紋別の駅前にいた人が、飯島のことを知っていた。
昔、ここで新聞記者をやっていた（戦後間もない頃）

展望台には、慰霊碑が建っている。
オホーツクの海に消えた人々の慰霊碑。
慰霊碑には花が手向けられている。その花は、５０歳くらいの男と、２０歳くらいの女がおいていったらしい。

カウンターにニポポ人形がある。

所員に聞くと、昭和２４年に「えいふくまる」の沈没事故があった。
船頭７人が死亡している。
船主は、奥村　紀助

奥村家の住所はココの港から海岸にそって「しょこつがわ」
を越えたあたりにある。

奥村紀助は、一週間前に夜釣りに出て行ってそれっきり・・・戻ってこない。
奥村は、出て行く前に、「ワシも罪滅ぼし　してくるかな」といって出て行った。

奥村は、もし警察の人が来たらコレ（ニポポ人形）を渡してくれといっていた。
このニポポ人形には、目の下に涙の跡みたいなものがある。

紋別港の事務員に、このニポポ人形を見せると網走の刑務所で作られている
物だと教えもらえた。