連載小説
[TOP][目次]
イカサマと勝ちたかった理由
もうすっかりと外は太陽が西に沈もうとしており、影が大分、長くなっている。
森の中にあるとある家では、敗者と勝者の会話が為されていた。
「約束だぜ!」
「・・・好きな物を持って行きなさい!」
「恩に着るぜ!」
勝負が終わった後に静けさが幾らか続いたが、静寂を崩したのは魔理沙で二ヒヒと言った感じでご機嫌に笑いながら、アリスに対して言葉を言った。
アリスは多少、悔しいのか少し機嫌が悪くなりながらも魔理沙に対して言葉を言うのであった。
魔理沙はご機嫌になりながら部屋を出て行って何処かに行くのであった。
「イカサマ、してたよな?」
「・・・・なんのことかしら?」
「俺の後ろの人形、ビーズの色で俺の手札を知らせてたんだな?」
「・・・分かってたの?」
「まあな・・・」
ムーンはフウと息をついたあとにアリスに対して唐突に言葉を言った。
アリスはびっくりした感じで僅かにムーンから顔と視線を逸らして返答したが、ムーンは椅子に座ったまま自らの後ろにある家具の上に視線を向けて、指摘するのであった。
アリスが悩まずに勝負に出ていることで不信感は多少はあったが勝負の途中で偶然にも上を見なければ気付かなかっただろう。
アリスの方は見破られたことに驚いているようだが、ムーンは特に怒ることもなく静かにアリスの方を見て居るだけであった。
「本当に欲しい物があるのなら、頼み込めばいいだろ・・・」
「わ、私が・・・欲しいのは・・・ま、魔理沙よ。」
「え?・・・ああ、そうか・・・」
ムーンは少し言葉を止めた後に再び言葉を続けて相手に軽く説教するのであった。
アリスの方は何故だか顔が赤くなりながらムーンに対して言葉を言うのであったが、何か途切れ途切れで聞き取りづらかった。
マリサ、まりさ・・・魔理沙!?
少しマリサという物がどんな物なのかを考えてしまったが、言葉通りなのが分かれば、適当に相づちを打つのであった。
「勇気を持って正直に話せば、魔理沙も分かってくれると思うけどな・・・」
「じゃあ、これ貰っていくぜ!おーい、ムーン、神社まで送ってあげるぜ?」
「え、ちょ・・・待て、挨拶くらいさせろ。」
ムーンはアリスに対してアドバイスを居するのであったが、途中で魔理沙が部屋に戻ってきて本のような物をアリスに見せて嬉しそうに言葉を言うのであった。
そして神社の時と同じようにムーンのローブの首の部分を掴んで引っ張り連れて行こうとするのであった。
アリスの方はいきなりのことに呆気にとられて見て居ることしかできなかった。
しかし、魔理沙はムーンの言葉を聞き入れたのか、引っ張ることは止めるのであった。
「・・・料理、ありがとう、またな」
「また、来ると良いわ。これ、お礼ね。それと魔理沙、今晩、家に来てくれないかしら。」
「おっ、飯を食わせてくれるのか?嬉しいぜ。」
ムーンは普通に相手に対して無表情ながらも言葉を言うのであった。
アリスの方はムーンに対して何か木の箱を渡すのであった。
そして、その後に魔理沙に対して誘いをしたのだが、魔理沙は更に機嫌が良くなったようで微笑みながらアリスに対して言葉を言った。
ムーンは恋のキューピットの様な事は出来たのかと心の中で思いつつも、結局、ムーンは引きずられるハメになるのであった・・・。
箱の中身くらい聞きたかったが、まあ、いずれ開けることにしよう。
まあ、それがパンドラの箱でないことを祈ろう・・・
11/09/15 19:29更新 / シャドウ
前へ 次へ

■作者メッセージ
マリアリが俺のジャスティス・・・か。
まあ、俺はパチュマリもありだと思うが、みんなはどう思う?
っていうか、俺は三角関係が良い気がするぜ(笑)

TOP | 目次

まろやか投稿小説 Ver1.50