昼食後、一行はフェリー(?)に乗ってナイル川を横断。世界一長いナイル川ではあるが、川幅の方は大したことなく、5分ほどで対岸に着く。
そこからまたバスに乗り込んで王家の谷へ。
まず案内されたのがツタンカーメンの墓。ガイドさんは墓の内部には入れないので、墓の外で説明を受ける。
カメラも持ち込み禁止で、入り口の係員に預けなくてはならない。カイロの考古学博物館に黄金のマスクや棺は展示されているが、ミイラ本体は現在もここに安置されているとのこと。(外側の棺しか見えないが。)
次に墓の内部の天井画が美しいラムセス6世の墓を見学。ガイドさんから絵の持つ意味の説明など受けるが…この頃から女王様1号のガラスの腸に早くもヒビ割れが。 (^^;; ちょうどこの近くに仮設トイレがあってラッキー。
王家の谷の入場チケットは1枚で3軒(?)の墓を見学することができる(ツタンカーメンの墓は別チケット)のだが、残り2軒分は各自で好きな墓を見てきて下さい、ということになる。
ガイドさんは何度も来ているし、暑くてお疲れなのであろう。しかし好きな墓を見てこいって言われてもねぇ?
ガイドさんのオススメはトトメス3世の墓ということだが、王家の谷の中でもかなり遠くにあるため、ハライタ爆弾を抱える女王様1号はパスした。
代わりにもっと近場の墓に適当にチャレンジ。しかし、ガイドブックに「壁画が素晴らしい」とか書かれている墓に限ってどこもかしこも「CLOSED」なのだ。キーッ。
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そしてようやく見つけたオープン中の墓。他には誰もいなかった。壁画はさっき見たラムセス6世の墓に比べるとかなり落ちる。
…というか、明らかに下書き状態と思われる絵もあり、それはそれで面白かった。王の墓は即位と同時に作り始めて、死んでしまうとそこで建設ストップしたらしいので、未完成の墓も多いということだが…。
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内部を一通り見て出ていこうとすると、番人のおじさんが私を呼び止めて「マミー、マミー」と通路脇のケースを指さす。
ん~?と覗いてみると…おお、本物のミイラ!(「マミー」というのはミイラのことなのだ。) 一応ガラスケースに入ってはいるものの、ずいぶんとぞんざいな展示のされ方であった。
おそらくセティ2世の墓だと思われるのだが…。(あのミイラは王様ではないだろう。)
ここの番人のおじさんはミイラを教えてくれたことといい、チップを渡そうとしても受け取らなかったことといい、とてもいい人でした。 (^^)
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残り1軒はラムセス3世の墓を見学。ここは結構混んでいた。通路がかなり長く、そこの壁画がなかなか。
照明が暗いが、日本から持参の懐中電灯が役に立った。
ここからさらにハトシェプスト女王葬祭殿に移動。均整の取れた建物で壁画も面白い。「葬祭殿」だからか、実は奥行きのない建物で、中に部屋などはないということが判明。
(我々の旅から半年後にここで観光客が襲撃された事件の時、「あそこじゃ逃げ場がないな…」と思った。合掌。)
この後、クルナ村のアラバスターみやげ屋に立ち寄り、ホテルへの帰路の途中メムノンの巨像にたどりついた頃には、太陽も西に傾いてきていた。