　　　Part ４（その37～　）　はコチラ

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ナチュラブ・日記　その２２（平成１７年10月９日号）
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　　　　　　　　　　ニセコの新しい町長誕生に期待を込めて

　逢坂誠二・前ニセコ町長が国会議員として国政に転出以来、
　空席となっていた　「ニセコ町長」　が、
　10月9日に新しく選出されます。

　11年前、当時ニセコ役場の財政係長であった逢坂誠二さんは、
　現職のニセコ町長に挑む形で町長選に立候補して当選されました。
　３５歳という全国で最年少の町長誕生でした。

　逢坂町長のもと、ニセコは、その潜在能力を引き出しました。
　そして、行政面ばかりでなく、その波及効果で新しい活力がみなぎる美しい町になり、
　全国に名を知られる存在になりました。

　ここで詳細に例を挙げるまでも無く、ニセコの現況について、皆さまは充分にご存知でしょう。

　その逢坂さんの後を引き継がれる新しい町長は、ますます厳しくなる財政状況下での町政運営に、
　今のニセコのレベルを保持するだけでも大変な努力を強いられるでしょう。

　それでも、と、立候補された二人の元・ニセコ役場の職員さんに、私は敬意を表します。

　ニセコの新しい町長を、全国が注目しています。
　新しい町長に、町民の皆さんとこれまでのニセコを守りながら、更に発展させる力量を見たいと。

　その期待を背負えるに相応しい能力はもとより、
　ニセコを誰よりも大切に思っている人が、新しいリーダーとして誕生されますように。

　僭越ながら、私はニセコの有権者の皆さまの良識を信じております。

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ナチュラブ・日記　その2１（平成１７年10月７日号）
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　　　　　「選挙雑感」～感想であって分析ではなく個人のつぶやきとして～（11）

6日の逢坂さんの総務委員会での質疑は、残念ながらテレビ放映されませんでした。
逢坂さんは、6日のＨＰトップで、

　　「相変わらず与党新人議員に関連する報道が多いようです。
　　　報道の対象外ではありますが、私も、今日６日の総務委員会で、
　　　質疑のチャンスを得ました。楽しみです。」

と、書かずにいられない口惜しさを秘めて、昨日（6日）は何を質問されたのでしょうか。

その様子は、7日に北海道のテレビ局(ＳＴＶどさんこワイド)で放映されると逢坂さんの日記にあります。
全編ではなく、きっと触り程度でしょうが・・・なんとか、見たいものです。
皆さまの中でお時間がある方は、ぜひ、チャンネルを合わせてみてください。

　　　　　また、ネット上動画で見ることができます。
　　　　　下のページのカレンダーから「10/6」を選び、「総務委員会」へ進みます。
　　　　　http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.cfm

さて、私の懸案事項である、例の“弱者”について。
ホームページには書かなくても、ずうっと考え続け、はじめの定義からずんずんはみ出して、
収集がつかなくなったようなものに膨れ上がった“弱者”。

今回の選挙の争点は、表は　「郵政民営化、是か非か」　だけで、
しかも二分法式判断をするように操作され、
多くの有権者は自ら進んで騙されたがったような投票行動に出ました。
有権者のそのような行為の裏には、勝者・勝ち組と弱者・負け組みという、
これまた二分法式に判断するような誘導がありました。
そして、自分だけは弱者・負け組みにはならないという強い意思表示として、
「強者・勝ち組み候補者」に投票したようです。

なぜでしょう?　　なぜなら、弱者は嫌われ者であると、思っているから。
「弱者は他のみんなから嫌われる。自分は嫌われたくないから、弱者にはなりたくない」
という単純な理屈だったような気がします。

ちょっと前までは、弱者といえば、他者と対等として扱われることを要求さえしなければ、
守られる対象であることが多かった。
強者が優越感でする慈善の対象に甘んじていれさえすれば、
弱者でない者より安易に生きられる場が保障された。

強者が弱者を嘲笑することに、弱者が媚さえすれば。
そう、弱者が、人間としての尊厳を捨てさえすれば。

でも、｢人間としての尊厳｣を捨てることが、自分で自分の心をどれほど傷つけるか、
多くの人は知っている。　だから、自分はそうはなりたくない。
そして、強者も実は、弱者に対しする慈善は優越感の発露であり、後ろめたさや罪悪感を伴うことから、
強者自身の心を蝕んでいくのを感じている。
自分に、そういう思いをさせる弱者を許せない。だから、弱者は嫌いだ・・・

また、弱者にも問題はあります。
残念ながら一部の弱者に見受けられる、弱いのだから甘えて当然という態度。
ハンディキャップを負った分だけを権利として要求する制度の限度を超えて要求し、
それがエスカレートし、
いつか弱者は何を要求しても許されるという一種傲慢さを身につけた弱者も、確かに存在します。
そして、そういう一部の弱者の行為ばかりが拡散して行き、やがて傲慢な弱者像ができあがる。

でも、そういう弱者を苦々しく思ってはいても、表面だって批判するのも気が引ける。
そういう思いをさせる弱者を許せない。だから弱者は嫌いだ・・・

人は、最終的には自分を正当化せずにはいられない生きものです。
そして、正当化しなければならないような状況に自分を追い込んだものに、逆恨みをしがちです。

だから、弱者に対しても同じような心理が働き、
「弱者は傲慢だ、弱者は醜い」から｢嫌われて当たり前だ｣と考えようとする・・・
自分を“強者”と思っている人間の本能的な自己弁護です。

そして、今回の選挙では、そういう多くの有権者の心理（弱者に対する倦厭感とでも言えばよいでしょうか）を、
小泉首相は、自分の勝者の美学に合わせて利用し、劇的な成功を収めた・・・・という感じがしています。

潜在的弱者である有権者の多くは、小泉首相の目論見に喜んで乗って、
自分より明らかに弱い立場にあるものを徹底的に叩き、それで溜飲を下げた。

この現象は、倒錯であり、現代のやりきれない病巣だと思います。

以上、説得的ではないし、論理的ではないのですが、
でも、今回の選挙は、そういう構図だったのではないでしょうか。

強者と弱者の関係を突き詰めて考えていくと、人間の尊厳という根源的な問いになり、
自分を否定するような結果を招来するかもしれないと、
多くの人は、無意識に恐れたような気がしています。
だから、そういう問いを発生させる弱者自体が嫌いだ・・・と。

でも、どうぞ、誤解をなさらないでください。
これまで書いてきたことは、すべて私個人の感じ方であり、考え方です。
もっと理屈ですっきり説明したいのですが、もどかしいほどできません。
こうも考えられる、いや、ああも感じられる、こっちの切り口から行けば、全く違う面が出てくるし・・・の、連続です。
きりがありません。
それで、今回の選挙での裏の争点であった強者と弱者についての稿は、不完全ですが、これで閉じます。
でも、考え続けなければならないし、考えることから逃げられない大きな問題だと思っています。
皆さまは、どのように感じ、考えていらっしゃるでしょうか。

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ナチュラブ・日記　その20（平成１７年10月6日号）
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　　　　　「選挙雑感」～感想であって分析ではなく個人のつぶやきとして～（10）

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「ワクワクします！」

逢坂さんが、ニセコ町長時代にも増して、張り切って（？）
毎日早朝から“徒然日記”を書かれています。
その日記の中で、時間をやりくりするのが大変だとおっしゃっていますが、
それこそ、日記を書く時間をどうやって生み出しているのでしょうか。
あれもこれも全部書きたい、いや、多くの皆さんに、お伝えしたい、しなければ・・・という思いで、
必死に時間をやりくりされているような気がします。

逢坂さんは、ご存知のように町長時代から、町民のみなさんにできるだけ情報公開をし、
町民の皆さんと一緒に議論し納得し合った上で、
町長として最終決断を下すという方法こそ民主主義だと考えて実行されてきました。

今、国会議員になったからには、より広く多くの皆さんに、
自分の知りえた情報（立場上知りえたもので、機密扱いのものは除かれているでしょうが）を伝え、
それを元に皆さんで国の根幹について考え議論して欲しいと切望されてのことでしょう。

逢坂さんの“民主主義”は、変わりません。
これまで通り「お任せ民主主義からの脱却を」と、私たち国民に訴えていらっしゃる。

10月5日の日記にあったように、
　　「永田町の作法だけに追われるのではなく、日常感覚をいかに失わないかが、重要なことのようです。」
と、自ら書くことによって、まず自分に
　　「居る場所が変わっても、それによって自分が変わらないことの大切さ」
を言い聞かせながら。

町長時代の日記は、ニセコ長役場の職員向けに書かれていましたが、毎週のように次のように記されました。
　　｢住民の皆さんの目線で、普通の人の感覚で仕事をしてください。｣と。

今は、「国民の皆さんの目線で、普通の人の感覚で考え、仕事をしなければ」と、
毎日、ご自分に言い聞かせるためにも、日記を書かれているはずです。

そして、日記に、その逢坂さんの口癖である　「ワクワクします」　が、復活して嬉しく思っています。

たとえば、10月5日の日記に、
　　｢明日6日の総務委員会で、早速、質疑のチャンスを頂きました。
　　　時間は20分と短いのですが、何を聞くべきか、ワクワクしています。
　　　麻生大臣にじかに質問できる重要な機会です。
　　　首長時代とは違った感慨がありますが、現場の実情を踏まえた質問を行いたいと思います。｣
と、あります。

選挙後の特別国会が始まったときにも
　　「これから、どういう議論がされるのか、ワクワクします」
というような表現がありましたね。

逢坂さんは・・・こういう町長でした
・・・地元ニセコ高校の生徒たちが、ニセコの特産品を使って新しい料理に挑戦したものを持ち寄った試食会に
逢坂町長も招かれ、参加者の皆さんと一緒に舌鼓を打ったこともありました。
すると、翌朝には、
　　｢若い人たちが、自分たちの土地で自分たちが育てたものに愛着と誇りを持って、新しい感覚で工夫をする。
　　そういう姿にうれしくなりました。
　　こういう若者が、どんな風にニセコを発展させていくかという期待でワクワクします。｣
と書かれました。

町の行政のトップである町長が、高校生と一緒に高校生の試作品を食べ、
彼らの努力をたたえ、彼らに期待する。しかもワクワクして。
皆さま、自分たちを信用して期待してくれる大人に見守られて育つ
子どものたちの幸運さを思い遣ってみてくださいな。皆さまだって、羨ましくなるでしょう？

逢坂さんのこういうやり方について、
例えば「小さい町だから、そういうことも可能なのさ」という声が当時、よく聞かれました。
でも、それは違います。する気があるか、ないかの違いがあるだけです。
逢坂さん自身も、行政区の大小によって、多少のやり方が違うだけ、
それぞれに合わせたやり方を工夫すれば、たいていのことは可能ですとおっしゃっていますね。

そして、それは、上田文雄・札幌市長が2003年6月に就任以来、
じっくり腰を据えて取り組んできていることに通じます。
上田市長は、札幌市10区全部で、“タウントーク”と名づけた区民と市長の直接触れ合う場に出席されています。
しかも、比較的時間に余裕のある休日（土日が中心）に、各区一回きりではなく、繰り返し実行されています。

そういえば、このタウントークでの上田市長は、とても楽しそうにマイクを握っていらっしやいます。
議会で、メモ用紙を見ながら決まりきった答弁（失礼！）をされるときとは全く違って、
とても雄弁で説得力があります。
そう、ワクワクされている感じです。

ということは、首長の考え方次第で、行政区の大小に関係なく直接住民の皆さんと触れ合うことができる、
ということの証明になりますね。
だって、札幌市の人口は約1,8７5,000人、ニセコ町の人口は約4,700人ですから！（2005年9月現在）

さて話が流れてしまいましたが、6日の総務委員会で、逢坂さんは何を質問されるのでしょうか。
たぶん、ワクワクして、質問を練っているでしょうね。遠足前日の生徒のように！
願わくば、麻生大臣が、逢坂さんの質問に対して、
はぐらかしたり茶化したり逃げたりせずに、誠実にお答えされますように。

私も今からワクワクして、テレビ中継を待っています。（テレビで中継されるかどうかは未定です）

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話が変わりますが・・・

9月30日～10月4日は、私用で東京に行っていて、札幌を留守にしていました。
その一日、次回の連続シンポジウム第7章の講師である
宮口●廸(みやぐち　としみち)（●はニンベンに同）・早稲田大学教育学部教授を研究室にお訪ねし、
簡単な打ち合わせをして参りました。

宮口先生は｢夜は、ビールやワインと美味しいものを友人たちと一緒に楽しむためにある。
学者は、それが可能だからいい」と笑って、晩い夕食に誘ってくださいましたので、遠慮なくご一緒させていただきました。
そういう先生が、「都会に暮らす・地方に生きる」で、何をお話くださるのか、と私も今から、ワクワクしています。

そういうわけで・・・逢坂さんが毎日日記を書かれているのを横目に、私は、数日間このＨＰ更新をサボりました。
これから、また少しずつ続けます。
「弱者」について、まだ中途半端のままで・・・感想であって分析ではないといっても、それなりにまとめなければなりませんし・・・

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ナチュラブ・日記　その1９（平成１７年９月２９日号）
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　　　　　「選挙雑感」～感想であって分析ではなく個人のつぶやきとして～（９）

特別国会で代表質問が始まりました。
小泉首相の「郵政以外には何の関心も政策もないよ」といわんばかりの所信表明に、逢坂さんも物申していますが、
さて各党の代表は、そういう小泉首相に、どう踏み込むのでしょう。
また、そういう小泉首相に“してやられた”私たちも、
その原因をしっかり探って対抗策を持たなければいけません。

それで、もう少し、私は、「選挙雑感」を続けます。
選挙が終わったとたんに多くの有権者は、
自分が選んだ政党や議員が何をしているのかまったく関心を持たなくなりがちです。
それならば、全責任を政党や議員に負わせる「お任せ民主主義」に過ぎません。
あるべき民主主義のために、私たち有権者こそ努力しなければ。
有権者が賢くなれば、そのレベルにあった政治家が出てくるものなのですから。

さて、(7)の続きとして “嫌われる弱者” について、私の考えを書いてみようと思います。

今回の選挙とは直接つながりませんし、また、たいへん不穏当で語弊があるのを認めながら、
私の脳裏を離れない構図を例に挙げます。

数で言えばごくごく少数で特殊な例ですが、ホームレスといわれる人々と、
彼らを襲って怪我を負わせる、時には殺してしまう10代や20代前半の若者という対立構図があります。
襲う若者も決して勝ち組や強者ではなく、負け組みや弱者とみなされているのですが、
彼らがホームレスを襲う理由は、
｢汚い｣とか「何をされても抵抗しない弱いやつは、よけいにイラつく」という “弱いものいじめ” です。
そしてそれは、弱いものがより弱いものをいじめる “いじめの構図” です。
弱いからこそ群れ、その群れの勢いで、より弱いものをいじめ、溜飲を下げる。
弱いからこそ大きな声で吠える犬のように、“空いばり” する。
それと同じではないでしょうか。

ところで、強者は決して他者をいじめません。
なぜなら、強者は自分に正当な自信を持っていて、他者を思いやることができますから。
そう考えれば、今の世の中、あまりにも自分に自信の持てない弱者が多くいるようです。
そのコンプレックスを自分より弱いものに向けて発散させる、
でも、そんなことで決して優越感などもてないと本人が一番よくわかっていて、
いっそう不安でいらいらが増し、弱いものいじめに拍車がかかるという悪循環を招き、
いじめがますます陰湿化しエスカレートしていく。

でも、皆さまはもうお気づきでしょうが、これは、時には堂々と、時には裏で、
大人の世界で繰り広げられている弱肉強食の構図そのものですね。

たとえば、心身に障がいを持つ人や高齢者などは、
経済合理性からだけ見ると効率が悪かったり価値を生み出さずに消費するだけだったりで
社会に役立たないどころか、逆に社会保障給付をうけることで社会的お荷物と誤解され疎まれるとしたら、
その意味では、前記に置き換えて考えてみると、ホームレスと似ているではありませんか。

ということは、弱いものが、より弱いものをいじめるという大人の真似を低年齢層がしているだけで、
私たち大人の世界の病巣が、若者をも蝕んでいるだけです。

でも、ここでやはり、はじめの疑問「なぜ弱者は弱者を嫌うのでしょう？」に立ち返ってきました。

弱いという自分の本当の姿を正視したくないから？
いや、この問題を違った角度からみれば、
弱者は本来守られるべき対象であるという、これまでの弱者観が間違いなく揺らいできていることに気がつくでしょう。

それは、なぜ？
それを考えなければなりませんね。
そういうわけで、この話はだんだんずれてきましたが、もう少し続けます。

でも、その前に、今回の選挙に限ってのミニ総括。
ホームレスと彼らをいじめの対象にする若者という組み合わせをいろいろ変えてみれば、
今回の選挙の弱者と強者、勝ち組と負け組という関係が透けて見えてきませんか。

今回の選挙で、自民党の反改革派としてレッテルを貼られた郵政法案否決組は、
政権党にありながら公認されなかったという時点で既に負け組で弱者。
そして現実に彼らは負けた・・・
自分は弱者ではないと思い込んでいる有権者から、弱者として疎まれて。
このときの有権者の心理は、寄らば大樹の陰とばかりに、
強い人に、おべっかを使い自分だけは引き立ててもらって、より弱者になるのを避けられると信じた・・・

でも、皆さまは、ここでもお気づきでしょうが、
自分は負け組・弱者にはなりたくないという多くの有権者の票により、ひとり勝ちした自民党の進める構造改革は、
もっともっと多くの経済的弱者を生み出す仕組みですね。
つまり、自民党に投票した人々こそが、次の決定的弱者候補なんですけれどね・・・
その皮肉に気がつかなかったほど、多くの有権者は愚かだったのでしょうか。
直接自分が痛い目に遭わなければ気がつかないほどに、想像力がなかったのでしょうか。

いや、小泉首相の手腕の方がそれだけ狡猾で、“善良なる”有権者を欺くくらい、朝飯前だった？
だとすれば、ただ“善良なる”のは、罪ですね！

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ナチュラブ・日記　その1８（平成１７年９月２７日号）
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　　　　　　　　　　　　　　　　　「　閑話休題　」

今回は「選挙雑感」をお休みです。

24日から1泊2日でニセコへ行ってきました。
逢坂さんが、まだニセコ町長だったときに（株）ニセコリゾート観光協会が企画した
「三國清三シェフ　ディナーショー」　が予定通に、ニセコ東山プリンスホテルで開催されましたので、
私も参加させていただいたのです。

このディナショーの第一部は、三國シェフと逢坂・前ニセコ町長のトークショーでした。
わずか30分という短い時間でしたが、例によって
　（というのは、私どもの連続シンポジウムの際のという意味ですが）
逢坂さんの絶妙なコーディネーターのお陰で、三國シェフから貴重なお話を聞き出しました。
なぜ、三國さんがシュフを目指したかから始まって、三國さんの生い立ちや修行などはもちろん、
その料理哲学まで、完璧に。

その中で、皆さまにお伝えしたいことは、
三國シェフが地産地消や食糧自給や食育にも大変関心をもっていらっしゃるということです。

料理にとって一番大切なのはもちろん食材ですが、
その食材が、地元で生産され流通に時間がかからない新鮮なもの・旬のものであれば、
それだけ余分な品質保持目的の添加物が不要だから安全であり、安心して使えるという「地産地消」。
余分な農薬など使われなくなれば、人の体にも良いし自然環境保護にもなり、
食糧自給率190％という北海道がますます “持続可能な期待の大地” となるというようにもお話されました。

この地産地消は、地元の小規模な生産者を応援する（大量生産品に比べて多少割高であっても、買い続ける）ことで
地域活性化につながる可能性もあります、ともおっしゃいました。

また三國シェフが、最近特に関心を持って取り組んでいるのは、食育だそうです。
人間の味覚には、甘味・塩味・酸味・苦味がありますが、
それらをしっかり子どものうちに、舌に覚えこませることが肝心とのこと。
そのためには、やはり新鮮で本物の味を与えなければいけません。

三國シェフは、日本国中の小学校で料理の授業を通じて、子どもたちに本物の味を教え、
また自分たちで作る楽しみを教えるために実際に料理講習もされていますが、
その結果、食べ残しがほとんど無くなるという教育的効果が生まれるとのことです。
そしてそのときに三國シェフは必ず
「日本国内の家庭・レストラン・学校給食等から廃棄される食物の量で、どれだけの世界の飢餓死を救えるか」
などという問いを子どもたちに投げかけるのだそうです。
食べ物から世界を考える。まさに「世界の三國」に相応しいシェフですね。

さて第二部は、
　「フランス共和国農事功労者賞シュバァリエ受勲およびオテル・ドゥ・ミクニ開店20周年記念　特別メニュー」
によるディナー。

ニセコ等の食材を使ったフランス料理のフルコースでした。
九州沖縄サミット会議で担当したディナーメニューの再現や
修行した帝国ホテルで習ったアイスクリーム入りデザートなど、三國シェフの味を堪能いたしました。
なお詳細メニューをお知りになりたい方は、（株）ニセコリゾート観光協会　（0136-44-2420）　に、お問い合わせくださいませ。

ニセコ東山プリンスホテルのディナー会場は「羊蹄」でした。
この日、秋の澄んだ空気の中で、すっきりと稜線を現した羊蹄山の威容は、
地元の人でさえ、こんなに美しく見えるのは珍しいというほどでした。
その羊蹄山が、暮れ行く時間とともに様相を変えるのを眺めながらのディナーは、
味覚だけではなく視覚も満足という贅沢な2時間でした。

「田舎はいいなぁ・・永田町という怪物が住む魑魅魍魎の世界とは別天地です。」
と、最初のご挨拶でため息のようにおっしゃった逢坂さん。

「山はどっしりとして動かないものの象徴ですよ。
そういう山がある故郷に、いつでも帰ってきて、英気を養ってくださいね。」
と私は、思わずにはいられませんでした。

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ナチュラブ・日記　その1７（平成１７年９月２４日号）
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　　　「選挙雑感」～感想であって分析ではなく個人のつぶやきとして～（８）

この稿は（6）の続きです。

小泉純一郎という個人の本質は、
「弱者は醜い」　とか　｢敗者を排除せよ｣　という単純な非情さにある、と私は書きました。
弱者は醜いという勝者の思いあがりに、多くの都会の弱者が喜んで拍手したのは、なぜでしょう。

ところで「弱者」とは、誰のこと？
ひとは無意識に常に他者と自分をいろいろな分野で比べて、
何か一つでも自分が少しでも「上」であると思う分野があれば安心する。
自分の下にたくさんの弱者がいる、という密かな安堵感。
一般的にはまず、こういう相対的な｢弱者」でしょうか。

そういう人間の心理をたくみに利用して、嫌われる存在の弱者を、狡猾に作り上げたようです。
「弱者を守れ」という政治的スローガンが、
今の有権者にはまったく受け入れられていない状況を知っていて、そこに付け入った・・・
「既得権益を手放さない労働組合や、郵政改革に反対する与党一部の郵政族こそ弱者である｣
と思わせるような言葉を選びました。

　　「既得権益にしがみつくのが抵抗勢力なんですよ。
　　　労働組合と、それを支持基盤とする野党と、与党一部の郵政族が、
　　　自分たちの既得権益を手放したくないから、郵政改革反対と叫んでいるんですよ。
　　　つまりは、自分たちの利益のために、
　　　今の行き詰った日本を構造改革しようとしている私に反対しているんです。
　　　でも、与党であってもそういう抵抗勢力を、私は公認しない！
　　　彼らは、改革を目指す政権党から見放された弱者なんですよ。
　　　また、与党でさえない野党の抵抗勢力なんか、弱者もいいところでしょう。」　と。

彼の本心は　｢野党勢力なんか、戦う価値も無いくらいです。｣　だったでしょうね。

この心理的操作の前に、鬱屈している日本国民は、ひとたまりも無かった！

国の謝金は膨大で “改革” しなければ、国の存続が危ぶまれているから、
とにかく“改革”しなくてはと、“自民党” と書いた。
「国の膨大な借金を積み上げたのは、いったい誰？誰の責任？」と、問うこともせず。

少子高齢化で国力が弱小化していくとも言っている、
それを何とか防ぐには今、とにかく構造改革をしなければ、だめなんだ、と　
“自民党”　と書いた。

少子高齢化なんて、ここ数年で振って湧いた現象ではなく、
たとえば高齢化の最大原因とされる団塊の世代が生まれた約60年前からわかっていたことでしょうに・・。
そしてそれに対して何ら有効な対策を打ち出してこなかった政権党である自民党の責任を、問うこともせず。

また、たぶん長い不況下、やっと就職した20代の若い層は
「君たちは高齢者を養うために社会保障費を “とられる” けれど、
君たちは社会保障は受けられないかもしれないよ」
という　強者=若者、弱者=高齢者　という単純極まりない構図を叩き込まれて、
そんな不公平はいやだ！と、強者の　“自民党”　を選んだ。

そして、社会全体を取り巻く薄気味悪い閉塞感に、建設的な将来を思い描けず、
刹那的かつ享楽的に生きているような老いも若きも女も男も、
「それでも自分だけは弱者にはならない、そのためには強者に味方しなくては」
と“自民党”を選んだ。
うかうかと、小泉首相の国民の心理をたくみに誘導した弱者攻撃に乗った。
何も自分の頭で考えることもせずに。

では、「弱者」が、なぜこんなに忌み嫌われるのか・・・
そのことを考えなくては、この稿は閉じられませんね。
次回は、嫌われる弱者について、私の考えを書いてみようと思います。

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ナチュラブ・日記　その1６（平成１７年９月２２日号）
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　　　「選挙雑感」～感想であって分析ではなく個人のつぶやきとして～（７）

9月21日・小泉劇場第3幕開幕の感想から。
でも、とても正気では付き合えないというのが、ため息とともに正直な感想です。

自分の両親のことを｢お父さんとお母さん｣と繰り返し言う男の子（！）が、衆議院議員？！
小泉劇場って・・・幼稚園のお遊戯会でしたの？！
｢お父さんとお母さんは、オマエを上品には育てなかったから、
そのままで行けといいましたから、このまま行きます！｣って・・・
勘弁してくださいな、人品卑しい国会議員だなんて。また、そのまま何をしに行くのかしら。

「夫は参議院議員で、私は衆議院議員ですので、
夫婦二人でハードとソフトというか、お父さん役とお母さん役の役割分担で、
お役に立てるかなと思っています」？！
小泉劇場って・・・カップル劇場だったわけ？！

このお母さん役希望の女性議員は、当選した喜びを
「料理研究家という専門を生かして食育に取り組みたい」　と流行の言葉で飾りましたが、
どんな食育でしょうという質問に、お答えできなかったんですよねぇ・・・

「夫が初登院について来てくれました」　と感極まってじわっと涙を滲ませた国際政治学者。
小泉劇場って・・・ここでも大学付属幼稚園劇場？
大学では、入学式や卒業式には当然、
今や入試日に入試会場にまでついてきて控え室を要求し、
そこで子の試験終了までじっと待っている両親や祖父母がいるそうですからねぇ・・・
そういう学生のお相手をしている大学教官も、洗脳されちゃいました？

あるいは、国会登院一番乗りとて朝4時から門の前で待っていたとか・・・
それにどういう価値を与えればいいんでしょうね。
国政とどういう関係があるのでしょう、どなたか教えてくださいな。
ヒトと違うことをすることで自分をアピールさせる、確かに「劇場型選挙」結果そのまま・・

もう、やめましょう。
書いている自分が恥ずかしくなりました。

今日は、
上記とはまったく正反対の政治家であった後藤田正晴さんが、19日に逝去したと発表されました。
享年91歳。

後藤田さんについて、私はほとんど知りませんし、
新聞やテレビ、そのうち雑誌でも追悼記事が多く出されるでしょうから、
皆さまはそれをご参照ください。
ただ、いくつか書かせていただきたいと思うことがあります。以下、思いつくままに・・・

私はこれまで自民党を支持したことがないし、
後藤田さんが現役の政治家であったときには、無関心でした。
でも、いつごろからでしたか・・・　
たぶん後藤田さんが、保守のご意見番・お目付け役といわれるようになったころからでしょうか、
こういう人が保守政権中枢にいるなら、その政権も健全であると思えるようなところがありました。

後藤田さんについて印象的だったのは、大変高潔なかたであったということ。
権力のなんたるか、権力の恐ろしさを良くご存知で、
　　「権力を持つものは、その権力に見合う深い配慮をもて。
　　権力の中枢にいるものは、それを抑制しなければ、破滅する」
とおっしゃった。

ですから、今回の小泉首相のやり方については
　　｢自分に反対するやつは抹殺するというのは、とんでもない。
　　民主主義は、違う意見を持つ人々を認め合うことなんだ。
　　違う意見や反対を認めないというなら、それは民主主義じゃない。｣
と。
この姿勢は、逢坂誠二さんや上田文雄・札幌市長と共通です。
ニセコ町長時代の逢坂さんは
　　｢ニセコのような小さな町でも、町長といえば大きな権力を持っています。
　　そのことを忘れないで仕事をしています。
　　どんな考えや政策でも必ず反対意見が出てくるのが正常です。
　　それをどう扱って、ひとつの結論をだすか、それが首長の仕事です。｣
と、何かにつけおしゃっていました。

後藤田さんは、
　　「今、政治家は情緒的な反応ばかりしていて大変危うい存在になっている。
　　それをマスコミははやし立てる。これがいけない。
　　マスコミの役割は、政治家の言動をチェックして検証することだ。
　　それをせずに、政治家に付和雷同するのは、いけない」
ともおっしゃった。これはまさに今回の選挙戦に当てはまりますね。

そして、自民党という権力の中枢にいたのに筋金入りの護憲派でした。
9条支持を明確にしていたばかりでなく、
　　「憲法は国の基本である。どの国も自国の憲法は大事にして、それに抵触するようなことをしない。
　　他の国が、日本国憲法第9条に違反してまで自衛隊を海外派遣せよと要求するはずがない。
　　日本の国際貢献は、軍事以外で十分だ」
と、これまた明快でした。

また、過去の戦争への反省から、総理大臣たるものの靖国神社参拝に反対されました。
政治家個人としての主義や情は自由であるが、
国を代表する権力者である総理大臣は、相手国に配慮して然るべきであると。

　　「国家のために犠牲になる国民がいるのではなく、国民のための国家でなければいかん」　とも。
これらの憲法観や国家観は、それこそ保守と革新に分かれていても
上田文雄・札幌市長と同じスタンスですね。　もちろん逢坂さんとも同じでしょう。

後藤田さんの憲法観に接して、私は政治家を保守と革新に色分けする無意味さを感じました。
民主党は革新派といわれますが、今、その代表は保守・自民党顔負けのバリバリの憲法9条“改正“論者です。

後藤田さんは、総理大臣に要請されるほどの実力を持っていましたが、
信念として総理大臣にはならなかった。
上司に対しても、間違った考えや行動をいさめるのに自分のポストを賭けられた。
（1986年ペルシャ湾への掃海艇派遣に、官房長官というポストを賭けて反対し、憲法違反を戒めました）

最近は特に、日本政治の制御装置が壊れていくと心配されたとか・・・
無原則に、こんなにも一方向にズルズルと行くのはなぜか・・　それは、健全な野党勢力がないからだ、と。

戦前の悪名高い内務省（しかも警察畑）官僚出身で警戒感を持って政界に迎えられたのに、
最後は高い評価で送られた政治家というのも頷けます。
こういう政治家をまさに今失ってしまったのは、象徴的です。

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ナチュラブ・日記　その1５（平成１７年９月２１日号）
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　　　「選挙雑感」～感想であって分析ではなく個人のつぶやきとして～（６）

今日もまた、寄り道から入りますが、逢坂さんが、日記を再開されましたね！
題して　「逢坂誠二の徒然日記」　その１（平成17年9月20日）

懐かしい！　ついでにちょっと覗いてみましょうか・・

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（２００５年９月２０日付）
　　　前ニセコ町長、そして今は衆議院議員の逢坂誠二です。
　　　町長時代に、ニセコ町役場の職員向けに日記を配信していましたが、
　　　その永田町版を開始したいと思います。
　　　どんなスタイルで開始するか、まだ定まっていませんが、徐々に形を整えたいと思います。
　　　お付き合いのほど、よろしくお願いします。

　　　８月２３日夕方、民主党北海道代表の鉢呂代議士から、
　　　衆議院出馬の要請を受け、２５日に出馬の決断をしました。
　　　２９日に、ニセコ町長を辞任、３０日、総選挙公示。
　　　以来、今日までまさに急転直下、激動の時間を過ごしました。
　　　この間、選挙戦、民主党の代表選出など、様々な体験をしました。
　　　これらのことについては、徐々にお知らせしたいと思います。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　「逢坂誠二の徒然日記」　は　こちら　
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はい、お待ちしています。
さっそく、

　　　「これまで硬直していた北朝鮮の核をめぐる6カ国協議が進展した。
　　　しかし、これまで硬直していた会議が、なぜこんなに劇的に動いたのでしょうか？
　　　その背景、真意をしっかりと知る必要がありそうです。
　　　私個人としては、釈然としない雰囲気です。」

とのコメントです。
うーん、そういう読み方をしなければいけないんですか・・・単純に喜んでいてはいけないと。

ところで今後、逢坂さんは、この問題ばかりではなく、
国会議員としてさまざまな分野やさまざまな情報を入手されるでしょうが、
許される限り、それらの情報を公開していただきたき、
それをもとに私たち一般市民も議論できれば良いですね。

さて、この稿の本論に入ります。
今回の選挙で、小泉首相の「先手必勝」手腕が、若い層に強く作用したといわれます。
これまで、選挙には無関心で、逆に選挙などダサいとかなんとか
選挙を否定していたような層をひきつけて、投票所に足を運ばせ、
自民党候補者の名と自民党と書かせたのは、自民党総裁の小泉純一郎その人だったといわれています。

今回の小泉自民党の選挙の特徴には、表と裏があったということでしょうか。

表は、論点が　「郵政民営化、是か非か」　だけしかないように演出し、単純な二分法思考を強いました。
裏は（これこそ肝心）、勝ち組と負け組みの対比でした。
しかも、負け組みを叩くという、人としての品性を疑うとしか形容できない要素が隠されていて・・・
いや、隠されてはいなかったですね・・・露骨に散見されましたから。

まず、自民党の郵政民営化反対組みに党公認を与えず、はじめから負け組みの立場に落とした。
彼らにはベテラン政治家が多かった。
他方、政治家としては未知数の若い公募生を、党公認候補として、はじめから勝ち組扱いをした。
　（彼らについては、これまた稿を改めて考えたい問題があるような気がしています）
そして勝ち組が負け組みを追い落としていく風景に、
国民は、とくに若い層は密かな快感（隠微な、と、私は敢えて表現します）を味わったような気がするのですが・・・。

小泉純一郎という個人の本質は、「弱者は醜い」　とか　｢敗者を排除せよ｣　という単純な非情さにある。
何事も好悪で割り切っていくという非情さ。
それが今回の選挙では　「勝者の非情」　となって現れ、有権者を虜にした。
そういう感じです。

でも、なぜそんなものに、多くの人が魅了されてしまったのか・・・
時代の病巣とでも言えばいいのでしょうか、そういう抽象的な言葉でしか表現できない不確かな理由。
ただ、不確かだからと看過できない何かが、私の頭の一部にひっかかって離れないのです。
なかなか具体的な言葉として出てこないのですが、もう少し考えなければと思います。
皆さまも、もう少しだけ私にお付き合いください。

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ナチュラブ・日記　その1４（平成１７年９月２０日号）
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　　　「選挙雑感」～感想であって分析ではなく個人のつぶやきとして～（５）

今回の選挙で、小泉首相の「先手必勝」手腕が若い層に強く作用したといわれますので、
この(5)では、そのことを考える予定でしたが、
9月19日に歓迎すべき6カ国協議の進展がありましたので、それについて簡単に感想を述べたくなりました。
テレビニュースで入手したばかりで、手持ちの資料が何もない状態ですので、その点はご了承ください。

まず、北朝鮮の主権を認める、と。

北朝鮮の政治体制がいかなるものであろうとも、それは内政であり、
他国の価値基準で良し悪しを決めるのは間違っていますので、これは当然でしょう。
アメリカのブッシュ大統領が｢悪の枢軸｣と北朝鮮を決め付けましたが、それは思い上がりです。
国家体制の可否は、その国の国民が決めるのが筋です。

次に、北朝鮮と、他の韓国・中国・ロシア・アメリカ・日本の5カ国との間で（特に北朝鮮とアメリカの２国間で）
北朝鮮の核の扱いについて合意がなったということです。

北朝鮮が　「すべての核兵器と核計画の廃棄」　と　｢核拡散防止条約（NPT）復帰」、
｢国際原子力機関（IAEA）の査察受け入れ｣　を了承し、
その代わり　「アメリカは北朝鮮を攻撃しない」　し　｢核の平和利用の権利と軽水炉建設を将来議論する｣　と。

北朝鮮と5カ国との関係正常化への大きな前進でしょう。ほっとしました。

北朝鮮の金正日（キム・ジョンイル）首席は、明らかに位負けする大人に、
自分の言い分を認めさせようと駄々をこねる子どものように、私には見えます。
今、思うとイラクのフセイン大統領もそうだったと思います。
核兵器製造能力がないのに、IAEAの査察受け入れ拒否をしたのは、
独立国としてのプライド、下世話な言葉で言えば“見栄”であったのではないでしょうか・・・
それを、大国として威張るだけで大国として持つべき度量がないアメリカが、
短慮にも叩いてしまったのが、イラク戦争でした。

つまり、大人としての器量を持てない親が、子どもを誤解して振り上げた自分の手のおさめどころを誤って、
そのまま子どもに振り下ろしたよう感じでしたが。
子どもへの対応を誤ると、その後の親子関係の修復や子どもの心の発達に支障をきたすものですが、
国と国の関係も然りですね、今のイラクの混乱はそれを如実に示していますから。

でも、今回の6カ国協議は、議長国・中国の努力で、少なくともイラクの悲劇を回避できたようで、
これが“外交”だと、私は思います。
ここでも、主導権をとれず　（とる気もなく？）、
毎日　「合意できないかもしれない」　と短くインタビューに答える日本政府外務省高官の姿は、
カヤの外の雰囲気でした。
アジア外交だというのに、残念です。

なお、６カ国協議については、
8月19日の私どもの連続シンポジウム特別編で講師の姜尚中(カン・サンジュン)さんがお話なさったのを
お聴きになったかたもいらっしゃるでしょう。
姜さんは、平和で北朝鮮を羽交い絞めにしようとおっしゃったのでした。
そして、それには日本こそが主導権をとって、と期待を込めて激励されたのでしたが。

いずれにしても、これは大きな問題・課題ですので、いつか稿を改めてじっくり考えることにします。

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ナチュラブ・日記　その1３（平成１７年９月1９日号）
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　　　「選挙雑感」～感想であって分析ではなく個人のつぶやきとして～（４）

小泉純一郎氏。
凡人・奇人・変人といろいろ言われ方をしたかつての総理大臣候補者のうち、
変人といわれたのが小泉氏ですが、
ご執心の郵政改革法案を、参議院で自民党議員の造反にあって否決されるや否や
“国民の真意を問う”と衆議院解散！
いくらなんでも、それは権利の濫用、とたしなめた属する派閥の長のご忠告にも耳をかさず
｢俺は非情だ。｣と言って派閥の長に「変人以上」と言わしめたそうな。

国民の真意を問うって？

あれぇ、過去に、イラクに自衛隊を派遣するか否かで国会で議論されていたとき、
明らかに国民の真意は「自衛隊の海外派遣反対」だったはずですが、
｢国民の真意が正しいとは限らない！｣と叫んで、
世界中から孤立していたアメリカの親友・ブッシュを助けるために、自衛隊を派遣しちゃったのに！

ところでこのナチュラブ日記は、
ナチュラブ・北海道代表の私個人の考えを私ひとりの責任で書いているもので、
またこの稿は「感想であって分析でなく個人のつぶやき」ですから、
多少脈絡なくというか、ちょっと本題からずれることを書くことも許していただくとして・・・
自衛隊派遣論議についてちょっとだけ以下に。

「自衛隊がサマワに行くんだから、サマワは戦闘地域でなない。自衛隊は戦闘地域には出せないんですから。」
という小泉首相の逆手のような屁理屈に、野党は反論できず、
メディアはメディアで、そういう与野党を面白おかしく取り上げて、
ことの本質から目をそらさせる勢力に加担しはじめたのでした。

あのとき、小泉首相は「説明ができない」ということを暴露したんですね。
国会討論以前の、政治家としての資質の問題なのに、それを暴けない野党も情けない。
小泉首相のあまりの暴論に虚を突かれて野党が唖然としているうちに、小泉は次の暴論を繰り出す。
こういうシーンを見せられ続けても、国民はなぜ怒らなかったんでしょう。
逆に、面白がりはじめた国民がおバカさんだったわけ。
そのおバカな国民をどうすれば思い通りに繰れるか、そのあたりの勘と力量は並大抵ではないのですね、小泉氏。

ここで稿を戻しますが・・・
2年前は、国民の真意なんて無視といわんばかりの総理の決断だったのに、
案件が変わったし、なんだか今度は、国民の真意が我が意に沿いそうだから、
国民の真意を問うのですって？！
「そりゃないでしょう、総理！総理たるものが、そういう下品なことをするものではありません！」
と思いませんでしたか、皆さまは。

この小泉首相を糾弾する力がない野党も語るに落ちましたが、
小泉劇場だの刺客だの落下傘候補だの、他にも書くに耐えない低次元の表現で
面白おかしく言い立て、書き立てたのがメディアでしたねぇ・・・
私から見れば、メディアの存在価値がゼロでした。

国民は自分に相応しい政治家しか持てないとはよく言われますが、国民とメディアとの関係もまさに同じだったんですね！

「俺はバリバリの自民党支持者だけれど、今回の小泉のやり方は間違っている。
勝手な解釈で国民の真意を持て遊ぶのは、許さん！自民党には入れない！」と叫んだ友人がいましたけれど、
こういう理屈を言える筋の通った人は、いまや希少品種かもしれません。
そしてそのことを、小泉首相は、理屈でも皮膚感覚でも、よく知っていたんでしょうね。
「国民は見たいものしか見ない」ということを。

正しくは「見たくないものを見るのが賢者であり、見たいものしか見ないのが愚者である」
と、いうのでしたっけ・・
カエサルの言葉でしたか、マッキャベリの言葉でしたか・・・。
どういうことかといえば、「小泉首相が在職中は、消費税増税しない。」を例にとると、

　　見たいもの　　＝消費税増税しない
　　見たくないもの＝小泉首相の任期終了後

というわけです。
今回、日本国民は、見たいものしか見ないで投票してしまった、らしい。

さて、ここからが本論。小泉純一郎氏のお手並分析、じゃなくて・・・お手並み拝見。

今回の選挙に示された小泉首相の手法は「先手を取る」ということで多くの方が一致しています。
これについては、彼はほとんど天才的であると多くの人が認めていますね。
ただ普通は　「先手を取る」　ということは　｢相手より先に動く｣　という時間的＆物理的なことを言いますが、
小泉首相のやり方は、そうではなく、心理的なもののように私には思われました。

ある緊迫した場面で、相手が次に何をしようとしているのか読めないとき、
人は不安な気持ちでその場に居着いてしまう。
これは、待ちの姿勢で完全な受身状態。つまり「先手を取られる」。これでは、必ず負ける。
小泉首相は、こういう状態に国民を誘い込んだのだと思います、たぶん計算的というより本能的に。
そして　「郵政民営化、是か非か」　とだけ叫んで選挙戦を展開しましたが、
これが彼の「先手を取る」手法だったと思いませんか？

そして結局どうなったかといえば・・・ちょっと、振り返って見ておくと、次のようになったんですね。

「郵政民営化」が何を意味するか、詳細に知っているのは、たぶん担当官僚やほんのわずかな政治家だったでしょう。
郵政改革という一点突破で全面展開を狙った
構造改革・公務員の削減・郵貯の資金の民間還流・族議員の政治基盤攻撃・アメリカへの資金流失・・・
どれが、小泉首相の目指すものであるか、本人がまったく説明しないままに、様々な解釈が横行しました。
　（ことのときに、先にあげた「見たいものだけ見る」人々が見たのが、公務員の削減だったような気がします。
　　公務員は優遇されているという根強い憎悪から。でもこれはまた別の大きな問題）

そして、果たしてどれが “正解” なのか、有権者も野党もメディアも、
小泉首相の口からの回答をじいっと待ってしまったわけです。
「郵政民営化」　をすることによって、小泉首相は何をめざしているのか」　と問う有権者の姿勢は、
合理的な対応でしょう。

でも、選挙公約という最も公的なものを、謎かけの対象にした小泉首相の手法を、
責められずに許してしまった有権者は、先手を取られた・・・そして「負けた」のですよ。
合理的にふるまったはずなのに、負けた。それは、不条理ではないか・・・と、まともな有権者は憤慨した。

ただ、こういう私の感想は、小泉首相の謎掛けを拒否した立場のものであって、
見たいものしか見なかった多くの有権者は、勝った、と思っているでしょうね、今も。
「消費税増税はいつかは来るかもしれないけれど、少なくとも小泉サンが首相でいる間は、増税しないと言ったしぃ」　で。

それにしても、です。
小泉首相の先手必勝が、特に若い層（これまでは棄権する割合が多いといわれた）に強くアッピールして、
投票に行かしめたといわれますが、なぜなんでしょう・・・
次回はそれを考えてみましょうか。

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ナチュラブ・日記　その12（平成１７年９月1７日号）
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　　　「選挙雑感」～感想であって分析ではなく個人のつぶやきとして～（３）

今回の選挙は8月30日の公示日前から既に、自民党圧勝というより小泉首相圧勝とメディアが騒いでいました。
まさに騒いでいたという感じで・・・ワイドショーならいざ知らず、普通の新聞やテレビニュースまでが、
コイズミという1人の政治家に、なぜか自ら進んで足を掬われたがっているような感じがして、
私は、テレビはもとより新聞さえも見なくなりました。

ほとんど単語や熟語しか発しないような、説明責任を果たすも何も説明そのものをさえしない、
こんな無責任なヒトが長く総理大臣で居られる、
そのこと自体が“今の日本の政治が終わっている”証拠だと思っていました。

でも、選挙中のある日、そういうヒトだから逆に、もてはやされているのじゃないかと、ふぃと気づいたのです。
政治が、政策ではなく手法で選ばれる異様な事態に陥ってしまったという実感とでもいうのでしょうか・・・
心底ぞっとしました。
普通の市民が、まるで我先にだまされるのを自慢するような感じ。
たとえば、政治も芸能も同じレベルなんだから、流行っていて面白ければ良いというわけ？

私は、政治の世襲制にはもちろん反対だし、政治の裾野を広げるのは良いこととだと考えているし、
政治家が他の職業より上だなんていう見方には不快感さえ抱いていますが、
それにしても何事にも限度があるでしょうに。

人は、個人の生活面でも社会全体でも希望が持てず閉塞間が充満した息苦しい中で生きていると、
誰かに、そういう現状を打破して欲しいと他力本願になるんでしょうか。

　　現状打破の、その先なんかどうでもいい。とにかく、今の行き詰まり感を払拭してくれたら・・・
　　自分の所属する場をぶっ潰すというヒトなら、何かやってくれそうだ・・・
　　他人からとやかく言われても、耳を貸さないくらいということは、強い意志をもっているんだから、
　　決断力がある・・・
　　そういうぶれないヒトに現状打破してもらいたい、そうだ、そのヒトに賭けよう！

と、いうことでしょうか。
誰かが、まるで発展途上国の選挙のような単純な投票行動とコメントしていましたが。

政権党の立場で考えてみれば、戦後日本は世界の冷戦下で順調に経済復興してきたけれど、
バブルで崩壊後は何もかにもうまく行かず、日本人はよって立つ基盤を失い、
気がつくと国の借金は膨大で、先行き不安になっている。
その不安を利用して、選挙を戦おうと考えたのでしょうか。

今、国を立て直すには、増税が必須だけれど、漠然とした不安の中に居る国民が、
増税や年金改革のように身銭を切らなければならない改革に賛成するはずはない。
国民の不満の対象である　税金の無駄遣い＝官・公務員　という図式をうまく利用して、
民営化＝改革という構図をつくり、官は悪、民は善という二者択一で行こう。

政権党のそういう目論見があったとして、それがここまで“成功”した背景は、やはりコイズミという人物でしょうか。

次回はそのあたりを考えてみましょう。
コイズミが嫌いと言って避けていては、有効な手を打てませんし・・・敵を知ることから、やり直しませんと、ね。

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ナチュラブ・日記　その１１（平成１７年９月1６日号）
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　　　「選挙雑感」～感想であって分析ではなく個人のつぶやきとして～（２）

今回の選挙の得票数やその比率について、新聞にも載っています。
その数字と議席数が、なんだかしっくり関係していないような妙な感じがしませんか？
なぜって・・次の数字をまず見てください。（数字は新聞を参照しました）

　小選挙区の得票総数比率は、
　　　自民党　　47.8　％
　　　民主党　　36.4　％
　　　公明党　　　1.4　％
　　　共産党　　　7.3　％
　　　社民党　　　1.5　％
　　　国民新党　 0.6　％
　　　新党日本　 0.2　％
　　　その他　　　4.8　％

　ということは、【自民党：民主党】＝【47.8 ： 36.4】＝【1.31 ： 1.00】　

　比例区の得票総数比率は、
　　　自民党　　38.2　％
　　　民主党　　31.0　％
　　　公明党　　13.3　％
　　　共産党　　　7.3　％　
　　　社民党　　　5.5　％
　　　国民新党　 1.7　％
　　　新党日本　 2.4　％
　　　その他　　　0.6　％

　ということは、【自民党：民主党】＝【38.2 ： 31.0】＝【1.23 ： 1.00】

　でも、獲得議席数は　【自民党：民主党】＝【296 ： 113】＝【2.62 ： 1.00】

また、ついでに総得票数を見てみると、
民主党は小選挙区では2,480万票、比例区では2,099万票をそれぞれ獲得です。
特に比例区の数字は、過去3回の選挙ともに2,000万票を超えています。

以上の数字から見ると、単純に考えても、小選挙区制と比例制のセットの選挙制度は、
本当の民意を反映しているか否かちょっと疑問ですね。

そういえば、1票の格差が都会と田舎では大きすぎて、過去に違法判決が出たことがありましたし、
また、まるでタイミングを計っていたように9月14日には
最高裁判所が「在外邦人の選挙権の比例限定は違憲」との判断を示しました。
そういう意味では、選挙制度というのは、当然絶対的なものではないし、変える意志を持てば変えられる。
ただし、それには時間がかかります。

しかし、同じ選挙制度の中で、なぜ自民党は圧勝できたのか。
選挙制度の仕組みもさることながら、民主党の敗北のその分析と対策を早急に練らなければ、
民意を反映できないうちに本当に民意を失ってしまう。それは国民にとって不幸です。

民主党とは別に、今回の選挙はいったい何だったのか、私たちももう少し考えてみる必要がありますね。

私は無党派ですが、小泉・自民党にはまったく共感を持てません。
それで次回は、遅ればせながら、自民党の、というより“小泉首相の選挙”を見ることにします。

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    ナチュラブ・日記　その10（平成１７年９月14日号）
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　　　「選挙雑感」～感想であって分析ではなく個人のつぶやきとして～（１）

そういえば、8月30日から9月10日までの選挙期間中は、
時折、風の音や空の高さや庭の虫の音に秋の気配を感じながらも、北国としては気温の高い日が続きました。
一方的に仕掛けられ乗せさせられた受身の選挙が、なかなか終わらない夏のように、私には思われました。

そして選挙結果が出た途端に、今日・14日の札幌は雨で最高気温が15℃程度で完全な秋。
しかも“日本の中央”関東地方は、30℃を超える真夏日だそうで、
天候まで、中央と地方は、こうも差がつくものなのかしら・・・と、感傷的な気分に陥りました。

さて、逢坂町長、じゃなかったですね、衆議院議員の逢坂さんが、
これまでの「町長室日記」の続きとして「国政日記」のようなものをお書きになるはずと勝手に決めて、
それまでは「ナチュラブ・日記」でつないで行こうと殊勝にも思い立ったのですが、
日増しに募る不快な気分に邪魔されて、さて・・・というところです。

というよりも本音をいえば、急に疲れを感じてしまったのです、選挙結果に示された我が同胞の民意とやらに。
そして、この夏まったく休みがなかったという事実を思い起こし、心身ともに弛緩してしまったらしいのです。
そのあたりについて、内輪話で恐縮ですが、ちょっとお許しいただいて以下に弁解させてくださいね。

7月30日のニセコで開催したシンポジウム第6章の後、3週間足らずで8月19日を迎え、
姜尚中さんをお招きした特別編のシンポジウムが開催されました。
この二つのシンポは・・・
金子勝先生の6章のニセコ編は昨年10月から、姜尚中さんのシンポは今年1月から、それぞれ準備を始めました。

ニセコ編は、懇親会＆ニセコお泊まりツアー＆ニセコミニ視察ツアーという付属企画つきでしたし、
特別編は、人気抜群の講師とて申込方法にも工夫が要ったしで、
それまでのシンポ準備とは質量ともに格段の差がありました。
特に7月以降は2つのシンポ準備が同時並行で毎日気を抜けず、
特別編が無事終了するまでは、我慢・我慢と言い聞かせてきたのでした。

　　　＊それぞれの報告ページはこちら　　7/29・30　金子勝先生をお招きした第６章
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　逢坂ニセコ町長（当時）ガイドによる町内ツアー
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　8/19　　　姜尚中さんをお招きした特別編

それなのに、8月19日が無事終了し気が抜けかかった私を襲った、逢坂ニセコ町長の衆議院選出馬！

日本国憲法と同い歳（1947年8月生まれ）ですので、体はもとより頭の方も無理はきかないなぁと思うところが
随所に出てきている私に、なんという誕生祝でしょう！と思いました。

それでも、日常の政治を考える場として、上田文雄・札幌市長と逢坂誠二・ニセコ町長（当時）を毎回お招きして
連続シンポジウムを企画運営中の市民グループ「ナチュラブ・北海道」代表として、
まったく何も発信しないのは無責任でしょうとスタッフからも声が上がり
「ナチュラブ・日記」を書き始めました。

逢坂さんの民主党からの出馬について、ナチュラブ・北海道の考えや立場を、
またこれまで7回のシンポジウムを通して知った逢坂さんの政治観を
できるだけ公平に客観的に紹介するのも、私の役割だと考えました。
それで、夏休みを選挙後まで延期しました。

中立であらねばという思いから表立った選挙運動は一切せずに日記を書くのは、正直いえばストレスフルな毎日でした。
でも、衆議院議員になった逢坂さんの
｢私は変わりませんよ。私の本籍は地方自治です。」という声を確認して安堵したのです。
これでやっと夏休み・・・と思ったのですが・・・・

小泉自民党を支持した人々でさえ不安を感じるという自民党の一方勝ちの選挙結果に、夏休みの気分になれず、
かといって、理論的に分析する気力も出ずという状態に、私は陥ったのです。

以上、言い訳を連綿と恥じずに書く勇気だけは残っていました。
これで怖いものなし。
明日から「感想であって分析ではなく個人のつぶやきとしての雑感」を書き始めます。

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