台湾雨景色D 2009
3/9(月) 嘉義公園 烏山頭水庫
雨は降ったりやんだりで、TVの天気予報でも中部から南は雲が多いらしい。北部は雨。
阿里山はあきらめてゆっくりすることにし、パジャマまで洗濯した。乾燥機を使うが時間切れかも。
8:00に朝食へ。広く明るいレストランは中国系の団体客がいっぱいだ。台湾か大陸かは不明。
隅には小鳥が放し飼いにされていて、果物をかじられてしまった。
ここのオカズ類は薄味でどれも美味しい。お粥やマントウに洋食もある。フルーツも種類が多い。
サービスもきびきびしていて、ほんと久々の一流ホテルだ。満腹。
9:20ころチェックアウトし、カートはしばらく預かってもらう。嘉義公園への行き方も教えてもらう。
今夜のホテルの下見をしながら駅へと向かう。
駅前には阿里山の客引きにいさんやおばあさんが数名いて、けっこうしつこい。
私の行き先が判明するまで付いてくるのだ。バスターミナルで時間を聞くと、次の嘉義公園行は12時過ぎだという!?
駅構内の案内所で聞くと、どうも駅裏のバス停から出るようだ。
だが場所がよくわからないし、タクシーでも130元くらいらしいのでこの際タクシーにするか。
阿里山鉄道の窓口には10人くらいが並んでいた。空はいつ降りだしてもおかしくない様子だが。
日の出もさることながら、遊歩道の足元はどうなんだろう。
タクシーで嘉義公園へ向かう。メーター制で135元で到着。
公園案内図をもらい、歩き始めた。地元の人たちが体操したり散歩したりしている。
台湾出身の陳澄波(1895〜1947)という画家の絵があちこちに掲げられている。色がきれいな風景画が多い。彼は日本に留学経験もあり、上海で教鞭をとった。その後台湾にもどり、228事件の犠牲になった。嘉義駅前で銃殺という最期だったようだ。
孔廟もしつらえてあるが新しいみたい。
その向こうには日本の神社の参道があった。狛犬や燈籠はそのまま。正面には射日塔。
右手の資料館は月曜休みで残念だ。
シティマップによると旧監獄はそう遠くなさそうだ。中山路を歩き、少し先を右折してまっすぐ進むとあった。
門は閉ざされていて公開している様子はない。だが観光バスが近くに3台停まっているが?
嘉義旧監獄は阿里山のヒノキを使用して建てられ、保存もよいらしい。俯瞰写真を見ると面白そうな建物だ。
嘉義旧監獄入口
九華山地蔵庵とその屋上から嘉義旧監獄方面の眺め
そこから九華山地蔵庵はすぐだった。
エレベーターで7Fへ上がり、階段をおりながら各階の仏像におまいりした。邪道だけどね。
台湾の人たちはちゃんと下から上がってきていた。
ちょっと歩いて中山路から噴水へ出た。12時なので噴水鶏肉飯へ入る。4人家族と相席。
頼まないうちに鶏肉飯が出てきて、海老スープを頼み、あんかけ豆腐(というか冷奴だが)も追加した。
鶏肉飯はあっさりしていて食べやすい。海老スープはしょうがとセロリが効いていて美味。豆腐もしっかりしていた。
これでなんと、80元なのだ! 安い!
12:30すぎに皇爵大飯店でカートを受け取り、近くのホテル街にある嘉新大飯店へ。
いろいろホテルがあるが、ここが一番看板がきれいだった。某氏のガイド本で名前を覚えていたこともある。
受付には中国語のみの中年女性が2人。部屋を見せてもらう。
500元は窓なし(バストイレ付)。600元は小さい窓あり。800元の部屋は広くて明るく、浴室にも窓があったので、これに決定。
素泊まりだが、800元というと2272円で今回の最安値!
1時過ぎに出かける。午後はこの際烏山頭水庫へ行こう。駅へ行くと、次の新営へは13:40の区間列車だ。
それにしても寒い。今日は19〜26℃という予報だが、どうも15℃以下の体感気温だ。
14:00を過ぎて新営に着いた。駅前にはタクシーがたくさんいて、客引きが激しい。
烏山頭水庫のメモを見せて乗り込んだ。メーター制。
20分以上走ったか、370元かかった。けっこう高い。
烏山頭水庫のゲートで200元の入場料を払う。あたりの広い駐車場にはクルマはまばらだ。
ここはたいていマイカーで来て、内部もそれでまわるようだ。
ダム湖の写真を撮るが、そうとう曇っていて遠くはかすんでいる。山水画の雰囲気だ。
しばらく歩いて、八田與一の考える像を発見。後ろに墓もある。
片脚を折り曲げ肘を付き、視線の先にはダムがある。
立派な銅像は断ったという八田與一らしいポーズの像だ。人間性が表現されている。
墓も手入れされて花も新しい。見物人も数組現れた。みんな台湾の人のようだ。
八田與一像
業績の説明板 八田夫妻の墓
土手には與一がデザインしたというか集めた石で自然の庭がつくられている。
このあたりには野良犬が目立つ。子犬もいて近づくと逃げるし哀しい目をしている。
ぐるっとまわって記念館にたどりついた。なんとダムの上に建っている。
中に入ると受付にいた女性が日本語のビデオを映してくれた。
ダムの関係者やいっしょに仕事をした老人、八田の長男のインタビューを交えたまじめな内容だった。
館内の壁には写真パネルや学校の成績表まで展示されていた。(妻のものもたくさんあった)
烏山頭水庫は気候がよければもっと散策したいところだ。今日はだんだん寒風が吹いてきて、退散した方がよさそう。
それでも1h30くらいはいた。
入口のボックスでタクシーを呼んでもらう。
待つ間に係員の女性2人がお菓子やトマトをくれた。親切なおばさんたち、同じくらいの年齢だ。
帰りは隆田駅へ行ってもらう。HPにはこの駅が記載されていた。
メーターではなかったが、250元だった。
タイミングが悪くて30分くらい待って17:07発で嘉義に向かった。ホームで寒さに震える。
18:00には嘉義のホテルにもどって一休み。
19:00に着込んで外出。中正路を東へまっすぐ歩く。メインの中山路を一つそれるだけでとってもローカルムードだ。
だがバイクは多いので気が抜けない。
ガイドブックに出ている林聡明沙鍋魚頭へ。
開放的な雰囲気の入りやすい店だが、注文の仕方がわからない。
で、隅にいた年配の従業員らしい女性に声をかけた。この人は中国語オンリーだった。
注文した沙鍋魚頭は想像とはちがって魚の頭は入っていなかった。骨付きの唐揚げした魚と豆腐と野菜類が丼に入って出てきた。
煮込まれていて味はよかった。白飯とビールも頼んだ。150元と意外と安かった。
年配女性がなにかと気を使ってくれたので、私としては珍しくチップを渡してきた。
昨夜の甘味の店、鮮芋仙へまた行く。今夜はすいている。鮮芋仙招聘を注文。
芋団子の大きさが昨夜とちがった。やはり美味しい。
※ 八田與一のことは10年前の台湾ツアーでガイドから教えてもらった。彼の業績や村人が銅像を守り抜いたことなど。
ガイドによると、台湾人が敬愛する日本人は八田與一と新渡戸稲造だとのこと。新渡戸は台湾砂糖産業に寄与し、ニトベカズラという花もあるらしい。
また司馬遼太郎「台湾紀行」にも八田與一は出てくる。
2008年秋に完成した「パッテンライ!!」という虫プロ制作のアニメが上映されるとのこと。(八田が来た、という意味)
東京では、シネマート新宿5/8〜 大阪では、テアトル梅田5/23〜 名古屋では名演小劇場7/4〜
※ 2009・5・12に上京して鑑賞! よかった! 2009映画の部屋へ
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