東方外来人記 影月録
東洋のとある島国に辺境の土地があった。 そこは昔、禍の集まるところだとか、妖怪の住処だとか言って人々に恐れられていたという。 噂はともかく「東の国にある人里離れた辺境の地」というのが当時の人々の共通認識であった。 しかし、時が経つにつれて人々が「文明」を身につけるようになると、存在を噂する者はなくなり、今では知るものも居なくなったという。 かつて妖怪がどうだの、禍がどうだのと言われていた土地は「文明」の流入により忘れ去られ、人々は「文明」の中に飲み込まれていった。 だが、「文明」を良しとしなかった存在は辺境の土地で生き続けた。 その忘れ去られた土地は「文明」とはベクトルの違う「魔術」、「精神」によって、隔離され生き続けた。 「幻想郷」 その場所はそう呼ばれ、忘れられた者たちが存在する場所であった。 幻想郷で忘れられた存在は「文明」と対比するかのように今も存在し続けている。 まるで忘れられた存在が自己主張をするかの如く・・・ | ||||||||||||||||||||
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