ホリスティック医学・健康学“コラム”No.38

必要なタンパク質は体内で合成される――人体に備わっている素晴らしいシステム「アミノ酸プール」

2019/03/03

栄養学の知識のない人たちは、食事でタンパク質を摂ることがそのままタンパク質の補給になると考えています。しかし、食品からどれほどタンパク質を摂り入れても、そのまま体のタンパク質になるわけではありません。食べ物に含まれるタンパク質は消化プロセスの中で分解されて“アミノ酸”になります。そのアミノ酸を材料にして、体内で必要なタンパク質が合成されることになるのです。

タンパク質の材料になるアミノ酸は、全部で23種類あります。このうち15種類のアミノ酸は体内で合成されますが、8種類は合成されません。そのためこの8種類のアミノ酸は食事を通して外から摂取しなければなりません。これが“必須アミノ酸”です。必須アミノ酸は、動物性食品にも植物性食品にも含まれています。

私たちの体には、必要なタンパク質(アミノ酸)をコントロールするための素晴らしいシステムが備わっています。それが「アミノ酸プール」と呼ばれるシステムです。人体(肝臓や細胞)には、食品から摂り入れたアミノ酸や、古くなった体内のタンパク質を分解して生じたアミノ酸を集め、蓄える(プールする)システムがあります。そして蓄えたアミノ酸を使って、必要なタンパク質をつくり出しています。

こうしたシステムの存在を考えると、必須アミノ酸を動物性食品から一度に大量に摂取する必要はないことが分かります。先進国の人々にとってはタンパク質の不足が問題ではなく、反対に動物性食品の多食による「タンパク質の過剰摂取」が問題となっているのです。

理屈の上では、動物性食品によって簡単に十分な必須アミノ酸の補給ができるということになりますが、結果的にはそれが過剰摂取を招き、別の問題を引き起こすことになっています。総合的に考えると、必須アミノ酸の摂取は動物性食品からではなく、植物性食品によるほうが人間の体には相応しい、ということです。必須アミノ酸を補給するために肉や牛乳に頼る必要はないのです。

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